今回は途中状態になっているコメントの続きに行こうと思っていましたが、幸いにして、前回の記事に対してまたまた1つご質問を含むコメントを毎度おなじみアンさんよりいただいていたため、まずはそちらから触れていくといたしましょう。
ネタなんてどれだけ増えても嬉しいものですからね、どんな些細なことでもお気軽にドシドシご質問いただけたら大変幸いに存じます。
(なお、今さらですが僕は英語の専門家ではないどころか別に英語に自信マンですらないので(実際何度もネイティブの説明を見て「へぇ~、知らなんだ、面白いね!」と唸っていた感じですしね)、特に、ネイティブの説明を借りずに僕が勝手に言ってる話は「そういう考え方で、自分なら使う/使わないかな」みたいなレベルにすぎない、あくまで参考事項と捉えていただければ…と思います。
一応、英文法系の知識は一通りあるつもりではいますが、自然な英語を話すことなんて全くできませんし(発音も、中身も含め)、こないだは不可算名詞の存在をすっかり忘れていたなんてこともありましたから、「いや、そのりくつはおかしい」という部分も(なるべくないように心がけてはいるものの)当然あるかもしれないため、そこら辺ご承知おきいただければ…と思うとともに、何か気になる点があったらご指摘いただけると大変助かります)
…という本当に今さらすぎる但し書きから始めた通り、今回はあまりドンピシャネイティブの話・説明・解説がなかった内容になるのですが、まぁ御託はその辺にして本題に入っていきましょう。
ご質問を含む部分は1つだけだったため、今回はそちらのコメントだけご紹介させていただく形ですね。
色は、
なるほど、金は色を表すだけじゃなく物質の金(元素記号Auの「金 (きん)」)もあるんでしたね。その金が不可算名詞なのも、言われたらそうなのか…っていう感じですが、まぁ、赤と金とでは使い勝手が違いましたね笑 (redを名詞的にreds(複数形にする)っていうのほやっぱりナシですよね?)
⇒これまた僕自身あんまり深く考えずに適当・なあなあに使っている感じのネタになりますが、面白いポイントですね。
赤と金については、まぁ「金は金属のゴールドでもあるからぁ…(ちな元素記号はAu)」とかめちゃくちゃ早口で言ってそうな説明をしていたものの、そういう使い勝手うんぬんというより、やっぱりあの文脈においてゴールドというのは「実体のある金メダル」として頭に描くことができるので、その意味で、モノとしてハッキリと浮かぶ名詞だからこそ複数形でも言える……という流れだと思うので、使い勝手が違うというより、単純に「実体のある物をイメージできるかどうか」がポイントなのかな、という気もするかもしれません。
(まぁ、そうなる理由はやっぱり、金・銀・銅はそれぞれ金属として形あるものが存在するから、とも言えるので、同じこと言ってるだけな気もしちゃいますけどね…!)
そしてご質問が、「redをredsというのはありやなしや?」というもので、ここで思い描かれている文脈は、anotherの使い方を見る際に出していたボールの例文や、その後の記事で見ていたQ&Aフォーラムにあった鳥の例文なんかだと思われますが、改めて触れておきますと、「10羽の鳥がいます。One is yellow, two are red, three are brown, ...」みたいな場合の文において、redをredsと表記するのはどうなんだろう、という話ですね。
この辺は中々検索もしづらく、(上述の通り)ドンピシャなQ&A記事が見つからなかったので自分なりの意見を述べさせていただく形になりますが、これはやっぱり言わないかな、って気がしちゃいますね。
redという単語は、もちろん形容詞としての用法(「赤い」)が断トツでメジャーな第一義になってるわけですけど、一応、名詞も存在してはいます(一応どころか、名詞での使い方も普通にメジャーですしね)。
こいつらの「数」的性質について、可算/不可算の表記がある、ケンブリッジ辞書の方から説明を拝借すると……
形容詞の次、2番目に掲載されている名詞は、「C or U」という、「可算 (countable) にも不可算 (uncountable) にもなる」というどっちつかずのマジでクソ野郎な感じなのが何とも不快ですけど(笑)、逆にいえば少なくとも可算名詞の用法はあるので、redsと表現すること自体は間違いなく可能だってことですね。
しかし、上記伝統と信頼のケンブリッ辞書にある実際の例文を見てみると、
She uses a lot of reds and pinks in her paintings.
