バイオフィードバックってどんなもの?

「動物の分類」から脊椎動物に入ったところで、脊椎・脊髄・神経の話を経て、「神経伝達物質を知っておこう」という流れから天下のクリーブランド・クリニックによるHEALTH LIBRARY記事を勝手に翻訳引用させていただいているシリーズですが…

 

前回は、双子以上の多胎児出産についての記事が、「近年、妊娠・出産の高齢化により双子の割合が増えています」という面白そうな内容であったため触れていたわけですけど、今回はまた、これまでのクリ・クリ記事で気になった用語・ネタについて見ていこうかなと思います。

 

それがズバリ、あそこを鍛えるケーゲル体操の記事男性向けのものでも)やその他おもらし関連の記事なんかで健康対策・治療法の一環として出ていました、バイオフィードバックというもの!

 

「バイオ」も「フィードバック」もそこそこ見慣れた単語のため、何となく意味は分かるものの、具体的にどんなものなのか、しっかり独立記事もあったため、せっかくなので触れてみるといたしましょう。

 

my.clevelandclinic.org

 

Biofeedback(バイオフィードバック)

バイオフィードバックとは、心拍数や呼吸など、特定の不随意的な身体機能をコントロールするのに役立つ、代替療法のことです。バイオフィードバック療法にはいくつかの種類があります。慢性疼痛、強迫観念、失禁といった症状の管理に役立ちます。

 

概要

バイオフィードバックとは何?

バイオフィードバック(バイオフィードバック療法)は、身体の機能を変える方法を教えてくれる、代替医療的なアプローチ方法です。フィジカルとメンタルの健康を改善できる可能性のある、心身セラピーになります。

バイオフィードバックのセッションでは、医療従事者が非侵襲的なモニタリング装置や機器を使って、身体の不随意機能を測定します。これには心拍数、呼吸、筋肉の張りなどが含まれます。機器からのフィードバックに基づいて、かかりつけの医療従事者が、こういったほぼ不随意的といえる機能に対して、どうすれば随意的な(意識的な)変化を起こすことができるかについて提案してくれます。教育と実践とで、装置を使わなくてもそういった身体の変化を起こせるようになることが可能です。

医療従事者は、ほとんどの症状に対し、バイオフィードバックを単独の治療法としては用いません。しかし、特定の症状の管理には役に立つことがあり得ましょう。

 

どんな医療従事者がバイオフィードバックを使ってるの?

バイオフィードバック療法は、以下を含む多くの異なる医療従事者が提供しています:

  • 心理士
  • 理学療法士
  • プライマリ・ケアの提供者(=かかりつけの家庭医)

バイオフィードバックを行う医療提供者は、この療法を用いるために、応用心理生理学・バイオフィードバック協会(AAPB)の認定を受けている必要があります。治療を始める前に、かかる医療機関が認定を受けていることをご確認ください。

 

バイオフィードバックはどんな症状の治療に役立つの?

研究によると、バイオフィードバック療法は以下の症状の管理に役立つ可能性があるとされています:

医療従事者は、これらの症状のほとんどに対し、バイオフィードバック療法を唯一単独での治療法として用いることはありません。通常、薬物療法心理療法(対話療法)など、他の治療法が必要になります。

 

手順の詳細

バイオフィードバック療法では何が行われるの?

バイオフィードバックセッションでは、認定医療従事者が痛みの発生しないセンサーや装置を身体に装着します。センサーは、以下に挙げるような身体からの生理的信号を測定します:

  • 呼吸の速度やパターンを測定するセンサーが付いた、腹部と胸部に巻くバンドによる、呼吸の測定。
  • 脈拍計または心電図(EKG)に接続されたセンサーによる、心拍数の計測。
  • 特定の筋肉上の皮膚に貼り付けたセンサーである、表面筋電図(sEMG)を使った筋肉の動きと張りの測定。
  • 通常、指先かつ/または手の平に取り付けられる、ガルバニック皮膚反応(電気皮膚反応;GSR)センサーによる発汗の計測。
  • 頭皮に装着されたセンサーである、脳波(EEG)による電気的な脳活動の測定。EEGバイオフィードバックはニューロ(神経)フィードバックとも呼ばれます。
  • 皮膚センサーによる皮膚温度の測定。

