Thank youとThanksに違いはあるのかな…?

それでは途中状態だったコメントの続きに参りましょう。

実際はこの内容の最初で一旦区切られて、2回に分けて、次の記事へのコメントとともに送られてきたものだったのですが、まぁその辺の細かい部分は本質ではないため、適当に融合させていただきました。

毎度同じようなお礼で恐縮ですが、大変丁寧なメッセージ、感謝の限りにございます!

 

thank you for being ですが、どんな感じで使うんだろうと思って軽く見てみたら、

thank you for being you

というのが目について、これは「あなたでいてくれてありがとう」みたいな、とてもカッコいい感じのフレーズなんですね。


このbeingは

thank you for being patient

↑このbeingと同じですか?


そして、

Thank you for being understanding.

とても違和感のあるこの文章…

このbeingも同じなんでしょうか?

とまぁ、雑な感じで疑問だけ投げてしまう形になりまして…

適当に、あーそれは同じだね、という返信で大丈夫です笑


こないだ見ていた通り、「thank you for *ing」というワイルドカードを使った検索で利用頻度トップであったのがこの「thank you for being」だったわけですが、beingは言うまでもなくbe動詞であり、それ自体はそこまで深い意味はなく、単なるつなぎの意味しかない表現ですから、その次に色々な言葉が来る=色々な文脈で使われ得るという意味で、これがトップだったのかもしれませんね。

そんなわけで、総合して色々な使われ方がされはしますけれど、表現自体は「thank you for -ing」タイプでそこまで一番見るというわけでもない気はするかもしれず、僕自身、正直この表現は一度も使ったことはない気がします。


とはいえ自分が使ったことないだけで、データ上、色々なパターンを総合すると最もよく使われるサンキュー表現であることには間違いない感じですね。

意味としては、「thank you for being ○○」で「あなたが○○でいる(である)ことに感謝です」という形になって、○○がyouであれば、まさしく「あなたがあなたでいてくれることにありがとう。いつまでもそのままのあなたでいてね」という、とても素敵な親愛と敬意の込められた良い表現だといえましょう。

 

とはいえこれは若干くすぐったい気もしてしまうといいますか、ちょっと情感が強すぎる表現な気もしてしまうため、シャイボーイたる僕は、ちょっと自分の口からはよぉ言わん台詞かもしれません(笑)。

(もちろん言われた側からすれば普通に感動的な、最上級の褒め言葉にはなるものの、あくまで僕自身は、どちらかといえばもうちょっと重くない言葉の方が相手の負担にもならなかろう、流石に「いつまでも今のあなたで…」は少し強すぎやしないか……と自分が使う場合には思えてしまう、という感じですね。)

 

ご質問に戻ると、もちろん○○に来るのは名詞に限らず形容詞や動名詞でもよく、patientであれば、まさに前回触れていたのと同じ「あなたが我慢してくれていることにお礼申し上げます」=「お待たせすることになりすみません」という場面での利用が想定される意味になりますし、understandingも、「あなたが理解してくれることに感謝」というそのままの意味なので、beingはまさしく同じ使われ方だと言えるように思います(=あなたの状態を述べるための、単なるbe動詞)。


とはいえ、自分がbeingを使わないからだけかもしれませんが、どちらかといえば前回書いていた「thank you for your patience」や、特にbeingを挟まずそのまま「thank you for understanding」の方がよりよく見る形な気はするものの、コーパスが示す通り、実際普通に使われ得るし、使っても違和感のない(「being understanding」は、ingが続いてちょっと違和感がある気もするものの、少なくとも使っているネイティブもいるということですし)、そこまで変な表現では全くないといえましょう。


一応チェックしてみたら…… 

「thank you for being」での検索結果・例文一覧1000件表示より

こないだ見ていた通り、thank you for beingは2895件の利用例があるわけですが、クリックして具体的な例文を見てみると、確かに色々な使われ方がしています。


