結露に霧に、靄に霙に雹・霰……いや読めねぇよ(笑)

ここ最近は湿度ネタに脱線しており、前回は洗濯物の話をしていました。

 

もう何度も書いている話になりますが、湿度というのは結局、「水は空間の中で、気体になれる量に上限がある」という特殊な性質から導かれるもので…

(ちなみに窒素や酸素みたいな普通の気体は、密閉空間にいくらでも詰め込むことが可能です。

 密閉空間に入れれば入れるほど、圧力がどんどん大きくなっていく感じですね)


…その、温度()で決定する「気体となれる水の量の上限」の何パーセントがその空間中に既に気体として存在しているか、ってのがまさに湿度であり、夏場は温度が高い=水が気体になりやすい(「上限」も大きいし、そもそも分子の運動が活発になるので、「気体になりやすさ」も圧倒的に強くなるわけですね)ことから、湿度はめちゃ高くなりがちで、ムシムシ不快な暑さになる…って形なわけです。


:なお、「気体となれる水の量の上限=飽和水蒸気圧」は温度でのみ決まりますが、圧力(気圧)もある意味影響を及ぼすものでして、こないだあんまり上手くない説明で触れていた通り、飽和蒸気圧が大気圧を超えるようなことがあると、これは、

「水を液体に押さえつける力」が「水分子自身の気体になる力」を凌駕する

…ということになりまして、むしろ事態は逆転し、「気体となれる水には上限がある」どころか、その状況では「全ての水は液体でいられない=沸騰する」ということになるわけですけれども……

…まぁ、日常生活を送る場(1気圧、25℃前後)においては、あえて火にくべて加熱とかしない限り水がその温度に到達することはないので、一般的には「気体となれる水の量には上限がある」と考えればいい、って話ですね。

…当たり前のことを何ともややこしくごちゃごちゃと書いてしまっていますが…(笑))

 

いずれにせよ湿度を決定しているのは例の「飽和水蒸気圧(水蒸気量)曲線」であり、現在気温と現在湿度が分かれば、あのグラフから「今この空間には○グラムの水が気体として飛んでるんだなぁ」ってことが分かるわけですね。

…まぁ、そんなの分かったところで、「だから何だよ」って話でしかないですけど(笑)。

 

その飽和水蒸気グラフから言える分かりやすい例として、「気温が急激に下がったら、空間内で抱えきれなくなった水分子(元気体)が液体に強制的に戻される」という現象から、こないだは「雨」と「エアコンの室外機」なんかを話に出していました。

 

…が、雨は上空で起こる現象であり、一方エアコンの室外機なんてもんも外にあってそんな目にしませんし、どっちもあんまり身近な話とはいえなかったかもしれません。


で、前回チラッと書いていましたが、一番身近な例としては、冬場の「結露」がありましたねぇ~。

 

冬場、外の空気は一桁とか下手したらマイナスの氷点下である中、部屋の中はぬくぬく20℃とかに暖めるという状況を考えてみましょう。


元々外の空気に含まれる気体の水は極めて少なく(温度が低く、飽和蒸気圧が小さいからですね)、そのまま暖めたら空気はカラカラに乾燥するわけですけど、しかし、暖房の上にヤカン…はイマドキの家ではないかもしれませんが、加湿器を動かしたり、本当に乾燥しきっていたら皮膚やくちびる表面からガンガン水分が飛んでしまいカサカサになる=その分室内の湿度は上がるといえますから(それ以外にもそもそも、人間の呼気にも水分は含まれますし、呼吸をしているだけで水分が奪われ続ける感じですね、湿度が低すぎると)、あとは他にも料理とかで水を使うことは日常生活でいくらでもあるので、部屋の中の気体水分量というのは、暮らしとともに結構増加していくんですね。


(ちなみにしばしば「気体水分」とか書いているのは、まぁそれは「水蒸気」に他ならないんですが、「水蒸気」と書くと、何となくヤカンから出ている湯気みたいなのを思い浮かべてしまいがちだと思うんですけど、水蒸気は目に見えないものなので、「湯気ではなく全く目に見えないもの」ということを強調すべくそう記述している感じでした。

…もちろん高温のヤカンからは水蒸気がワンサカ出ているわけですけど、目に見える湯気は、空気で冷やされてすぐに液体に戻った、あくまで液体の水分子なので、改めて、「水蒸気は気体なので一切目に見えない」というのは間違いやすいポイントといえる感じですね。)


で、暖かく、かつ水分をそれなりに含んだ空気が、外気に接している冷たい窓ガラスに当たって冷やされると…!?

 

…こんなもん幼稚園児でも知ってるのでそんなにもったいぶるもんでもないですが(笑)、そう、それなりに水分を抱えるようになった暖気が冷やされると、その空気は既に低温時の飽和水蒸気量を余裕でオーバーしてしまっていますから、ソッコーで液体の水分子に戻されるんですね…!


