初めてファックを知った思い出

それでは、前回スペース不足につき触れずじまいで次回持ち越しとなっていた、英語のダーティーワードを見ていこうと思います。

 

ダーティーワードといえば、個人的には真っ先に思いつくのが「ファック」と「シット」の2つになりますけど、僕のいる環境が大学というややお上品な所だからか、実際に「ファック」という単語を生で聞いたことはそういえば一度もないような気がするものの、一方「シット」は割とカジュアルによく聞く語なのは間違いない気がします。


具体的には、同じ研究室にマルコメくんみたいなジョンという男がいるのですが(何度か話に出したことがありましたけど、ジョン初出の記事はこちら→コメ返信や補足その1-36:感謝しよう!)、彼は割と全体的に愚鈍なタイプでしばしば実験でもミスをしているんですけど、何か大きな失敗をしたのであろう時に一番よく聞こえてくるのが「ぬわあぁ~ん」みたいな、あんまり英語っぽくない情けない喘ぎ声みたいな感じなんですけど(笑)、それ以外にちょっとしたミスをしたのであろう際には、割と一人で「シッッッ…!!」と毒づいている場面も見かけるものです。


割と気弱なタイプのジョンも普通に口走っている言葉なので、これは個人的にそんなにダーティーな言葉ではなく、まさに完全一致する日本語である「クソ」と同じ感じで、特にそこまで年配ではない人たちの間では、ちょっとイラッと来た際には「クッソ…」とか、めっちゃ面白いときには「クソおもろいやん(笑)」みたいに使われまくってる感じで、英語の「shit」も恐らくかなり気軽に日常会話に侵食している言葉ではないかといえましょう。

(もちろん、人によっては使うのを忌避していることも大いにあるでしょうし、例えば「そんな汚い言葉遣いやめな!」と注意する親御さんとかがいるであろう点も、両者は全く同じですね。

 なお、何度か書いたことがあった気がしますが、僕は「クソ」という語は特に全然汚い語には思えず、最早「排泄物」という本来の意味はほぼ皆無で、「ユーモアを込めたveryという表現」程度な感じで、完全に「クソ肯定派」だといえましょう。

…嫌な肯定派にも程があるかもしれませんが(笑))

 

そんなわけで、「シット」は(日本語の「クソ」同様、英語のこれも)そんなに汚い言葉には思えないんですけれども、一方「ファック」は、これまた何度も書いている通り日本語話者的にはこの語の汚さがそこまで直に実感することは出来ない(少なくとも、こうして文字で表すことに何ら、1ミリの抵抗もありません)のですが、「直感的に汚いとは思えない」点を抜きにすれば、「英語圏でこの語はかなりダーティーな言葉であって、絶対に使わない方がいいだろうな」というのは、流石に理解できている感じです。


…ちなみにこの語を初めて知ったのは、僕が小学1年生の頃、近所の子供たちと一緒に公園で遊んだ後の帰り道、なぜか今でもどこで聞いたかの場所すらハッキリ覚えているぐらいに印象深い出来事なのですが、まぁそんな舞台はどうでもいいものの一応公園から大通りに出て最初の歩道橋の下で、十数人ぐらいのちびっ子がゾロゾロと、当時流行っていたビックリマンシールの話などをしながらみんなが家の方に向かって歩いている時でしたけど、正直名前も知らない近所の年上の兄ちゃんが、

「外人にこうやって中指立てて『ファック・ユー』って言うと殺されるらしいぜ!絶対ぇ言っちゃダメだかんな!」

…と、子供特有の、どこで覚えてきたんだか分からない謎知識を自慢気に披露してきまして、僕含め年下組のちびっ子たちはそれを受けて「ひえぇ怖い!絶対言っちゃダメだね!(まぁ外国人なんてただの一度も会ったことないけど(笑))」と、まぁ個人的には心の中で「言う機会なんてねぇよ(笑)」と思えたものの(笑)、一応「がいじん」という響き自体がちょっと怖かったこともあり(今では差別的な言い方で非推奨ですが)、実際今でもその歩道橋の下の場面を覚えているぐらいなので、結構強く印象に残った出来事であったのでしょう、それが僕が「ファック」を知った最初の場面でした。

