コメ返信や補足その1-49-7:Allの全て…

前回の記事で触れていたコメントは完全に途中だったため、早速続きから参りましょう。

 

allは複数扱いっていうのも、まぁ言われたらそうだよねって感じですが、、
例えば、日本語でも言うオールナイトはなぜall night?って思ったら、これはall-nightだからまた違うんですかね?ハイフォンで繋がない場合は、ちゃんとall nightsになる感じですか?

これ、every nightと、all nightsは意味が違いますよねぇ?
every dayとall daysもそうですが…
そう思って考えると、単数、複数の違いもわからなくもないような…?

結局、英語も日本語もややこしいですね笑

 

そしてこのコメントに続き、次の記事へのコメントでこのallに関するご質問の追加補足をいただいていたので、そちらも一気にご紹介しておきましょう。

 

前回、ちょっと書きそびれたことを追記しておきます。(大したことじゃないです笑)

allは複数扱いということでしたが、これ、不可算名詞だとどうなりますか?

私が思い浮かんだのは、all over the worldですけど、まぁこれが不可算名詞の例なのかどうかもわかりませんが笑…

例えば、

all water?all waters?

every water?

each waterは言える?

eachも気になりましたが、それぞれということは単数扱いですよね?

これはどうですか?

コーヒーを3個頼んだ場合に、

Please put two sugars in each coffee.

(それぞれのコーヒーに砂糖を2杯ずつ入れてください。)

砂糖もコーヒーも気になります笑


⇒everyに続いてポイントはallの方に移った形ですが、こいつもまた、小学生でも知ってるレベルの単語のくせして意外と奥の深い、憎いヤツなんですよね。

話題も豊富にありそうなので、このallネタは2回に渡ってまとめさせてもらおうかなと思います。


初めは分かりやすい所、かつallの前座として改めてeveryに関する所からいくと、後半の「all water?all waters?every water?」について……


まず、allは可算名詞も不可算名詞も従えることができますが、everyとeachが似たような「各~・全ての~」という意味で使われるときは可算名詞のみしか修飾できないというのが重要なポイントですね。

そして数えられる名詞の場合、allなら複数形を、every/eachなら単数形を従えるというのも、理屈はともかく「英語はそうなっているんだ」と覚えておかなければならないルールの一種だといえましょう。


翻ってwaterを考えてみるに、まずwaterというのは、「形がなくて数えられないもの」の代表格みたいなヤツですから、原則として不可算名詞と考えることになります。

こないだの記事でも見ていた通り、ネイティブのジョンは「coffeesは言うけど、watersは絶対言わない」と言っていましたね。

 ちなみに「原則として」というのは例によってそうじゃないこともあるっちゃある感じで、代表的なのは地政学的な意味での「海域」を意味する場合のwater、こいつは形をもったエリアですから「この海域、この海域、そっちの海域…」と数えられるのでwatersとすることができ、他にも「温泉」の意味で使われるwaterなんかも、温泉も「あそこの温泉、ここの温泉…」と数えられるため、こちらさんも可算名詞waterの例になるようですね。

 特に引用まではしないものの、こちらのQuoraの記事を参考にしてみました↓)

www.quora.com

…と、↑みたいな例はあるものの、日常生活で登場する「水」は、ペットボトルの飲み水であれシャワーの水であれ、基本的に数えられないwaterとしてしか登場しないと考えて間違いないでしょう。

(数えられるのは「ボトル」や「グラス」であり、「water」そのものを数えられる物質とはみなさない、ってことですね。

 もちろん、以前見ていた通り(→この記事から、何度か一連のシリーズで見ていました)、coffeeはtwo cups of coffeeの意味でtwo coffeesと普通に使われるとのことだったので、「何でコーヒーは良くて、水はダメなんだ!」と苛立ちを覚える話になってるわけですけど(笑)、これはもうネイティブの連中の耳にはそう響く(=watersは違和感がありすぎる)からしょうがない、としかいえない話なんじゃないかな、と思います。)


ということでようやくご質問の点ですが、waterは不可算名詞であることから、「(×) every water」や「(×) each water」と言うことはできないし、allであっても、waterを複数形にして「(×) all waters」と言うことはできないということで、自動的に、「全ての水」と言いたい場合は「(○) all water」しかあり得ないということになる形です。


ではこの「all water」は、日本語にはない英語特有の「数の概念」でいうと、どういう扱いなんでしょうか…?

