愛情ホルモンで優しくなろう

神経についてはもう概ねネタも出し尽くしたかな…と思えたのですが、どうにも時間がない日が続いており、何か脱線できそうな話があれば可能な限りしゃぶりつくしておこう…という助平心のもと、前回見ていた「幸福物質」と呼ばれるセロトニンから、これまた既に以前チラッと見ていた快楽物質ドーパミンと、あともう一つそれを入れて「三大幸せ分子」と呼ばれるものがあったので、今回はまた無理くりネタを作る感じで、それを見てみるといたしましょう。

 

検索したら色々な医療機関が同じようにまとめてくれている記事が見つかりますけど、パッと目についた、我らが親方日の丸・文科省がバックについて監修されている↓の健康管理のための記事、やはり省庁が絡むと営利目的の胡散臭さが少なくなるといえる気がして信頼度も大幅に増すといえますから、こちらの記事(↓)を参考リンクに挙げさせていただきますと……

 

kentei.healthcare

 

…「三大幸せホルモン」としてしばしば挙げられるのは、セロトニンドーパミンの他にもう一つ、ズバリ、オキシトシンというものが著名な感じになっています。

 

物質(分子)としてはこんな感じですね(↓)。

https://ja.wikipedia.org/wiki/オキシトシンより


まぁ上記健康管理検定記事やウィ記事にある情報がほとんど全てといえますけど、せっかくリンクをお借りしたので健康管理記事の記述をメインに見ていきますと、まずこちらは特に「愛情ホルモン」と呼ばれている物質という感じですね。

 

まずそもそも、ここ最近は「神経伝達物質」を見ていたわけですが、「ホルモン」というのはそれと同じなの?違うの?と思われるかもしれませんけれども、まぁこれは一言でいえば作用する場所が違うという話で……

 

神経伝達物質」は文字通り神経で作用するもので、最近の記事で見ていた通り、「神経細胞同士の接続部で、次の神経へと情報を伝える」という、要は一対一で働く情報伝達作用を持っているわけですが、一方これも日常用語でよく聞く気がする「ホルモン」、こちらは(焼肉で内臓を表すホルモンとは無関係で、「ホルモン・フェロモン」のホルモンですね)基本的には各種臓器で生合成された後、血液に乗って全身に運ばれて色々な細胞で働くという、まぁ対象となるのは特定の決まった細胞群であることも多いものの、神経シグナルのように「一対一の関係で速やかな情報伝達が行われる」という感じではなく、血液に乗ってジワジワと多くの細胞に情報を伝える作用を持つという形で、いわば伝達方法・場所が結構異なる感じになっています。

 

しかし、物質そのものは、どちらも似たような低分子であることがほとんどと言いますか、「ホルモンとしても神経伝達物質としても働く」というものも中にはあるぐらい、モノとしては似たようなもので(また、「細胞表面の受容体にくっついて情報を伝える」という「使われ方」も全く同じです)、あくまで使われる場所や運搬方法が異なるという形ですね。

 

大まかに言えばどちらも「体内で、各組織や神経に情報を伝える」という役割をもっているものですから、まぁモノとしても本当に似たような低分子ですし、特に違いは意識しなくても問題ないといえましょう。

 

話は戻ってこの愛情ホルモン・オキシトシンですが、個人的には女性のホルモンの一種という印象が強かったんですけど(まぁ「女性ホルモン」と称されるものは黄体ホルモンと卵胞ホルモンになるので、いわゆる「女性ホルモン」ではなく、女性で作用するホルモンって感じですね)、それもそのはず、両記事にもその旨の記述がありました通り、元々は子供を産む際に子宮を収縮させる働きを持つホルモンとして知られるようになったもので、まさに分娩時に赤ちゃんを産み出してくれるためのものという印象があったんですけれども、ウィ記事にもあった通り、「その後、男性にも普遍的に存在することが判明している」と、男女どちらでも、分娩時以外にも働いているホルモンとして知られている形になっています。

 

「愛情ホルモン」と呼ばれる所以ですが、以下、健康管理記事からお借りさせていただきましょう…

近年では、このオキシトシンが老若男女のストレス状態を軽減させ、不安や心配などを緩和させてくれるなどといった働きがあることが分かってきました。

オキシトシンが分泌されると、ストレッサーに過剰に反応していた脳をなだめて平常の状態に戻したり、脳の疲れを癒したり、気分を安定させるなどの作用があります。

また、オキシトシンが十分に分泌されているとセロトニンの分泌も増えて、相互作用によりストレス緩和につながります。愛情や人とのつながりなどがあることで精神が安定します。

…という感じで、精神の安定をもたらすセロトニンと協同して作用することで、優しい気分になれるホルモンでもあるのがその理由という感じですね。

 

(ただしもちろん、(前回見ていたように)セロトニンが炎症や下痢につながることもあったり、オキシトシンは言うまでもなく、子宮をキューっと締め付けて、出産時以外であれば下腹部の重さ・お腹の張りにつながる作用がありますから、妊婦さんからしたら「何が愛情ホルモンだ、ツッパリホルモンじゃねーか!」と憤りを覚える作用もあったりなど、例によって全てがポジティブな効果ではないことに注意かもしれませんね。)

 

とはいえ一般的には優しい気持ちになれる幸福愛情ホルモンであるのも間違いないことのようで、健康管理記事では、どうすれば分泌が増えるのかをまとめてくれていました。

 

こちらもそのまま引用させていただきましょう。

 

