続×13・今時の略語をチェックしておこう(GMTA? GMAT?→GMATを解いてみよう!)

今回もイマドキ略語を見ていく形ですが、ちょうど面白そうな話に広がりそうな項目だったため、略語というより番外編的なネタを見ていく脱線回としようかなと思います(こいついつも脱線してんな、って感じですが(笑))。

例によって、こちらCandisさん執筆のPreply記事(↓)より拝借させていただく形ですね。

preply.com
引き続き「相手をちょっとバカにしてる?系の反応」の略語ですが、(今回もちょっとそのセクション分け、おかしくない?とも思えるものの、まぁそれはともかく)補足説明文つきだったので、そちらも紹介させていただきましょう。

 

GMTA – Great minds think alike(直訳:頭いい人は考えることが似ている→「考えることは一緒だね」「僕も同じこと考えてた」「同意見だよ」という、良い意見への賛同を表明する言い回し)

この語は時折 GMAT(Graduate Management Admission Test)と混同されることもあります;がしかし、あの苦しい受験勉強を乗り越えた人なら必ず見分けがつくことでしょう。共通した考え方を言及するこの略語は大変よく使われるようになり、コップや枕、シャツなどにもプリントされるようになっていますね。


そんなわけで今回は「GMTA」で「ナイスアイディア!天才は皆同じことを考える、ってこったね」という、相手を褒め讃えると同時に、「自分も同じことを考えていましたが何か?」というちょっと鼻持ちならないニュアンスを出す(もちろん冗談っぽく、ユーモアのセンスとともに、って感じですけどね)表現ですけど、その意味ではまぁ、「こういう考えを思いつかないヤツはバカだ」という小馬鹿にしたニュアンスもあるっちゃあるかもしれないため、セクションテーマの通りではあるといえるのかもしれません。


GMTAはともかく、補足説明文で触れられていたGMAT、これは、主にMBAコースに入学したい人が受けるマークシート型の共通試験で、例えて言えば、おなじみセンター試験(今では共通テストに名前が変わってしまいましたけど)のアメリカ・ビジネススクール版といえるやつですね。


MBAについては、以前、シェアメイトがMBAの学生で……という話で触れたことがありましたが…

con-cats.hatenablog.com

…特に何も触れずにいきなり「MBA」と書いていたため、アンさんからのご質問で「MBAって何のことか分かりませんでしたけど…」というコメントをいただいていた気もするものの、これは日本語にあえて訳すと「経営学修士」…ですが日本でも普通に「MBA」と呼ばれている、要は大学院の修士号経営学版ってことですね。

(何か独立してビジネスをしたい人や、それに限らずビジネス全般のスペシャリストの証なので、ビジネスマンには憧れの「箔」のつく称号といえましょう)


なので、GMATはビジネススクール(=主にMBAプログラム)に入学するための試験ということで、センター試験(共通テスト)とは違い、既に大学を卒業した人が受けるものですから、やや難度は高いものだと思われます。

(ちなみに関係ないですが、アメリカでは学部(=大学4年間;undergraduate)に医学部や法学部が存在せず(もちろんそれに近い専攻はあるものの)、より深く学びたい人は大学を卒業してからそれぞれの専門の大学院に通うシステムになっており、例えば医者になりたいならメディカルスクール、看護師になりたいならナーシングスクール、弁護士になりたいならロースクール、そして経営を深く学びたいならビジネススクール…といった具合に、「専門教育は大学院で」というスタンスが日本よりずっと強いように思えます。)


↑の記事でも書いていた通り、こちらへ来て初めの数年間しばらくの間、たまたまですがなぜかずっとMBAの学生がシェアメイトにい続けたため(最近はもうずっとビジネススクールの学生はいないものの)、MBAの学生と話す機会は多かったのですが(同じく↑の記事で書いていた通り、日本人のMBA留学生の方とも結構な数出会いました)、まぁ~皆さん極めて面白い方々でしたね!

本当にパワフルで、頭の切れも早い人たちばかりで、僕なんぞは「流石MBAの学生は凄いなぁ」と思えたものでしたが、果たして彼らの受けるGMATとは、どのぐらいの難しさなのでしょうか…?


