パイナップルは舌の美容にもいいのです

一連の酵素の話に脱線しながら、前回は「生物種によって存在する酵素・存在しない酵素があります。進化の頂点・人間様が全ての酵素を持っているわけではないんですね」という、大変当たり前の話をしていました。


その一例として、強力なタンパク質分解酵素の一つである、パパイヤから発見されたことでその名がついたパパインという酵素なんかを紹介していましたが、パパイヤとかパイナップルとか、そういったトロピカルフルーツにはパパインと似たような酵素が非常に多く含まれているため、ステーキにパインを置くことで、お肉のタンパク質が程よくほどかれて肉が柔らかくなる、という応用が現実世界でもしばしばされていますね…なんてこともチラッと書いていた感じでした。


「ステーキにパイン」とか「酢豚にパイン」とかはよく見かける気がするわけですけど、あれは嫌がらせというわけではなく(笑)、一応そういうちゃんとした理由があって添えられているものだということでした。


とはいえ、ゆーて正直、「ホンマに肉なんて柔らかくなるか…?ってか別に肉なんて硬い方が食べ応えあってよくない?」とさえ思えるといいますか、好きな方には申し訳ないですけど、あんなもんない方が絶対いいですよね(笑)。


まぁ「絶対に邪魔、ぬっ殺したい」って程ではないですけど、誰がどう考えても、ステーキ100・パイン100だとしたら、パインステーキはスマンけど絶対に200にはなっておらず、なら別々で食べた方が絶対にトータルで上じゃん、って思える感じだといえましょう(笑)。

 

ちなみに、パイナップルを食べたら微妙~に舌がピリピリするのはどなたも経験されたことがあるのではないかと思うんですけど、あれはズバリ、タンパク質分解酵素によって生じるものだといえるんですね!

とはいえ、パパインはパパイヤに含まれるものなので、この場合「パパイン」ではなく、パイナップルに含まれる代表的なタンパク質分解酵素は、「パイナプリン」みたいな可愛い名前…では残念ながらなく(笑)、「ブロメライン」と呼ばれる酵素になります。


そのブロメラインが、舌の表面のタンパク質を分解するため「ピリピリ」と感じられるわけですけど、「え?舌が溶けるってこと?パイン、やべぇやつじゃん」と思われるかもしれませんが、まぁこれは実際タンパク質が分解されているのは間違いないものの、「果実中に大量に含まれる」といってもそこまで生体にダメージを加えるほどではないので、命に別状はないという感じですね。


…というか、調べてみたら、日本訪問歯科協会の↓の記事によると……

 

www.houmonshika.org

…舌表面の白い汚れ、いわゆる舌苔(ぜったい)と呼ばれるやつ、あれはまさにタンパク質が固まってできた汚れなので、舌苔除去にパイナップルは大変向いているといえるとのことです!


舌ピリピリが強力なタンパク質分解酵素によるものだという知識はありましたが、むしろそういうナイス役割があるとは知りませんでした、これは実にナイスだといえましょう。

 

とはいえ改めて、舌の上にパインを乗せ続けたら見る見る白いゼッタイが消えていくほど凄まじい力はないので、あくまで「補助的に、舌の健康維持に役に立つ」程度だとは思いますが、効果的で有用であることには変わらない、美容維持の味方といえるように思います。

(ただし、上記ページにもある通り、果実は基本的に酸性であることが多く、強めの酸で歯も溶けてしまうことが多いため、必ずしもパインをずーっと舌の上に置いておくのが健康的ではないともいえる形ですが……)


パインを食べて舌がピリピリした際は「あぁ、今汚れが分解されてるぅ~」と、もしこれまで不快に感じていた方がいらしたとしたら、むしろ「ありがたいことだ」と感謝こそしてほしいものですね、パイン様に……

(いやお前はパイナップルの何なんだよ、って話ですが(笑)、フルーツがあんまり好きでもない僕の中では、パイナップルはまぁ美味しい方じゃんと思えて、結構好意的な果物だとはいえるかもしれません。

 ちなみに、「いやパインが嫌いな人なんてあんまおらんだろ」と思われるかもしれないんですけど、元同僚の大変仲良くしていたアサカさん、実は彼女は「パイナップルが嫌い」と言っていて、もちろんオェーッと吐き出すほどではないにせよ、自分から進んで食べることは絶対にしない…と言っていて驚きでした。

 何度か書いている通り、アメリカの大学では研究者を招待して講演をしてもらうセミナーみたいなのが毎週開かれるわけですけど(「コロナ禍でめっきり減った」ということも書いていたものの、何気にもうすっかりほぼ以前ぐらいの頻度に戻りました)、その際、クッキーやブラウニーのような軽食とともにカットフルーツの山盛りが用意されることも非常にしばしばありまして、メロン(緑・オレンジ)、スイカ、イチゴ、ブドウ、ブルーベリー、パイナップル……なんかが入っていることがスタンダードなんですが…

