続×22・英語スラングシリーズ:イツメンとスタン

今回も引き続きイマドキ英語スラングの、人物描写・人間関係セクションを進めて参りましょう。


とっとと進めたいので、何の意味もない前置きは抜きに、早速Verywell familyによる55語まとめ記事をいつも通りに見ていこうと思います。

www.verywellfamily.com


そろそろ人間関係系も終わりが見えてきましたね。

今回も3語ぐらいは進めたい所です。

 

Squad - いつも一緒に連れ立って遊んでいる友達のグループのこと、皮肉として使われる。


まず最初はSquad、この字面を見て最初にパッと浮かんだのは、「イカ…?」でしたが、イカゲソくんはsquidなので微妙に(というか全然)違いましたね(笑)。


こちら、本来の意味は軍事用語で「分隊」というもののようで、まぁそれが転じて、「まるで軍隊グループのように、いつも行動を共にしている人たち」のことを指すようですけど、補足として「皮肉的に用いる」とあったため、何でしょうかね、日本語でいえば、(「仲良しグループ」とはちょっと違うけど)「金魚のフン」みたいな感じでしょうか。


どんな感じで使われるのか、いつものようにSlang.net先生の力を借りて見てみましょう。

 

https://slang.net/meaning/squadより


おや、こちらの説明では、純粋に「大の仲良しグループ」みたいな内容だけで、別に「皮肉を込めて」うんぬんとは全く書かれていませんね…!

まぁ、定義的にも「イツメン」みたいな日本語がちょうど近いかなと思えますけど、こういう新語は代謝も早いですから、より新しい記事であるVerywellのまとめが書かれていたごく最近では、その英語版「イツメン」であるsquadは、いつの間にか「何かいっつも一緒にいるよね、あいつら(笑)」みたいに、他人の仲良しグループをバカにする感じで使われることが多くなっているのかもしれません。

真偽のほどは分かりませんが、少なくともそう書かれている以上、そういうニュアンスが強まってるのではないかな、なんて思えます。


一応、そういう意味が付加されていないであろうと思われるSlang.netのチャット型例文は……

Me and my squad about to tear the joint apart and get turnt up!

(ウチらイツメンで、いつものクラブを荒らして盛り上がろうとしてる所だよ!)


…正直、これもちょっと意味が取りづらかったですけど、まずjointというのは、これもスラングの一種かと思いますが…

https://slang.net/meaning/jointより、2つの意味あり

1つが「タバコ・葉巻」(特にマリファナを指すことが多いようですが)で、もう1つが「バー・クラブ」などの場所を指すとのことですね。


一方tear apartは、こちらはスラングというより普通にイディオムで、伝統と信頼のメリウェブ辞書を参考にすると…

https://www.merriam-webster.com/dictionary/tear%20apartより

そもそもtearという単語は、「涙」の他に「引き裂く」という意味があるので(その場合、発音は「ティア」ではなく「テア」)、「完全にバラバラにしてぶっ壊す」という1番の意味がメインであるものの、よりイディオム的なものとして、2番の「何かや誰かを、非常に強い言い方で、怒りを込めて非難する」という意味もあるわけですが、それぞれ2つずつのどちらを組み合わせても「なんそれ?」と思える意味になってしまう気がしたので、まぁ「タバコをバラして盛り上がる」は流石に何だよと思えすぎますし、まぁ行きつけのバーを物理的にぶっ壊すのもやりすぎだし、全力で悪口を言うのも何のこっちゃと思えますけど、何となくどっちの意味とも取れそうな「荒らして盛り上がろうぜ!」みたいな訳にしておきました(多分、正確な意味ではない可能性も高いですが(笑))。


とりあえず、この意味での「イツメン」こと「squad」は(…ところでそもそもこの「イツメン」は、「いつものメンバー」「いつもの面子」という意味の、まぁ中高生あたりがよく使う若者語ですね)、自分を含めたポジティブな「仲良し軍団」と思うので間違いなさそうですね。

もしかしたら時代とともにニュアンスも変わってきているかもしれないので、使う際は注意しましょう、って感じかもしれませんが…(まぁ、こんな謎スラングを自分で使うことは絶対にないと思いますけど(笑))。

 

おっと、意外な意味もあった結果、1語だけで結構長くなりました。

この調子だと2語でいっぱいいっぱいになりそうですが、まぁそういうブログ作成・記事構成どうこうはどうでもいい話であり、そんなこと書いてる暇があったらとっとと進めた方がいいの一言に尽きるので、とっとと次の語に参りましょう。

 

Stan - 特定のグループや芸能人の熱狂的なファンのこと。

 

続いてはStan……スタンといえば、「スタンガン」や、ゲームで一時的な気絶・無防備状態になることでおなじみの「スタン」がパッと浮かびましたけど、そちらは「stun」なので、全く別物ですね。

一見、「気絶するほど熱が入りすぎた狂信者」って感じで意味がピタリにも思えたのですが、そうでないとするならば一体どういう意味なのでしょうか…?


