インチキサプリはどれだ?

前回、サプリのプラシーボ効果がどうこう語っていたのですが、関連して、Snake Oilサプリメントという面白そうなページがヒットしたので、こちらを紹介…というか見させていただくとしましょう。

informationisbeautiful.net

Snake Oilは当然「ヘビの油」ですが、ヘビ油のサプリについての記事ではなく、これは熟語で「いんちき薬」「ほら話」といった意味で使われるフレーズなんですね。

ページを開いたら分かりやすいバブルチャートが表示されたので、画像で丸っと引用させていただくとします。 

f:id:hit-us_con-cats:20210420025711p:plain

めちゃくちゃ大きい画像で、多分ブログでは縮小されてしまっているため何のこっちゃよぉ分からん、って感じかもしれませんが、まぁリンクの元記事を見ればオリジナルのものが見れるので問題ないでしょう。

このバブルチャートは、上から証拠の強い順に並んでおり、丸の大きさは人気度・なじみ深さを表しているとのことです(左右の場所に特に意味はなし)。

証拠の強さは、上から、

Strong(強い・確実)

Good(十分な証拠)

Promicing(有望ではある)

―有効性の壁―

Inconclusive(定かではない)

Slight(微妙)

None(効果なし(断言))

となっています。

丸の色には特に何の言及もありませんが、オレンジ色は注目物質なのでしょうかね…?(右上にある同じ色の「one to watch」が、このオレンジ色を指すということ…?)

また、作者の名前はありましたが、そもそもどのように調査して作られたチャートなのかといった情報も一切見当たらないんですけど、一応、各バブル(サークル)から査読付き論文のデータにリンクが張ってあるようなので、その意味で信頼性は担保されているようには思います。

そしてこのデータは意外と真摯というか丁寧なもので、「この成分は完全にクソ」みたいに一律に決め付けているのではなく、「この効能に対し、この成分は科学的にこういう知見がある(or ないことが立証されている)」ということをきちんと述べている感じですね。
(だから、同じ成分でも、信頼できる効能もあれば怪しい効能もある、という形になっています。)


という所で肝心のデータですが、最初の、Good以上にランク付けされているトップ14項目ぐらいには、日本語を併記しておきました。

現在の臨床データ的に、最も信用できるサプリは、一番上にあるデカ丸、なんとまさかのコーヒー心臓病に対する効果!

めっちゃ意外ですね!!そんな話有名でしたっけ…?!

せっかくリンクが張られているというのに、アドレス変更があったのかそちらはまさかのリンク切れでしたが、参照しているのはこちらの論文のようです。

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
まぁこんなの詳しく見ても何も面白くないので細かくは見ませんが、127万9804人の被験者への、平均10年にわたる心血管疾患 (CVD) に関する各種追跡調査の結果、コーヒーを全く飲まない人に比べて…

・最もコーヒーを飲むグループ(1日平均5杯)は約5% CVDリスクが低減

・その次にコーヒーをよく飲むグループ(1日平均3.5杯)は約15%もCVDリスクが低減(最も効果的!)

・その次にコーヒーをよく飲むグループ(1日平均1.5杯)は約11% CVDリスクが低減

…という結果が得られたようです。

まぁ15%程度のリスク減少というと、そこまででもない気もしますが、これは統計的に明白に、100%確実に有意に効果があると断言できるものになっているので、「コーヒーを飲むことで心臓病のリスクが抑えられる」は、正しい知見になっていると認めざるを得ませんね。

う~ん、マジか…。

僕は割と、自分の凄く好きなものは体にとてもいいものばかりで、逆に明らかに体に悪いものは全く好きじゃないことが多い(逆に、全く好きじゃないものは、体に悪いとまではいわないけど、特に健康に効果的なものではないことが多い)という、凄くラッキーな体質というか、まさに健康の申し子だと一人で勝手に思ってたんですけど、僕は子供舌なだけあって、コーヒーは全く、1滴も飲まないんですよね。

