低FODMAPダイエットとは

謎のダイエット記事シリーズ、ケトン・ダイエットクリアリキッド・ダイエットからの、前回はエレメンタル・ダイエットこと成分栄養剤療法について見ていましたが、この記事でもまたいくつか気になるリンク付き用語(=クリーブランド・クリニックHEALTH LIBRARY記事のある用語)があったものの、とりあえずはダイエット記事を続けていこうかなと思います。

 

これまではアルファベット順に見ていましたが、そもそも他のダイエット=食事療法も前回の記事で出ていたため、全く見たことも聞いたこともない気がした、その低FODMAPダイエットとやらについて、今回はチェケラッチョさせていただくといたしましょう。

 

my.clevelandclinic.org

 

FODMAPというのはどう考えても英語によくあるAcronym(頭字語)なわけですが、一体何を意味するどんなものなのでしょうか、今回も翻訳引用させていただく形です。

 

低FODMAPダイエット(Low FODMAP Diet)

低FODMAP食とは、人間にとって消化しにくい特定の種類の炭水化物を減らしたものです。IBS過敏性腸症候群)のような機能性の胃腸障害を持つ方に対し、引き金となる食べ物を特定するための、除外食として処方されることが多いものになっています。

 

概要

(※今回は珍しく、特に画像に挙げられていたものの説明が本文中にありませんでした。最後にまとめておこうと思います。)

 

低FODMAPダイエットって何?

FODMAPとは、発酵性短鎖炭水化物と呼ばれる、人間にとって消化しにくい特定のクラスの炭水化物の頭文字を取ったものです(完全な頭字語としては、Fermentable Oligosaccharides, Disaccharides, Monosaccharides and Polyols(発酵性・オリゴ糖・二糖・単糖およびポリオール類)から取られたものになります)。低FODMAP食は、不快な症状を和らげ、消化器系を休ませるために、こういった炭水化物を一時的に制限するものとなっています。難消化物を除去することで腸内環境が修復され、腸内細菌叢の健康的なバランスの回復が可能となります。症状が改善すれば、低FODMAP食を利用して、今後どの食品を制限すればよいかを見出すことが可能となるでしょう。

 

FODMAPとは何?

FODMAPとは、以下のものです:

  • 発酵性。これらは全て、腸内細菌が発酵と呼ばれる化学プロセスでガスに変換し、餌となる食品です。
  • オリゴ糖。これはプレバイオティクスとして知られる水溶性の植物繊維で、腸内の善玉菌のエサとなります。オリゴ糖には、タマネギ、にんにく、豆類/レンズ豆、そして多くの小麦製品が含まれます。オリゴ糖への過敏さが、非セリアック型グルテン過敏症の原因と解釈できる場合があります。グルテンフリーの穀物は、グルテンを含む穀物よりも発酵性糖類が少ないため、グルテンに過敏だと思っている方の中には、実は小麦製品に含まれるオリゴ糖に過敏な方がいるかもしれません。
  • 二糖類。乳糖は、このグループの発酵性糖類であり、乳製品や人間の母乳に含まれる糖類になります。乳糖不耐症は、世界的に最も一般的な食物不耐症のひとつです。
  • 単糖類。果物の糖である果糖は、このグループの発酵性糖類になります。しかし、特定の量と割合が関わってくるため、全ての果物が影響を受けるわけではありません。
  • ポリオール類。一般的に人工甘味料として使用される糖アルコールです。いくつかの果物にも天然に含まれています。

 

なぜFODMAPは消化されにくいの?

FODMAPとは、発酵性短鎖炭水化物のことです。直訳すると2つの意味があります: 鎖状につながった糖分子であること、そして腸内細菌によって発酵されることです。鎖状につながった分子は、小腸から吸収されるために、1つの分子にまで分解される必要があります。しかしFODMAPは分解できないので、小腸で吸収することができません。小腸はFODMAPを大腸まで運ぶために、余分な水分を取り込みます。そこでは、大腸に住む細菌が存分に暴れ回り、FODMAPを発酵させる(食べる)のです。その結果、腸内で副産物としてガスや脂肪酸が発生することになります。

 

FODMAPは全ての人にとって悪いものなの?

全くそんなことはありません。実際、人間の消化器系は、自分では消化しきれない食品を処理するようにできています―例えば食物繊維、これは、消化器系の健康にとって重要な役割を担っています。また、腸内細菌にエサを与えることは、腸内細菌との共生関係の一部でもあります。しかし、腸が敏感な方の中には、これらの食品によって生活の質(QOL)に大きな影響を与えてしまうレベルの消化不良を経験する方もいらっしゃいます。こういった方々にとって、発酵の副産物はガス、膨満感、腹痛、および腹部膨張といった慢性的な症状を引き起こします。小腸に余分に取り込まれた水分は、過剰であれば下痢を引き起こし、足りなければ便秘を引き起こすかもしれません。

 

低FODMAP食事療法が有効なのはどんな人?

