続×30・英語スラングシリーズ:ちょっと危ないエクスタシー

そろそろ本当に終わりが見えてまいりましたイマドキ英語スラングシリーズ、今回もちょっと危険な香りのするやつらが出てくる感じです。

危ないのをいいことに、サクっと終わらせてしまいたい限りですね。


今回も、既に30回以上参考にさせてもらっておりますVerywell familyの55語記事(↓)がネタ元になります。

www.verywellfamily.com

前回は、KBSのトリを飾る「53X」系のスラングを見ていましたが……

(参考・KBSとは:

dic.nicovideo.jp
…これ、僕はずっと何かの漫画のネタなのかと思ってたら、これまた淫夢ネタだったんですね。自分で書いててなんですが、勉強になりました(笑))


…今回はKBSよりもさらにやべぇ、ドラッグ系のスラングが登場する形です。

今回も、アルファベット順の途中の単語は少し飛ばして、関連ネタだけを4つほどまずピックアップしてみましょう。

 

  • Molly - Ecstasy (MDMA)、危険なパーティードラッグ

  • Plug - Someone who can hook you up with drugs

  • The plug - Someone that supplies alcohol/drugs

  • X - Ecstasy(エクスタシー)

 

全く同じものが2つずつ登場してきていた感じでした。


まずは上から見ていくと、MollyX、これはどちらも危険なパーティードラッグであるMDMA、通称エクスタシーのことを指す言葉のようです。


まずMDMAとは何ぞやですが、これはずっと前、唐突に始めていた「よく分かる楽しい有機化学講座」で触れたことがあったような……と思いましたが、検索してもヒットしてこなかったので、この分子に触れたことはなかったみたいですね。

有機化学編の初回がこの記事↓でした。

con-cats.hatenablog.com

 アミノ酸から始まって分子生物学入門的なことを書いていた一連のシリーズ、大分長くやっていたと思っていましたが、カテゴリーの記事数を見てみたら、いつの間にか英語シリーズの方が長くやってる感じになってましたね。

 いずれにせよ、どこが婚活ブログなんだ、って話でしかありませんが(笑)。)

 

MDMAは、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミンの頭字語(methylenedioxymethamphetamine)で、後半の「メタンフェタミン」という名前はそれ単独でもよく聞く気がします(保険の授業で習った気がします)が、これは「アンフェタミン」の窒素原子がメチル化(-CH3)したものになりますけど、「アンフェタミン」自体が慣用名なのでそういわれてもあまりピンと来ないものの、IUPAC名で書けば「フェニルアミノプロパン」となるため、これなら高校化学の知識だけで構造が推測可能ですね。

(プロパン(炭素3つ)にフェニル基(ベンゼン環のあれ)とアミノ基(-NH2)が付加したのがアンフェタミン→(メチル化)→メタンフェタミン→(メチレン化&酸素原子2つ付加)→MDMA…と、順番に導けます。)

 

超有名分子ですから、当然Wikipediaにはそれぞれ項目があり、はてなブックマークも結構な数がついています。

 

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

 

ja.wikipedia.org

今回の主役はMDMAなのでそちらの構造だけ貼っておくと……おっ、Wikipediaには面白いことに、分子モデルのアニメーションGIFが貼られていましたね!

まぁこんなのを見ても何も分かりませんが(笑)、インパクトがでかいため、今回はこのGIF動画をアイキャッチ画像に使わせていただくといたしましょう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/メチレンジオキシメタンフェタミンより

いうまでもなくMDMAは違法ドラッグになりますけど、これもよく知られていることですが、アンフェタミンメタンフェタミンはそもそもが向精神薬作用のある物質として見出されたものであり、現在の日本ではどちらも用いられていないものの、アメリカや、戦前・戦後すぐまでの日本ですら市販薬として流通していた、医療用途にも使うことのできる物質なんですね。