もちろん好きではないだけで、飲もうと思えば、飲めるっちゃ飲めますけど、美味しいとも、自分の意思で飲みたいとも、一切全く思わんのです。

なので、僕の好みフィルターに引っかからなかったコーヒーなんぞが圧倒的断トツで効果のあるサプリ(まぁ、コーヒーはサプリじゃなくて食品というか飲料な気もしますけどね)として挙げられているとなると、なんだか健康神の名がすたるってもんです。

いやまぁ「どんだけ自分に都合のいい世の中じゃないと気が済まんのよ(笑)。ワガママな子供か!」って話ですし、実際「自分の好きじゃないものが体にめちゃくちゃ良かっただなんて、そんなのやだぃ!僕は認めないからねっ!」と駄々をこねるというか拗ねてるわけでも全然ないんですけど、そんなにコーヒーが心臓にいいものだったなんて、これは個人的に本当に意外でした。

ちなみに、それを聞いても別に全くコーヒーを飲みたくなることはないし、飲み始めることもしないので、多分僕はそもそも心臓病のリスクがあんまり大きいタイプではないのかもしれませんね。

何となく、自分に必要なものは自然と体が欲するようにできている気がしますので(まぁ世の中の全員がそうだったらこの世に病気なんて滅多になくなるので、誰しもがそうとはいいませんが、少なくとも自分自身については、そんな気がしています)、
「コーヒーが心臓病に効く?そう、興味ないね。塩分摂りすぎ脂肪分摂りすぎなハイリスクな大人たちだけで、勝手によろしくやっててくださいよ」
…などと、「自分にはコーヒーなんて要らないんだ。不要だから、飲まなくても損はないんだ」と強がろうかと思います。

まぁ僕とコーヒーの関係はともかく、最初のデカ丸の2つ下ぐらいに「カフェイン:記憶」なんてめちゃくちゃ良さ気な効果もあるみたいですから、コーヒー好きな方にとっては、これはまさに朗報ですね。

気兼ねなく、毎日コーヒーを3.5杯ぐらい消費されると良いことでしょう。


トップのコーヒーだけですっかり長くなっちゃいましたが、他にも興味深いのはいっぱいありますね。

ビタミンD、やっぱりサプリの全米トップだっただけあって、コーヒーのすぐ下(カルシウムとの共同ランクインですが、やはり骨形成ですね)に堂々来ており、そして一番右ビタミンCのすぐ下にも改めて単独でランクイン、しかもよく見たらその下にも延々ずーっとランクインしてるってことで、やっぱ評判どおりスゲェやつなのかもしれませんね、こいつは。

あれ、でも、「下にも延々」って、このチャートは下に行けば行くほど信憑性の下がるランキングなんですがそれは…って話だったかもしれません。

ずっと見ていくと、ビタミンDはほぼ最底辺にもちゃっかりデカデカと顔を出していますが、その効能は、割と誰しもが気になる、「ガン」…。

ってことで、ガン予防の効能に関しては、ビタミンDはインチキ…というと語弊がありますが、今現在の科学・臨床データからは、効果は皆無であると断言されているみたいです。
(もちろん、ガン予防に効果がないというだけで、「ビタミンDを摂るとガンになる」といっているわけでは全くないことには注意が必要ですね。)


…といった所で、タイトルにインパクトを出すためだけに「インチキサプリ」なんて書いちゃいましたが、ビタミンDにガン予防効果はないということは判明したものの、特にインチキなサプリが出てくることなく1記事が終わるぐらい長くなってしまった感じです。

でもまぁ別にこれはインチキサプリを暴くようなデータではなく、各効能について科学的エビデンスを紹介してくれているだけに過ぎないので、効果がある方をじっくり見させてもらう的な、そんな形で然るべきなのかもしれませんね。

ただ、コーヒーとビタDしか見なかったので、せっかくだからもう少しいくつか個人的に興味がそそられるものを、あと1記事分ぐらい見てみようかな、などと思っています。

…ってなわけで、次回へ続く…!

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