双子や三つ子の妊娠は…

前回の記事では骨盤臓器脱(こつばん・ぞうきだつ)という、まぁいわば脱腸脱肛の一種なわけですけど、必ずしも腸や肛門に限らず、特に女性の場合は骨盤内の色々な部位が垂れ下がってしまう危険性があるのです…という解説記事を見ていましたが……

 

泌尿器系の記事を見ていくシリーズのつもりでしたが、別にそんなにこだわりがあるわけでもなく、前回参照していた骨盤臓器脱のHEALTH LIBRARY記事に、「双子や三つ子を経腟分娩で産むと、骨盤がダメージを受けるかもしれません」といった記述があり、その「双子や三つ子」の部分にリンクが貼られており、ちょっと気になったのでそちらを見てみたら、いわゆる「多胎児の妊娠」について、結構面白そうな話が目に付きました。

 

何気にこのブログは婚活ブログであり、漠然と子供が欲しいとはずっと思っているので、僕は妊娠できる方の性別ではないんですけど、今回ちょっとこちらの記事を見てみようかなと思った次第です。

 

まぁ、この辺の一般論については普通にウィキペディアの記事を読むのが一番中身も充実しているし早い気もするのですが……

https://ja.wikipedia.org/wiki/多胎児より

…例によってクリーブランド・クリニックは世界を代表する最先端の医療機関ですし、信頼度や正確性はウィッキー先生よりも断然上であることが期待されますから(まぁ、最先端の医療機関の見解が正しいとは、必ずしも限らないですけどね)、記事水増しの意図でまた参考にさせていただくといたしましょう。

 

↓に貼りましたリンクカードのタイトルは「Multiple Birth」で「多胎児出産」という形ですが…

 

my.clevelandclinic.org

 

…記事自体のタイトルは「Expecting Twins or Triplets」であり、この「expect」という単語は、中学生並の知識としては「期待する」というものになりますけど、そこから転じて、実は(主に「expecting」という形で)「妊娠している」という意味でもめちゃくちゃよく使われる単語ですね。

(もちろん、「妊娠中の」を意味する専用単語として「pregnant(プレグナント)」という語もありますが、より日常会話的な響きがあるのが「expecting」ですね。)

 

これまた気軽に見ようと思った割にかなり長い記事っぽいので、早速参りましょう。

 

Expecting Twins or Triplets (双子または三つ子の妊娠)

複数の赤ちゃんを妊娠している場合、多胎(multiple pregnancy)と呼ばれます。二人なら双子(twins)、三人なら三つ子(triplets)です。不妊治療を受けたり、高齢で妊娠する女性が増えているため、多胎妊娠はより一般的になってきています。多胎妊娠では、早産、妊娠高血圧腎症、胎児発育不全のような合併症のリスクが高くなります。

 

多胎妊娠とは何?

多胎妊娠とは、一度に複数の赤ちゃんを身ごもる妊娠のことです。2人の赤ちゃんを身ごもっている場合は双子と呼ばれます。一度の妊娠で3人の赤ちゃんを身ごもる場合は三つ子と呼ばれます。一度に3人以上の赤ちゃんを妊娠することもあります(高次多胎)。一般的に、多胎妊娠には単胎妊娠(赤ちゃんを一人しか身ごもらない)よりも多くの危険性が伴います。

 

多胎妊娠はどうやって起こるの?

多胎妊娠が起こり得る方法には、主に2つあります:

  • 1つの受精卵(卵子)が子宮内膜に着床する前に分裂する。
  • 2つ以上の別々の卵子が同時に別々の精子と受精する。

この2つの異なる種類の多胎妊娠により、一卵性(identical)または二卵性(fraternal)の兄弟姉妹が生まれます。一卵性双生児と二卵性双生児の違いは、多胎妊娠がどうやって起こったかに遡るわけです。

一卵性双生児や三つ子の場合は、一つの卵子が受精し、その後分裂します。この新しく分割された胚は同一です。一卵性多胎の子どもは、互いによく似ており、性別も同じです。

二卵性多胎児は、別々の卵子が別々の精子と受精することで生まれます。これらは異なる卵子と異なる精子であるため、遺伝物質が異なります。これらの子供の外見は完全に同一ではなく、性別も互いに異なることがあります。

三つ子以上の妊娠では、赤ちゃんは全員一卵性、全員二卵性、またはその両方の混合である可能性があり得ます。これは、母親の体から複数の卵子が放出され、複数の卵子が受精した場合に起こり得るものです。一卵性と二卵性の両方を含む多胎の場合は、複数の卵子が受精し、しかもそのうちの少なくとも一つの卵子が受精後に分裂したことになります。

 

一卵性双生児や三つ子は常に同性ですか?

