目に紫外線を浴びすぎるのもご用心

色々な話題から脱線を重ねて、ここ最近は目のネタを見ており、白目赤目と来て、今回はより疾患っぽい症例を見て行こうと思います。

 

それが……英語でも日本語でもほとんど目にした記憶のない、pterygiumこと、翼状片

 

my.clevelandclinic.org

 

上記リンクカードにもサムネ画像が表示されていますが、白目の部分にやや痛々しい隆起が生じる症状で、強い日光を浴びすぎてしまいがちなサーファーの方によく見られるもののようで、別名「サーファーズ・アイ」とも呼ばれるもののようです。

 

どんな症例なのか、今回も早速上記HEALTH LIBRARY記事を参考にさせていただきましょう。

 

翼状片(サーファーズ・アイ)(Pterygium (Surfer’s Eye))

翼状片(サーファーズ・アイ)とは、目の端にできる、盛り上がった肉質で三角形をした増殖物です。紫外線に長期間さらされることが主な原因となります。症状が出ないこともありますが、目を刺激することも時折あり、大きくなりすぎると視力に影響が出てくることもあります。治療には点眼薬や、必要であれば手術が行われます。

 

概要

翼状片(サーファーズ・アイ)とは何?

翼状片(pterygiumはter-IJ-ee-um(テジウム)と発音)(※先頭のPは、psychology(サイコロジー)同様、無音化されるパターンですね)とは、白目の部分を覆っている透明な膜である、目の結膜上にできる、隆起した肉質の増殖物です。白っぽく見えたりピンク色に見えたりし、また、血管が見えることもあるかもしれません。典型的には、目の端から始まり、虹彩(色のついた部分)に向かって成長するものです。

翼状片は通常、三角形か翼のような形をしています。翼状片(pterygium)という言葉は、ギリシャ語で 「翼」を意味するpteryxと 、「ひれ」を意味するpterygionに由来します。翼状片の別の名前は、サーファーズ・アイです。これは、サーファーが翼状片の原因となる外的要因―太陽、風、砂、塩―の中にいることが多いというのがその理由です。

角膜にできる盛り上がった肉質の増殖物である、翼状片。

  

誰が翼状片(サーファーの眼病)になるの?

まさにサーファーが、翼状片(pterygia=pterygiumの複数形)になることが多いです。しかし、目を保護せずに屋外で長時間過ごすと、誰でもかかる可能性があります。長い間ずっと外的要因にさらされてきた高齢者や、日差しの強い赤道付近に住んでいる方々によく見られます。

 

翼状片はどのくらい深刻なの?

翼状片は浸潤性の増殖ではありません。ガンでもなく、他の近くの組織に転移することもありません。しかし、目の表面を横切って成長し続ける可能性があります。角膜(色のついた部分を覆っている透明な部分)にまで達すると、視力を損なう可能性があります。この場合、手術で取り除く必要があるかもしれません。

 

症状と原因

何が翼状片を引き起こすの?

翼状片は結膜組織の過剰増殖です。原因には以下が含まれます:

  • 長期にわたる日光からの紫外線(UV)照射
  • 高温で乾燥した天候、風、および埃による慢性的な刺激

その他の危険因子には、以下が含まれます:

  • 60歳以上
  • 遺伝
  • ビタミンAの欠乏
  • ヒト乳頭腫(パピローマ)ウイルス(HPV)

 

翼状片が引き起こし得る症状は何?

最初の内は翼状片を感じることはないかもしれません。目の端の盛り上がった、肉質で、くさび形の増殖物に気付くだけのこともあるかもしれません。症状が出てしまった場合、軽いものから重いものまであり得ます。症状には以下が含まれるかもしれません:

  • 炎症や腫れ(結膜炎)
  • 目の充血
  • ドライアイ
  • 涙目
  • 目に何かが入ったような感じ
  • 目のかゆみ
  • 目のほてり
  • 目の痛み

時間の経過とともに、以下のような症状にも気付くことがあるかもしれません:

  • 病変の大きさや広がりの増加
  • コンタクトレンズの使用困難や不快感
  • かすみや複視といった視力変化

全ての人にこういった症状が現れるわけではありません。一部の翼状片は他のものよりも大きくなります。

 

翼状片と瞼裂斑の違いは何?

