ビタミン界の代表・ビタミンC

前回まででビタミンB群について、欠番含めB1~12まで見終えていましたが、続いてはビタミンC……何気に水溶性ビタミンとして知られているものはビタミンB群とビタミンCのみなので、これで水溶性ビタミンは全て出尽くすことになりますね。

ただ、ビタミンCはB群とは違い単一の物質のみであり、しかも何気にこれまでの記事でちょいちょい触れたことがあったので、もう今さら感が強いかもしれません。

分子構造は、ビタミンシリーズの最初の記事で代表例として出していましたし、含有量や世界で一番ビタミンCが含まれる物質なんかは、「思い出のドリンク・CCレモン」の記事(その9・レモン1個に含まれるビタミンCは、レモン1個分ではないですよ、的お話)で触れていました。

効能については詳しくは触れていませんでしたが、インチキサプリの記事で見ていた通り、謳われている効果の科学的信憑性が最も高い栄養素の1つに挙げられていましたね(風邪予防)。

でもまぁ、世界一ビタミンCが含まれるカカドゥプラムの実なんてスーパーに売ってるわけもないですし、改めてもうちょい日常に即した感じで、ごく簡単に軽く振り返っておくとしましょう。


まず、構造は、こないだの記事ではWikipediaビタミンCの記事から抜粋していたので、今回は、ビタミンCの物質名であるアスコルビン酸の記事から拝借するとしましょう(当然、どちらも全く同じ構造ですけどね)。

f:id:hit-us_con-cats:20210919064634p:plain

https://ja.wikipedia.org/wiki/アスコルビン酸より

こちらも、環状物質によくある立体構造が微妙に違う異性体が存在するもので、ビタミンCとして生理的に重要なのはL体の、L-アスコルビン酸の方ですね。

何気に、酸素原子Oを頂点とするリングにOHがつながって…というのが糖とそっくりなことからも分かる通り、実はこいつは糖の王様グルコースブドウ糖)から容易に生合成(変換)される物質ではあるんですが、ヒトにはその変換を行う酵素が存在しないので、食品として外部から摂取する必要があるということなんですね。
(多くの生物は自力で合成できるので、むしろビタミンCが必須栄養素である人間は珍しい生き物といえます。)


歴史的には、壊血病の予防薬として単離されたのが始まりで、アスコルビン酸という名前は、壊血病 (scurvy) の治療・予防に効果があったことに由来するものである…というのも、Wikipediaにある通りです(a(否定)+ scorbutic(壊血病に罹った))。

まぁ壊血病なんて現代では聞いたこともない病気ですけど、脚気同様、栄養状態が悪かった昔は深刻な病気で、特に船旅で特定の栄養に欠けることの多かった(新鮮な野菜・果物が摂取できないため)大航海時代の海賊どもが悩んでいた病気であるというイメージが強いです。
(名前の通り、体内の様々な器官から出血が認められて最悪死に至るという、恐ろしい病気。)

しかし今では壊血病に罹る人なんてほぼいないでしょうし、正直、知名度の割にそんなにしっかり摂らなきゃいけない栄養素ではない気もしちゃいますね(でも当然、必須栄養素なのには間違いありませんし、欠乏症になると様々な健康被害が(壊血病に限らず)知られています)。

ビタミンCの最も有名な効能は、まぁ先ほど書いた通り風邪予防という、正直風邪自体が漠然とした病気だし、ホンマかな…?とも若干思うものの、例のサプリ記事によると科学的には効果があると立証されているようです。

一方、欠乏症に関しては、本当に摂取0が長期間続かない限り症状として現われることはまずない(1日10 mgでも欠乏症にはならない)とのことですが、アルコール依存の方や喫煙者ではビタミンCがより多く必要になるといわれているので、酒・タバコを嗜む方は、意識した方がいいブツかもしれません。


毎度お世話になっている国立医薬基盤・健康・栄養研究所ビタミンCページから多く含む食品(1食あたり)を抜粋すると…

赤ピーマン (油炒め)(108 mg;面白いことに、青ピーマンは、同じ油炒めでも47 mgと半分未満の含量なんですね)、キウイフルーツ(71 mg)、ブロッコリー (電子レンジ)(70 mg)と続き、動物性食品はトップでもからしめんたいこの19 mgとのことで、イメージ通り、植物が強い感じですね。