  • ・スキンシップを図る
    ⇒家族やペット、パートナーなどとのスキンシップはオキシトシンが分泌されるといいます。

  • タッチケア
    ⇒家族やペット以外でも、マッサージなどでも分泌が促進されるといいます。

  • ・グルーミング
    ⇒人が一箇所に集まってコミュニケーションを楽しむことグルーミングといいます。コミュニケーションを通して分泌が促されます。

 

…と、スキンシップ、マッサージなどで触れ合う、そしてグルーミング(「グルーミング」というと、「幼い子供を洗脳して手懐ける」という意味もありますが、ここでは説明にある通り、「コミュニケーションを図る」という意味ですね)といった、まさに愛情表現を行うことでオキシトシンもドバドバと放出されるとのことですが……

 

…まぁ、勝手に引用させてもらってアレですけど、これは正直「そうかぁ?」と思えるといいますか、もちろん全く効果がないとは決して言いませんけれども、そんなスキンシップごときで幸福物質がそこまでジャンジャン分泌されるようになるとも思えませんし、逆に他人とスキンシップを楽しめる時点で既に幸福愛情ホルモンがしっかり出ているという、因果関係が逆なだけでは……とも思えるかもしれません。

 

かといって、他に分泌させるコツを知ってるとかそういうわけでもないんですけど、まぁ個人的にはやっぱり食事が重要なんじゃないかなぁ、って気がしますね。

 

先ほど貼っていたウィ記事による分子の構造式にあった通り、実は「オキシトシン」という酸素っぽい感じの名前のこちらは、なんとアミノ酸が9つ繋がっただけの、ある意味タンパク質の一種でして…

(三文字表記で、Cys-Tyr-Ile-Gln-Asn-Cys-Pro-Leu-Glyの9アミノ酸ですね。まぁ9アミノ酸程度の短い分子は「タンパク質」とはあまり呼ばず、これは「ペプチド」と呼ばれるものになりますが)

…結局、これを合成するためには豊富なアミノ酸が必要ですから、高タンパクの栄養的に優れた食事をしていることがまずとても重要ではないかな、と思えます。

 

とはいえ、「じゃあもっと優しくなるために、オキシトシンをそのまんま直で食べてやるぜ!」としようと思ってもこれは上手くいかず、例えば胃の中の消化酵素ペプシンは(こないだ、消化酵素の記事(↓)なんかで見ていた通り)、酸性アミノ酸や芳香族アミノ酸のお尻側を切断しますから、仮に純粋なオキシトシンを集めてごくごく飲んでも、ペプシンによってチロシン(Tyr)の所でスパッと切れてしまうため(ペプシンはロイシンも切断するので、Leuでも切れますね)、飲んで腸から体内に吸収する前に、ズタズタに切られて最早オキシトシンではなくなってしまうからですね。

con-cats.hatenablog.com

 

…とはいえ(x2)もちろん、あくまで「オキシトシンそのものを飲んで即オキシトシン効果ゲットだぜ」というのが不可能なだけで、材料となるアミノ酸を摂取はできていますから、完全に無意味というわけではないと思いますが。

 

まぁ食事の他にも、あとはストレスの少なさとか十分な睡眠とか、そういう一般的な健康維持に良いものが、普通に愛情ホルモン・幸福ホルモンの生合成・分泌にも重要なんじゃないかな、って気がします(でもまぁ「家族やペットとのスキンシップ」というのは、いわばそこに間接的につながってくる話でもありますけどね)。

いずれにせよ、その辺の話は特に愛情ホルモンのためというわけでもなく、健康な生活全般に言える話に思えるので、「愛情ホルモンを出すためには、スキンシップを図りましょう」というのもどうなのかな…とは思えるものの、とはいえマイナスな作用があるわけは絶対にありませんし、プラシーボ効果ってのも本当に大きいですから、大切な人に愛をもって優しく接することを「愛情ホルモンどばどばで気持ちいぃ~!」とか思ってポジティブに捉えるのが素晴らしいことなのは間違いないでしょう、まぁわざわざそんなこと思いながらスキンシップするのも、打算的というかちょっとキモイですが(笑)。

 

ちなみに僕は自分で言うのも何ですが本当にメンタルが安定しているし、物凄~く他人に優しいのみならずやる気や幸福感や楽しい感情にも満ち溢れているという、ドーパミンセロトニンオキシトシンもドバドバ出まくっていて、しかし害が出るほど過剰になったりバランスを崩してはいないという、神経伝達物質・ホルモン分泌の達人といえるんですけど(笑)、個人的にはやっぱり「食事が良い」「睡眠もできるだけしっかり」「ストレスなく楽しく」ってのが効いてるんじゃないかなぁ、なんて思えます。


(自慢っぽくなるというか、そうだったとしても他の人には何の参考にもならないのでこれは挙げる意味もないかもしれませんが、まぁやっぱりあくまで「体内で作って、細胞が受け取る」という自分の体の中で起こる生体反応に過ぎませんから、「持って生まれた体質が素晴らしかった」というのも大いにあるようには思えますが……

…でもこれはまぁある意味その裏返しで、「持って生まれた性格がいい」というより、「神経伝達物質とかホルモンといった低分子化学物質が上手く働いてくれているおかげで、僕は人当たりの良い性格でいられて、本当に幸せに日々を過ごせている」とも言える気がするかもしれないですけどね。)

 

そんなわけで三大幸福ホルモンの話(…ってほど大したことも見てませんでしたが)でした。

特に他にネタが見つからなかったら、セキツイ動物のネタに戻っていこうかな、と思います。

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