(我らがウォルマートを検索したら出てきた、こんなやつですね↓

https://www.walmart.com/ip/Freshness-Guaranteed-4-Fruit-Medley-Blend-Bowl-24-oz/640086048より

 これは10ドルと安めのやつでイチゴやブルーベリーがないですけど、イチゴ入りのもよく見かけますし、この手のカットフルーツ、こちらではあらゆるイベントで見かけるほど、めちゃくちゃポピュラーです)

…アサカさんと一緒に参加して、それぞれ別々のものを取ってくる形にして、列に並んで「はい取ってきたよ」と渡した際に、僕はむしろこの中ではパイナップルが安定してレベルが高いと…

(メロンは固いやつだと微妙ですし、スイカは野菜ですし(いやスイカも美味しいですけどね(笑))、ブドウは種が邪魔なことが多いし(この手のカットフルーツは種がないことも多いとはいえ)、ブルーベリーはいいですけど小さくて掬いにくいし、個人的にはイチゴよりは確実にパインの方が上な気がします)

…(長くなりましたが仕切り直して)パインが一番ナイスだと思っていたためパインをメインで盛り付けてきてあげたら、「パイナップルは好きじゃないんだけど」と困惑されたのが非常に印象的でしたねぇ~(っていうか、「パインが嫌い」とか意外&不思議すぎて印象から抜けていて、何回か繰り返しパインメインで持ってきてしまい「いや好きじゃないって言ったじゃん、嫌がらせ?」…と、喧嘩にまではまぁならなかったものの(笑)、「パインを積極的に嫌いな人がいる」というのは意外とカルチャーショックでした。))

 

ちなみに「舌がピリピリ」といえば、ブロメラインのWikiP記事(↓)に……

ja.wikipedia.org

キウイフルーツのアクチニジンやイチジクのフィシン、パパイヤのパパイン、マイタケに含まれるマイタケプロテアーゼも同様のタンパク質分解酵素

…とあるように、あぁ、そういえばキウイなんかも舌がピリる果物の筆頭といえますね!


ちなみにキウイは、これまた好きな方がいたら申し訳ないですけど、僕の中ではまさにゴミカスフルーツの筆頭で、アサカさんに「パインがダメ。吐きはしないけど、あえて食べたくは全くならない」と言われたときに、「あぁ、じゃあまさに自分にとってのキウイみたいなもんなんだね」と、自分に置き換えて考えてみると実に納得いったものでした(ちなみに彼女はキウイは全然大好きとのことで、人の好みってのは違うもんだなぁ、と思えた話でもありましたね、まぁ当たり前ですが…)。


キウイとか、あれ喜んで食べる人この世に存在するんですかね…?

食感微妙・味微妙な上に、見た目もダサく(笑)、しかも舌がピリピリして不快ってことで(っていうか多分、僕は弱アレルギーをもってるのか、微妙~にノドが痒くなる気もします。深刻なものではなく、食べても全く問題ないレベルですけどね)、この世からキウイが絶滅してくれた方が世界は良くなると僕は本気で思ってますけど(まぁそれは嘘ですが(笑))、とはいえ舌ピリはむしろ舌からゴミを除いて健康状態を良化してくれるものだという話ですから、キウカスにもひとつはいい所があったのか…と見直せた感じだといえましょう(笑)。

 

(まさに、そのキウイに含まれるタンパク質分解酵素のアクチニジン記事(↓)にも、「舌苔除去剤として利用される」とハッキリと明記されていました。)

 

ja.wikipedia.org

また、先ほどのウィ記事引用部には他にも、イチジクのフィシン(フィカイン)なんかも挙げられていましたが、フルーツそない好きでもない勢の僕は、イチジクなんてむしろ食べたことすらねぇわレベルなので、こちらは舌ピリの印象も全くないですけど、特に内皮・パルプ部に多く含まれるとのことで、「火傷したような痛みや痒さを感じることが良くある」などと、↓のフィシン記事には書かれていました。

 

ja.wikipedia.org

そんなわけで、果物は身(実)を守るためなのか、結構強力なタンパク質分解酵素を含んでいることが多い印象ですね。

(人間はピリピリ程度で大丈夫なものの、生物によっては毒レベル…とは言わないまでも、忌避するレベルになることもあるのでしょう。)


そのタンパク質分解酵素について、本当はもうちょい脱線して触れてみたいネタがあったのですが、フルーツ盛りのおかげでかなりスペースが埋まり、ちょうど時間もなくなってしまったのでまた次回持ち越しとさせていただこうと思います。

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