コレステロールに端を発した脂肪シリーズ、今回も予告通り、色々な食用油(クッキングオイル)の違いを説明してくれている記事を見ていこうと思います(↓)。
料理しないと全くなんのこっちゃな気もしますが、ひとくちに油と言っても色々あるのはどなたもご存知の通りで、こちらは化学の教科書ではないので、「パルミチン酸・ステアリン酸…」といった各脂肪酸の分子レベルの違いのような細かい話ではなく、「オリーブオイル・パーム油…」といった、油の素材というか由来物質による違いを主に医学的な観点から紹介してくれている記事ですね(まぁ「食用油」って言ってんだから、分子レベルの違いではなく、いわゆる製品名による違いの話なのは当然ですが)。
結構長めの記事だったので、無駄話はそこそこに早速参りましょう。
食用油の選択と使用: 何をいつ使うべきか(Choosing and Using Cooking Oils: What To Use and When)
最高の食用油にはより健康的な脂肪が含まれており、この舞台の優勝者はEVOO(エキストラバージンオリーブオイル)です
油を使った調理は多くのレシピで大きな部分を占めるもので、料理に風味を加えてくれます。しかし、どのオイルが健康やレシピに最適なのか―あるいは最悪なのか―を見極めるのは難しいものです。やはり、選択肢は山のようにありますからね。どのオイルが健康的で、どのオイルが健康的でないのか、混乱していらっしゃいませんか?炒め物 vs 揚げ物、焼き物 vs ソテーの違いとは一体?
もちろん、あなただけではありません!
登録栄養士のジュリア・ズンパノRD/LD(登録栄養士・管理栄養士)が、正しい味と健康に最も良い油の選び方について、ばっちり説明してくださいます。
より健康的な食用油の選び方
話を始める前に、油とは何か、そして何が他の油より健康的なのかを理解しておくのが役に立つことでしょう。
油は脂肪からできていることはご存知の通りです。そして、多くのダイエットが脂肪を控えるように勧めていますが(当然ですね)、実は、中には他より体に良い脂肪もあるのです。これはつまり、油に含まれる脂肪の種類によって、健康に良いものと悪いものがあるということなのです。
不健康な脂肪
以下のような脂肪は要注意です:
- バター、全乳、ヨーグルト、チーズ、ラード、ベーコンの脂身、赤身肉の脂身、鶏肉の皮、ココナッツオイル、パームオイル、パーム核油によく見られる、飽和脂肪酸。
- 健康的な食事からは排除されるべきといえる、トランス脂肪酸。これは一般的にパッケージ食品や加工食品に多く見出されます。「部分水素添加油脂」という言葉は、その脂肪に危険信号が点灯している形です。
「不健康な脂肪はLDL(悪玉)コレステロール値を上昇させ、心臓病や脳卒中のリスクを高めてしまいます」とズンパノ栄養士が説明している通りです。
健康的な脂肪
他の脂肪はより健康的です。LDL(悪玉)コレステロールを下げ、かつ、HDL(善玉)コレステロールを上げてくれます。しかし、どんな脂肪でも摂り過ぎは健康に良くないので、こういった体に良い脂肪でも摂り過ぎは禁物です、とズンパノ栄養士が念を押しています。
- 一価不飽和脂肪酸は、オリーブ、アボカド、ナッツ類(およびそれらに関連する食用油)によく見出されるものです。
- 多価不飽和脂肪酸は、オメガ6やオメガ3脂肪酸とも呼ばれます。サーモン、ニシン、マグロ、サバなどの脂の乗った魚や、クルミ、チアシード、亜麻仁などに含まれています。
ベストな食用油を選ぶ
最も心臓に良い食用油は、飽和脂肪酸が少ないものです。しかし、それだけでは終わりません。
「料理やお菓子作りに使う油を選ぶときは、健康への影響はもちろんですが、その油が熱にどう反応するかということも考えると良いです」とズンパノ栄養士が付記しています。「油には、高温に適したもの、弱火に適したもの、そして全く加熱しない方がいいものがあるんですよ」。
その違いは発煙点です。これは、有毒ガスやフリーラジカルを発生させる温度のことです。フライパンの中で油が燻り始めたら、不健康な副産物を避けるために、一旦捨てて、もう一度最初からやり直すべきだと言えます。
発煙点の高い油は、高温で使用することが可能です。一般的に、油の精製度が高くなればなるほど、発煙点はより高くなります。
また、油の違いによって、料理に異なる風味をもたらすこともあります。これは両刃の剣です。適切なフレーバーが料理を引き立てることもあれば、場合によっては食べられないような大惨事になることもあるわけですね。(誰もが経験したことがあることでしょう!)