「全ての」の「all」なんだし、複数っぽい気もするものの、とはいえwaterは不可算名詞だし…と一瞬悩めるかもしれませんが、これはまぁ、「そらwaterにsは付いてへんしね…」ってことで、この場合の「all+不可算名詞」は、allのくせして単数扱いになるんですね。


まさに似たような不安を抱えた英語学習者による質問が、StackExchangeの方で目につきました(↓)。

ell.stackexchange.com

せっかくなので、こちらをまた翻訳引用させていただきましょう。

 

Karlo Kokkak(質問者):限定詞all+不可算名詞―以下の文はどちらが正しい?

 

All water has been filtered.

または

All water have been filtered.
(全ての水がフィルター濾過された。)

?

この件に関しては、特にyoutubeで検索済みなんだけどね。私が学んだところでは、限定詞allの後に不可算名詞が来る場合、単数として扱われるため、hasを使うべきとのことだけど…。

ただ単に確認しておきたかったので、ここに質問を投稿させていただいたよ。

 

(※時系列的には回答の前に質問文へコメントが付いていましたが、まず本題に触れてくれている回答文の方から紹介しておきましょう。)

Elena Gorovenko:回答スコア1点

水は数えられないので、異なる水域(湖、川など)に言及するのでない限り、常に単数形の動詞を取るよ。ただその例外の方の場合は、watersと言ってそのままhaveを使えることにはなるけどね。しかし、あなたの例であれば、正しいのは―All the water has been filtered.だよ。

 

(※以下、質問文についていたコメントです)

user3169(上位0.59%に位置する超優良回答者):コメントスコア1点

しかし、特定の量の水を指しているから、さらに定冠詞が必要だね。「All (of) the water has been filtered.」で、(of) は省略可能ではあるけれど。

 

DrMoishe Pippik(今年上位5%に位置している優良回答者):コメントスコア1点

冠詞は必要ないよ。最初の例は、水の容器に表示されるような、理解しやすい口語的な英語であろう。

 

本題としては、当然単数形扱いで何も問題ないのですが、いくつか気になる点に触れてくれているQ&Aでした。

まず、このallという単語の品詞についてですが、質問者が示してくれている通り、これはdeterminer限定詞とか決定詞と訳されるものですけど、これは割と詳細に文法解説をしてくれる際に目にする文法用語で、限定詞自体には一般的な品詞分類でいえば形容詞や冠詞が含まれるものの、これ事態はその名の通り、名詞の前に付いてその名詞を限定する役割をもった単語というやつですね。

 

しかし、こういう「分類のための/文法のための文法」みたいな話はこれまで何度か書いている通り僕は全く好きになれないので、まさに用語も用法もどうでもいいと思えるクチなんですけど、とはいえしかし、allの全てを知るためには必要な話ともいえるのかもしれません。

ただそれでもやっぱり、そういう雰囲気というか漠然とした使い方を抑えられればそれでよくって、「限定詞」という名前とか細かいルールとかはどうでもいいんじゃないかな、って気はするんですけどね。


詳しい話に入る前にまず一点気になった点に触れておくと……

「all water」や「all students」という場合のallは、まぁ上で書いていた通り「限定詞」といわれるヤツですけど、より一般的な分類でいえば名詞を修飾しているので「形容詞」であり、メールのあいさつ文とかでよく使われる「Hi all,(こんにちは、みなさん)」のallとは違う(これはもちろん、「みんな」を意味する名詞(代名詞)ですね)…という点に注意でしょうか。

まぁこの辺の話は、コメント途中にあった「all over the world」で触れる話に関係しそうなのでまた後で触れようと思いますけど、とりあえずall自体が名詞で使われることは少ないため、all自体に数の概念があるわけではない……って所にひとまず触れておきたかった所でした。


そんなわけでAllの用法を見ていこうと思いますけど、クドいですが文法ネタは個人的に全く好きじゃないんですけれども、どうせ見るなら最もカッチリした説明がいいだろう…ということで、今回は信頼と伝統の我らがケンブリッジ辞書がまとめてくれていた文法解説ページ・All(↓)について見ていこうかなと思います。

dictionary.cambridge.org

割と長そうなので、今回はこれを紹介して終わりという形ですね。

上で引用していた記事の話も、さらにはいただいていたコメントのご質問も完全途中状態ですが、また次回以降、それぞれ触れていくといたしましょう。


では、ケンブリッ辞書記事のまとめです。

 