ただし、よくいわれている通りビタミンCは熱に弱い(そして水にもよく溶けるので、湯切りとかをすると更に少なく)ので、栄養研の表にも但し書きとして「調理時の洗浄や加熱でビタミンCの効力は失われるため、調理損失の著しいビタミンとして知られています」とある通り、本当にデータ通りのビタCが摂取できているかどうかは、意外と難しい所があるのかもしれませんね。

僕はマルチビタミンを飲んでいますが、その意味ではサプリの方が信頼度は高いといえるかもしれません(まぁ、サプリより食品で摂る方が絶対にいい、といわれることもありますが、どうせ面倒がって食品では十分摂れないし、全く摂らないよりは絶対いいっしょ、の精神ですね)。

ちなみに僕が飲んでるマルビタはTop Careというブランドの安く投げ売りされてるやつなんですが、改めて成分表を見てみると…

f:id:hit-us_con-cats:20210919064250p:plain

https://topcarebrand.com/product/vitamin-multi-century-complete-tablet-500-ct/より

ビタミンCは、1日の摂取目安量の67%!

…まま、それ以外に納豆とか玄米とかで摂れてるだろうということで、まぁOKとみなしたい所ですが、ビタミンCなんて過剰摂取の心配が皆無なので、もうちょい入れてくれてもいいのに、って気もしちゃいますね。


ちなみに、推奨量やその他のネタについて検索していたら、健康長寿ネットの(特別ビタミンCに関してではないですが)ビタミンCのページに興味深い記述がありました。

いわく…

世界がん研究基金アメリカがん研究財団が1997年にまとめたがん予防に関する15か条の勧告では「野菜と果物を、1年を通して1日400~800g、または1日5皿以上」食べることを推奨しています。

…野菜と果物を、1年間毎日、400-800グラム(1日5皿以上)…って、そんなのできるやつ、この世におるわけないやろ!!…と思えて正直笑えましたが、えっ?…無理ですよね、そんなの?

あり得ないでしょ?そんな理想論を語って人を不安に陥れて楽しい?…って、それは大食漢アメリカ人のことで、我々日本人はちゃうよね?…と思ってもうちょい調べてみたら、5 A DAY(ファイブ・ア・デイ)として、やっぱり、ほぼ似たぐらいの野菜果物摂取が推奨されてるみたいですねぇ。

www.5aday.net

「1日5皿分(350g)以上の野菜と200gの果物を食べましょう」をスローガンにした健康増進運動です。

…とのことで、うーん、食を面倒くさがって適当に同じものを食べてる僕にとっては、これはちぃとばかり耳が痛い話ですねぇ…。

ちなみに、似たようなのだと、牛乳パックに描かれていたので毎朝眺めていたことから個人的にはなじみが深いものに「3 A DAY」というものがあるんですが…

www.nyukyou.jp
これは、「1日に3回または3品の乳製品を摂ろう!」というスローガンの運動で(僕が見ていた頃は、やなせたかしさんデザインのキャラクター(ミルク・チーズ・ヨーグルトの3兄弟)が使われていたのをよく覚えています)、こちらは余裕で完全に満たしている僕としては「うんうん、スリーアデイは最高だな!」とか思って調子に乗っていたんですが、まさか、よりハードルの高い5 A DAYなるものがあったとは…。

面倒くさがりな割に意外と健康志向である僕としては、やっぱり、サプリを摂っているとはいえ、野菜果物の現物も摂るようにした方がいいのかなぁ、って気がしてきましたねぇ。
(なお、気がしただけで、特に変えるつもりはない模様。)


…まぁ、少なくとも家庭をもったら、そういうことも意識していくようにしたい限りですね(自分はまぁいいけど、子供はやっぱりちゃんとした食事を摂るのが大切ですしね)。


…と、さしてビタミンCの話でも何でもなかったですが、やはり食事のバランスは大事でしょう、という、自分のことは棚に上げての、教訓のおさらいでした。

次回は順番的にビタDですが、これも以前サプリ関連の記事でもう見ていましたね。

何か膨らませられるネタがあればそれを、特になければもう残りのやつも一括でビタミンは終わらせちゃおうかと思っています。

にほんブログ村 恋愛ブログ 婚活・結婚活動(本人)へ
にほんブログ村