コメ返信や補足その1-49-23:「オーライ」の英語表記はどーなってるの?

順番に、以前の記事にいただいていたコメントを見ていく形が続いていますが、今回はまたちょっと遡って、everyの使い方を見ていたこちらの記事(↓)に対していただいていたご質問になります。

con-cats.hatenablog.com

例によって、コメントはアンさんからいただいていたものですね。

毎度、心から感謝の限りにございます。

早速参りましょう。

 

へぇ〜、everydayは一語でも一応名詞としての意味もあるんですね。平日?っていうのは、weekdayの意味ですか?

その場合のeverydayもやっぱり単数扱いになるんですかね?


goo辞書の方では「everyday」の名詞として「平日、ふだんの日」という意味が掲載されていましたが、日本語でいう「平日」だと、まさにコメントにある通りのweekday(月~金)に思えてしまえますけどこれはちょっと違うようにも思えるので、やっぱりgoo辞書の定義はやや誤解を招きやすいものになっている気がしますね。

名詞のeveryday(一語)は、↑の記事でも引用していた通り、dictionary.comにある「the routine or ordinary day or occasion(ルーティン(お決まりの・日常的な)または一般的平常的な日または時)」という形で、まさにgoo辞書2つ目に挙げられていた「ふだんの日」というのがピッタリな意味合いだと思います。

(もっとも、そういう普通の日を指して「平日」とも言うっちゃ言うので、必ずしも「平日は誤解を招く/誤り」というわけでもない気はするんですけどね。)


もちろん形容詞としても、(「毎日の」というニュアンスもあるものの)そういう平凡的な「普段の・日常的な・ありふれた」という意味合いで使われることが多い語である…というのは以前の記事で見ていた通りでした。


ご質問後半の「数」については、そもそも一語のeverydayを名詞として挙げていない辞書も目立ちますし詳しくは若干不明なものの、普通に考えて、これは不可算名詞としての利用が普通なんじゃないかな、と思います。

dictionary.comの名詞everydayを用いた例文は、

We use inexpensive plates for everyday.

(日常的には、安価なお皿を使っています。)

…という感じであり、こういう「日常用途・普段使い」というニュアンスで使われるものなので、まぁあんまり複数形で言われることはないんじゃないかな、なんて気がしますね。

 

では続きに参りましょう。

ちなみに、記事中にあったように、everydayを形容詞的に使う場合、beautiful everyday morningっていう感じになるんですよね?

morningはやっぱり単数形?

まぁでも、every morningで毎朝っていう意味になると思うので、everyday morningってわざわざ言わない気もしますけど…言えることは言える?

 everyday morningとevery morningでは、ちょっとしたニュアンスが違ったりするんですかね?


⇒まさにそうですね。「beautiful everyday」という英語フレーズの正しい使用法としては、例えば「beautiful everyday morning」という形で、「美しき、日常的な平凡な朝」というニュアンスのものになるといえましょう。

morningは、可算としても不可算としても用いられる形なので、特定のある日の朝を言いたいなら「the beautiful everyday morning(あの、美しくいつもと変わらない朝)」だし、複数の朝を指して「あの頃は美しくありふれた朝が幾日も続いていた…」みたいな場面であれば「beautiful everyday mornings」と複数形で使われることもあるかもしれませんね。

これもまさにニュアンス次第で言い方が変わるという、言語あるあるのめんどっちぃ話に過ぎない感じに思います。


なお、この表現は、「every morning=毎朝」とは全くニュアンスが違うんじゃないかなと思えます。

その理由としては、アンさんがお書きになられていた通り、「毎朝」なら圧倒的により普通な表現であるevery morningが確実に使われるため、あえてeveryday morningと言っている場合、まさに先ほど上でも書いていた通りの「ありふれた朝・平凡な朝」というニュアンスを出しているように感じられるのが自然ではないかなと思われるから……という感じですね。

 

とはいえ改めて、作品のタイトルとかでは二語にすると若干重たくなる感じもしますし、タイトルなんかで「Everyday is...」とか「Beautiful Everyday」とあったら、それはもう細かいことは気にせず、単純に「毎日が…」「美しい毎日」という自然な意味で取るので全く問題ないように思えます。

芸術作品などでは、文法警察なんぞお呼びでない、ってことですね!