コンピューターが、こういったセンサーや機器からの情報を処理し、素早く人間に報告してくれます。セラピーの種類によって、以下のようなフィードバックが得られるかもしれません:

  • 画面上のグラフィック表示やパターンが変化するような視覚的なもの。
  • 音色の変化や音楽の音量変化など、聴覚的なもの。
  • ウェアラブルバイスを通して振動を感じる際の、触覚的なもの。
  • 例えば、双方向コミュニケーションのあるビデオゲームなどのような、バーチャルリアリティ(仮想現実)を用いたもの。特に子どもに良いでしょう。

フィードバックを受けると、担当医がその意味を説明してくれます。そして、ご自身の体の機能を変えるための戦略を提案してくれます。これは、バイオフィードバック療法を受ける理由によって異なります。例えば、担当医が次のようなことを求めてくるかもしれません:

  • 座り方、立ち方、動き方を変える: 体の位置を変えることで、筋肉の緊張が和らぐことがあります。
  • 呼吸法を変える: 呼吸法を変えることで、不安を鎮め、心拍数を下げる一助となり得ます。
  • 筋肉をリラックスさせる: 特定の筋肉群をリラックスさせることに集中すると、痛みが和らぐことがあるかもしれません。不眠症にも効果がある可能性があります。
  • マインドフルネスと集中力を使う: 異なる様々なことを考えることで、呼吸をコントロールしたり、心拍数を落としたりすることが可能です。
  • テストを受ける: 数学の問題やなぞなぞを解いてみると、ストレスが体の反応にどう影響するかを知ることが可能です。

それぞれの提案を試すことで、フィードバック装置を通してリアルタイムに、それが体にどのような影響を与えるかを見たり、聞いたり、感じたりすることができます。練習すれば、フィードバック装置や医療従事者の指示がなくても、同じような体の変化を起こせるようになりますよ。

 

バイオフィードバックは自分でできる?

認定を受けた医療従事者とモニター機器を使ってバイオフィードバックによるエクササイズを学べば、自宅でその方法を実践することが可能です。

 

バイオフィードバックはどう機能するの?

バイオフィードバックは基本的にオペラント条件づけの一種です。オペラント条件付けとは、報酬と罰とを用いて、行動を修正する学習方法です。バイオフィードバックは、望ましい行動を促すために、視覚的または聴覚的(音)なフィードバックを使用します。これにより、行動の変化を生み出す一助となるわけです。

私たちはしばしば、痛みやストレスや不安といったものに対して、身体が反応する全ての方法を意識的に理解しているわけではありません。例えば、ストレスや不安を感じると、心拍数や呼吸数が上がり、筋肉が緊張し、汗をかき始めるかもしれません。バイオフィードバックでは、このような身体の変化に気付き、それを修正していくことを学ぶのです。

医療従事者は、最も役に立つフィードバックを産み出すために、最適な方法と技術を選択します。例えば、筋肉に関連した症状には筋電図(EMG)バイオフィードバックがしばしば使われ、患者さんは筋肉がどのように反応するかを「見る」ことができるわけです。

こういったツールとともに、身体機能をコントロールすることを学んでいきます。学んだ動作が記憶に定着するまでずっと―器具を使ったセッション中も、器具を使わないで自宅で練習している間も―練習し続けましょう。しばらくすると、結果を得るためにバイオフィードバック装置は必要なくなります。

バイオフィードバックの一例として、子どもの尿失禁やおねしょ(夜尿症)があります。医療従事者が電極(センサー)をお子さんの肛門の近くと脚に取り付けます(同意の上で)。その後、骨盤底の専門家が、お子さんに骨盤底体操を教えます。ビデオゲームに、この体操が組み込まれたものがあります。例えば、お子さんがゲームの中でキャラクターとしてプレイし、障害物を避けるために骨盤底筋を収縮させなければいけない、といった具合です。また、家でも骨盤底体操を練習します。こうすることで骨盤底筋力を向上させ、尿失禁を減少させるのに役立つのです。

 

リスク/メリット

この治療法にはどんなメリットがあるの?

