コメ返信や補足その1-48-6:レッドダイヤの秘密に迫る……

またまたタイムリーに前回の記事に対してご質問コメントをいただいていたので、まずはそちらから参りましょう。

コメント提供者は毎度おなじみアンさんになります。

重ね重ね、大変ナイスな着眼点のご質問、本当に感謝の限りです…!

 

「色を複数形にできるのは、様々な色調の赤が使われている場合」っていうのは、まぁ言われたらわかります。

リンクのブログ、、難しかったですねぇ。途中で諦めましたが、purpleは可算名詞と書いてありましたね。オレンジやピンクは違うの?と言いたいですけど。


The rose is a dark red. 

aがついているということは、dark redは可算名詞ということで…

…ということは、最初の疑問に戻って、ボールの色がdark redと light redだったとしたら、何もイメージしなくても、誰が言う場合でもそれは名詞として、単純に「Two are dark reds, three are light reds.」と言える、ということですか?


自分で振っておいてアレなんですけど、いろんな話がそれぞれ独立していて、頭の中で全く繋がらないので、スッキリしなくて、ちょっとずつモヤモヤが残る感じになってます。


⇒改めて、前回リンクを紹介していたこちらのアメブロ記事(色を表す名詞の用法について | 英語教師質問箱)に関してのお話になりますが、まず最初の「purpleは可算名詞と書かれていた」という部分……

こちらはあくまでも「(例として挙げられていた)ジーニアス辞典の例文で可算名詞として使われている」だけであって、特に、purpleという単語は常に可算名詞であるとか可算名詞として使われやすいということは一切ないことにご注意かもしれません(もちろんそれは分かった上で、なぜオレンジは?という話だったかもしれませんが…)。


その例文だけ引っ張らせていただくと、

a huge range of colors, from an almost black purple, through red, orange, yellow and white.

ということで、blackという形容詞(=黒っぽい)がついているものの、構造的には「a purple」という感じで使われており、これはまさしく可算名詞としての用法、一方後半の赤・オレンジ・黄・白は冠詞がないため、こいつらはここでは不可算名詞として使われている、という話ですね。


後半のご質問については、まず似たような点として「dark redは可算名詞…」という部分も、あくまで「a dark red」という形で使われている文ならそうですけど、色の違いに着目せず、単純に「濃い赤」という性質というか色そのものを言いたいのであれば、これは冠詞無しの単純形「dark red」として、不可算名詞あるいは形容詞(=形の上では区別が付かない。これが、アメブロ記事で回答されているブログ執筆者の方が説明されているポイントの一つにも思います)にもなる、ということですね。


一方具体的なご質問の、『単純に「Two are dark reds, three are light reds.」と言えるのか?』という点については、これは恐らく若干勘違いされている部分ではないかと思います。

まず、この文であれば、「2つは、複数の濃い赤さから成るものたちであり、…」という意味になっているといえまして、最重要ポイントとしては、主語と述語の数は、別に必ずしも一致しなければいけないみたいなルールはない、って点があるでしょうか。


この辺、数の概念を持たない我々はごっちゃになってしばしば勘違いもしてしまいがちなのですが、英文において、「単数は複数」という構造になることも当然ありますし、逆に「複数は単数」になることももちろんあるんですね。

要は、あくまでそれぞれの名詞がそれぞれの数を表しているのであって、「主語が複数形だから、述語も複数形」としなければならない、みたいないわれは存在しない、ってお話になります。


アンさんの書かれた例文の場合、主語が2つのものという複数の物質を指しているわけですけど、だからといって別に述語を複数にしなければいけない法はなく、むしろ述語も複数形にすると、これは「述語で語られている物質(=数えられる名詞)が複数存在するものである」という意味になるため、上でも示した通り、「『濃い赤色』という物体そのものが複数存在している」(ちょっと黒っぽい赤とか、より紫に近い赤とか、それよりは純粋な赤だけど真っ赤で一応「濃い赤」といえる赤とか、とにかく微妙に違う複数の「濃い赤」たち)という意味の主張を述べている(述べているに過ぎない)形になる感じかな、と思います。

なので、もし2つのモノが同じ濃い赤色なら、普通は「Two are dark red」という形で表す(改めて、これはアメブロ記事でも考察されていた部分ですが、僕もこれは不可算名詞というより形容詞と捉えるのが普通だと思います)わけですね。


もちろん逆に、単数形の主語が複数形の述語を従えることも普通にいくらでもありまして、例えばちょうどケンブリッジ辞書にあった例文を参考にすれば、

This painting has a lot of dark reds.(この絵には、沢山の濃い赤たちが使われている。)

…と、まぁ自然な日本語ならわざわざ「赤たち」の「たち」なんて入れませんけど、あえて分かりやすく書くとそういうこと(1枚の絵に、複数の「濃い赤」が存在している)ですね。