一気に1000件表示させて「understanding」で検索してみたのが↑のスクショになりますけど、ちょうど、僕がこちらへ来たときに、少し先に来ていた先輩日本人の方が「やっぱりアメドラを観るのが英語の勉強には一番いいですよ。『アグリー・ベティ』とか、かなり面白くてイチオシですね」とおっしゃっていて、DVDも手にした(のですが、結局これも、日本語字幕がないこともあり、1-2話の途中ぐらいまでしか観ていないんですけど(笑)、確かに、とても面白そうな話ではありました)…こともあり、とても印象的な『Ugly Betty』の台詞がヒットしてきて「おっ!」と思えましたねぇ~。

他にも、割と長いこと若い女の子達の支持率No. 1といえるぐらいだったと思われるドラマ『Gossip Girl』の台詞もヒットしてきていた(スクショには入っていませんが)など、確かにチラホラ使われている表現のようで、少なくともGGで使われている以上、違和感があるとかダサい台詞ではないどころか、むしろ若い子たちが真似したくなるぐらいのイケてる表現とさえいえるのかもしれませんね。

 

一応、まさに先ほどの画像をじっくり見たら分かる通り、この「thank you for being」の表現は、圧倒的断トツで「thank you for being with us」という使われ方が一番目立つ感じですね。

これも、文字通りには「我々と一緒にいてくださり、ありがとうございます」ですが、基本的にはややフォーマルな場で、招待したホスト側が「ようこそおいでくださいました!」のあいさつ代わりに使うことの多いフレーズのようです。


とはいえ、純粋に「いつも一緒にいてくれてありがとう」という意味で気軽に友人に言うような台詞としても間違っていないと思いますし(まぁ個人同士なら「with us」ではなく「with me」になりますが)、これも、「…being you」同様、言われた側からしたらとても嬉しい、大変温かいメッセージだと思います。

(…って、温かくないサンキューメッセージなんてあるかよ(笑)……と思ったものの、あぁまさに前回見ていた「thank you for understanding」なんかは、基本嬉しくないことと一緒に使われることが多いですし、これはちょっとなるべく聞きたくないサンキューメッセかもしれませんね。)

 

…という所で、続いてはコメントの続きを見て、より本題のネタに入っていこうと思っていたのですが、案外既に長くなったこともあり、なんかもう新しい話に入るには中途半端かなと思えたので、残りのスペースで今回は、関連した話から個人的に気になっていたポイントを自問自答で確認してみようかと思います。


それが、タイトルにも挙げた、「Thank you と Thanks は違うのか?」という点ですね。

こないだからこの手の表現について語っていましたが、特に違いは気にせず適当に使っていたわけですけれど、何か大きな差・使い分けというのはあるんでしょうか…?


まぁ正直、なんとな~く分かる気はするものの(若干丁寧さに差がある、しかし本質的には同じ)、せっかくなのでまたネイティブの意見をフォーラムQ&A記事から参考にさせていただこう…という、記事水増しのため以外の何物でもない脱線ネタになります(笑)。

 

検索したらヒットしてきた記事を翻訳紹介するだけの大して深くも調べていない感じですが、例によって信頼のQuoraからのベストアンサーと、同じく信頼のStackExchangeの方もそんなに長い記事ではなかったのでこちらは全回答、二箇所の意見を参考にさせていただくと致しましょう。

まずはQuoraの方ですね(↓)。

www.quora.com

質問:「thank you」と「thanks」の違いは何?

 

【最高評価アンサー】Sudeep Maji(人生はデマばかり :) ):回答スコア26点


意図した意味が、また時に、意図しない嘲笑があるね。

.

  1. 字義通りに言えば、「Thankyou」は「Thanks」よりもフォーマルであるということ以外、違いはないよ。
    …というわけで、職場でどちらを使うべきか迷っている人は、しっかり「Thankyou」とフルで言おう。

  2. 「Thankyou 」はより謙虚に聞こえるよ。
    ウェイターが料理を持ってきたとき、君は何と言う?
    Thank you!(笑顔で)だよね。
    同じことを、頭の中で「thanks」と言ってみて、どう聞こえるか試してごらん。

    .