焦がし、焼き、および揚げにベストな油
以下の食用油は発煙点が非常に高く、煙が出始める前に多くの熱を加えることができます。そのため、高温での調理に適しているわけですね。
油 飽和脂肪酸の割合 備考 アーモンド 7% ナッツ特有の風味がある ヘーゼルナッツ 7% 力強い風味 ヒマワリ 14% 高オレイン酸タイプは健康的な一価不飽和脂肪が多い 「ライト」または精製オリーブオイル 14% 「ライト」は色のこと。精製度が高いほど万能調理油に向く アボカド 17% 甘い香りが特徴 パーム(ヤシ) 52% 健康的な調理には推奨されない ヘルシーな油を使ったからといって、揚げ物や炒め物が自動的に 「ヘルシー」になるわけではないことを覚えておきましょう。ズンパノ栄養士によれば、揚げ物は油を大量に使うため、どんな油でもヘルシーさを損なってしまう可能性があるとのことです。揚げ物に代わるヘルシーな調理法としては、エアフライヤー(※ノンフライヤーとも。油を使わずに、熱風を発生させて、食材から出る油分を利用して揚げ物を作る調理器具)を考えてみてはいかがでしょうか。
お菓子作り、オーブン料理、炒め物にベストな油
以下の食用油は発煙点が中程度に高く、オーブンや炒め物に適しています。
油 飽和脂肪酸の割合 備考 キャノーラ 7% オメガ6脂肪酸が多く、摂り過ぎると不健康になる。健康に良いオメガ3脂肪酸は少ない グレープシード(ブドウ種子) 10% オメガ6脂肪酸が多く、摂り過ぎると不健康になる マカダミアナッツ 13% 力強い風味で知られる ライトバージンオリーブオイル 14% 一押しの油 ピーナッツ 18% 炒め物に使うと美味
軽いソテー、ソース、弱火で焼くのにベストな油
以下の食用油は発煙点が中程度なので、強火を必要としない料理に適しています。
油 飽和脂肪酸の割合 備考 ヘンプ(麻) 10% ヘルシーなオメガ3脂肪酸の宝庫。要冷蔵 コーン 13% オメガ6脂肪酸を多く含み、摂り過ぎると不健康になる カボチャ種子 15% 健康的なオメガ3脂肪酸の一種であるα-リノレン酸を含む ゴマ 15% ナッツのような豊かな風味。要冷蔵 大豆 15% オメガ6脂肪酸を多く含み、摂り過ぎると不健康になる バージンココナッツ 92% 善玉・悪玉コレステロール値を上げるラウリン酸も含む。使用は程々に
ドレッシング、ディップ、マリネにベストな油
以下の油は調理には使用しない方が良いですが、混ぜる用途に最適です。
油 飽和脂肪酸の割合 備考 亜麻仁(フラックスシード) 7% 健康的なオメガ3脂肪酸の一種であるα-リノレン酸の素晴らしい供給源 クルミ 9% 健康的なオメガ3脂肪酸の一種であるα-リノレン酸を含む 小麦胚芽 17% オメガ6脂肪酸を多く含み、摂り過ぎると不健康になる。要冷蔵 他にも、非加熱調理には、トーストしたゴマ油やエクストラバージンオリーブオイルもヘルシーで美味しいです。
オリーブオイルが最もヘルシーな間違いない選択
もちろん、誰もが様々なオイルを常備しておくだけの料理センス(あるいは食器棚のスペース!)を持っているわけではありません。油を長期間保存すると健康効果が損なわれてしまう可能性があることを考慮し、通常は数種類のオイルを少量ずつ使うのがベストです、とズンパノ栄養士がおっしゃっています。
冷暗所で乾燥した場所に保管し、苦みや「異臭」がするものは必ず取り替えるようにしてください。油は開封後30~60日以内に使用することが望ましいので、賞味期限を確認するようにしましょう。
油の種類を絞り込んで、様々な用途に使える健康的なものを選びたいのであれば、ズンパノ栄養士はエキストラバージンオリーブオイルを最優秀賞として勧めています。
「オリーブオイルをバターのような飽和脂肪酸の代わりに使うと、LDL(悪玉コレステロール)値を下げ、HDL(善玉コレステロール)値を上げることが証明されているんです」とズンパノ栄養士が付け加えています。
また、ベータカロチン、ビタミンA、E、D、K、更にほとんど全ての身体機能に有益な効果をもたらす多くの健康的な栄養素も含まれています。
エキストラバージンオリーブオイル(別名EVOO)は、食用油の中で最も酸化率が低いです。翻訳すると: フリーラジカル―反応性が高く、細胞にダメージを与える化学物質―をより産み出しにくいということです。フリーラジカルによる酸化ストレスは、ガンやその他の病気を引き起こし得ます。EVOOは、フリーラジカルを撃退し、酸化ストレスによるダメージから細胞を守る抗酸化物質の優れた供給源でもあります。
また、EVOOを選ぶ他の理由が必要なのであれば、これには更に、抗炎症作用、抗腫瘍作用、抗ウイルス作用、抗菌作用、および抗真菌作用を持つ有機化合物であるヒドロキシチロソールが含まれていることも挙げられます。
消費量を抑えるポイント
覚えておきましょう: 全ての油は脂肪であり、体に良いからといって油断してはいけません。1グラムあたり9キロカロリーの脂肪は、炭水化物やタンパク質―これらは1グラムあたり4キロカロリー―よりも遥かにカロリーが詰まっています。脂肪の摂取量は、1日の総カロリーの25%から35%に抑えましょう。
エキストラバージンオリーブオイルやその他のヘルシーなオイルは、例えば前菜としてチャバッタ(※イタリアのパン)のスライスにオイルをかけるよりも、手早くソテーするのに使った方が、より多くの効果が得られます。
「食用油に関しては、高い質・少ない量です」とズンパノ栄養士がアドバイスしています。「エクストラバージンオリーブオイルを1日大さじ4杯まで摂取することに効果があるという研究も複数ありますが、それは他の油や添加脂肪を全て置き換えた場合のお話です。質がキーと言えますね。」
「オリーブオイルが一番」という話は何度も聞いたことがある気がしますけど、やはり天下のクリーブランド・クリニックによる記事でも圧倒的に一押しでした。
あまり良くないとされる飽和脂肪酸の割合は結構大きめに思えましたけど、それ以外の要素が優秀なのかもしれませんね。
僕は、目玉焼きを焼くこともなくなったので(ゆで卵に変更(笑))、もう本当に油を使うことも一切なくなっているのですが、いつかまた料理をする機会に恵まれたら、EVOOを選んでみたい限りです。
油に関しては個別記事も目に付いたため、そこそこ短めでしたし、せっかくなのでそちらも見ていこうかなと考えています。
