前回、「ガラスは液体(ではないけど、固体でもない!)」という面白い研究報告の学術記事まで見てみた(本当に見ただけで、何の説明も加えられませんでしたが(笑))ことに端を発し、有名な科学研究雑誌・PNASの発音について「気を付けよう、恥をかいても、知らないぞ」という勧告を発していました。
それに関連してというわけではないですが、似た音で一つ思い浮かんでいた「似た単」があったので、シリーズの続きとして、今回はこちらの語から参りましょう。
11. ピー(Pea/Pee)
まぁ日本でも放送禁止用語を「ピー」なんて言いますし、何となく万国共通でやや恥ずかしい意味合いがあるのではないかと連想されるこの語、実際はPNASをピーナスと呼んでしまう程では全くないものの、それでも一方の意味は、やや下ネタが絡むもの(といっても性差のあるドギツいのではなく、幼児も使うような可愛らしいものですけどね)ともいえますかね。
ズバリ、ピーという単語(の1つ)の意味は、「おしっこ」というのがピッタリになります。
「尿」という説明もできるし個人的にはその表記の方が大人っぽくて好きですが、「尿」だとまさに英語でももうちょい格調高い単語「urine」が存在しているので(このブログでも、何度かこの辺のトイレネタ他で登場していました)、ちょっと幼児的な表現みも感じる「おしっこ」が、「ピー」そのものズバリ対応する語ですね。
(なお、これは名詞であり、動詞でもあります。小さい子が甲高い声で「I wanna pee!(おしっこしたい!)」と言っている場面は容易に想像できる感じだといえましょう。)
ちなみに、似たような排尿表現としては、発音まで似ているもう少し俗的な表現があって、これまたちょうどピッタリ日本語にも対応しそうな語がありますが、「ピス(Piss)」という語がまさに「小便する」という感じになりますけどやはりピー音はこういうネタに強い感がありますねぇ~。
(というか、恐らくピスの音をマイルドにしてやや幼児的な響きになった派生語が、「ピー」である感じですね。
もちろん、「ピー」自体は大人でも使え得る単語ですけど、まぁ普通は「おしっこ行ってきます」なんて言う大人はおらず、普通に「お手洗い」的な、アメリカ英語であれば「bathroom」を一番よく使う感じですね。
※ちなみに「bathroom」単独の場合、日本人的にはお風呂の印象ですけど、アメリカだと普通は真っ先にトイレの方が浮かぶ語になっているというのは、これまた以前のスマートトイレを見ていた記事で触れていた通りです。「風呂」は「bath」のみで表すのが普通のようです。)
せっかくなので、もう一つの「ピー」に行く前に、おしっこといえば対をなす存在であるもう一つの大きな方はどうなんだということで、唐突にあらぬ汚い方へと脱線してみましょう(笑)。
そちらもやっぱり、やや幼い表現だと、P音になるんですね~。
こういうパピプ音は、洋の東西を問わず、子供でも使いやすい表現の言葉が多いのかもしれませんね。
ズバリ、「おしっこ」のpeeに対し、「うんち」の方はプーでpoo(あるいはpoop(プープ)ということも…アメリカ英語だと、こっちの方が多いみたいですね)で、日本語だとプーはおならプーですが(笑)、英語だとまさかのその音で実まで飛び出してしまうってんだから困ったものです(何がだよ(笑))。
…あれ、じゃあ「くまのプーさん」って、そんな意味だったの?とも思えますけど、ヤツの名は「Winnie the Pooh」であり、ギリ、「くまのうんちさん」というわけではないため、プーさんファンはホッと一息という所でしょうか(笑)。
(まぁスペルは近いし発音自体は完全一致ですけど、似てるだけで単語としては別物ですし、日本語でも別に「プーさん」と聞いて「おならでもしてんのか?」なんて思わないのと同じですね(笑))
ちなみに上では(二回も)まんま表記してしまいましたが、僕は日常生活はもちろん、活字でも上記の三文字は何となく使用を躊躇したくなる感じなんですけど(先ほどは文脈上伏せるわけにもいかず(伏せ字にする方がよっぽど恥ずかしいですしね(笑))、仕方なく、血の涙を流しながらモロ書いていました(笑))、こちらも当然、より大人な表現はあり、まず出されたブツそのものを指す言葉であれば、最も医療用語的で、科学論文とかでも見かけるフォーマルなfecesとか、糞便そのものから大便器の意味にもなるstoolとか、他にもまさに「排泄物」という訳がピッタリなexcrementとか、大体その辺が使う際に気恥ずかしさもあまりない、洗練された表現でしょう。
