続×12・英語スラングシリーズ:ブラー!

1記事で1語ぐらいしか進まないようなスローペースが続いていますが、引き続き「人間関係」関連のスラングを見ていこうと思います。

55語挙げられている内のまだ半分も行っていないような気がしますけれども、改めて、↓のvery well familyの記事を参考に、イマドキ若者英語を学ばせていただいている次第です。

 

www.verywellfamily.com

 今回は、既に一度貼ったことがあった単語の残り2語からですね。

(※後記注:…と、当たり前のように2語いけると思っていたら、またしても時間切れで1語で終わってしまいました。続きの語はまた次回になります。)

  • Bruh - Broまたはdude(これら3語はどれも、ジェンダー中性的な言葉である)(※「同胞・仲間・ダチ」のような、親しい友人への呼びかけに使われる言葉ですね)

 

まず最初のBruhは、これは単に親しい人へのカジュアルな呼びかけで、↑でも書いていた「同胞・仲間・ダチ」は、よく考えたら日本語の場合あんまり呼びかけに使う言葉でもない気がするものの、意味としてはそんな感じで、もちろん由来は「Bro」の発音を微妙に変えただけのもので、「Bro」は当然「Brother」の短縮型ですから、↑では書き忘れていましたがその意味で「兄弟」に対して呼びかける用法も普通にある形ですね。

それを踏まえると、日本語で考えたときにより「呼びかけでも使いそうな語」でいえば、「アニキ」とか「あんちゃん」とか、もちろん年下にも使うので「小僧」「坊や」なんかにも近いかもしれないものの、しかしなぜ上の訳注でそれらを書かなかったかというと、実はこの語は説明文にあった通り、まさかの「gender neutral(ジェンダー中性)」、すなわち男女問わず使われる語のようだったからなのです。


「そうなの?流石に元はBroなんだし、これは男性に対する呼びかけ語では…?」と思えたものの、まぁこれも時代の流れで、性を分けることは今の時代好まれないのかもしれませんね。


そんなわけで日本語にはちょうどピタリ合う性差なしの呼びかけ語があんまりない気もしたので、一番あり得るとしたら「ダチ」とかかなとか思えたものの、「こいつは俺のダチなんだ」みたいな台詞を言うことはあっても、実際にその人を呼ぶ際に「おい、ダチ!」って言うことは正直あんまりない気がするので(「あんまり」というか、想像したらあり得なさすぎて笑えましたが、まぁニックネームが「ダチ」である以外、まず本人に向かって「ダチ」と呼びかけることはないでしょう(笑))、やっぱり上手いピタリ語は中々ない気がしちゃいます。

(一応、性差なしの呼びかけということなので、先ほどの呼びかけ語の女性版として、「アネキ」「おねぇ」(まぁこれは本当の妹が姉のことを呼ぶ以外に使われることはない気もするものの…)とか、「小娘」「嬢ちゃん」みたいなニュアンスも含んでいる語だといえましょう。)


例によってSlang.netの方もチェックしてみたら……

https://slang.net/meaning/bruhより

やはりというか、でかでかとズバリ「A male friend(男友達)」と書かれていて、やっぱ男性への呼び名だよね?…と思ったのですが、右上の評価を見てみると「イイネ👍9」に対して「イクナイネ👎13」と、まさかの総合マイナス評価になっていましたけど、これはやっぱり、「男性に限定するのは時代遅れすぎるよ!」という読者のメッセージなのかもしれません。


また、説明には「brahやbrohamというバリエーションもあり、あくまでbroの一種に過ぎない」みたいな話もありましたが、逆に「ブラー」といえば、僕はこれよりも「blah」の方が日常的にはよく聞く気がします。


要は久々の「似た単」になりますけど、我々日本人にはまるで区別がつかないこの「L」バージョンの「blah」はどう使われるかといいますと、「blah-blah-blah」と基本的に3回連続で使われて、「などなどなど」というか、まぁ「など」というよりむしろ「何とかかんとか」という文言に近い、長い文の後ろを省略して、「○×△□☆ブラーブラーブラー」的な感じで(まぁこう書くと前半もランダムな文字列に思えますがそうではなく、前半は普通の文章であり、後半を「ブラーブラーブラー」とまとめることで「とかとか」「みたいな話が他も色々あっけど」「以下省略」みたいな、そんな感じで)使われる表現ですね。


まさに「以下適当な文がぶらぶらとぶら下がっているよ」みたいな感じで、初めて聞いた時は「へぇ~何か日本語っぽい表現だね」と思ったものの、普通にネイティブも使いまくる立派な英語となっています。


blah-blah自体には意味がない、いわば呪文のような言葉なわけですが、呪文、かつ「ブラ」といえば、もう一つ「似た単」として、ビートルズの偉大なる名曲『オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ』が思い浮かびましたねぇ~。

『Ob-La-Di, Ob-La-Da』は僕の父親がとても好きだった曲(まぁ過去形ではなく今でも好きだと思いますけど)で、「オブラディ・オブラダってどういう意味か知ってる?意味なんてない、ただの呪文みたいなものなんだよ」という同じ話を合計で十回ぐらいは聴いた覚えがありますけど(まぁ十回同じ話するって痴呆ですし、それは言いすぎですが(笑))、父がよく「♪オブラディ、オブラダ」と口ずさんでいたこともあり思い出の曲なんですけれども、何気に大学に入ってビートルズの曲を聴き漁るようになるまでビートルズの曲ということを知らなかったので、ホワイトアルバムでこれに出会った時は「えぇ~、これもビートルズだったのか!」と感動したものです。


いうまでもなく、老若男女、多分令和キッズでも100%絶対誰でもどこかで聴いたことがある(まぁ流石に令和っ子にはまだ厳しいかもしれませんが(笑))、永久不滅の名曲ですね!

