コメ返信や補足その1-32:「これは知らなかったぜぇ~」な英語表現

ここ最近は助動詞の過去形なんかから話が広がり仮定法について見ていましたが、こないだ「便利な英語表現」(..., right?)に触れた際、ついでなのでおまけとして「これは知らなかった」と思える助動詞つきの表現なんかも取り上げてみようかなと思っとります……なんてことをこないだの記事でも書いていました。

今回はそちらに触れてみましょう。

 

その、助動詞を使った意外な表現がこちら……「may want to」!

(もちろん、他の助動詞を使った多くの表現同様、過去形になることで仮定法的なニュアンスになり、若干丁寧な響きで同じ意味の「might want to」もある形ですね。)


こちら、mayやmightが「~かもしれない」(まぁこいつらにも色んな意味があるわけですけど、「~かもしれない」という(かなり弱めの)推量や、「~してもよい」という許可のニュアンスがメインでしょうか。個人的には「~かもね」で使うことが極めて多い気がします)という意味なので、パッと見、「~を欲しがるかもしれない」と言ってるようにも思われるわけですが、これは全然違うんですね。


ちなみにこれは表題の通り、僕はこちらへ来て実際に出くわすまで全く知らなかった表現で(多分習ったことはあったんでしょうが、記憶には定着せず)、その出会った場面もよく覚えているので、そちらの話を脱線でさせていただきましょう。

それはこちらへ来て1, 2年経った時のことでした。

僕の所属している大学では、学内で働くスタッフは毎年自己評価の年次レポートみたいなのを大学側に提出する必要があるのですが、まぁそんな面倒なものでもなく、1年の成果や課題などを一言二言まとめる程度のものですけど、自分で書いて、その後直属のボス(教授)がレビューしていくつかコメントなんかを足してくれた上で提出なのですが、駆け出しの頃、まさにそこで、教授からのコメントとしてもらったものだったのです。

完全な文は覚えていませんが、概ね「He might want to improve his English a little bit.」みたいな内容でした(もうちょっと間接的だった気もしますが、まぁ基本的にそんな感じですね)。

返ってきたそのコメントを読んで、「ん?『彼は、英語をもう少し改善したいと思ってるのかもしれない』ってことなのかな?そらまぁ思ってはいるけど、そんな他人の気持ちを代弁するみたいなコメントある?!英語が上達するように、頑張り続けていることを大学側にアピールしてくれてんのかな?ありがたいぜぇ~」と、その教授は基本的に悪いことを全く言わない方ということもあって、パッと見ではそんな感じでのん気に捉えていたのですが、いややっぱそんなわけねぇべ…と思い調べてみると、なんと!

  • 「may/might want to~」=「~するべきである、した方が良い」という助言・提案

とのことで、まさかの、「英語をもう少し改善すべきだね」という、お叱りのメッセージだったのでした!!


…とはいえ、こちらはshouldなんかより大分控えめで軽い形の表現であり、「~した方がいいかもね/してみてもいいいかもよ」という軽めの意見になっているともいえますし、将来的な課題として、研究・サイエンスに関してネガティブなことを書くのではなく、あえてその辺の、研究者の資質を貶すわけではない差し障り無いことを書いてくれたという優しさが感じられて、全くショックという訳ではなかったですし(実際、「I may want to improve my English.(僕は英語を改善した方が良い)」はマジで今ですら間違いなくそう思う、正しいことですしね(笑))、むしろこの全く知らなかった英語表現を知れて役に立ったぜぇ~、と、ありがたく拝聴していた次第です。


もちろん、may want toよりmight want toの方がさらに控えめで婉曲なアドバイスの形になっていますし、そんなに強い叱責ではない……わけではあるものの、とはいえ上記の、職場へのレポートみたいなので書かれた場合は、「ごくごく控えめな助言で良かった、ホッ…」というより、TPOを踏まえてそういう表現がなされているだけであり、「もしかしたら実際はそう思ってないのかも?」とか考えるのは頭がおめでたすぎる話であって(笑)、間違いなく意味としてはほぼshouldと同じぐらい「英語をもうちょっと上達させなさい」と同義であるともいえるんですけどね(笑)。


とはいえこの表現の形式としては、特にmightを使った場合は仮定法による婉曲的な含みもあり、「押し付けがましくない、丁寧で控えめな助言を送る」ような際に打ってつけといえますから、これは知っておいて損はない表現かもしれませんね。

(知らないと、初読時の僕のように、「『上達したいかもしれない』?頑張ってることを褒めてくれてるのかな?」とかしょうもないあらぬ方向への誤解をしがちですし(笑)、自分で使うことはなくとも知っておいた方が良いものともいえましょう。)

 

…と、せっかくなので「知らなかった」表現を他にも挙げようかと思いましたが、特にこれといって他には浮かびませんでしたねぇ。

一応、他に初見時完全に誤解したものといえば、以前の記事でも触れていましたが「Sounds like a plan!」(「計画のように聞こえる!」ではなく、「いいね!」という意味)なんかもパッと浮かんだんですけど、これはもう以前の『青い花』で学ぶ英語シリーズのこの記事(↓)で触れていましたしね。

con-cats.hatenablog.com

まぁそんなに「知らなかった!初見時は誤解してしまっていた!!」というわけではないのですが、せっかくなのでついでにあといくつか「想像以上によく使う、便利な表現」を挙げて、記事ボリュームの水増しを図りましょう。

