電源をつないで流れるものは何なの?

早速、一連の原子やらイオンやら電子やらの話にいただいていたご質問の続きに参りましょう。

 

今回も引き続きアンさんよりいただいてコメントになります。

 

毎度、大変面白いポイントをお寄せいただき、心より感謝の念に堪えません。

 

一連の原子のお話で、私の中のイメージとして大きく変わったというか、恐らくなんとなく薄っすらぼんやりわかってきたかもしれない(保険かけ過ぎ笑)という意味で重要そうなポイントは、「水素は特別」ということに思えますね。

とはいえ、記事を読んでいる時は、なるほど…と思いながら読めていても、これはこうだからそうなるんですね!となかなかちゃんとは言えない感じですけど笑


⇒水素は、電子を1つ失うことで水素イオンになるわけですが、こいつはズバリ陽子そのものであり、この世で電子を持たない唯一の粒子といえますから、その意味では本当に特別ですね。


また、電子を1つ失って安定(電子0の構造になるので、「安定」も何もないですが)、逆に電子を1つ得ても、例の最も小さい電子殻であるK殻が満タンになるので、これまた安定構造を取る…

(とはいえこれは「電子配置的に安定」なだけで、エネルギー的には当然、水素のイオンは基本的に陽イオンになることからも分かる通り、そんなに安定してはいない感じですけどね)

…という意味で、電子が1ついなくなっても入ってきてもどちらでも安定構造に落ち着くというのは、この水素以外に一切存在しませんから、その意味でも特別だといえましょう。

 

ただ、化学反応とかを考えた場合、言う程そこまで特別ではないかもしれません。

例えば水素イオンも銀イオンも同じ一価の陽イオンであり、塩化物イオンと結びついたらHClになる・AgClになるってのは同じですし、酸化物イオンと結びついたらH2Oになる・Ag2Oになる…ってのに全く違いはないですしね。


…と思いましたが、あぁでも、水素イオンは唯一の非金属元素から生じる陽イオンといえますし(他の陽イオンは、全て金属元素から;一応、複数の原子が組み合わさったものならアンモニウムイオンNH4とかもありますけれども、単一原子由来であれば、陽イオンとなるのは水素のみです)、またそれとも密接に関連しますが水素イオンの化合物はイオン結合(金属の化合物はほぼ全てこれ)ではなく共有結合で形成されるものばかりですから、やっぱり「水素は特別」というのは、全くもって正しい考え方かな、って気もしてきました(笑)。


個人的には、印象として「水」が本当に特別な分子に思えますが…

(具体的に何が特別なのかは、枚挙に暇がなさすぎるほど沢山あるので、ウィッキー先生の記事(↓)などをご参照ください、と丸投げさせていただきましょう(笑))

ja.wikipedia.org

…まぁその水の特別さは、水素の特別さに由来するものも大きいといえるかもしれませんね。

 

特にご質問はなかったコメントでしたが、ちょろっとそんな感じで補足できそうだったので触れさせていただきました。


では続きの質コメです。

 

『電源から流れてきた電子』という文面を見てふと思ったんですけど、まぁ、今更?という感じかもしれませんが、この電源から流れてくるというのは、例えばドライヤーを使う時にコンセントを挿して電源をオンにすれば風が出てくるという当たり前の事実に於いて、そのコンセントを挿したところからコード(電線?)を伝って流れてきているであろうものが電子ということで、その電子とは、陽子と電子の電子と同じものということなんですかね?

例えば、電子ピアノや、電子レンジなんかの電子も、陽子と電子の電子と同じものということ?

電子ピアノは電子で、電気自動車は電子じゃない…?その違いもよくわかってませんが、、どんな仕組みで電子が流れてきて、それによってどんな仕組みで風が出たり電気がついたりするのか?とか、そんなこと言い出したら、また迷走しちゃいますね笑


⇒これまた非常~に面白いポイントですねぇ~!


まず最初の、「電気製品をコンセントにぶっ挿して流れてくるのが電子で、これは陽子・電子としてずっと見とるあいつと同じなんけ?」というご質問……

…答はズバリ、「そうです」というものになりますね…!

 

まず電気の仕組みですが、これは中学理科でもサワリだけは習った気がする通り、電源を導線などを用いて回路状につなげたら電流が発生するわけですが、このとき、電流は正極(+)から負極(-)に向けて流れると人類は考えるようにしたわけですけれども、その正体は、「-から+に、電子が流れる」というものでした。


で、この「電子」というのはもちろん、あの、今まで散々見てきた、原子を構成する御三家粒子の1つ、一番小さいあいつのことなんですね!

 

具体的には、果たして何がどうなってというか、電子は一体何から発生しているのでしょうか…?

 

これはもちろん、大元は電源に由来するので、どのような電源を用いたかに依るわけですけれども、電気の流れを伝える本体としては、当然といいますか、電線・導線を形成する、大抵の場合は「銅」の持っている電子なわけですね…!