(まぁそんな下ネタに洗練も何もないですけど(笑)、論文とかニュースとかで表現される場合に、公共に向けて用いられても違和感のないやつらですね。
日本語でも、例のひらがな(たまにカタカナ)三文字の表現はニュースや新聞では絶対に使われませんけど、大便とか排泄物とかは、必要なニュースでは見かけますしね。)
あと、僕は幼児的な三文字表現は使わないのですが、一方、最早形容詞や副詞として「すごく」の意味でも使われる「クソ」はめちゃんこカジュアルにクッソよく使ってますけど、こちらもまさに英語でもドンピシャ近い有名なshitという単語があり(もっとも、shit単独で「クソッ!」という使われ方が多く、「クソ面白い」とかではあまり使われないかな、という気はしますが)、もちろんこれは字義通り元々は糞便そのものを意味するスラングでもある感じですね。
なので、shitはかなり汚い単語なのに、僕は「クソ」同様、別に全然悪い言葉には思えないのです。
(とはいえ、僕は基本全て日本語で物事を考えてますから、「クッソー!」という場面で「Shiiit!!」とかは絶対に言いませんが)。
そういえば前回の大学院の学生だった頃の話ですけど、自分の研究を発表する月1のミーティング(研究室内の、身内のみのカジュアルなやつではありますが)みたいなので、「今回はこの実験をやりましたが、結果はクソすぎました」と言ったら、教授の先生が驚いて「ちょっと、今何て言った?」「クソすぎました」「とんでもない汚い口だなぁ~(笑)」と、叱られはしなかったもののまぁやっぱ大人の前で使う言葉じゃないよなと気付き、以後そういう場面で使うことは流石になくなった感じですね(笑)。
英単語に戻ると、他にも、動詞的に「大便をする」ような動作で用いたい場合、crapやdumpなんかがスラングとしてよく使われます(これ自身を動詞としても使えるし、take a crapという形でも使われる感じですね)が、ぶっちゃけ他人に大便宣言なんてすることなんて普通あり得ないわけで、僕は一度も使ったことも聞いたこともないですし、これからも使うことはないでしょう(笑)。
排泄関連は、やはりbathroom一択で問題ない感じですね。
…と、すっかり汚い話に汚染されてしまいました(自分から進んで書いておいて何ですが(笑))。
では、もう一つの「ピー」は何でしょうか…?
実はこちらも結構なじみのある語で、ズバリ、「豆」のことなんですね!
(語義的には「エンドウ」のことですが、エンドウといえば豆ですし、豆一般にも使われる単語に思います。
…あぁでも、豆一般ならbean(ビーンズは日本語でも聞きますしね)の方がより一般的ですし、peaは少なくともエンドウマメのような丸っこいものにのみ使われるもの、って感じのようですね。)
といっても日本語ではピー単独ではあまり使われず、一番印象深いのはピーナッツな気がしますけど、こちらはpeanutという一語であり、まぁ「豆・ナッツ」という形ではあるものの、必ずしもpeaという単語との関連はない感じですね。
あぁ、一番有名なカタカナ表記のピーは、普通に「グリーンピース」が、これは平和のピースでもチョキサインのピースでもなく、Green peasで、「緑の豆」というそのまんまの意味ですから、この表現で普通になじみがありまくるものでしたか。
(ただ、英語の発音としてはこれは確実に「ピーズ」になるので、ピースという響きのいい音に変換された、若干和製英語感のある語とはいえるかもしれません。)
あ、他にも有名所では、松田聖子さんの名曲でおなじみ、スイートピーがありますね!
ただ、スイートピーって、広く愛されてる花ですし子供の頃からよく聞く単語ですけど、言葉の意味なんて全然知らない幼少期の頃は、てっきり「スイー・トピー」みたいな区切りだと思っていたかもしれません(笑)。
実際はそうではなく、もちろんスイート・ピーで、英語ならSweet peaであり、直訳すればズバリ「甘エンドウ」なわけですけど、何気に和名は「pea」という単語がしっかりと表れている、ジャコウエンドウ(麝香豌豆)やカオリエンドウ(香豌豆)などと呼ばれていたんですね、Wikipediaによると!
