「意見や反応を示すイマドキ英略語」のセクションも無事前回までで見終えていたので、続いては「バカなこと、攻撃的なこと、敵対的なこと、不公平なことなどなどに対する反応を示すイマドキ英略語」というセクションに参りましょう。
…正直あんまりグループ分けの意味というか違いは分からないものの、改めて、Preplyのナイス記事(↓)を参考にさせていただく形ですね。
まず一つ目は、「SRSLY – Seriously」という、5文字略語って、それあんまり省略できてなくない?とも思えるものの(笑)、これはマジでめっちゃんこ飛び交いまくっている表現であり、めっちゃんこ使われている以上少しでも略したくなるのも人情でしょう、と思われますが、実際略そうと思った場合これ以上削ると「シリアスリー」感がなくなってしまうので苦肉の策というか精一杯頑張った結果の、このちょっと野暮ったい略語なのかもしれませんね(笑)。
意味については、色々な意味で使われるという点含め、まさに「マジで」に近い感じだといえましょう。
そもそもこのseriousについては、こないだの記事(→コメ返信や補足その1-49-17:theが付くと「全部」なの?)でちょっと触れていた通り、日本語で一番よく訳される「真面目」とは少しニュアンスが違う気もする語なわけですけど、ちょうど副詞であるseriouslyの方も、そこで触れておきたかったのに結局触れずじまいになっていた点だったため、今回ここで改めて触れることができてちょうどいい感じです。
…と思いきや、検索し直してみたらそれよりもっと前の「似た単語」記事の1つ(→似通った英単語に注意しよう(その3:シリアル・ライス他))で実は少しもう触れたことがあったみたいですが、改めて触れておきますと、まず↑の記事でも触れていた、語尾を上げる形で「シリアスリィ(↑↑)?」という感じの、まさしく「マジで~?」「それ本気で言ってんの?(笑)」というカジュアルなニュアンスでの「本当にぃ?」というのが日常会話で大変よく聞く使い方ですかね(大変仲良くしていた元同僚のアサカさんがこの言い回しを結構よく使う人だったから、特に印象が強いのかもしれません)。
一方、この語はそれ以外にも、疑問形ではなく、割と落ち着いたマジトーンなんかで「シリアスリィ…」といえば、「いや真剣な話」「深刻なことだからふざけないで聞いて」みたいな、「冗談抜きで本当に」という、先ほどの感じとはまたちょっと違うニュアンスの、真剣さ・本気さを伝えるような意味合いでも大変よく使われます。
セクションのテーマ的には、この後者の「もっとちゃんとして」「本気で真面目な話…」「状況は深刻だよ」という諫言的なニュアンスを意図したエントリーだと思いますが、まぁ友達同士でやり取りする場合は、前者の「マジけぇ~?(笑)」みたいなニュアンスのSRSLYもいっぱい使われてるんじゃないかな、って気がしますね。
いずれにせよ、これはセクショントップに挙がってくるのも文句なしの、間違いなく使われまくっているであろう重要略語なので、ちょっと長くて覚えにくい(でも、他に可能性のある似たようなフレーズもないので、見れば明らかとはいえるでしょうか)けれど、チェックしておいて損はない略語だといえましょう。
続いては「YGTR – You got that right」なる略語が挙がっていましたが、「ヨーグルトかよ(笑)」とも思える(いや思えませんけど(笑))こちらは、そのまんま何の捻りもなく「あなたは正しいものを得た」→「全くもってその通りだ」という同意を示す表現で、「あれ?セクションのテーマに、あんまりというか全く合ってなくない?」とも思えましたが、調べてみても特に皮肉な意味もなく、そのまんまの使われ方をしている表現のように思われます。
ただ、「right」を使った表現では、意外な意味になる有名所に「Yeah, right」ってのがあり、これは、ポジティブな肯定の表現を重ねがけしているにもかかわらず、(言い方によるものの基本的に)皮肉った言い方に聞こえるものなので注意が必要なフレーズですね。
これは何気に日本語でもドンピシャ近いものが存在しまして、「はいはい」というのが、「はい」という肯定表現を2回も重ねがけするという、一見超肯定的な豪華な言い方に思えるのに、実際は(これも言い方によるものの、基本的に)めっちゃんこ皮肉っぽく「あっそ、どうでもえぇわい」というニュアンスが感じられる表現になっている……ってのと、まさしくそっくりな形だといえましょう。
口語表現に強いアバディクさんが、例文込みで解説をしてくれていたので、引用させていただこうと思います(↓)。
(こちらは「!」付きの、皮肉な「Yeah, right」に対する返しとしての、さらなる上級皮肉表現みたいですね(笑))
Yeah, right!