これが冬の窓ガラス……部屋に限らず、電車やバスの窓などにめちゃんこ水滴がついてそのうち垂れ落ちまくっている、結露の原因なのでした。

 

なので、当たり前ですが結露は部屋の内側に付くものであり、子供は暖かい部屋の中から窓に絵を描けるようになりますし、電車とかは、車内側が「うへぇ~不潔だ触りたくねぇ~」と思える感じになってしまうわけですね。

(たまにおっさんの整髪料とかがついてベトベターになってることとかありますもんね(笑)。

…まぁ、満員電車で見ていた限り、割と気にせず触ってる人も大勢いた気がしますが(やっぱり特に子供は(笑))、結局液体ってのは前回も書いていた通り微生物が極めて繁殖しやすいものですし、まあまあ電車の窓の結露に触ったら病気になるってこたぁ流石にないものの、決して清潔なもんではないといえましょう。)

 

あとはもうひとつ湿度の話で、湿度100%だったら、これはもう気体の水分子がその空間内にギリギリ限界量まで存在している=ちょっとでも気体の水が追加されようものなら、すぐに液体に戻されるという状況である、って話だったわけですが……

まぁ「湿度100%」は、夏の雨の日とかであるあるな話なのもこないだ見ていた通りですが、他の自然現象としてこれが見られるのは、まさに「」がそうだといえますね!

 

例えば冬の早朝とか、冬は乾燥するというイメージですけど、既に何度も見ていた通り何せ低温の状況というのは保有できる限界水蒸気量がめちゃくちゃ少ないですから、日中ちょっと気温が上がり、多少湿度が上がるようなことがあった後(雨が降るとか)、その後夜中に一気に気温が下がるとかするだけで、案外あっさり湿度100%超えがあり得るんですね。


霧というのは、湿度100%になり、空間の抱えられる気体の水分子の限界を超えた結果一部が液体に戻ってしまったものが、我々の目に見えている自然現象だったのでした。

(改めて、気体の水は目に見えないけれど、液体の水は光の屈折率を変えるため、見えるんですね。)

(もっとも、霧が出た後も気温は変化しますし、空間に余裕が生まれても液体の水分子すべてがすぐ気体に戻るわけではありませんから、霧が出ている=湿度100%とは限らないわけですけど、基本的には↓で見るように、湿度100%に近いという形のようです。)

 

これと似たような自然現象に「」があるわけですけど、タイトルに上げた「雨かんむり」の漢字の中でも、これが一番難読であるようにも思えますが、「霧」に似ているといえば、これが何なのか何となく推測が付くでしょうか。

 

そう、これはズバリ、「靄」!(いやだから読めねぇよ(笑))

ja.wikipedia.org

リンクカードに冒頭の文字列があればよかったのですが、Wikipediaは文章が貼られないんですね、そういえば。

 

これはズバリ、画像からも推測がつくかもしれませんが、「モヤ」のことだったんですねぇ~。

 

定義というか両者の違いとしては、こんな感じのようです。

靄のとき、相対湿度(湿度)は75%を上回ることが多いが、100%には達しない。これに対して霧は、湿度が100%に近い時に生じ、視程1 km未満の場合をいう。


モヤってのは、水分子が何らかの事情で液体になったのみならず、その他の微粒子も一緒に空中を舞って視界が悪くなった状態のことで、こちらは色んな溶質が溶け込んで灰色がかって見えるとのことですし、画像からもモヤの方が視界が悪いのかなと思いきや、実はより高湿度で大量の水が視界を覆う霧の方が視認距離が短い=遠くまで見渡せない状況のことだったんですね。

 

個人的には、モヤはあんまり経験したことがない気もするものの、夜だと色味なんてわかりませんし、霧だと思ってたのが実はモヤだった、ってこともあったのかもしれません。

 

あとは記事水増しのために、ただWikipediaの関連事項にあった気象用語を並べただけであんまり湿度とは関係がないものの(笑)、せっかくなので似た気象用語シリーズに触れて参りましょう。

 

まず、「霙」は…

ja.wikipedia.org

…まぁリンクカード貼っても何も分かんないですけど、これは「ミゾレ」で、雨と雪が混ざってるやつ、これは分かりやすいですね。

 

そして、これよりは読みはしやすい気はするけれど違いの分かりにくい「雹」と「霰」は…

 

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

これは、この画像からも明らかでしょう、「ひょう」と「あられ」だったわけですが、こいつらは単に大きさの違いなだけのようで、「5 mm以上・未満」で分けられており、写真を見れば明らかなように、「ひょう」が大きい兄貴で、「あられ」が小さい弟の方ってことですね。

(知らないと、「あられ」の方がむしろ大きいのかな?って気もしちゃいますが…)

 

こいつらは意外なことに、氷の塊のくせに夏に現れやすいもので、これはでも仕組みを考えたら当たり前かもしれませんね…

上空は常に気温が低く、暖かい空気が上空で一気に冷やされて氷になったものですから、元々平地の気温すら低い冬場は、「暖かい空気に含まれる水が一気に冷やされて氷の塊に…」はならず、普通のパターンで雨なり雪なりとして地上に降り注ぐ感じですから、凄まじい上昇気流が発生する&元が水をタップリ含んだ暖かい空気だったからこそ発生する雹や霰というのは、夏ならではの現象だといえましょう。

 

…と、そんな感じで、実はこれが当初予定していた脱線ネタでは全くなく、別のネタがあったのですが、上手いことそれなりの量になってくれたため、その別ネタは次回にまわさせていただこうかと思います。


アイキャッチ用に使えそうな画像は……上記の気象現象の中で最も美しいのは、「霧」ですかね…?

https://ja.wikipedia.org/wiki/霧より

早朝の霧に包まれるスイスの森……これは幻想的です。


他にも美しい画像は、英語版の霧ページ=Fog記事に色々ありました。

 

en.wikipedia.org

ま、写真で見るからいいだけで、こんなのは実際に遭遇したら迷惑極まりないゴミカスですけどね(笑)。

 

ちなみに、最後1つ思いついた類語「」(かすみ)は、これは気象用語ではなく、霧や靄など視界の悪い状態をまとめて指す語とのことでした。

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