低FODMAP食は、過敏性腸症候群IBS)や小腸細菌過剰増殖症(SIBO)と診断された方に、期間限定でしばしば処方されるものになっています。複数の研究によれば、こういった症状を持つ方の大多数がこの食事療法から恩恵を受けているとのことです。また、消化器系に問題があり、その原因となっている食品を特定したい方向けの、短期的な除外食としても利用可能となっています。除外食とは、一般的に問題となる食品を除去した後、体系的に食品を戻していき、体内の反応を観察するものです。低FODMAP食は、食物過敏症を発見するために利用できる多くの除外食の一つに過ぎません。

 

低FODMAP食は何から構成されているの?

この食事療法には3つの段階があります:除外期、再導入期、そしてご自身に合わせてカスタマイズされる維持期です。除外期では、高FODMAP食品―特定の果物、野菜、乳製品、穀物のリスト―を全て避けることになります。一見すると、除外期は非常に制限されているように見えるかもしれません。しかし、各カテゴリーには食べられる食品がきちんとリストアップされています。精神的な鍛錬は必要ですが、ダイエット中に空腹になることはありません。2~4週間後、体系的に食品を戻す再導入期に入ります。第3段階では、自分に合うものを残し、合わないものを取り除いていきます。

 

低FODMAP食では何が食べられるの?

特定の果物、野菜、穀物、およびタンパク質には、FODMAPが多いものと少ないものがあります。限られた量であれば食べても問題ないものもありますが、多量に摂取すると体に支障をきたします。例えば、ほとんどの豆類や加工肉は高FODMAPですが、シンプルに調理された肉、豆腐、そして卵は低FODMAPのタンパク源です。リンゴ、スイカ、それから核果類は高FODMAPですが、ぶどう、イチゴ、そしてパイナップルはOKです。熟したバナナは果糖が多いですが、3分の1本程度までならシリアルに混ぜてもよいですし、完熟していないのならば一本丸々食べて構いません。こういった具体的な食事ガイドラインは、栄養士が教えてくれます。

 

どの高FODMAP食を避けるのがベスト?

これは、低FODMAPダイエットの過程で、ご自身が答を出す必要がある質問です。答はみんな違います。この食事療法のポイントは、「悪い」食品を絶つことではなく、ご自身の症状がFODMAPと関係があるのかないのか―そして関係があるとすればどの食品なのかを知ることなのです。人によっては、除外食で全く改善しないこともあるかもしれません。もしそうなら、次の段階に進む理由はありません。しかし、もし改善するのであれば、食品を体系的に再導入し、本当に悪い食品と許容できる食品とを分けることが非常に重要になります。多くの場合、FODMAP食品群の内、最終的には1つか2つのみが体調を乱すものだったと判明します。この食事療法の最終的な目標は、食事の選択肢を可能な限り広げることにあるのです。

 

手順の詳細

低FODMAPダイエットを始める前にすべきことは何?

  • 信頼できる医療機関に相談する。既に胃腸(GI)疾患と診断されている方も、症状の原因や治療法を調べ始めたばかりの方も、登録栄養士やGI専門医が正しい方向性を示すお手伝いをしてくれることでしょう。食事療法を試す前に、別の方法を紹介されるかもしれません。また、食事療法の微妙な違いをガイドしてくれたり、買い物やメニューのガイドを提供してくれたり、疑問や問題が生じたときのトラブルシューティングをしてくれたりもします。この食事療法では、食品によって量や分量が異なるなど、把握しなければならないことがたくさんあります。その辺を熟知しているガイドがいれば、成功させるのも簡単です。
  • 前もって計画する。これは一時的な食事療法ですが、実行にはかなりの時間と手間がかかります。他の重要なイベントや仕事に重ならないよう、まとまった時間を確保するようにしましょう。除外食をごまかすことはできません―もしごまかしたら、全ての行程が崩壊します。始める前に、このプロセスを完了させることを自分自身に強く約束するようにしてください。そのための準備を入念に行いましょう。冷蔵庫や食品庫から高FODMAP食品を取り除き、事前に献立の計画を考えるようにしてください。簡単な常備食の材料をいくつか用意しておくと、楽に調理して楽しむことができるので、忘れないようにしましょう。

 

低FODMAP食はどのくらいの期間続けるべき?