僕はGMATどころか、学生としてこちらに来たわけではないのでアメリカの共通テストの類は一切受けたことがないんですけど、当たり前ですがアメリカ人のビジネススクール入学希望者も一緒に受ける試験なので問題も全部英語のこの試験、「難しい」とは聞くものの、果たしてどのぐらいのものなのかちょっと気になって参りました。


そんなわけで今回は、GMATのサンプル問題を見てみよう、という脱線ネタを繰り広げさせてもらおうかと思います。

検索したら、The Princeton Reviewという、誉れ高きプリンストン大学……とは一切関係ない単なる教育サービス会社みたいですけど、例題をいくつか公開してくれていました(↓)。

www.princetonreview.com

GMATにはVerbal(言語)、Math(数学)、Integrated Reasoning(統合推論、言語と数学の併せ技問題的なもののようです)の3つのマークシート試験があるようですが、 当たり前ですけど日本人には言語が最難関で(ネイティブが国語の「現代文」のテストを受けるのと同じであり、それを英語でやらされるため)、一方、数学が絡むほど言語に依らない能力を出せるため数学はできる限り高得点を狙わなければいけない……なんて話を聞いたことがある気もしますけれども、やはりまずは数学の方を見て小手調べさせていただくとしましょうか。


サンプルの例題は4問紹介されていました。


順番に引用させていただきますが、まず問題を貼り付けて、その後和訳ものっけておくので、興味ある方はぜひお試しで考えてみられることをオススメしてみたい限りですね!

Problem Solving Questions

1. A certain company sells tea in loose leaf and bagged form, and in five flavors: Darjeeling, earl grey, chamomile, peppermint, and orange pekoe. The company packages the tea in boxes that contain either 8 ounces of tea of the same flavor and the same form, or 8 ounces of tea of 4 different flavors and the same form. If the order in which the flavors are packed does not matter, how many different types of packages are possible?

(A) 12
(B) 15
(C) 20
(D) 25
(E) 30

 

(和訳)

1. ある会社では、バラバラの茶葉とティーバッグ入りの2種類の形式で、5種類のフレーバー(ダージリンアールグレイカモミール、ペパーミント、オレンジペコー)の紅茶を販売している。この会社は、同じフレーバー・同じ形式の茶葉が8オンス入った商品と、4つの異なるフレーバー・同じ形式の茶葉が計8オンス入ったセット商品という形で、茶葉のパッケージ販売を行っている。フレーバーを詰める順序は問わない場合、合計で何種類のパッケージが可能となるか?


⇒クソ簡単すぎワロリンティウス(笑)。

これは……正直、こんなのでMBAに求められる数学力を測れるのだろうか…?と要らぬ心配をしてしまうぐらいに、中学受験どころか、下手したら小学校入試ってこれより難しいんじゃなかったっけ…?と思えるぐらいなのが正直な所といえましょう。

(いやまぁ、中学受験も小学受験も経験ないので適当かもしれませんが…というか、流石に小学入試=幼稚園児が解くのはあり得ないだろ、って気もしますけど(笑))


これは解説するまでもないものの一応解説すると、「1種類の味」ボックスは、5種類の味それぞれにつきバラとティーバッグがあるので当然5×2で10種類、そして「4種類の味セット」ボックスの方は、4種類のセットは色々なパターンがありそう……と思わせておいてこれは何気に「全5種類の内、どれが外れるか」でしかないため、セットの種類は結局これまた合計で5種類しかなく、当然こちらもバラとティーバッグの形式がそれぞれあるため5×2で10種類、合計10+10=20と、正解は(C)になるわけですけど、いやマジで簡単すぎて逆に不安になるレベルのような……。


せめて、「全5種類から4種類」という一切計算の必要ない状況ではなく、せっかくなら「全5種類から3種類」であれば、まだ多少なりとも数学の知識が必要で、(もちろん「5つから3つ」なら根性で数えることも可能ですが)これは高校数学で学ぶ「組合せ」の出番ですから、5C3=(5×4×3) / (3×2×1)=10種類のパターンがあり、バラとティーバッグも考慮して20種類のセット商品が存在することになるわけですけど、元の問題だと本当に中学生でも余裕な形になっている気がしちゃいます。

(ぶっちゃけ、ビジネスとしても、1つの味だけ仲間外れとか中途半端にも程がありますし、3フレーバーセットの方が組み合わせを選ぶ楽しさがあっていいんじゃないか、って気もしますね(笑))

 