改めてSlang.netの力をお借りさせていただきましょう。

 

https://slang.net/meaning/stanより

前回Simpの説明には「執着する人」的な意味でobsessesという語が使われていましたが、今回は過去分詞で形容詞的に使われているobsessedで、この語はこの形の方がよく見る気がしますけど、これはまさに「執着的な」という意味であり、「An obsessed fan of someone or something」は元記事の説明同様「誰かや何かの熱狂的なファン」という感じですね。


語源については、完全にハッキリと示されていました、これは2000年のエミネムさんの曲「Stan」そのものが由来だったんですね!

流石は歴史に残る名曲、Wikipediaにも日本語で曲単独のページすら存在しており、中身を完全に解説してくれていました(↓)。

ja.wikipedia.org


僕は非常に幅広くかなりの音楽を聴きますけど(とはいえ結局J-Pop・Rockが一番好きですが)、唯一、Hip-Hopだけは若干手薄であり(いや、流石に演歌も手を出していないので、唯二かもしれませんが)、エミネムさんの曲は完全なるゴリゴリのラップであるため、彼の曲の多くはそこまで自分の中でドストライクではないのですが、やはり特に2000年代は確実にエミネムさんが世界一のNo. 1ラッパーとして天下を統一していたように思えますから、有名所は確実に抑えている立場としてはこの曲含めほとんどのアルバムは持っているんですけど、特にラップだしそこまで意味を考えて聴いたこともなかったため、この曲がこんな中身だとは全く知りませんでした。


内容はWikipediaにある通り…

エミネムの熱狂的ファンである青年Stan(スタン)が、エミネム(曲中ではエミネムの別称である「スリム」と呼ぶ事から、Stanはエミネムの旧年来のファンであることが窺える)に宛てて綴った3通のファンレターの内容と、男に対するエミネムからの返信がそのまま歌詞(ヴァース部分)となっている。


もうこのあらすじ紹介だけで、これは面白そう・深そうな曲だ!ということが窺えますけれども、結局Stanってのは人名なんですね(正確にはStanleyのニックネームですが)。


やはりエミネム曲なので、大部分はラップであり、(勝手に読者の方の趣味を決めつけるのもあれですが、こんな長文を読んでいただけているのは自分と近い感覚の方が多いと仮定すると、ラップ好きの方はあまりいなさそうな気がするため)やはり曲全体としてはどうしてもそこまで最高レベルとはいえないのではないかと思えるのですが、それでも歌唱パート最初の「♪My tea's gone cold…」の部分なんかはラップっぽさも少なく、いいメロディですね。

御託はともかく、こちらが実際の曲ですが……

www.youtube.com

 

…やっぱり、英語でしかもラップだと直接言葉の意味が完全に理解できるわけではないですし、ドラマチックな内容は残念ながら全然頭に入ってこない、ただのラップ曲にしか聞こえないわけですけど(笑)、英語が母国語であれば結構心が「shook」(←前回参照)される内容なのかもしれませんね。


そんなわけで、熱が入りすぎて、もう違う世界に旅立ってしまうのではないか…?と思えるぐらいに熱狂的な何かのファンをやっている人を指して、最近の若者は「Stan」と呼ぶということでした。

チャット型例文の方もチェックしておきましょう。

 

She's def a stan.

(あの子、マジ絶対ぇスタンだよね。)


Yeah, she's got 4 posters of him on her wall.

(ねー、部屋の壁に、あの人のポスター4枚も貼ってたよ。)


これは大変分かりやすいものでしたね。


1つあえて触れるなら、最初の文で出てきた「def」は、これも極めてよく使われるスラングというか略語で、「definitely」(マジで絶対、確実に)の短縮表現になります。

まぁ僕は「def」と短縮形で書いたり言ったりはしないものの、「絶対・間違いなく」と言いたい場面なんて日常生活で腐るほどありますし、この「デフィニトリー」(よりも、「デフェネリー」の方が実際の発音に近いですが)は、割と発音が難しい単語にしては珍しく、ドチャクソ使いまくりますねぇ~。

「絶対」以外にも、何かの返事で肯定したいような場面で「マジでそう」というニュアンスでも使えますし(これも、こないだ出てきていたIKR同様、いわば「それな」に近い感じですね)、これはデフェネリー便利すぎる表現といえましょう。

 

…といった所で、今回も2語でいい分量になってしまいましたが、またちょっと時間がないこともあり、3語にこだわる意味もないので、続きは次回とさせていただこうかと思います。

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