誰かが皮肉たっぷりに「Yeah, right.」と言ったことに対する返答。守りに入るのではなく、この言い回しをすることで、倍返しで嫌味になる。もし誰か高飛車な人が、皮肉を言うことで自分がクールだと思っているようであれば、これを言ってやれば、相手は自分が負けたことを知ることになるため、本当に激怒することであろう。
Aimee: Guess what?(さぁ、何があったでしょ~か?)
Brianna: Chicken butt. No, I lied. What?(まぁ、何ということでしょう。ごめんウソ。何?)
Aimee: My basketball team just won the high school championships!(うちのバスケチームが高校選手権で優勝したの!)
Brianna: Yeah right. (sarcastically)(はいはい、それはよーござんしたね。(皮肉っぽく))
Aimee: Yeah, right! (enthusiastically) I'm so glad you understand!(そうそう、本当によーござんしたの!(意気揚々と) 理解してもらえて嬉しいわ!)
ブリアンナちゃんのゴミみたいな態度は酷いにも程がありますが(笑)、まぁあくまで例文として見ておくと、基本的に「Yeah, right.」というのはこないだ見ていた「IDC (I don't care)」同様、「興味ない」「どーでもいい」ことを意味する発言になっているということですね。
まさしく、日本語の「はいはい」がピタリだと思います。
とはいえここで紹介されている、「!」付きで元気に返すことで皮肉の倍返しになるという使い方は日本語の「はいはい」にはないわけですが、(パッと例は浮かばないものの)皮肉な言葉をそのまんまオウム返しすることで倍返しになるのは、日本語でも普通にありそうな気がするので理解はできる気がしますね。
(興味なさそうに「はいはい」って返されたら、おもむろに四つん這いになってハイハイして、「僕、はいはい!言われた通りハイハイできたから、感想聞きたいワン!」みたいな意味不明すぎる返しをして、相手の興味を引き出したから俺の勝ち~、みたいな感じでしょうか(笑)。全然違いますけど(笑))
(あと補足ネタとして、最初、ブリアンナちゃんが「Guess what?」に対して「Chicken butt.」と答えているのも、ただ似た響きの言葉をオウム返しにするだけで「あんたの話に興味ない」と答をはぐらかすのに使われる、有名な無関心返事のひとつですね。
エイミーちゃんはなぜこんなのと友達なのでしょうか(笑))
そんなわけで、正直このセクションのテーマ的には「YGTR」よりも「Yeah, right.」の方が近いのでは……と思えたものの、じゃあこのYeah rightが省略されることはあるのかな?と思って検索してみた所……
Abbreviations.comという、「略語ドットコム」的なそのまんまのサイトに、一応「YRはYeah Rightの略」という定義は載っていましたね。
とはいえこれは皮肉表現なので、相手を皮肉りたいのに手を抜いてどうすんのよ、って気もしますし、あんまり使われてはいなさそうな気がするかもしれません(でもまぁ、「この言葉を打つのすら手を抜くほどにどうでもいい」ってことはめちゃんこ伝わるといえるかもしれないですね(笑))。
いずれにせよ、僕はしばしば「Yeah」と返事をしてしまうことが多く、その後に純粋に「正しいよ!」という意味で「Right」と言ってしまうと、まさに日本語で言うところの「はいはい…」って感じに取られかねない形になるのは、要注意点だといえましょう。
今回はもうちょい進めると思っていましたが、脱線ネタのYRのおかげでちょうどいい分量・時間になってしまったため、続きはまた次回とさせていただこうかと思います。
アイキャッチ画像は、例によってネタがあまりにもなかったものの……あっ、先ほどの「Chicken butt」は、直訳的には「ニワトリのケツ」って感じで、ブリアンナちゃんの台詞にはそれを日本語で上手く反映できなかったものの、そういえば「アホが見~る~、ブタのケ~ツ~」という、しょうもない子供が言ってそうな、似たような「ただ音の響きが似てるだけで、何の意味もない言い回し」は日本語にもちゃんと存在しましたね(笑)。
トリのケツよりブタのケツの方が可愛らしいイラストがあったので、今回は自転車に乗ってるプリケツのブタさんのいらすとをペタリと貼っておしまいとさせていただきましょう(笑)。