※追記:「主述の数は、一致している必要なし」という話を結構長々と書いていたのですが、書き終わった後改めてよく考えてみたら、それは述語が目的語の場合であり、補語の場合すなわちbe動詞でつながっている場合は、基本的に主語と補語はイコールの関係にあるため、特殊な例(口語で、感情を表すためにあえてそうしている、みたいな)を除いて、基本的に数は一致するといえましたね…。

 一応、Two are dark reds...としたら、やっぱり普通は「複数の濃い赤」と捉えられるのは間違いないと思うので、説明として概ね外してはいない話だと思えはするものの、数の一致どうこうというよりも、↓で述べる「名詞ではなく形容詞が適切」という部分の方がよりポイントに合致したお話だったかもしれません。

 当初「数は一致しないこともあるんですね」みたいな記事タイトルにしていたのですが、何か微妙な主張になってしまったため、タイトルも変更しておきました(笑)。

 改めて、あんまり思いつきでそれっぽいことを書くもんじゃないですね(笑)。アップ前に気付いて、アップする前に一応補足できて幸いでした(抜本的に書き直す時間はありませんでしたが…)。

 

一方もう一点「そもそも論」的な話に戻ると、やっぱり「Two are dark reds...」と述語の部分にあえて名詞を持ってくるのは、「ダークレッド」という色そのものでもうその物質自身を表せるぐらいの共通認識がないとあんまり自然ではないんじゃないかな、と思えるので(「gold」一語で「金メダル」という物体を表すようなものですね)、そもそも、ここは形容詞を使うのが普通ではないかと思える文である、って点もありそうですね。


色々ごちゃごちゃややこしく書いてきてあれですが、改めてまとめてみると、色を可算名詞で使うのは、「色そのものに若干の違いがあって、いくつか種類がある中の一つ/沢山」ということを主張したい場合が基本であり、色の単語というのは原則として形容詞で使う方が安全、といえるかもしれませんね。

(とはいえ、こないだから何度も見ている(というかこのトピックの元ネタ)メダルの例もありますし、「色」をもうその言及する対象物質そのものを意味する代名詞的に使う場合も、あるっちゃあるとはいえますけどね。

 ズバリ、ちょうどまた以下で見るチーム名の例なんかは、Redsが「赤をまとった人」を「a Red」と考えて、その赤い構成員の集まりで複数形の「Reds」としているといえますから、スポーツチームの例なんかは、この「色を代表させて代名詞化」のパターンであった、といえるかもしれません。)

 

続いてそのチーム名に関するポイントですね。

 

チーム名は、、

 red diamondsは(赤い)ダイヤモンドが複数ということで、その省略のようなredsも赤(ダイヤモンド)複数で何が違うのか、

Cincinnati redsの redsはこの場合赤をまとった人複数でいいのに、赤いダイヤモンドのイメージで一人一人を表して、それが複数で、 redsでよくないの?って思えますし、Magicは不可算名詞だから単数なら、redsは複数だから可算名詞でいいのでは?とか…正直考えれば考えるほどわからないので、これはもう降参でいいです笑


⇒改めて、浦和レッズは日本人が日本語で使ってる呼称ですし、英語的な意味合いを考えるのがそもそも難しい対象である気もしちゃうわけですけど、やっぱり「そもそも別に浦和の選手やサポーターがダイヤモンドを持ってるわけちゃうし、Redsと略した際は、ダイヤモンドをイメージして『赤ダイヤが複数集まったもの』ってより、『チームカラーの赤色をまとった人が複数集まったもの』って考えた方が、チームが一体化する気がしてサポーターも嬉しいんじゃないかな…?」みたいな、まぁいわば個人的に勝手な思いやりみたいなものを想像して勝手にゴニョっていただけなので、普通にチームイメージたる「レッドダイヤモンド」という物質を意識して、「red」でもう赤ダイヤのことを指しているんだ(ちょうど、gold=金メダルのように)、だからその複数形で「Reds」なんだ……と考えても全然全く問題ないとは思います。

(そもそもゴニョるような話でもなかった、ってのが正直な所かもしれませんが(笑)、あくまで可算名詞なのは間違いないものの、「redといえば、赤ダイヤでしょ」というイメージより、「redは我々浦和の色、みんな赤を着て応援するから、その集まりだよ」というイメージがより強いのではないかという気がする……みたいな、あくまで単なる印象論でしかない、って話だった感じですね。)

 

色々勝手なことを書いたものの、多分、このYahoo知恵袋の回答(↓)が真理な気がしますね。

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

省略形っていうわけではなくて、どちらかといえば愛称とかあだ名とかです。  意味を考えてつけているというよりは、言いやすい形に縮めただけです。

 

ちなみに先ほど「レッズは別にダイヤモンド持っとるわけちゃうしなぁ」と書いてしまいましたが、ちょうど関連して出てきた知恵袋を見て思い出しましたが…

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
レッズの「ダイヤモンズ」は、親会社・三菱自動車他、三菱グループを象徴する、スリーダイヤのことだったんですね、そういえば!