(彼女は、自作の絵画作品群に、赤色とピンク色を多用している。)
…と、いわば「赤」という色が複数ある=(一口に赤といっても色んな赤がありますから、そういう)様々な赤ということを表したい際に、可算名詞複数形のredsは使うんじゃないかな、って気がしますね。
翻って鳥の例文なんかを考えてみますと、まぁ言及する複数の鳥が色んな赤である場合もありますけど、あの文で言いたいのはそうではなく、「黄色い鳥が1、赤い鳥が2、茶色い鳥が3…」という感じなわけで、文脈的にあのredは形容詞といえるように思います。
(まぁ、「赤い」ではなく、名詞の「赤」って可能性もあるものの、その場合は「赤」という存在というか概念を意味しているので、不可算名詞となり、この場合も複数形にはなり得ない、って感じですね。
いずれにせよ、あくまで「様々な赤」は思い描いていないというか文脈的にいきなりそこに言及するのは無理筋があるので、redsとなるのはちょっと違和感があるような気がする……と言える感じでしょうか。)
とはいえ、「いや勝手に『思い描いてない』とか決めんなし、俺は色んな赤が含まれる鳥が複数羽いる、ってことを言いたいんだが?(笑)」……というのも、やや無理やりなこじつけな気がしますけど(笑)一応なくはないので考えてみると、でもその場合も、やっぱり「…two are red, …」という文でまず形容詞redでこの二羽と別のグループとの違いを説明して、その上で、例えば続く文で
「(by the way, they have various reds, like violet eyes and scarlet wings with crimson spots...so beautifule!!)」
(なお、その鳥はスミレ色の瞳に、真紅の斑点を含む緋色の翼といった、様々な赤色たちを持ってるよ、美しいね!)
みたいに、redと言った直後に、追加で説明していく方がいい話じゃないかな、なんて思えます(=あくまで最初は形容詞が普通に感じる、ということ)。
とはいえしかし、したり顔でそれっぽいことを書いているものの、「形容詞のredと、『概念・存在』としての不可算名詞のredとやらの違いって何なのよ」と問われたら、ぶっちゃけよく分かんないんですけどね(笑)。
でもこれは日本語でも「赤い鳥」(←形容詞)、「赤の鳥」(←名詞)、どちらもまぁ似たようなもんだし、そんな深く考える話じゃないべ、と適当にスルーしておきたい所と言えちゃう感じでしょうか(笑)。
いずれにせよ、「two are reds...」と複数形名詞のredsを用いて言った場合は、「2匹は様々な赤色で…」という意味にも一応なるとは思えるものの、少なくとも色々な色の鳥がいることを説明する文でそれは何か違和感…とまでは言わないまでも、普通は素直に形容詞のredを使う所じゃないかな、と思える感じですね。
(be動詞との相性も、今は物体というより性質みたいなものを記述しているので、補語の部分には形容詞が来る方がしっくり来る気がする、ともいえるかもしれませんね。
ただ、beなしの「Two reds」みたいな言い方であっても、「え?赤い物質たち?今は鳥の話してるんじゃなかったっけ?」となる気もするので、この場合も単純に形容詞を置いていく方が自然に思えちゃうかもです(これはやや難癖というか、別にそんなこともないかもしれませんが)。)
…と、こんな日本語大好きマンの「気がする」「かもね」ばかりの個人的見解だけでもあれですし、直接関係する話ではなかったものの、関連ネタとして、また1つQ&Aフォーラムを翻訳紹介させていただきましょうか。
この辺の「色と数」の話の議論を見て、ちょっと感覚を掴んでみたい所です。
今回はまず、StackExchangeの方がヒットしてきました。
Irene Liu(質問者):「color」は数えることができる?