一卵性双生児または三つ子は遺伝物質を共有しているため、常に同じ性別です。赤ちゃんの性別は、卵と受精する特定の精子細胞によって決まります。精子細胞には2種類があります―X染色体を持つものとY染色体を持つものです。母親の卵子はX染色体を持っています。もしX染色体を持つ精子細胞が卵子と受精すると、XXの組み合わせ(女性)になります。もし精子細胞がY染色体を持っていれば、その子はXYの組み合わせになります(男性)。

一卵性双生児は1つの卵子から始まり、分裂するので、受精時に存在する染色体の組み合わせが、多胎児全ての性別となるわけです。

 

多胎妊娠の可能性を高めるものは何?

多胎出産のリスクを高める要因はいくつかあります。以下のような場合、一度に複数の赤ちゃんを妊娠するリスクが高い可能性があるかもしれません:

  • 年齢がより高い(女性の年齢が高くなると、体内で一度に複数の卵子が放出されるようになるため、30代の女性は多胎のリスクが高くなります)。
  • 自身が双子である、または双子の家族がいる。
  • 排卵誘発剤を使用している。

また、身長が平均より高かったり、体重が大きかったりする場合も、多胎妊娠のリスクが高い可能性があるかもしれません。

多胎妊娠のもう一つのリスクは遺伝的なものです。ご自身が多胎であったり、家族に多胎児がいる場合、多胎妊娠の可能性が高くなります。この遺伝は一般的に、母方(母親側)から受け継がれます。

排卵誘発剤の使用も、多胎妊娠の原因となり得ます。体外受精IVF)のような手法では、しばしば複数の受精卵を子宮に移植するため、不妊治療は多胎妊娠のリスクを高める可能性があります。妊娠が成功する確率を高めるために、医療従事者は通常、一度に複数の卵子を移植するのです。

 

多胎児出産はどのくらい一般的?

赤ちゃんを授かる確率を上げるために、不妊治療薬やIVFのような不妊治療法を用いる人が増えているので、多胎出産は近年より一般的になってきています。

 

多胎妊娠の徴候には何があるの?

妊娠中に複数の赤ちゃんを妊娠しているかどうかを知る唯一の方法は、かかりつけの医療機関で超音波検査を受けることです。この検査では、担当医が子宮内部の画像を見て、赤ちゃんが何人いるか確認することが可能となっています。

多胎妊娠の場合、単胎妊娠の場合よりも強烈な症状が現れるかもしれません。これには以下のようなものが含まれ得ます:

  • 激しい吐き気と嘔吐(つわり)。
  • 妊娠初期の急激な体重増加。
  • ヒリヒリするような、またはとても激しい胸の痛み。
  • ヒト絨毛性ゴナドトロフィン(hCG)の高値―このホルモンは妊娠中に作られ、妊娠検査薬で検出されるものです。
  • 血液中のα-フェトプロテインというタンパク質の量が多い。

超音波検査とは別に、胎児ドップラー検査で複数の心拍が検出された場合、かかりつけの医療従事者が多胎を疑うことがあるかもしれません。

 

多胎妊娠と関連している合併症(併発事項)は何?

妊娠中に合併症にかかる可能性は誰にでもあります―何人の赤ちゃんを妊娠していようともです。しかし、ほとんどの医療機関は、多胎妊娠の方が単胎妊娠よりもリスクが高いとみなしています。これは、妊娠中に複数の赤ちゃんを身ごもった全ての女性に問題が起こるという意味ではありません。多胎妊娠をしている患者さんの場合、かかりつけの医療従事者は、一度に複数の赤ちゃんを身ごもったときに起こり得る合併症について、様子を観察した方がよいと思うことでしょう。担当医がそれぞれの危険因子について話してくれますし、母親が何か気になることを経験していないか、頻繁に確認してくれます。

可能性のある合併症には以下が含まれます:

  • 早産・早期分娩: 多胎出産の併発事項で最も一般的なのは早産です。多胎児を妊娠している場合、赤ちゃんが1人のみの女性よりも早産(37週以前)になる可能性が高くなります。多くの多胎児の母親にとっての目標は、37週を迎えることです。これは双子の妊娠では正期産とみなされ、この週数に達することで、赤ちゃんが健康にかつ適正な体重で生まれてくる可能性が高くなります。早産で生まれた赤ちゃんは、多胎出産のもう一つの合併症が発生するリスクがあります―低体重出生です。
  • 妊娠高血圧腎症または妊娠高血圧症候群(高血圧): 血圧が高いことを高血圧(hypertension)といいます。妊娠中、担当医は、母親が妊娠高血圧症候群(妊娠中の高血圧)にならないように注意深く血圧を観察します。これは子癇前症(妊娠高血圧腎症)と呼ばれる危険な状態につながる可能性があります。高血圧に関連する合併症は、単胎妊娠の女性に比べ、多胎妊娠の女性では2倍の確率で起こります。この合併症はまた、単胎妊娠よりも多胎妊娠の方で妊娠初期に起こりやすいこともあり、さらに重症化する傾向もあります。
  • 妊娠糖尿病: 妊娠中に糖尿病になることがあります。これは胎盤から出るホルモンの量が増えることがその理由です。胎盤の大きさもこの症状の要因となり得ます。胎盤が2つある場合、インスリンに対する抵抗性が高まってしまうのです。
  • 胎盤剥離: 分娩前に胎盤が子宮壁から剥がれて(離れて)しまう状態です。これは緊急事態です。胎盤剥離は多胎妊娠の女性でより一般的にみられます。
  • 胎児発育不全: この状態は、子宮内発育不全(IUGR)または在胎不当過小児(SGA)とも呼ばれます。この状態は、赤ちゃんの1人または複数人が適切な速度で成長していない場合に起こります。この状態によって、赤ちゃんが早産になったり、低出生体重で生まれたりすることがあるかもしれません。多胎妊娠の半数近くがこの問題を抱えています。

二卵性双生児には常に胎盤が2つあります。二卵性双生児の妊娠のリスクは、赤ちゃんが1人だけの妊娠のリスクと同様です。しかし、赤ちゃんが1人の妊娠と比較すると、考えられるリスクの数は増加します。

一卵性双生児の胎盤は1つ(全症例の70%)または2つ(全症例の30%)です。胎盤が2つある一卵性双生児のリスクは、上述の二卵性双生児のリスクと同様です。胎盤が1つの一卵性双生児(monochorionic; 単一絨毛膜性双生児と呼ばれます)には、一卵性双生児特有のリスクがあります。5~15%の症例で、双胎間輸血症候群(TTTS)と呼ばれる状態を発症する可能性があります。これは双子間の胎盤レベルにおける血管連絡の結果として起こるものです。この血管コミュニケーションにより、双子同士が血液を共有する可能性があります。これが起きてしまうと―もし何もしなければ―双子の両方が胎内で死亡する危険性が90%あります。子宮内処置が、双子の胎児死亡リスクを減らすために行われます。

胎盤が一つの一卵性双生児に起こり得るもう一つの合併症は、双胎貧血多血症系列(TAPS)と呼ばれるものです。これは、胎盤レベルでの血管連絡により、双子の片方から相手の双子に血液が送られることで起こります。この状態では、一方の双子は貧血(赤血球が少ない)になり、他方の双子は多血症(赤血球が多すぎる)になってしまいます。このような場合、いくつかの治療や介入が行われます。

胎盤が1つの一卵性双生児に起こりうる3つ目の状態は、「選択的IUGR」と呼ばれるものです。双子の内の一人はよく成長する一方で、相手の双子はあまり成長しない状態です。

一卵性双生児に典型的なもう一つの症状は、双生児逆転動脈灌流症候群と呼ばれるものです。この症状では、片方の双子の心臓が両方の双子の血液循環に必要な血液を送り出しています。もう片方の双子には心臓がないため、出生後は生存できません。正常な心臓を持つ双子の出生後の状況は様々です。幸いなことに、この症候群は稀であり(2万~4万人に1人)、胎内での処置が受け入れられます。

胎盤が1つの一卵性双生児は、同じ嚢内にいることもあります。これらは一絨毛膜性(胎盤が1つ)・一羊膜性(妊娠嚢が1つ)と呼ばれます。この妊娠は多胎妊娠の1%にみられ、双子の片方または両方のリスクの増大に結び付けられています。

かかりつけの医療従事者が、超音波検査で上記の状態を診断してくれることでしょう。

 

多胎妊娠の場合、帝王切開分娩(C-section delivery)になる可能性は高くなる?