メタンフェタミンは、商品名「ヒロポン」で販売されていた……と思いきや、上記Wikipediaによると、厳重な法的制限の下、何気に今でも販売中の薬ということで、驚きです。)

 

まぁドラッグに関しては、以前の記事…あぁ、見直してみたらサプリメントの話から脱線した記事でしたが、そこ(↓)でも触れていた通り……

con-cats.hatenablog.com

…僕は極めて好奇心の強い人間なので、気になったものはこれまで基本的に何でも試してきた自負はあるんですけど(って、言うほど別に何も特別なことはしとりゃしませんが(笑))、ドラッグだけは唯一、物凄く気になるけど、副作用(依存性)を知識としてしっかり把握できていることもあり、まさに↑の記事でファインマンさんが書かれていたことと同じ理由で、これだけは間違いなく実績解除することなく人生を終えることになるが確実な、何でも経験し尽くしたと言いたい僕としてはちょっと悔しい対象である感じです。


自分で経験できないときはせめて他者の経験談を参考にしたいということで、↑の記事でもキメねこさんを紹介しており、その後、キメねこ作者のALISONさんに依頼してTwitterやブログで使っているアイコンまで描いていただいたわけですが、そのALISON兄貴、まさかの大麻取締法で逮捕…!


これまた面白すぎるレポートですけど、まま、法は犯しても、ALISONさんは誰にも迷惑をかけていないといえますし、これはむしろ(自分の好きな人には甘いだけかもしれない&他人事だから適当極まりない意見かもしれませんけど)、ALISONさんにとっては、常人にはなかなかできない経験をされたことで作家としての「深み」「凄み」が増す、ある意味素晴らしい経験をされたのではないかと思います。


僕は裁判の経験はあるものの逮捕の経験もまだないので、何だかんだ解除していない実績は普通にいっぱいあるわけですが、「罪を憎んで人を憎まず」の精神で、特に直接的な被害者のいない犯罪は責められるもの・偏見をもたれるものでは決してないと思えますから、ALISONさんにはこれからもガンガン面白い作品を描かれることを期待したい&変わらず応援し続けたい限りです(キメねこ完全レポートの同人誌も、次機会があるときにぜひ手に取らせていただきたく存じます)。


…と話が逸れましたが、英語スラングに戻りますと、この「エクスタシー」、まぁWikipediaでも触れられていた通り、「X」というニックネームは日本語でも使われているようなイメージがありますね。

こちらはSlang.netにもエントリーがあり……

https://slang.net/meaning/xより

いうまでもなく、「エクスタシー」の最初の3文字の音から取られた愛称ですね。


というかよく考えたらそもそも「エクスタシー」自体がMDMAの愛称なわけですが、なぜそんな名前かというと、こちらは先ほどのWikipediaにちゃんと解説があり、

初期の娯楽的な使用のための提供者は、作用を適切に説明するエンパシー(Empathy、共感の意味)と呼んだが、後に潜在的な顧客により訴えかけるために「エクスタシー」に決めた

…とのことでした。

 

なお、Slang.netのエントリーが「2」となっていた通り、「X」には「エクスタシー」(ちなみにいうまでもなく、この場合、一般英単語の「エクスタシー(恍惚状態)」ではなく、ドラッグの愛称であるエクスタシーのみを指すスラングですね)の他にももう1つ別の意味のスラング(順番的に、そちらがむしろメインでしょうか)があります。


それが、「キス」という意味ですね!

https://slang.net/meaning/x、1番目の意味


  …って、こちらは既にXOXOで触れていた……と思ったのですが、あるぇ~?