(幸いオフィシャルビデオも存在しました(↓))

www.youtube.com

で、話を戻すと、この曲は

「♪Ob-La-Di, Ob-La-Da
  Life goes on, bra!」

と続くわけですけど、この「bra」は何のことかといいますと、これもむしろblahみたいな意味の存在しない呪文みたいなものだった方が嬉しいぐらいなんですけれども(笑)、これ実は「ブラジャー」なんですね。


「オブラディオブラダ、人生はブラへと続いている!」と、何でそうなるんだよ…と思えるものの、ポールが実際に「braはブラジャーのことなんだ、その方が面白いだろ?」と言っていたという話を聞いて以来僕はずーっとそうなんだと思っていましたが、実は改めて調べてみると、そんなことはなかったり…??


ちょうど、このmixiのトピ(↓)でまさに同じ疑問が語られていましたが、「ポールがインタビューでそんな話をした記録はない…」みたいにも書かれていますね……。

mixi.jp


検索してパッと出てきた英語圏のコミュニティを見ても…

www.italki.com
ごくわずか「女性が胸をサポートするために身につけるものさ」と回答している方はいたものの、他の回答はどれも「braはbroと同じ、掛け声の一種だと思うよ」というものばかりで、そちらが圧倒的多数派ですねぇ。


おっと、もうちょい検索してみたら、毎度おなじみWordReferenceの質問トピも出て来ましたが……

forum.wordreference.com

こちらは、「スウェーデン語でgood, wellという意味である」という意見もあったものの、それ以外のほぼ全員が「bra=bro=brother」であろう、と回答しており、誰一人として「これはブラジャーのことでぇ、人生は柔らかい丘陵ならぬ胸陵へと続いてるってことなんですねぇデュフフ…」なんて語っている人は全くいませんでした(笑)。


くぅ~、ずっとブラだと思って、聴く度に微妙に顔を赤らめていた自分が恥ずかしいぜ…!


でもよく考えたら、「Life goes on, bra!」とコンマの区切りがありますし、「人生はブラジャーへ続く」ではなく(そもそも「goes on」は目的語を取りませんしね)、「人生は続くよ、ブラァ!」という構造の文ですから、どう見てもこれは呼びかけっぽい単語だといえるかもしれませんね。


いやぁ~、危うく誰かにしたり顔で説明して恥をかく所でしたが、思いがけず長年の誤解がとけた形で何よりでした。

…つっても、「bra」という単語そのものは英語で「ブラジャー」(フルスペルではbrassiereのようですが、口語では基本的にbraと呼ばれるようです)のことですし、やっぱり偉大なるポールはそういう遊び心も加えてこの歌詞にしたんじゃないの…?とも思える気もしちゃいますねぇ~。

(ちょうど先ほどのmixiでも、レス#1で、「オーストラリア人とカラオケした時、みんな胸にカップを作って盛り上がってたよ」と書かれていましたしね。)


あと、これまたmixiでもちらっと触れられていましたけど、ずーっと前、どこか権威ある音楽雑誌だかで「歴史上、最もバカげた曲」のアンケートを世界中で取って、結果、この曲が堂々第1位を記録していたことも強く覚えているのですが、それに選ばれるぐらいだから、バカバカしい感じの歌詞なのでは?…と思っていたのも、勘違いしていた原因かもしれません。

(ちなみにこれは不名誉な記録と思いきや、結局こんなの知名度が高いことの裏返しですし、ビートルズおよびこの曲がみんなに愛されていることを示しているものだと、僕はポジティブに捉えていました。)


結局の所、歌詞の真意なんて決まっているものじゃない…というか、聴く人それぞれが思い思いに自分の心で感じ取るのが一番だと思うし、ポールさんに限らずどんな作家さんもそれが一番嬉しいのではないかと思いますから、仮に多数派の意見が今回の本題である「bruh」の方に近い意味を支持していたとしても、僕は今後の人生でも、この名曲を聴く度に変わらず「…え?ブラ…??」と顔をポッと赤らめ続けようかと思います(笑)。

(まぁ、そんな単語で顔を赤らめるとか、おめぇは中学生男子か、って話ですけどね(笑)。

 あとちなみに、「オブラディオブラダ」自体も、ナイジェリア語で「Life goes on」の意味であるという情報も見かけましたが、ポールの知り合いであるナイジェリア人のコンガ奏者が口にしていただけの、結局は特に意味のない言葉であるという説もあり、これまたハッキリしたことは分からない感じでした。

 その辺も結局、仮にナイジェリア語であっても自分にとっては面白い響きの呪文であることには変わりませんし、謎は謎のまま残しておくのも案外いいものじゃないかな、なんて気もしますね…!)


では、またしてもしょうもない脱線で時間切れとなってしまいましたが、次回また続きの単語から見ていこうと思います。

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