  3. 「Thankyou」は真の感謝の気持ちを表すよ。
    ある商品を探してお店に入ったのに、そのお店には商品がなかったとしよう。お店の人に時間を割いて探してもらった感謝の気持ちを伝えたいと思った際…君なら何と言う?
    Thank you! だね。
    「thanks」と言ってお店を出ると、その店が自分の探していた商品を置いていないほど愚かだ、と暗に示すことになってしまうよ。

.

.

「thanks」も、悪いものではないんだ…何もないよりは絶対マシだね。ほとんどの場面、そしてほとんどの人は、どっちを使ったかなんて気付きさえしないだろうしね。

でも、気付くことも多いんだ。

人々は無意識の内に、君がどのように感謝したかに気付くものなんだね。みんな、君がその言葉を発する際、微笑んだり、顔をしかめたりしたことに気付くんだ。それが真の感謝なのか、それとも本心では馬鹿にしているのかに、気付くものなわけだね。

だから、「Thankyou」を使うようにして、笑顔で言おう。

もちろん、一番の親友と一緒にいるようなとき以外だけどね。その場合は、「Thankyou Man!」などと言って変な空気にならないようにしよう。

.

もしこの回答が気に入ったのなら、ちょっとした「thanks」(本当に思ってる?)を言うのを忘れないでね! :D

 


それでは続いて、SE記事(↓)の方も見ておきましょう。

ell.stackexchange.com

Asma MENAI(質問者、上位53%に位置する回答者でもあり):「thanks」と「thank you」の違いは何?(質問スコア20点)

その人の年齢なのか、あるいはその人との知り合いレベルが関わってくるものなのかな?

 

SovereignSun(上位0.82%に位置する超優良回答者):回答スコア25点

TRomanoさんの素晴らしい回答に付け加えると、「thanks」は「thank you」ほど見知らぬ他人に対してのフレンドリーさを備えたものではないね。「thanks」は、主に家族や友人に対して使われるよ。

 

誰かに「thanks」を言うのは、言葉で背中をさっと叩くような感じです。この言葉自体は、言うのにそれほど努力は必要なく、ただ舌の上を転がるように出てきます。鉛筆を落としたとき、誰かがそれを拾ってくれたら、「thanks」と言うでしょう。基本的にどんな相手にもthanksとは言えます。

一方、「Thank you」は言葉によるハグです。この言葉は、言うのにもっと努力が必要で、人々はしばしば、最初の語か2番目の語のどちらかに音調の強勢を加えます。さらに、「you」という単語が含まれているため、より個人的な表現になります。「Thank you」と言って、本心でない人はめったにいません。これは、感謝の気持ちと、場合によっては愛情を込めた心からの表現であることが多いのです。

参考:The Subtle Difference Between “Thanks” and “Thank You”. | Anas Ebrahemより

 

Tᴚoɯɐuo(上位0.07%に位置する超優良回答者):回答スコア12点

thanksはインフォーマルな位相があるね。thank you は通常の位相であり、インフォーマルな場面でもフォーマルな場面でも使用できるよ。

インフォーマルさをどの程度許容するかの社会的状況は様々である。自分が話す文脈において、インフォーマルであることが許容されるかどうかを自分で判断する必要があるね。thank youといえば間違うことはないよ。

 

(※この回答にはいくつかコメントが付いていました)

(コメント1)Raj 33(上位25%に位置する優良回答者):

僕は通常、このELL(English Language Learnes;英語学習者フォーラム)で、質問をするときはいつも必ず、「Thanks in advance」と言っているんだ。これはフォーマルといえるのかな?それとももっといい言い方がある?