 

さほど詳しくは見ていなかったものの、こないだのこちらの記事(↓)で触れていた通り…

con-cats.hatenablog.com
銅(というか全ての金属)は、ひとつながりにつながった金属原子の塊全体の中を電子が自由に動けるようになっており(いわゆる「自由電子」ってやつですね)、ひとたび金属に電気が流されると、その向きに応じて、電子が一斉に移動するという感じになっているわけです。

(移動した電子はどこに行くの?とい思えるかもしれませんが、電気というのは「回路」にしないと絶対に流れないようになっているため、実は、移動して移動して…を繰り返し、結局また戻ってくる形になっています。

 その「電子がグルグルと移動する途中」に、何らかの装置がいれば、その装置が駆動するように設計されているというのが、電化製品なわけですね)


そして、電子が電化製品に流れ込むことで、電気のエネルギーが機械に伝わり、熱を発生させたり、モーターを動かして風を発生させたり、液晶やスピーカーといった特別な装置に電力を与えれば光や音になったり…と、そんな感じでマシンを動かすことができるという仕組みになっているのでした。

 

…と言いたい所ですが、「電子が流れ込み…」といった表現は実は場合によっては正確ではなく、本当に伝わっているのは電荷そのものといいますか、より厳密には、「電場と磁場」が伝わって、それがエネルギーを運搬しているといえる話になっている…はずです。

(例によって僕は電気の専門家でもないので、厳密な部分を完全に説明するのも難しいというかやや自信がないのですが(この辺は大学の電磁気学で学ぶ知識も必要となる、結構ややこしい話になると思います)、自分の中ではそう理解している…みたいな感じですね、例によって)


(実際、家庭の電源でもある交流電源は、電流の向き(つまり電子の流れる向き)がめちゃくちゃなスピードで入れ替わっています。

 具体的には、周波数「Hz(ヘルツ)」に応じた間隔でプラスとマイナスが変わってるわけですけど(なので、この「ヘルツ」は、こないだの記事で見ていた「電磁波の波長」関連のヘルツとはちょっと違う意味の単位ですね)、これは有名な話で東日本と西日本では採用している周波数が異なり、東は50 Hz、西は60 Hzなので、東日本であれば、1秒に50回も電流の向きが変わってるんですね!

 つまり、交流回路において、電子というのはほとんどその場で行ったり来たり振動している状態にあるといえましょう。


…それでどうやって電気(電子)が流れるんだ、って話は、結局「電界が伝わっているから」ってのがその答になると思いますが、結局やはり誘電率に応じた電荷の移動が…とかいった大学教養レベルの小難しい話が絡んでくるので、気にしない方がいいレベルかもしれませんね。

 一応、かなり近い関連質問が知恵袋に見つかったので、参考までにリンクを紹介するという形で、また説明責任を丸投げさせていただこうと思います↓(笑)

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

…結局、交流はこれだけあらゆる家庭・施設で世界的に汎用されているものではあるもののやはり難しいもので、エジソンさんという、大変有名で名の通った発明家・事業家の割に実はクズだったことで有名なおっちゃんも、最後まで交流が理解できずテスラさんと対立した…なんて話も、ずーっと前のこの光の記事(↓)で触れていた通りですしね…

con-cats.hatenablog.com

エジソンさんで分からないなら、俺らが分かるわけねぇわ…の精神で、深くは気にせず電気を使うのが一番賢いように思えます(笑))

 

そんな適当な補足しかしないならいっそ触れない方がよかったまである気がしますが(笑)、まぁ直流電源の場合であれば…

・電源の+極側にいる電子がまず化学反応その他で減少する

→導線の+極付近にいる自由電子が静電気の力で引っ張られる

→電子が移動したことで当然そこにまた電荷の勾配が発生し、順番に、少し離れた位置の電子がそこへ吸い寄せられ…


…という流れの連鎖で、実際に電子が全体的に-極から+極の方へと移動し続けることで、電場というエネルギーも移動しているといえる感じですね。


また、せっかくなのでその辺に関連して1つよくありがちな勘違いに触れておきますと、電気が流れると、電子が移動するのはまぁその通りだと言えるわけですけれども(場合によっては電場と考えるべきとはいえ)、恐らくこの辺の話に不慣れな方は、

「電子が移動して、電化製品に流れこんで機械が動くってことは、そこで電子が、何ていうかその機械が動くためのエネルギーとして食べられて、消費されるってことなのかな?」

…と思われることもあるのではないかと思いますが、これはそうではないんですね。


電子はあくまで移動して循環しているだけで、決して減ることはありません。

(むしろ、交流回路なら、ほぼその場で振動しているだけともいえますし)

 

でも、電池を使ったら電池は減っていくわけで、当然ですが「仕事」がされている以上、何かは消費されているはずです。


では何が減っているのかというと、これは電子を動かす力、いわば起電力、より分かりやすくいえば、電圧が下がっていく、ってことなんですね!

電子自体は回路全体で数は決して変わらないものの、電池を使うと、その「電子を動かすためのパワー」が減っていく、という話なのでした。

 

…って、「いやまぁ誰がどう考えてもそうやろ」っていう、あんまり「多くの人が勘違い…」ってネタでもなかったかもですが(笑)、今回もまた絶望的に時間がなかったため、ふと思いついた適当ネタでスペースを埋めさせていただいてしまいました。


後半の話も、そんなに掘り下げる内容でもないのでぱっと終わらせようと思っていたのですが、ちょっと本当に時間不足に陥ってしまったため、中途半端ですが続きはまた次回とさせていただこうと思います。

アイキャッチ画像を考える時間も絶無だったため、さほど本題の話とは関係のない、回路のいらすとを貼ってごまかさせていただきましょう……

今回は本当に丸投げ説明のみの適当っぷりでしたし、次回はもうちょい丁寧に見ていきたい限りです。

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