さらにいうと、本当に数学の知識を問いたいなら、全パターンを数え上げるのが事実上不可能な、例えば「全20種類から5種類」みたいな形(20C5=15504パターン)にすればいいのに…とも思えますが、まぁ、GMATの数学試験は時間がかなり限られているようなので、「数えられるか数えられないかギリギリのラインを攻めて、あんまり数学が得意じゃない人にも救済措置を与える代わりに、全部数えたら時間を大きく無駄にしてしまう」という意図があるのかもしれませんけど、でもそれならやっぱりせめて「全5種類から3種類」の方が、「組合せの概念を知ってる人は瞬殺→知らないけど、ちゃんと段階を追ってしっかり数えられる人は正解に辿り着ける(けど時間を沢山使う)→上手い数え方すらできない人は正解できない」という3パターンに分けられるように思えるので、そっちの方が断然いい問題な気がしちゃいますねぇ。


…と、まぁ問題への文句はともかく、マジで本番の試験もこのレベルなら、これは日本人なら絶対に満点を取らないとヤベェレベルとは言えるかもしれませんね。


でもまぁ流石に一問目だし、大学を出てMBAに入ろうとするような人をこれで差別化できるとも思えないので、次はもう少し歯応えがある問題が来るでしょうか。

早速2問目を見てみましょう。

 

2. Karen sold her house at a loss of 25 percent of the price that she originally paid for the house, and then bought another house at a price of 30 percent less than the price she originally paid for her first house. If she sold the first house for $225,000, what was her net gain, in dollars, for the two transactions?

(A) $15,000
(B) $25,000
(C) $60,000
(D) $75,000
(E) $90,000

 

(和訳)

2. カレンは、最初に買った家を25%の損失で売却し、その後、最初の家に払った値段より30%安い値段で別の家を購入した。最初の家を$225,000で売却していた場合、この2つの取引による彼女の純利益は何ドルになるか?


⇒うーん……まぁ数学がすごく苦手な人なら結構苦戦するかもしれないものの、やっぱりこれどう考えても中1レベルですよねぇ…。

本当にこんなのでいいのかGMAT、見損なったぞMBA!…とまでは思わないものの、どうやらビックリするぐらい高度な数学力は必要ないようで、意外だったかもしれません。

経営に必要なのは、基本的な数字を迅速にミスなく扱う能力だ、という話なのかもしれないですね。


これももう普通にただの計算で、25%の損失すなわち元値から1/4だけマイナスされた=3/4倍に減った値段が22万5000ドルなので、最初の買値は22万5000の4/3倍であり、(都合よく3の倍数で、綺麗な計算が可能ですね)22万5000×4/3=30万ドルが最初に払った金額、そして2回目の購入はその30%引き=70%の値段ということで、それを0.7倍すればよく、21万ドルで買えた、ということですね。

結局、22万5000ドルで売ったものを21万ドルで買い直したということですから、利益は差し引き1万5000ドルで、答は(A)、これも正直、若干上から目線で恐縮ですが、こんなのが解けないMBAの学生がいて欲しくない……と思えるぐらいかもしれません。

 

…が、ここまではいわば「計算問題」で、まま、大体の試験ってのはこういうジャブから始まるものです。

続いては「データの十分性問題」という、結構難解そうなものなので、ちょっとワクワク期待しながら見てみるとしましょう。

 

Sample Data Sufficiency Questions

1. In a certain company, at least 200 people own manual transmission vehicles. If 12 percent of the people who own manual transmission vehicles also own automatic transmission vehicles, do more people own automatic transmission vehicles than own manual transmission vehicles?

(1) 5 percent of the people who own an automatic transmissions vehicle also own a manual transmission vehicle.

(2) 15 people own both an automatic transmission vehicle and a manual transmission vehicle.

(A) Statement (1) ALONE is sufficient, but statement (2) alone is not sufficient.
(B) Statement (2) ALONE is sufficient, but statement (1) alone is not sufficient.
(C) BOTH statements TOGETHER are sufficient, but NEITHER statement ALONE is sufficient.
(D) EACH Statement ALONE is sufficient.
(E) Statements (1) and (2) TOGETHER are NOT sufficient to answer the question asked, and additional data are needed.

 

(和訳)

 1. ある会社では、少なくとも200人がマニュアル車を所有している。ここで、マニュアル車を所有している人の12%がオートマ車も所有しているとすると、以下の条件で、オートマ車を所有している人の方がマニュアル車を所有している人より多いといえるか?

(1) オートマ車を所有している人の5%は、マニュアル車も所有している。

(2) オートマ車マニュアル車を両方所有している人は15人である。


(A) 記述(1)だけで十分であるが、記述(2)だけでは十分ではない。
(B) 記述(2)だけで十分であるが、記述(1)だけでは十分ではない。
(C) 両方の文を合わせれば十分であるが、どちらかの文だけでは十分でない。
(D) どちらの記述も、それ単独で十分である。
(E) 記述(1)と(2)を合わせても、質問に答えるには十分ではなく、追加データが必要である。

 

⇒おっ、これは、結構頭を使う感じですね…!