  • 第1段階: 医療従事者は、除外期には少なくとも2週間、そして最長でも6週間を推奨しています。この段階が上手くいき、症状が落ち着くまでには時間がかかることがあります。SIBOの患者さんの場合、増えすぎた腸内細菌を飢餓状態にする過程でデトックス症状が現れ、気分が良くなる前に気分がむしろ悪くなることがあります。しかし、仮に除外期で体調が良くなったとしても、それが永久に続くわけではありません。どの食品なら再び摂取しても大丈夫なのかを見極めることが大切です。より適度な食事というものは長期的に維持しやすくなりますし、栄養学では、微量栄養素を全て摂取するためには、常に多様な食品を摂ることが最善の策とされています。
  • 第2、3段階: 再導入期の長さは個人差がありますが、平均8週間程度です。この段階では、低FODMAP食を続けながら、各FODMAPカテゴリーから高FODMAP食品を1種類ずつ再導入していきます。それぞれの食品を数日間かけて量を増やしながらテストし、自分の耐性の閾値を見つけていくことになるわけです。各テストの合間には、クロスオーバーの影響を避けるため、厳格な除外食に数日間戻ります。何がご自身に合っていて、何が合っていないのかが分かれば、担当医と一緒に、いつまでも永久に続けられる、あるいは再検査を受けるまで続けられる、持続可能で栄養価の高い食事計画を立てることが可能になります。

 

もし自分には上手くいかなかったらどうする?

これは実験ですから、上手くいかないことがあるかもしれません。しかし、専門家の指導のもとで食事療法を行えば、試すこと自体は安全です。かかりつけの医療従事者が、ご自身の一般的な栄養状態や、発症する可能性のある欠乏症もしくは体重の減少に目を光らせてくれています。中止して、他の方法を試すべきタイミングはいつなのかも教えてくれることでしょう。低FODMAP食は、IBS患者の成功率が高いと予測されていますが、25%ほどの方には効果がないこともあり得ます。それ以外の全ての症状については、研究はより限られていますが、SIBO、IBD、および機能性ディスペプシアなどの症状管理に役立つと考えられる根拠は存在します。もし効果がなかったとしても、旅が終わったわけではありません―除外食や検査、治療法は他にも存在します。

 

クリーブランド・クリニックからのメモ

低FODMAP食は、腸を過度に刺激して胃腸障害を引き起こしている可能性のある食品を特定し、それを減らすための特効的なアプローチ法です。慢性的な症状や食物過敏症をお持ちの方は、体系的な除去プロセスに従うことが有益かもしれません。短期的には厳しいものですが、これは生活習慣を変える食事療法ではありません。その目的は、食品的な引き金となるものを特定し、できるだけ多くの食品を再び取り入れることにあるのです。FODMAPとされている食品の多くは、通常の健康的な食生活を代表するものとなっています。栄養価の高い野菜、果物、全粒穀物などです。FODMAPは「悪い」食品ではありません―しかし、問題となるこの類の食品を除去することで、そうでない食品を楽しむことができる一助となり得るものなのです。

 

…当初、「ま~た胡散臭い、『食べるべきもの・食べてはいけないもの』みたいな話か」と思ったんですが、流石は我らがクリーブランド・クリニック、これはそういう話ではなく、アレルギーとまではいかないまでも、自分の消化システムに合わないものを体系的にあぶり出す、れっきとした科学的な食事療法だったんですね!

 

最後に、イラストに挙げられていた高・低FODMAP食品リストを日本語にしておしまいとさせていただきましょう。

 

高FODMAP食品

野菜

アーティチョーク、アスパラガス、カリフラワー、にんにく、グリーンピース、きのこ類、玉ねぎ、スナップエンドウ

果物

りんご、りんごジュース、さくらんぼ、ドライフルーツ、マンゴー、ネクタリン(ツバキモモ)、桃、梨、プラム、スイカ

乳製品とその代替品

牛乳、アイスクリーム、豆乳(全大豆から作られたもの)、加糖練乳、ヨーグルト

タンパク質源

豆類、一部の肉・鶏肉・魚介類のマリネ、一部の加工肉

パンやシリアル

小麦/ライ麦/大麦ベースのパン、朝食用シリアル、ビスケットおよびスナック製品

砂糖や甘味料

果糖ぶどう糖液糖、ハチミツ、砂糖不使用の菓子類

ナッツや種子

カシューナッツ、ピスタチオ

 

低FODMAP代替食品

野菜

なす、いんげん豆、チンゲン菜、ピーマン、にんじん、きゅうり、レタス、じゃがいも、トマト、ズッキーニ

果物

カンタロープメロン、ぶどう、キウイフルーツ、みかん、オレンジ、パイナップル、いちご

乳製品とその代替品

アーモンドミルク、ブリーチーズ/カマンベールチーズ、フェタチーズ、ハードチーズ、ラクトースフリーミルク、豆乳(大豆タンパク質から作られたもの)

タンパク質源

卵、木綿豆腐、肉/鶏肉/魚介類(レモン汁とオリーブオイル、黒胡椒、またはイタリアンハーブでマリネしたもの)、テンペ

パンやシリアル

コーンフレーク、オーツ麦、ライスケーキ(プレーン)、スペルト小麦のサワードウブレッド、小麦・ライ麦・大麦不使用パン

砂糖や甘味料

ダークチョコレート、メープルシロップ、米麹シロップ、テーブルシュガー

ナッツや種子

マカダミアナッツ、ピーナッツ、かぼちゃの種、くるみ

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