自ブログ内検索しても、全くヒットしてきませんね……。


僕が最初に見たのはティーンガールズに超絶大人気だったアメドラ「Gossip Girl」のオープニング・イントロで使われていた、このオシャレなヤツだったと思いますが…

www.youtube.com

6秒辺りから「...You know you love me. X.O.X.O., Gossip Girl」とありますけど、「XOXOって何だ?」と思って調べたら、これは「X」が口付けしている様子を表している「キス」、「O」が二人で抱き合ってる様子を表している「ハグ」のことで(これは、二人が手を広げて抱き合ってる様子を上から見た状態、ってことですかね?相変わらずアメリカ人の文字象形化のセンスは絶望的です(笑))、GGのオシャレなOPもあり、これは何か若い子が使ってたら可愛らしいね、と感じるスラング・略語だと思えます。


(まぁ、GGもフレンズ同様、面白そうなので見てみたいと思いつつ、「XOXOって何だ?」と気になって検索しに脇道に逸れた結果、その後なかなか時間が取れず、実はまだこのOPしか見れてないんですけどね……。

…「OPしか」って、10秒じゃねーか!(笑))

 

XOXOは以前の略語シリーズなんかでGossip Girlとともにもう絶対に触れたと思っていましたが、割と超メジャーな略語な気がするものの、意外と出ていなかったみたいですね。

それはともかく、Xにはキスという意味もあり、こちらの方が健全で良いスラングだといえましょう。

大した文でもなかったですが、「エクスタシー」の方は危ないので省略して、今回はこちらの例文だけを見ておこうかと思います。

 

Goodnight, sleep tight! XX(おやすみ、ゆっくり眠ってね!チュッチュ)
 
U 2!(あなたもね!)


…まぁ「チュッチュ」って書き方は大変キモく(笑)、「XX」はもっと可愛らしい感じ(同性にも使える)と思いますけど、一方、「sleep tight」の方は、こちらはこないだ見ていたスラングの「tight」ではなく、「sleep tight」で「ぐっすり眠る」という意味のイディオムだといえましょう。

「超大親友」の意味のtightでも雰囲気的には通じそうですが、まぁその場合sleepという単語が余計ですし、ここはスラングではなくイディオムですね。

「U 2」はいうまでもなく「You, too」で、何とも微笑ましい会話文に思います。

 

…と、続いてはもう1つ挙がっていた「Molly」ですが、こちらは意外にも、幅広くどんなスラングも載っているSlang.net先生にしては珍しく、項目が存在しませんでした。


まぁ意味としては「X」と完全同義なわけですけど、なぜ「モリー」なのか……?


…と、検索したら最初にヒットしてきたのは、なんと我らがNIH(アメリカの厚労省+国立研究所みたいな感じですね)による、MDMAに関する薬物ファクトシート(↓)でした。

nida.nih.gov

「The popular nickname Molly (slang for "molecular")」とあるように、なるほど~、Mollyっていうのは「molecular(分子)」のスラングだったんですね!


…まぁ別に世の中のあらゆるものは分子からできているので一瞬何でだよとも思えたものの、この手のものはドラッグとして純品の分子が取引されるので、「モレキュラー」のスラングで呼ばれるのも納得といえましょう。

Wikipeidaには、「日本語では、丸い錠剤が多いことから玉、またエックスから転じてバツ、ペケの俗称をも持つ」とありましたが、こういう裏で扱われがちなブツは、そういう「玉ちゃん」みたいな、可愛らしい愛称で呼ばれがちなものなのかもしれませんね。


(ちなみにMollyはもちろん女性の名前ですけど、パッと思いつくのでは、ついこないだ触れていた「オブラディ・オブラダ」の歌詞で「デズモンドとモリー」が登場してくるのが一番馴染みがありますし、あと個人的には、今のシェアハウスに入って一番最初のルームメイトの一人がMollyでしたね、そういえば。)


Mollyちゃん的には嫌な使われ方の愛称に思えますが、まぁドラッグと関わらなければ触れることもないので、気にしたくない子は気にせずにいられることを願いたい限りですね。

 

…という所で、リストは4語挙げたのに、またしても時間切れで、半分触れただけで終わってしまいました。

他の2語は訳してもいませんが、また次回、そちらから見ていこうと思います。 

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