コリンズ辞典では、「color」という単語そのものは可算だとされている。一方、可算と不可算について議論されているある記事で、著者は「colors」は不可算であると言っているんだ。この記事での「colors」は、赤や黄色など特定の色のことだと思う。これらの単語は数えられないよね。ここで質問。もし「what's the color of two dogs?(2匹の犬の色は何?)」と尋ねたいなら、colorとcolors、どちらが正しいんだろう。よろしく。
(※表示順としては逆ですが、まずは回答を紹介し、その後質問本文についていたコメントに触れていこうと思います。)
MorganFR(今年上位23%に位置する回答者):回答スコア5点
「What is the color of those two dogs?」
(その2匹の犬の色は何ですか?)どちらの犬も同じ色をしている。
「What color are those two dogs?」
(その2匹の犬は何色ですか?)両方とも違う色のこともあるが、大抵は1色ずつである。
「What colors are those two dogs?」
(その2匹の犬は何色ですか?)両方の犬が同じ色であったり、違う色であったりするが、それぞれ複数の色を持つか、少なくともどちらかは複数の色である。
「What are the colors of those two dogs?」
(その2匹の犬の色は何ですか?)両方ともの犬が同じ複数の色か、またはそれぞれ異なる色(一色または複数色)である可能性がある。
「Leaves are different shades of brown and red in the fall.」
(秋の葉っぱは茶と赤の色合いが異なる)「The reds and browns of the woods in the fall.」
(秋の森の赤さと茶色さ)色の名前そのものについては、可算と不可算がある。それらを区別するために、例えば「shades」という語を使うことができるね。
(質問投稿文についていたコメント)Hot Licks(上位0.63%に位置する超優良回答者):コメントスコア1点
もし「The words brought color to her face(その言葉が、彼女の顔に色をもたらした)」と言うのであれば、「color」は数えられないものとして使われているだろうね。つまり、複数形でも「The words brought color to their faces.(その言葉が、彼らの顔に色をもたらした)」となる感じかな。
(質問投稿文についていたコメント)Edwin Ashworth(今年上位0.11%に位置している超優良回答者):
コリンズ英語辞典(12版、2014年)には、color/colourという単語が可算か不可算かの印が見当たらないよ。使用した辞書のリンクを貼って(あるいは引用して)、引用箇所を示すのがベストじゃないかな。一方、マクミラン辞書は用法について遥かに詳細な分析をしているね。しかし、MorganFRさんの回答は、あなたの質問にぴったりと合っており、可算か不可算かを決めるのは名詞そのものではなく、用法であることを表しているね。
(質問投稿文についていたコメント)Irene Liu(質問者):
大きなミスをしちゃってた!昨日、コリンズの翻訳版であるアプリでこの単語を調べたんだ。この単語についての全体像をつかんだと思ってんだけどね。今、あなたのアドバイスを受けて、そのアプリは全体の内容を保持していないことに気付いたよ。:( もうこのアプリは二度と使わないよ。Edwin Ashworthさん、どうもありがとう。あなたがいなかったら、これに気付けなかっただろうね。
…ムズい!!けど面白いですね。
MorganFRさんの回答は結構な高得点回答になっていることからも、 この説明はネイティブの感覚を上手に表してくれているものだといえましょう。
…と、各例文について具体的に触れようと思いましたが、ちょっと時間不足&実際微妙な違いすぎて、数の概念を持たない我々日本人にはちょっとあまりにも難解さが過ぎる話かなとも思えたので、「やっぱり英語の数は難しい!」というしょうもない結論で今回は〆とさせていただこうと思います。
何のこっちゃよぉ分からん余計な情報を出しただけっぽい形で、どうも恐縮です…。
(もう一つ、こちらは分かりやすい(けど、当たり前すぎてあんまりなるほどと思えるレベルの話でもない)フォーラム記事にも触れようと思っていたのですが、そちら含め、また次回、ちょろっとだけ触れようかなと思います。)