しかし、ちょうどこないだの記事でも触れていた通り、スイートも結構ややこしい単語ですし、スイートピーを、ついついトチ狂って「Sweat Pee」とか書いちゃうと、可憐なあの花では全くなく、これじゃ「汗おしっこ」になっちゃいますから、「赤いSweat pee」なんて書いてしまった暁には、最早血尿どころではない、全身から真っ赤な液体が噴き出ているヤベェすぎる様子が想像され、病院へ行くことを強くお勧めされるアカン状況になってしまうので、最高レベルの注意が必要な言葉かもしれませんね(笑)。
あぁ、今回は違いに触れる前にもうスペルを書いてしまいましたが、まぁ3文字単語ですし、これはもう、上述の通り使い分けに厳重要注意ではあるものの、何となく覚えちゃってるものといえそうですね。
もちろん、尿がpee、豆がpeaですが、ド忘れした際は、子供は「おしっこ」のことをめちゃくちゃ伸ばして「ピイィーーー」と呼びがちなので(実際に語尾を伸ばせば伸ばすほど、幼児的な表現になります)、peeeeとなる方が尿と覚えておけばバッチリでしょう。
これをPeaaaaaとしちゃうと「ピアーーー」に思えちゃいますし、どう考えてもおかしいですから「音を素直に伸ばせる方が尿」、これで完璧ですね。
あと、peeは既にスラング的な単語ですが、peaは他に何かスラング的な意味がありそうだけど、ないのかな?と思って調べたら、peaには特になかったんですけど、まさかの、peeの方に別のスラング的な意味が見つかりました。
その記事がこちら(↓)、Netflixのドラマ『トップ・ボーイ』シーズン2で使われているスラングだそうで、今年4月の記事だったためマジでかなり新しい若者語だと思いますけど…
ズバリ、Pees(P'sとも表記)で、「お金」を意味する新語だとか……
(日本語でいえば、「ションベン」でお金を意味する隠語的な感じでしょうか?)
とはいえまぁ、これはめちゃくちゃ新しい、いわば女子高生語みたいな感じだと思うので、例えば日本語非ネイティブの人が、まともな語彙すらないのにめっちゃたどたどしい発音で「ぴえん」とか「やばたにえん」とか使ってたら正直「んなアホな(笑)」と思えますから、この辺は我々には知る必要がないものといえましょう。
(ネタが短かったら、せっかくなので他の面白い新スラングも紹介しようと思いましたが、もう十分な長さになったので不要ですね。)
あぁでも関連して、peaといえば、音楽好きの僕的には、The Black Eyed Peasという、確か日本では「猿でも分かるヒップホップ」みたいなキャッチフレーズで紹介されていたと思いますけど、全米連続週間No.1の記録だかも持っていたはずの、めっちゃくちゃいい曲を連発しているグループが思い浮かびます。
本当にキャッチフレーズ通り、僕はHip-HopよりPops/Rockが圧倒的に好きなタイプですが、彼らの曲はマジで親しみやすくて素晴らしいですね!
いい曲は本当に大量にありますが、あえて1つだけ挙げるなら(まぁ、割と似てる曲が多いので、1つで十分ともいえますけど(笑))、個人的にはこれが一番好きですかねぇ~。
ゴリゴリのヒップホップより、若干ポップス寄りな気もするので、割と誰にでも聴きやすいのかもしれませんね。
ヒップホップ入門には一番のオススメといえましょう(まぁ、僕は特にここからヒップホップの門下生になることはありませんでしたが…)。
アイキャッチ画像は、前半の汚い話と後半の美しいスイートピー、当然、後者のものを使うのは必然ですね(笑)。
花の画像ですし、既に先ほどリンクカードにも表示されていましたが、Wikipediaから実写をお借りさせていただきましょう。
(せっかくだからスペルを載せるために英語版から拝借しようかとも思いましたが、日本語版の花の方が綺麗に思えて個人的に好きだったので、そちらにしました(笑)。)