All

限定詞としてのAll

All は「every one(一つ一つ各々)」、「the complete number or amount(完全な数または量)」、または「the whole(全体)」という意味である。この語は、限定詞として最も頻繁に使用される。この語の後には、可算名詞や不可算名詞を使用することが可能である:

 All my friends are away at university.
 (私の友人は皆、家を離れて大学に行っている。)

 All tickets cost 25 pounds.
 (チケットは全て25ポンドだ。)

 All information about the new product is confidential.    
 (新製品に関する情報はすべて機密である。)
    

all は限定詞として、冠詞、所有格、指示詞、そして数の前に来る。

 

 冠詞

 所有格

 指示詞

 数

 

All

 the

 

 

 

trees had died.

All

 

my

 

 

family were at the party.

All

 

 

this

 

food must be eaten today.

All

 

 

 

25

students took the test.

 

無冠詞のAll

allが人や物のクラス全体を指す場合は、theを使わない:

 All children love stories. (i.e. every child in the world)
 (全ての子どもたちは物語が好きだ。)(つまり、世界中の全ての子供たち)

こうではない: All the children love stories.


all day, all night, week, all year, all summerのような時間表現にはtheを使わない:

 I spent all day looking for my car keys.
(私は一日中車の鍵を探していた。)

 The party went on all night and some of the neighbours complained.
 (パーティーは一晩中続き、近所の人たちから苦情が出た。)


こちらも参照:

    A/anthe 

All of

人称代名詞(us, them)、指示代名詞(this, that, these, those)、関係代名詞(who, which)の前では all of を用いる。人称代名詞は目的格の形になる:

 I need to speak to all of you for a few minutes.
 (私はあなた方全員と数分間話をする必要がある。)

 He brought gifts for all of us.
 (彼は私たち全員にプレゼントを持ってきた。)

 We had to contact the insurance firm and the airline, all of which took a lot of time.
 (私たちは保険会社と航空会社に連絡しなければならず、それら全ては時間がかかった。)
all of which=「保険会社と航空会社に連絡すること」)

 

指示詞(this, that, these, those)を使って、all of または all (of なし) と言うことが可能である。

 [生ゴミの山について話している]

 All (of) this has to go out into the rubbish bin.
 (これは全部ゴミ箱に捨てなければならない。)

 

定型名詞句(the、所有格、指示詞の前など)では all の後に of を使うことが多いが、これは義務ではない:

 All (of) the workers were given a pay-rise at the end of the year.
 (労働者は全員、その年の終わりに昇給した。)

 I gave all (of) my old books to my sister when she went to university.
 (妹が大学に行くとき、古い本を全部あげた。)

 What shall we do with all (of) this cardboard? Throw it out?
 (この段ボール全部どうしよう。捨てる?)

 

of なしの All

人や物のクラス全体を指す冠詞なしの複数名詞の前には、all of ではなく all を使う:

 All cats love milk.
 (全ての猫はミルクが好きだ。)

こうではない:All of cats love milk.


 This book was written for all children, everywhere.
 (この本は、世界中の全ての子どもたちのために書かれた。)

 

不可算名詞の前には、all of ではなく all を使う:

 All junk food is bad for you.
 (全てのジャンクフードは体に悪い。)

こうではない:All of junk food is bad for you.


 I love all music, not just classical.
 (私はクラシックだけでなく、全ての音楽が好きだ。)


注意:

通常、all peopleとは言わない:everybodyeveryoneと言う:

 Everyone wants to achieve their personal goals in life.
 (誰もが人生における個人的な目標を達成したいと思っている。)

こうではない:All people want to achieve

 

人称代名詞を使ったall

all が節の中の目的語である人称代名詞を指す場合、代名詞+all または all of +代名詞を用いることが可能である。代名詞は目的格の形となる:

  I used to have three pens but I’ve lost them all. (or … but I’ve lost all of them).
 (私はかつて3本のペンを持っていたが、全てなくしてしまった(または ... but I've lost all of themの形)。)

こうではない: ... but I lost all them.


ただし、短い返答の形では、all of を使わなければならない:

 A: How many of these boxes are you going to need?
 (この箱は何個必要になる?)

 B: All of them.
 (全部だ。)

こうではない:Them all.