 

(コメント2)Tᴚoɯɐuo(この回答の投稿者):コメントスコア2点

Raj 33さん:この質問は、StackExchangeフォーラムという、特殊な社会的状況に関わるものだね。カジュアルな「Thanks in advance」は、質問者が質問後に感謝の言葉とともに視界から立ち去ることを意味するけれど、StackExchangeでは、質問者は回答に対していいね・イマイチの投票をしたり、各回答を受け止めるために居残ることが期待されるよね。なので、多くのオンラインフォーラムであれば「Thanks in advance」は上手く機能するかもしれないけれど、ここELLではあまり適切ではないといえるかもだね。

 

(コメント3)Raj 33

質問でお礼を言う必要はない、とおっしゃる部分は理解できたよ。ただ、ある人の答に納得した後のコメント欄なんかではどうだろう?正式なお礼を伝えるには、どうすればいい?

 

(コメント4)Luke Sawczak(上位2%に位置する優良回答者):コメントスコア1点

フォーマルな方法は、Tさんがおっしゃるように、「thank you」だね。しかし、ここELLでは、フォーマルでもインフォーマルでも通用するように思うよ。

 

(コメント5) Andrew T:コメントスコア2点

Raj 33さん、回答者に感謝するフォーマルな方法は、その回答にいいねを投票することだね。回答のコメントボックスには、「『+1』や『thanks』といったコメントをすることは避けてください」と明記されているよ。

 

(コメント6)Tᴚoɯɐuo(この回答の投稿者):コメントスコア1点

Raj 33さん:私は、形式的なものは必要ないと思っているけれど、それは個々の訪問者の判断に任せるのが一番であろう。中立的な表現としては、「Thank you」があり、上述したように、これはフォーマルでもインフォーマルでもどちらの状況でも使われる。ある程度よりフォーマルな表現としては、「I am grateful for the help(ご助力に感謝します)」があるね。さらにフォーマルなのは、「I would like to express my gratitude for {something} (この度は、{何か}に対して感謝の意を表したく存じます)」となろう。しかし、上述したように、このような著しくフォーマルな感謝の表現は、ここでは必要ないね。他の実世界の文脈では適切かもしれないけれど。

 

(※最後もう1件別口の回答もついていました。)

John Davis(上位59%に位置する回答者):回答スコア1点

英語話者の人間としては、「thanks」と「thank you」の違いはごく僅かであり、ほとんど同じように使われると思う。私が唯一この二つを区別するのは、「thank you」を使うべきであるフォーマルな場面だけかな。

 

…といった感じで、個人的には(上述の通り)「多少thanksがインフォーマル・カジュアルだけど、差はほとんどない、全く同じように使えるよ」という、まさに最後のJohn Davisさんの意見のような感覚だったのですが、その他の回答の方が遥かに高い評価になっていたことからも分かる通り、案外「thanks」はぶっきらぼうに映ることもままあるということで、これはちょっと注意した方がいいポイントかな、とも思えました。

 

毎度「センキュー」だと変わり映えがしないし、ちょっと多少なりとも変えた方が「言い慣れて意味を失った言葉」じゃなくなる気もするしいいかな…なんて思ってたまにランダムに「サンクス」を混ぜたりしていたわけですが、そんな適当な使い分けをするぐらいならThank youのみで通した方が絶対に良さそうですね(笑)。

 

もちろん、(口頭だと中々面倒なので言わないものの)以前書いていた通り、「I appreciate it.」なんかも、非常に丁寧で素晴らしい感謝の表現といえましょう。

(まぁ、例の同じ研究室のジョンなんかは、1日100回ぐらい「アィアプリシエーティッ」と言っていて、正直「お前もうそれただの口癖っちゅうか呪文みたいなもんで、本当は大して感謝してないだろ(笑)」…と思える気もするわけですが(笑)、とはいえ実際どう考えても何も言わないよりは圧倒的に空気が優しくなるのが感謝の言葉といえますね。

 実際ジョンはみんなに好かれていますし、お礼の言葉・感謝の気持ちというのは、人間社会で生きていく上で本当に大切で素晴らしいものだ、というのが結論なのは間違いないでしょう。)

 

…という所で、次回はまたコメントの続きで、別のネタに広げさせていただこうかと思います。

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