順番に考えると、まず記述(1)は、「両方の車を持っている人」について書かれたものであり、これは問題文の前半(前提条件)でも触れられていました。

つまり、ここで語られている「両方の車を持っている人」というのは(同じ社員のことを語っているので、当然)同じ人数なわけですけど、その人数は、マニュアル車を持つ人目線でいうと、全体の12%(残りはマニュアル車しか持っていない)であり、オートマ車を持つ人目線でいうと、全体の5%(残りはオートマ車しか持っていない)であり、これが同じ数になるということは、オートマ車を持つ人の方が数が大きい、ってことに他ならないわけですね。

(←例えば、100人の12%は12人ですが、「○人の5%で12人」であれば、○は240人なので、「少ない割合で同じ人数になる」なら、そちらの方が母集団が大きいってことになるわけです。)

ということで、質問文「オートマ車を持つ人の方が多いというには…」は、まさにこの記述の条件が加わればOKで、とりあえず記述(1)は条件を満たすのに十分だといえましょう。


一方記述(2)は、「マニュアル車を持っている人の12%が15人」ということになり、計算するとマニュアル車を持つ人は全部で125人になるわけですけど(125の12%は15)、前提の「少なくとも200人が…」という記述に矛盾しますし、そもそもオートマ車を持っている人についての情報は一切存在しませんから、この記述からマニュアル組とオートマ組の人数比較は不可能ということで、これは不十分な記述ということになりますね。


ということで、答は「(1)の記述のみが十分である」という(A)、これはまぁ、結構論理的思考力が問われる気もする……ものの、これもまぁ正直、知識的には中学生でも十分解ける問題といえるでしょうか。

 

サンプル問題のラストは、似たようなものでしたがより簡単な感じでした。

 

2. What is the value of x 2 ?

(1) x is 1 5 less than 9 10

(2) x is between 2 5 and 4 5

(A) Statement (1) ALONE is sufficient, but statement (2) alone is not sufficient.
(B) Statement (2) ALONE is sufficient, but statement (1) alone is not sufficient.
(C) BOTH statements TOGETHER are sufficient, but NEITHER statement ALONE is sufficient.
(D) EACH Statement ALONE is sufficient.
(E) Statements (1) and (2) TOGETHER are NOT sufficient to answer the question asked, and additional data are needed.

 

(和訳)

 2. 「x/2」の値はいくつか?


(1) xは、9/10より1/5小さい値である。

(2) xは、2/5と4/5の間の値である。

 

(A) 記述(1)だけで十分であるが、記述(2)だけでは十分ではない。
(B) 記述(2)だけで十分であるが、記述(1)だけでは十分ではない。
(C) 両方の文を合わせれば十分であるが、どちらかの文だけでは十分でない。
(D) どちらの記述も、それ単独で十分である。
(E) 記述(1)と(2)を合わせても、質問に答えるには十分ではなく、追加データが必要である。


⇒さっきの問題より明らかにこっちの方が簡単すぎるので、こちらが問1でいいのでは…?とも思えましたが、英語さえ読めればこれはマジで瞬殺で、xの値が一意に定まる記述(1)でのみ「x/2」という値を求めることができるので(記述(2)は、一見3/5と思わせておいて、実は2.5/5とか、3.7/5とか、無限にあって決まらないわけですね)、今回も記述(1)だけが論理的な十分性を持つ、(A)が答だといえましょう。

 

…と、他の問題も見ていきたかった&ちょっと脱線の脱線ネタで補足として触れておきたい話なんかもあったのですが、何気に(「瞬殺です」とか偉そうなこと抜かしておいて(笑))時間がなくなってしまったので、うーん、こんなネタ2回も続けるほどでもない気もするものの、まぁせっかくなのでGMATの他のセクションの問題も、次回ちょっと見てみようかな、と思います。

 

アイキャッチ画像は、問題を見る前に「マークシート試験なら、こういうイラストが面白いね!」と思って用意していたこちら、鉛筆コロコロのいらすとをお借りしましたが……

今回の問題をコロコロ転がしているようでは、残念ながらMBA入学は絶対に叶わなそうなので、努力が必要かもしれませんね(笑)。

という所で、(改めて)引っ張るほどのネタでもないものの、GMATを見てみようシリーズ、また次回へ続きます…。

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