代名詞が節の中で主語になっている場合でも、代名詞の目的形にはall of を使う:

 All of us are hoping for good news.
 (私たちは全員、良い知らせを望んでいる。)

 A long line of people waited to speak to the officer. All of them had a story to tell.
 (役員に話しかけようと、長い列の人だかりができていた。彼ら全員が話すべきストーリーを持っていた。)

 

代名詞としてのAll

フォーマルな場面では、allを単独で代名詞として使うことが可能である:

 All were happy with the outcome. 
 (あまりフォーマルではない場合:Everyone was happy with the outcome.
 (全員がその結果に満足であった。)


 All will be revealed to the public in 25 years' time, when the cabinet papers are released. 
 (あまりフォーマルではない場合:Everything will be revealed to the public ...)
 (25年後、内閣の書類が公開されれば、全てが明らかにされるであろう。)


通常、代名詞としての all は前置修飾か後置修飾される:

 More than 100 people came to the refugee centre. Almost all had lost family members or property or both.
 (100人以上の人が避難所に来た。ほぼ全員が家族か財産、あるいはその両方を失っていた。)

 All that we had been told turned out to be untrue.
 (私たちが聞いていたことは全て真実でないことが分かった。)

 

副詞としてのAll

all が節の主語を指す場合、たいてい副詞の通常の中間位置(主語と主動詞の間、または修飾動詞もしくは最初の助動詞の後、または主動詞としての be の後)に来る:

 The kids all go to school on the same bus.
 (子供たちはみんな同じバスで学校に通っている。)

 These items could all have been bought cheaper on the Internet.
 (これらの品物は全てインターネットでもっと安く買えたはずだ。)

 The students are all here now. We can start.
 (生徒たちは今全員ここにいる。始めることができる。)

「completely(完全に)」「extremely(極めて)」という意味のall

特にインフォーマルなスタイルでは、allを「完全に」「極めて」という意味の副詞として使うことも可能である:

 He lived all alone in an old cottage in the woods.
 (彼は森の中の古いコテージに完全に一人で住んでいた。)

 He came back all covered in mud.
 (彼は泥まみれになって帰ってきた。)

 I lost a good friend, and all because of my stupidity.
 (私は親友を失った、全ては私の愚かさのせいだ。)

 Maggie got all upset when she found out the house had been sold. (informal)
 (マギーは家が売れたと知って、めちゃくちゃ腹を立てた。)(インフォーマル)

 

All:否定形

前にnotをつけることで、allを否定的にすることができる:

 Not all the buses go to the main bus station, so be careful which one you get.
 (全てのバスが主要なバスターミナルに行くわけではないので、どのバスに乗るか注意すること。)

 We weren’t all happy with the result.
 (我々はその結果に完全には満足していなかった。)


こちらも参照:

    All or every?

    All or whole?

    At all

 

All:after all

after allは主に2つの意味で使われる。まず、「前に起こったことにもかかわらず」という意味で用いる。この意味だと、通常、最後の位置に出てくる。

 [以前はお腹が空いていなかった人が語っている場面]

 I think I might have something to eat now after all.
 (結局、今何か食べることになるかもしれない。)

 She thought she would fail her driving test but she passed after all.
 (彼女は運転免許の試験に落ちるだろうと思っていたが、結局合格した。)


After allは「~ということを忘れてはならない」という意味もある:

 Why don’t you invite Nadia? After all, you do work with her every day.
 (ナディアを招待したらどう?だっていずれにせよ、あなたは毎日彼女と一緒に仕事をしているのだから。)

 

注意:

after allは「finally(最終的に)」「at last(やっと)」という意味ではない。

We spoke about it and finally decided to sign the contract.
(我々はそれについて話し、最終的に契約に署名することにした。)

こうではない:… and after all decided to sign the contract.

 

地味にマジで長すぎたため、中身に触れる時間が全く残されていませんでした。

また次回ですね。

(やっぱり辞書の説明は網羅的だけど、お堅い感じで無機質で分かりにくさもありますね……という小学生並の感想だけ残しておきましょう。)

 

アイキャッチ画像を考える時間も1秒もなかったため、ケンブリッジ辞書の説明をお借りしたことから、ケンブリッジ大学の画像をお借りしました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ケンブリッジ大学より

内容に全く関係ないにも程があって恐縮です(笑)。

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