 

そんな感じでパッと浮かんだ中から、一つ目はそうですね…「It doesn't matter.」でしょうか。

これはズバリ、「どうでもいい」「別に全く関係ない」「無問題 (モウマンタイ…もう死語でしょうか?(笑))」的な感じで、その日本語からも多用されそうなことが窺えるのではないかと思いますが、その辺のニュアンスにピタリなのがこいつってことですね。


学生に実験とかを教えていると、全くどうでもいい些細なポイントなんかで「これってこうした方がいいの?」「こうすべき?」みたいなことを聞かれることもままあるわけですが、「そんなん全くどっちでも大した話じゃないから、好きにせぇ」と言いたい場面なんかで、吐き捨てるように「Nah, doesn't matter...」とでも伝えてあげると、「あぁ全く大した話じゃないのか、こだわる必要はなしだね」ということが伝わって良い感じといえましょう。

 

ちなみにこのフレーズは、以前の記事で、これまた英語版青い花・SBFの気になる表現を見ていたシリーズで、一度登場したことがありましたね。

con-cats.hatenablog.com

この青い花2巻のシーンでは、日本語原文は「気にしないで」だったのに、英語版翻訳台詞が「You said it doesn't matter!(=どうでもいいって言ったじゃん!)」と少しニュアンスが違う気がするかな…と思えたので取り上げていただけでしたが、一応話の流れ的にそう言っても問題ない場面ではあるので、これは分かりやすい使い方の例といえそうですね。

 

あとは、「どうでもいい」といえば、上記の「どっちでもいいよ、全然関係ないから」的なものの他に「どうでもえぇわい、そんなもん知らんがな」という意味もあると思うんですけど、そちらの意味であれば、「Whatever」なんてのもありますね。

こちらは「若者が使う、マジでイラつくフレーズランキング」みたいなので常に1位になってる印象があるぐらい、まぁ学生とかは多用しがちで、無責任極まりない感じもするフレーズですが、実際どうでもいいと感じる場面で「ワレバー」と吐き捨てるように言ってる学生を見て「おっ、本当に言うんだね!」と聞き慣れてない立場からはむしろ嬉しい感動がありましたけど(笑)、まぁ僕は、何というか英語かぶれっぽくカッコつけてる感もありますしこれは自分では一度も使ったことはないし永久に使うこともないですけど、割と聞くことはあるかな、という表現かもしれません。

(もちろん「どうでもいいわ/だから何だよ/勝手に言ってろ/はいはい良かったね」的な感じ以外にも色々な意味を持つ表現ではありますけどね(例えば、色々とベラベラ話して、「他にも何でもそう」みたいに「などなど」ってな意味でも使われますし、それは別にイラッとされる表現では全くありません)。)


あと最後にもう一つ、これも別に知らなかったとか意味を誤解していたという感じでは一切ないんですけど、自分の思っていた「単語の馴染みレベル」と比べて尋常じゃないぐらいよく使う表現を紹介して終わりとしましょう。

それがこちら、「I'd appreciate it if ...」で、これはズバリ、「…していただけたら幸いです」という、日本語だとめちゃくちゃ使いそうな表現まさにそのものなわけですが、やや長いフレーズではあるものの個人的にはコレ全部含めてもう呪文のように、「アイド・アプリシエートイット・イフ…」で、メールとかではドチャクソ使いまくっています。

これもwouldが仮定法の一種で、「(もしもお手すきでしたら)~していただけますと幸いにございます」という丁寧なニュアンスが含まれているのがポイントでしょうか。

あとは、日本人の感覚的には「途中のitは何やねん」と思えるというか邪魔に感じるというか忘れがちなのですが、これは仮主語itみたいな、仮目的語みたいな用途で正しい文法としては必須なため忘れない方がいいやつで、wouldとitを含めて一連の塊で、呪文のように覚えているという感じですね(長いけど、案外語感もいいのです)。

(例えば、「I'd appreciate it if you sent me the manuscript.(原稿を送っていただければ幸いです)」といった使い方ですね。)

 

ちなみにそもそものappreciateという長ったらしい単語、こいつは知らないと正直めっちゃマイナーに思えるやつですけど、これは「感謝する」という感じの意味の、まさに「Thank you」の上位版という感じで、サンキューよりもうちょい丁寧に言いたい・感謝の度合いが大きいことを伝えたい場合なんかにドンピシャという、そう聞くと「そらよく使いそうだね」とも納得いくのではないかと思われる、超多用される単語といえましょう。

長いし若干言い辛いので僕は口頭ではまず滅多に使いませんが、それは単に面倒なだけで(笑)、口語でも「Thank you.」ではなく「I appreciate it.(感謝します)」という人も沢山いるし、めちゃくちゃ耳にします。

より丁寧に、上品な感じでお礼を言いたいなら、まさに打ってつけのナイスワードってことですね。

 

という感じで、今回はいくつかまた英語表現に触れてみました。

次回はまた、いただいていたコメントを見ていこうと思います。

アイキャッチ画像は、特に捻りもなく、may want toの意味であるアドバイスのいらすとをお借りいたしましょう。

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