 

では、特にご質問が含まれるというわけでもなかったですが、ここでのコメントの最後が↓になります。

everythingは、過去200年の対比のグラフがズバリ答えっていう感じでしょうか。

昔は二語に分けていたのが、今は一語で書くのが普通で、Every Little Thingのように形容詞を挟む場合は分けるということで…とてもわかりやすい説明でした。

(微妙な意味の違いは、全くわかりませんでしたけど笑)

 

⇒二語より一語の方がスッキリしてるのは間違いないですし、時代とともに何事も簡略化に向かうものというのはその通りなのかもしれませんね。


…と、ちょうど似たような一語/二語問題に関して、every○○以外に、また一つ「そういやこれもいっつも迷うね」と思えるネタがあったので、スペースにちょっと余裕があったことから最後そちらに触れておくといたしましょう。


それがズバリ、記事タイトルにもした、「オーライ」!

カタカナ語でもおなじみのオーライですが、これが「オールライト」のことであるのはどなたもご察しがつくとは思うんですけれども、英語に直すとこいつも表記揺れのあるフレーズになっていますね。


誰しもが迷う点であり、解説サイトは日本語でも無限にあると思いますが、僕はやっぱり集合知であるQ&Aフォーラムが好きなので、検索して出てきたStackExchange記事の方をまた参考にさせていただきましょう。

今回はこちらのSE記事ですね(↓)。

ell.stackexchange.com

Tom(質問者、上位7%に位置する優良回答者でもあり):「alright」と「all right」の違いは?(質問スコア15点)

「alright」と「all right」に違いはあるんだろうか?

(特にインターネット上では)様々な異なる記事で両方の形を見かけるんだけど、どうもall rightの方が一般的のように見受けられるね。

どちらの形でもいいのか、それともアメリカ英語とイギリス英語の違いみたいなものなのか、あるいはよくある間違いなのか、気になってしまっているよ。

 

Scott Severance(上位13%に位置する優良回答者):回答スコア4点【質問者の選んだベストアンサー】

4冊の辞書を調べたけど、「alright」は「all right」に相当するインフォーマルな表現であるということに関しては全ての辞書で一致していたよ。しかし、インフォーマルというのは間違っているという意味ではないよね;単にインフォーマル(形式ばってない・カジュアルな)という意味なんだ。つまり、「alright」はインフォーマルな文脈では完全に問題ないといえるよ。

 

Robusto(上位2%に位置する優良回答者):回答スコア11点

言葉というものは常に変化し、多くの場合、単純化される方向にある。実際にその進化が起きているのを目の当たりにすることもあるだろうね。「All ready」は「already」になった;「all right」は使われ方と繰り返しによって「alright」(実際には「a'ight」まではいかないとしても)になる過程にあるんだね。これは既に「all right」に代わるインフォーマルな表現として受け入れられており、我々の多くが生きている間に、最もフォーマルな文章(例えば学術論文など)を除いて、この2語バージョンは完全に(!)取って代わられるんじゃないかと、私は予想しているよ。

 

Warjna Waleska Kaztjmjr:回答スコア4点

うーんそうだね、「all right」しか通用しない文脈もあるとはいえるね。例としては:Are any of the answers wrong?(答、間違ってるのある?)No, they are all right(いいや、全部正しいよ)というもので、これは要するにall of them are correct(全てが正しい)ということだね。

Alrightはどうやら、all ready 対 alreadyとか、all together 対 altogetherとかの例に追随しているもののようだということが判明したよ。どちらの場合も、上で書いていたように、前者の用語にはそれぞれ「of them are」というフレーズを加えてもその意味を完全に明確にすることができるけど、後者の用語はそれぞれ全く異なる意味を持っているといえるね。

Alrightは、「the kids are alright」のように、許容できる、大丈夫、安全だという意味になってきたね―何らかの事故などがあった場合には、とても心強いフレーズだ!同じ文脈で「The kids are all right」というと、非常に紛らわしい意味合いになるけれど:事故の後、子供たちが全員正しいなんてわけはないもんね。

もうちょい指摘しておきたい点としては、ある言葉やフレーズが受容され、正当性を獲得する道のりというのは、使用方法によるものだと思う、ってことがあるかな。そして、「alright」は間違いなくその側面を持っているといえるね!