帝王切開(cesarean section)は、お腹を切開(カット)して出産する方法です。この分娩方法は様々な理由で行われますが、多胎分娩ではかなり一般的です。多胎出産の場合、帝王切開になる確率は、赤ちゃんを1人しか妊娠していない場合よりも高くなります。しかし、単胎出産の場合であっても、帝王切開が最も安全な出産方法となることがあります。

しばしば、赤ちゃんは出産に適した位置―頭を下にした状態―にいません。帝王切開は、妊娠中に合併症があり、経腟分娩が母親や赤ちゃんにとって最も安全な選択肢ではない場合にも行われ得ます。かかりつけの医療従事者が、出産予定日まで母親の状態を観察し、分娩の最良の選択肢について相談してくれます。

 

多胎妊娠中に健康でいるために何ができる?

栄養のあるものを食べ、十分な休養をとり、定期的に医師の診察を受けることは、健康な妊娠に向けて全ての妊婦が取るべき重要なステップです。多胎妊娠の場合、こういったステップは特に重要です。

多胎妊娠の場合は、更に多くの食事が基準に達するために必要となります。十分なタンパク質と十分な水分補給が重要です。また、発育中の胎児のために、十分な量の追加カロリーを摂取することも必要になります。目安としては、赤ちゃん1人につき1日300キロカロリー余分に摂ることです。つまり、双子を妊娠している場合は、1日の食事に600キロカロリーを追加する必要があるわけです。健康的な妊娠に必要な食事や具体的な量については、かかりつけの医療従事者にご相談ください。

また、多胎児の母親は、妊娠中の典型的な不快感をより激しく経験するかもしれません。妊娠中のストレスを和らげるためにも、体調管理をしっかり行い、十分な休養をとることが大切です。

場合によっては、多胎出産の経験がある医療機関を探すとよいでしょう。専門的な医療機関を受診することで、母親と赤ちゃんが最善のケアを受けられるようになります。多胎妊娠では、より頻繁で集中的な妊婦健診の実施が非常に重要です。かかりつけの家庭医や産婦人科医に、お勧めの専門医について相談してみましょう。

 

多胎妊娠中でもアクティブに運動していいの?

運動や活動は、どのような妊娠においても重要なポイントです。ほとんどの場合、多胎妊娠中でも100パーセント運動は可能です。低負荷の運動は、体型を維持し、妊娠中の健康を維持するのに最適な方法です。多胎妊娠中に試してみたい低負荷の運動には、以下のようなものが含まれます:

  • 水泳
  • ウォーキング
  • マタニティ・ヨガ

妊娠中に体を動かすことは素晴らしいことですが、自分に最適な運動については、かかりつけの医療従事者に相談した方がよいでしょう。多胎妊娠中には、以下のような激しい運動は良くないかもしれません:

  • ジョギング
  • ジャンプを伴うエアロビクス

また、合併症を併発した場合には、運動習慣を変更する必要があるかもしれないと心に留めておくことも重要です。

 

なかなか読み応えのある記事でした。

 

やはり、母体の年齢が上がると多胎児になるリスクが大きくなると書かれていたわけですけど、「リスク」というネガティブな意味しかない言葉を使うんだ…と思えたといいますか、双子って個人的には結構憧れますし、自分がそうだったらむしろ嬉しかっただろうなぁ、と思えます。

 

子供の頃、近所に双子もいましたが(より大きくなると、家族ぐるみでの付き合いも減りますし、そういえば大人になってから双子の人を見る機会はめっきり減った気もします)、確かにみんな母親の年齢が高かったような印象がありますねぇ。

(というか、一番仲の良かった印象的な双子は、4人姉弟の3-4番目でした。ビックリするほど姉弟で父似・母似に別れていて、姉・一番下が完全に母親そっくりのおっとり、長男二男が父親似でキリッとした感じで、当然ですが二卵性双生児のその双子は、双子でも全然違う感じでしたね。)

 

むしろ双子だと嬉しい僕の場合、高齢の女性を狙うべきなのか…?

…と、そんなことで結婚相手を選ぶべきではないというか選ぶわけないですけど(笑)、多胎出産は↑で書かれている通り極めて大変であることが窺えるので、その意味でもあえて望むようなものでもないかもしれませんね。

 

それでは次回はまた、気になるトピックのHEALTH LIBRARY記事を見ていこうかなと思っています。

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