瞼裂斑は、目の結膜にできる、違う種類の増殖物です。同様の原因―一般的には、環境刺激物、特に日光に長期間さらされること―で発症します。しかし、瞼裂斑は翼状片よりも遥かに一般的です。時には、最初は瞼裂斑として始まったものが、後に翼状片に発展することもあります。

瞼裂斑は、翼状片と比較して:

  • 楔状というよりは隆起状。
  • 角膜上(虹彩の上)には成長しない。
  • ピンクがかった白色ではなく、黄色がかった白色。
  • タンパク質、脂肪、カルシウムを含むことがあるが、肉や血管は含まない。
  • 症状や炎症を起こすことはほとんどない。
  • 除去が必要になることは稀。

 

診断と検査

翼状片はどう診断されるの?

かかりつけの眼科医が、細隙灯検査で翼状片を診断可能です。細隙灯は顕微鏡の一種で、明るい光の細い線(スリット)を眼に当てます。眼科医が目の前側と内部を見るのに役立つものです。これは標準的な眼科検査の一部です。眼科医は翼状片を一目で見分けることでしょう。
 

管理と治療

翼状片の治療法は?

翼状片の治療は、どの程度の影響を及ぼしているかによって異なります。症状が一切ない場合は、治療の必要はほぼありません。しかし、眼科医は注視を続けることでしょう。翼状片がどのように成長しているか、そして視力に影響を及ぼしているかどうかをチェックするために、定期的な眼科検診を予定してくれます。

翼状片が目を刺激している場合は、眼科医が以下を処方することもあるかもしれません:

  • 市販(OTC)の点眼薬または眼軟膏
  • 症状が酷い場合、短期間のステロイド点眼

また、眼科医は、紫外線によるダメージから目を守るために、帽子やラップアラウンド(=顔に沿ってカーブしているタイプ)のUVサングラスを着用することも推奨しています。これは、翼状片の成長を遅らせたり、成長が早まるのを防いだりする一助となり得ます。翼状片が角膜に向かって成長している場合は、角膜に到達する前に切除することをお勧めされることでしょう。

 

翼状片を取り除くには?

翼状片を取り除く唯一の方法は、目の手術です。翼状片は自然には消えません。翼状片が目を酷く刺激する場合、増殖が激しい場合、あるいは既に視力に影響を及ぼしている場合は、翼状片を切除することをお勧めします。また、美容上の理由で切除することも可能です。

 

翼状片の手術には何が関係してくる?

眼科医が翼状片を取り除きます。もしかかりつけの眼科医がいない場合は、検眼医が紹介可能です。

翼状片の手術では、眼科医が以下のことを行っていくでしょう:

  • 麻酔をする、よって何も感じない。
  • 目の表面から異常な組織を取り除く。
  • 結膜に残った穴を他の組織で覆う。

外科医は、翼状片を除去した後に残った穴を塞ぐために、様々な方法を用います。

選択肢としては以下が含まれます:

  • 結膜自家移植。眼球の他の場所、通常は上まぶたの裏側から結膜組織を採取し、穴を塞ぎます。この方法では、まぶたの裏側に別の傷が残りますが、そこは十分に保護されており、自然に治癒します。
  • 羊膜組織移植。穴が治るまでの間、穴を覆うために、外科医が臓器提供された羊膜組織(胎盤から採取したもの)を使います。この組織は、結膜が再び成長して穴を覆うようになるまで、結膜を保護する包帯のような役割を果たします。この方法は、隙間が大きすぎて自家移植ができない場合に有効です。

翼状片の手術時間は約1時間です。手術後、回復するまでの数日間は眼帯をすることになるでしょう。眼球が完全に治癒するまでには、4~6週間かかります。

感染予防の抗生物質や、翼状片が再び大きくなるのを防ぐステロイド点眼薬を含む薬が、ご家庭で使用するために担当医から処方されることでしょう。

 

翼状片手術のリスクや合併症は何?