(長々と書くほどの話でも全くなかったかもですが(笑))

 

とはいえ当然そこでは詳しい意味など知らず、むしろちびっ子たちが「どういう意味なの?」とそのガキ大将的な兄ちゃんに尋ねたら、

「『お前を殺す』って意味だよ!だからそれを言われた外人は怒って、自分を殺しに来るんだ!」

と言ってきたので、僕はずっと「ファック=殺す」という意味だと思っていたのですが……

…と、今ふと思い出したんですけど、そういえばそのガキ大将の兄ちゃんとは別の物知り兄ちゃんが、「へぇ~、やっぱり怖い言葉だ!『お前を殺す』なんて言ったら、そりゃ相手もぶち切れるわね」と思っている僕に向かって、耳打ちみたいな感じで「おい、あれは間違ってるぞ。本当の意味教えてやろうか」と言ってきて、ゴクリと頷いたところ、僕の耳に手を被せるように当てて、超小声でボソッと「…オカシ…」って言ってきた記憶があるのですが、もちろん純真な少年だった僕は「…お菓子?何それ、逆に嬉しいじゃん」と思って「??」となってしまったものの、物知り兄ちゃんは「ケケェ~、やべぇことをちびっ子に教えちまったぜぇ~」と一人はしゃいでいたため、「なるほど…それはヤバい意味ですね!」みたいに分かったフリをしてあげたことを今ふと思い出したんですけれども、あのおませな物知り兄ちゃん、これは「犯す」って教えてくれてたんですね…!


…いやまぁ「何十年前のことだよ」って話ですし、歩道橋の下でちびっ子達がファックトークでキャイキャイ盛り上がってたのは間違いないんですけど、流石に「…オカシ (ボソッ)」は僕が今盛って作っただけのホラ話だったかもしれないものの(笑)(でも、記憶力に自信ありマンとしては、マジでそうだったような気がしています)、そんなわけで僕は割と長いこと「ファック=殺す」だと思っていたのですが、これは当然、「殺す」は「kill」や「slay」や「murder」など別の単語の範疇で、ファックに「殺す」って意味は、まぁかなりネガティブな単語なので広義ではあるっちゃあるといえるかもしれないものの、原義的にはそういう意味はなく、これは「性交する」という意味の語(もちろんそんなに学術的な表現の単語ではないですが、日本語の場合、卑俗な言葉は途端に書くのが恥ずかしくなるため、ちょっと上品な表現でお高くとまらせてもらってる感じです(笑))で、まぁもうちょい俗っぽく書くならば「犯す」という感じなわけですね。


念のため、伝統と信頼のメリウェブ辞書の項目を見ておきましょう。

https://www.merriam-webster.com/dictionary/fuckより

おっと、なんとメリウェブさんもかなりお高くとまってらっしゃるようで、自動詞として「copulate」とか、他動詞だと「in coitus with」とか、見たことも聞いたこともないようなお堅い単語でごまかしてますけど(笑)、これはどちらも「性的な関係をもつ」という意味合いの言葉ですね。


一応、自動詞(intransitive verb)も他動詞(transitive verb)も2番の意味があり、それぞれ自動詞が「Messの3番の意味」(→辿ってみると、「乱れている、汚い、侮辱的な、または不快な状態である」といった意味ですね)、他動詞が「不公正に、またはきつく扱うこと」という感じで、もちろん今では「犯す」以外の幅広い意味で使われている言葉ですから当然ですが、そういう全般的にネガティブな意味もある形になっております。