バイオフィードバックは、ご自身の健康やウェルネス(=より良い生活を送るための態度・姿勢)をよりコントロールしやすくしてくれます。セッション中やセッションの合間に練習することで、ストレスを和らげたり、パフォーマンスを向上させたり、苦しみや痛みを治めたりするための小さな変化の起こし方を学ぶことが可能になります。

しかし、潜在的なメリットを経験するためには、治療に積極的に参加し、学び、変化を起こそうとする意欲が必要です。

 

この治療法のリスクは何がある?

バイオフィードバック療法にリスクは存在しません。非侵襲的であり、副作用や合併症の可能性もありません。

 

回復と展望

バイオフィードバック療法はどのくらいの頻度で行うべき?

バイオフィードバックは治療ではなく、トレーニングの一種と考える人もいます。効果を得るためには、複数回のセッションに参加せねばなりません。積極的に参加し、予約の合間にも練習する必要があるでしょう。

治療回数は、以下によって大きく異なります:

  • 対処しようとしている症状
  • 症状の重さ
  • 身体の反応
  • セッション間の練習量

かかりつけの医療提供者が、ご自身に最適なセッションの頻度について、より詳しい情報を提供してくれます。

 

医師に相談するタイミング

いつ医療機関に連絡するべき?

バイオフィードバックは医療ケアを補完するものであり―それに取って代わるものではありません。ほとんどの人は、他の治療法と一緒にバイオフィードバックを利用しています。例えば、慢性的な痛みがある人は、薬を飲みながらバイオフィードバックを学ぶことがあるかもしれません。

仮にバイオフィードバックが体調管理に役立つとしても、健康上の問題に関して医療機関を受診するのを遅らせないでください。また、バイオフィードバックがどんなに役に立ったとしても、処方された薬は飲み続けましょう。

 

クリーブランド・クリニックからのメモ

多くの人が、健康とウェルネスを改善するために、補完的または代替的な方法に目を向けています。バイオフィードバックは、ご自身の肉体的および精神的なウェルネスをコントロールする、リスクフリーな方法です。教育と実践によって、特定の身体機能をコントロールできるようになります。その結果、パフォーマンスが向上し、症状が緩和され、健康が増進します。バイオフィードバックを試す決断をされた場合は、資格のある専門家を見つけ、その資格を確認するようにしてください。

 

途中から、「何かチト洗脳くさいっすね(笑)」とか思えてしまっていましたが、しかし、「子どもがゲームを楽しみながらおねしょを治せる」みたいな話は、楽しいゲームがプレイできて、しかも「おねしょが治った!」という二重の喜びを得られた子どもの笑顔が浮かんで「あぁ、そういうのは凄くいいなぁ~」と思えましたし、最後の方で怒涛の「あくまでも補完的な手法です、それだけで何とかしないように気を付けましょう」とあったのは、流石世界を代表する医療機関だけあって、やはり信頼できるな、と思えた感じですね。

 

記事内では実際の装置の画像がなかったので、アイキャッチ用に検索してみた所、色々ヒットしてきました。

 

まず、bio-medical社が紹介していた記事で、プロフェッショナル・バイオフィードバックデバイスとしてフィーチャーされていたのがこちら、ブレインビット・フレックスというもので…

https://bio-medical.com/brainbit-flex-4-channel-wireless-eeg-device.htmlより

…いやバカにしてるわけでもこの黒人の兄ちゃんが悪いわけでもないのですが、何かワロタ(笑)。

 

ただ、これで正確な脳波が計測できて、色々なトレーニングで使えるということですね。

お値段675ドルとそこそこしますが、使い道によっては大いに価値がありそうです。

 

他にも、リフレクト・オーブという、手の平サイズのボールで、手で抱えるように持つことでリラックスの度合いなどを測り、アプリでリラクゼーションを高めるコーチング機能まであるっぽいこちらなんかは…

 

www.meetreflect.com

https://www.amazon.com/dp/B0C6V2KDBRより

…画像はAmazonからお借りしましたが、これはオシャレでナイスですね!

(LEDライトの色で、現在の自分のリラックスのレベルが分かるようです。)

 

まぁ僕はメンタルの不安がこの世で一番ない人間であることを自認しているので、特に自分自身が欲しいとは思わないのですが、どういう風にすればよりリラックスできるのか、経験としてはやってみたいかもしれません。

…まぁ250ドル出してあえて買うことはしないですけど(笑)、面白いアイテムであることは間違いないですね、いつか体験してみたい限りです…!

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