主なリスクは再発(手術後に翼状片が戻ってくること)です。再発した場合、再手術が必要になるかもしれません。幸いなことに、新しく改良された手術技術により、翼状片の再発率は低下しています。現在の研究によれば、再発率は2~15%程度とのことです。

再発は、処方された点眼薬を指示通りに飲まなかったり、手術後に眼が直射日光にさらされたりするとより起こりやすくなるようです。この点については、担当医の指示に従うことが大切です。外で過ごすことは可能ですが、そうする場合、帽子やサングラスのような保護具を着用するのを忘れないようにしてください。

再発予防のために医療機関が処方する薬剤の中には、副作用があるものもあります。マイトマイシンのような代謝拮抗薬は、翼状片の手術後に強膜の「溶解」や薄化(強膜軟化症)を引き起こす可能性があります。ステロイド点眼薬は眼圧を上げたり、白内障の形成につながることがあり得ます。

 

翼状片を切除しないと何が起こる?

ほとんどの翼状片は成長し続けますが、いくつかの症例では、他より遥かにゆっくりと成長することもあります。翼状片が一切気にならないままの可能性もあります。再成長する危険性があるため、医療従事者は小さくて症状のない翼状片には手術を勧めません。

しかし、眼球全体に広がり続ける翼状片は問題を引き起こす可能性があります。眼球を刺激したり、視界を遮ったりすることがあるかもしれないものです。角膜に達すると、角膜が引っ張られて形が変わり、乱視の原因になり得ます。また、角膜に傷がつくこともあり、その場合、取り除いた後でさえも視力に影響を及ぼしてしまう可能性があります。

 

予防

翼状片のリスクを下げるには何ができる?

眼球を外的要因、特に日光から保護することで、翼状片を発症するリスクを下げる―そして既にできている場合、成長を遅らせる―ことが可能です。太陽の下にいるときは、UVカットのサングラスをかけましょう。人工涙液で目を潤し、乾燥、風、埃の多い気候から目を守りましょう。

 

見通し/予後

翼状片はどのくらい続くの?

翼状片は外科医が切除しない限り、消えることはありません。生涯を通じてゆっくりと成長することが多いです。ほとんどの方にとって、翼状片の治療は必要ないでしょう。目を刺激する場合は、通常、市販薬で対処できます。些細な不快感以上のものであれば、取り除くことが可能です。

 

翼状片を切除した場合、何が考えられる?

手術後に翼状片が再発する可能性が少しあります。再発する場合、通常は4ヶ月以内に現れ始め、遅くとも術後12ヶ月以内には現れます。再手術が必要な場合、担当の外科医は翼状片が再び再発しないように特別な措置をとってくれることでしょう。

 

受け入れる

翼状片について、いつ医療機関を受診すべき?

担当医は、翼状片の状態をチェックし、その成長を測定するために、定期的に受診すること―大抵の場合、通常よりも成長が早かったり遅かったりしない限り、1年に1回程度―を望むことでしょう。新しい症状が出始めたり、現在服用している薬が効かなくなったりした場合は、早めに受診を心がけるようにしてください。

 

クリーブランド・クリニックからのメモ

翼状片が最初に現れたときは警戒してしまうかもしれませんが、これは特に深刻なものではありません。ずっと治療の必要はないままでいられる可能性もあります。もし症状が出たとしても、市販の薬や目薬で治療できることが多いです。担当の眼科医が経過を観察し、切除を推奨するかどうかをお知らせしてくれることでしょう。

 

よっぽど大きくならない限り自覚症状はないとはいえ、見た目にも目立ちますし、結構怖い症例ですね。

似ている症状である「瞼裂斑」にもリンクが貼られており記事があったので、次回は関連ネタとしてそちらを見てみようかなと思います。

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