…って、今回は「他のダーティーワードも見てみましょう」というネタにするつもりだったのですが、またしても、クッソしょうもない幼少期の初ファックの思い出(本来の意味的にこう書くと危ない表現ですが(笑)、もちろん、「初めてその言葉を知った」というだけです(笑))が長くなったため、二回連続で、そのネタは次回持ち越しとさせていただこうと思います。

あとこのファックに関連して、幼少期のガキ大将はきちんと中指を立てた右腕をアッパーする感じ(かつ、同時に自分の左腕をガッチリホールドする感じ…恐らく文字だけでも伝わるのではないかと期待しますが)というアクションまで完璧だったわけですけど、その中指に関しても、そういえば一体どういう意味があるのか、これは今でもハッキリとは分かっていなかったので最後それだけ見ておこうかなと思います。


僕は正直、中指で「相手の肛門をほじくってやるぞ!」という意味では…?と思っていたのですが(男性に対してすることもあるわけで、やはりお尻の穴が普通に思えます)、こちら、Wikipedia先生の記事(↓)を見てみると……

en.wikipedia.org
…まずそもそも英語では「The finger」と、「お決まりの、アレ」を意味する定冠詞でまさかの「中指を立てる例の動作」を指すようですけどそれはともかく、これは別に「指をお前の穴に突っ込んでやるぞオラァン」という意味ではなく、どうやらむしろ、指は男性器に見立てたもののようで、いちいち言う必要もないですが中指が男性器の棒の部分、両端の他の指が袋と玉の部分を表しているということで、まぁ「犯す」という意味からそれの方が当然といえば当然だったんですが、指というよりむしろ「性器を使ってマジで犯すぞ、この野郎」ということを表すジェスチャーだったんですね!

言われてみれば、中指を立てればちょうど両側に肉塊がきますし、形がまさにアレそのものを指していたということで、「指を入れる」よりもっと直接的なことを暗示していた形でしたか。

いやぁ~、大変タメになりました(全然、必要のなさすぎる「タメ」な気もしますが(笑))。

 

なお、「ファック」という言葉同様、この中指も僕は当然なじみのないものでして、元同僚の非常に仲良くしていたアサカさんと話すとき、僕はしばしば論文の図とか、まぁそれに限らずその他なんでもですが指をさして説明する際、一番長い指だからかついつい中指を使って指し示すことが多いんですけど(流石に遠くの物を指すときあえて中指は使いませんけど、まさに論文を二人で読んでいる時に「ここ」って説明するときとか、近距離・手の届く範囲のものを具体的に指す場合ですね)、彼女いわく、

「ちょっと、中指立てるのはマジでタブーだから、やめなさいよ。アメリカでは絶対にやっちゃいけないし、誰もそうしないから」

…と、やってしまう度に注意されてたんですけど、ある時、同じ研究室にたまに実験をしに来ていた大学生と3人で実験に関する話をすることがあって(例のこないだ話に出していた不真面目極まりないフィリップスくんではなく(笑)、もっと真面目で純朴な青年でしたが)、なんと彼も論文の図を示すときに中指を使ってさしており、仲間を見つけてついつい嬉しくなった僕は「あっ!中指でさすんだね!!自分もやっちゃうけど、アメリカ人でもやるんだ」と言ったら、その彼は「おっと失礼。でも、別に人に向けて立ててるわけじゃないしね」と答えており、その後2人になってアサカさんに「ほ~ら、アメリカ人も中指を使うことあるじゃないの」と勝ち誇る感じで言ったら「むーん、そうみたいだね。ビックリしちゃったけど、中には気にしない人もいるのか…。でもあんまり上品じゃないと思うな」と、それでもやっぱりやめた方がいいのでは、と諭されましたけれども、まぁ実際一理はある気がしますし、今でもついつい癖で中指を使ってしまうことはあるけれど、すぐ変えるかなるべく人差し指を使うように心がけている次第です。

 

という所で、一体何の話だったんだという記事でしたが(笑)、次回はファック含め、英語のダーティーワードの話を今度こそ見ていこうと思います。

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