 

Squazic(上位9%に位置する優良回答者):回答スコア3点

歴史的にはall rightが唯一認められていたバージョンだったようだね。Alrightはより最近のもので、all rightの短縮形と見ることもできるし、少し違う意味を持つこともあるね。

何かがall rightであるというのは、秩序があり、平和であることだ。何かがalrightであれば、それは単純に満足のいくものと見なすことができるかな。

 

(この回答へのコメント1)Scott Severance(上位13%に位置する優良回答者):コメントスコア1点

その意味の違いについて、おっしゃられていた説明を裏付ける根拠を示すことは可能かい?

 

(コメント2)Squazic(回答主):

@ScottSeveranceさん これは単に、ネイティブスピーカーとして自然にそう思っただけなんだ。具体的なソースがなくて申し訳ない。

 

(コメント3)TRiG(上位37%に位置する優良回答者):コメントスコア1点

私もその意見に同意だよ。そして、「Your homework was all right (completely correct)(君の宿題は完全に正しい)」と「Your homework was alright (of a satisfactory standard)(君の宿題は合格基準に達している)」という区別があることも聞いたことがあるね。

 

Mark Robinson(上位25%に位置する優良回答者):回答スコア1点

Alrightは、専門的にいえば間違っているけれど、一般的であり、したがって適切な文法だ。これはインフォーマルに使われ、またスペースが十分にない看板やTwitterのつぶやきみたいな状況でも使われるね。さらに、その一般的な使用方法から、多くのお話の中で引用されているともいえるよ。

 

(※この回答の初稿にはやや不適切な内容があったようで、Markさんから「編集したよ」というコメント→先ほどもコメントをしていたScottさんから「それならいいね、低評価は取り下げた」→「ありがとう」…というコメントのやり取りがありましたが、大した話じゃないので省略します。)

 

SF.(上位2%に位置する優良回答者):回答スコア0点

他の人の回答に上乗せして―「all right」だけが通用する文脈があるね、フォーマル/インフォーマルという意味ではなく。

— Are there any left-threaded bolts in the bin?
(工具入れに左ネジのボルトはある?)

— No, they are all right.
(いいや、全部右だよ。)

 

(この回答へのコメント)Scott Severance(上位13%に位置する優良回答者):コメントスコア1点

もちろん、それは完全に違う意味であり、その意味でのrightは全く別の言葉であることは言うまでもないことだろう。

 

…ということで、 二語バージョンがよりフォーマルでしっかりした表現ではあるものの、もしかしたらもう誰も「all ready」とは言わないのと同様、これもその内いつかみんな一語でalrightと言うようになり、二語バージョンは使われない……まではいかなくとも、古めかしい表現になっていくのかもしれませんね。

個人的にはどっちで表記すべきかいつも迷っていた(そして深く考えず適当に使っていた)気がしますが、今はまだ二語で書く方が丁寧さという面では上回っているようです。

基本的に短く省略するほどカジュアルになるのは何でもそうなので、迷ったら長い方を書いておけば確実といえそうですね。

 

といった所で、今回は「オーライ」への脱線でした。

続いてさらにコメントを遡っていこうと思いましたが、ちょうど、前回の記事について、いくつか興味深いご指摘&ご質問を含む新しいコメントをまたアンさんから受けていたため、次回はそちらに触れてみようと思います。


アイキャッチ画像は、「ォラーイ!」といえばやっぱりガソスタのイメージですね。

ちょうどいいので、店員さんのいらすとをお借りしました。

この人はあんまり「ォラーイォラーイ」言わなさそうですが(笑)、そもそも日本語だと「alright」でも「all right」でもなく「ゥラーイ」なので、今回のネタはあんまり関係といえるかもしれませんね(笑)。

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