Jリーグが発足したのは僕が小学校中学年の頃で、当時は一気に野球人気が塗り替えられるぐらいに流行りましたし、発足当時からのチームとして、僕もあのグリーンのレディアくん(レッズのイメージキャラ。今でも発足時から変わらず活躍しているんですね!)とかを見てワクワクしていた年代ですから、何となくレッズは例のおなじみ赤い三菱マークと関係があることも記憶にあったのに、すっかりそこに目がいきませんでした(三菱マークがそもそも全然ダイヤモンドっぽくないのが悪いよー、と、責任転嫁しておきましょう(笑))。


ということで、↑の知恵袋では否定されているものの、「例の三菱ダイヤモンドが複数集まって、Reds」と考えたくなるアンさんのご意見も、全く自然なイメージかと思います。

いずれにせよ、色を代名詞的に用いた場合何をイメージしているかなんて完全に各人次第といえますし、やっぱりそもそもこれ日本語だし…ってことで、深く考えないのが一番といえるかもしれませんけどね…!(笑)

 

では続いて、こちらが新コメントの最後ですね。

痣のbruiseは知らなかったですが、日本語で言うところの「あおたん(青痣)」はbruiseっていうことですよね?

もしそのあおたんを、ボッコボコに殴られて赤や青や黒の痣だらけの人が「青色が3つも〜っ!!」みたいなニュアンスで(そのシチュエーションはよくわかりませんけど笑)、どうしても青を複数形で言いたかったとして、「Three ブルーズ!!」と叫んでもbluesかbruiseかわからない(青色と判断できない)っていうことですね?…と一瞬思いましたが、bruiseは単数形なので、痣の場合は「Three bruises!!」になるのか…っていうか、そもそもRとLで発音は違うし、そんなわけないですかね?

いやもう、何が言いたいのか自分でもわかりません笑(blue bruiseが面白かったので、ちょっと言ってみたかっただけです笑)

 

⇒あれ、「青たん」って、方言かなと思ってあえて「青あざ」という呼び方のみを用いていたんですけど、調べてみたら「北海道が由来の言葉だが、今では全国各地・年代を問わず多くの人に使われる」言葉のようで、(もちろん使わない人も結構な割合でいるけれど)少なくとも、恐らく日本語全国、どこでも通じないことはない言葉だったんですね…!

響きが可愛いし、僕も「青たん」の方が好きかもしれません。

 

そしてもちろん、「青たん」は英語で「ブルーズ」、ただしbluesではなくbruise、ってことですね。

そしてこれまたもちろん、おっしゃられている通り、3つの青たんなら「three bruises」で、「スリー・ブルーズィズ」となる形になりますが、改めて、「three blues」という言い方をした場合、普通は「三色の青」と言っている感じになる(=どれも「青」と呼ばれる色だけど、微妙に違う青が三色あるね、空色・紺碧・鮮藍みたいな…というイメージ)と思うので(もちろん、「blueといえば俺ン中では青タンなんだよ!」という論で強行突破して、「blueを代名詞的に使っているんだ!」といえなくはないものの、blueがbruiseを代表していると納得してくれる人は、恐らくそう多くはないでしょう(笑))、ここはやっぱり、青は形容詞的に使って、「three blue spots」とかいう風に言った方が自然といえる形ではないかと思われます。

もちろん、「three blue bruises」といえば、響きの面白さ的に聞いた人が笑顔になれそうないい表現ともいえそうではありますね…!

 

…という所で、またちょっと犬の例文の話に行くには時間とスペースが足りなかったため、またしてもそちらは先延ばしにさせていただきましょう。

とはいえ、実は上で見ていた「述語が複数」というのが、例の犬の色の文でも普通にポイントになっているだけの話なのかな、という気がするんですけどね。

また次回以降、犬の例文をおさらいして、別のコメントにも戻っていこうと思います。

 

アイキャッチ画像は、三菱のみなさん、ダイヤとはこういうものですよ……ということを示すべく、「ダイヤモンド」で検索したら出てきた赤い宝石のいらすとをお借りしましたが……


こちらは誕生石一覧ページから拝借したもので、何気にレッドダイヤではなく一月のガーネットだったんですけど(笑)、まぁ、ダイヤと聞いてパンピーが浮かぶのはこういうものです、ということにさせていただきましょう(笑)。

(別に三菱グループの人も、ダイヤがこういうものだなんてことぐらい、絶対知ってるっつーの(笑))

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