似通った英単語に注意しよう(その19:サック・シット)

前回のソープがやや下ネタちっくな話にも広がったことから(…って、英語のsoapには、いわゆる日本語のソープランドの意味は1ミリもなく完全に和製英語なので、自分が勝手にそっちの方に話を広げただけでしたが(笑))、当初「こんなの触れないでもいいかな」と思っていたのですが、せっかく関連して「ついで」として話を広げられそうですし、今回は似たような「下品な感じ・ダーティーワード」にもなり得てしまうマギ単(紛らわしい単語)に触れてみるといたしましょう。

19. サック(Sack/Suck)

こちらはまぁ正直そんなに日本語では使う/耳にする単語でもないですけど、一番聞くとしたら、やはり「リュックサック」とか、あるいは「指サック」なんてのも浮かぶっちゃあ浮かぶかもしれませんね。

リュックサックは以前「ラック」の回でも触れていた通り、こちらはイギリス英語的な感覚が強く、アメリカ英語ではほぼ確で「backpackバックパック)」と呼ばれるわけですがそれはともかく、この言葉は小学生でも知っている通り(というか小学生の方がより良く使うまであるかもしれませんね、リュックサックなんて)、例の「背中に背負うカバン」のことで、この意味でのサックはズバリ「」的な意味合いがあるという形になります。


一方「指サック」は完全に和製英語のようで、英語ではfinger cotと呼ぶようですけど、特に指サックなんて普段話に出す機会もないですし、僕は知りませんでしたが……

ja.wikipedia.org

…しかし↑のWikipedia記事にある通り、この「サック」もどうやらリュックサックと同じ「サック」であり、これは結局、「袋」という意味から、「モノを出し入れする・あるいは保護するゴム状のモノ」といった意味合いの語義も派生しており、その意味での「サック」から転じて呼ばれるようになった和製英語…ということなんですね。


…そう、「『モノを出し入れする・あるいは保護するゴム状のモノ』って、そんな…///」と赤面された方は非常に鋭いといえましょう(そうなの?(笑))、ズバリ、「コンドーム」のことを、英語ではサックと呼び……と思ったものの、よく調べてみるとどうやらこれまた和製英語といいますか、少なくとも日本では古い時代、これを「衛生サック」などのように呼んでいたというのは歴史の知識としてどこかで目にしたことがありますけど、しかし少なくとも現代英語では、「コンドーム」の別名としての「サック」は、類語でも俗語でも、軽く検索した限り見当たらないですねぇ…。

(英語の別名としては、「skin(スキン)」や「rabber(ラバー)」、あるいは「safe」や「protection」なんかが一般的のようです)。


色々見た限り、恐らく、ドイツ語のSack(ザック)が日本の古い呼び名の由来なのかな、という気もしますが、こちらもソープ同様和製英語(この場合「和製外来語」の方が適切でしょうか)の疑いが強いものの、いずれにせよサックにはそういう意味もあるので日本で使う場合にはご注意を、という話かもしれません。

(まぁ別に知らない人にとっては「サック」と聞いてもどうということもありませんし、そもそも知っている人でも、勝手に文脈を変えて勝手に恥ずかしがってる人がいたとしたらそれはただその人が変態なだけですから(笑)、注意も何もないかもしれませんけどね(笑)。)


しかぁ~し!

実は、「ちょっと下ネタが…」と最初に書いていたのは、実はこっちのサックではないんですね…!

英語でも要注意なのは、何を隠そう、もう一つの単語の方であり、こちらの意味がズバリ「吸う・しゃぶる」というものでして、もう既にこの意味からしてちょっと危険な気配が漂って参りました(笑)。

まぁ「しゃぶる」という語それ自体に性的な意味はそれほどないものの、どうしてもそちらに関連付けられてしまうのはまさに日本語・英語どちらも同様なようで、実際に英語のこの単語にも、日本語の「しゃぶる」と全く同じニュアンスがあるわけですね。


とはいえ、「サック」それ自体はあまりその意味では用いられず(もちろん使われることもある印象はありますけど)、それ以上に、感情を表す際に単独で用いられる、いわゆる間投詞的な使い方で、失望がっかり感、あるいは反抗嘲笑を表す感じで「Sucks!!」と吐き捨てる形で用いられることの方が多いかもしれません。

これは、響きもFで始まるやつにそっくりなこともあり、個人的にはダーティー・ワードの一種にも思えるわけですが、ちょっと検索してみたら、どうやらネイティブにとってもその辺どうなのかは気になる所のようで、Quoraでいくつか議論されている様子が見つかりました。


結論としては、少なくともいわゆる「Fワード」ほどの汚さはないという感じのようですけど、興味深かったのでまた翻訳引用させていただきましょう。

(例によってQuoraは、質問者とか本文とかがない誰が聞いてんだか不明なたった1文のみの質問みたいな謎パターンが多く、回答の方も直接そのネタではなく関連事項に広がっていたりと未だに仕組みがよく分かんないんですが、↓のトピックから、直接関連しそうな回答2件を引っ張らせていただこうと思います。)

www.quora.com

質問:Suckは悪い言葉なの?

 

Billie Wahlstromさんミネソタ大学名誉教授)の回答:

まあ、もしかしたらそうかもしれないね。でも、誰かが何かに対して「Sucks」と言っていたとしても、誰もゾッとするようなことはないように思うわ。実際私は、政治家たちの仕事がsuckだと思うことがよくあるしね。ただ、まだ母乳をsuckingしている小さな哺乳動物のことを言うような場合、これは下品には当たらないわよね。とはいえしかし、suckの語源は性的なもので、fellatioという言葉と同じルーツを持つものであるとはいえるね。

 

Mona Biehlさん(2018年にセミリタイアした代行教師)の回答:

私がティーンエージャーだった頃はとても悪い言葉だったと思えるな。オーラルセックスのことを指すわけね。今は言ってもいいんじゃないかな、と思うよ。私の母の時代、祖母の時代には「ダーティー(汚い)」と言われていた言葉が沢山あるように思う。個人的には「suck」という言葉は、アイスキャンディーを吸うとか、何かを飲むとか、掃除機で吸うとか、そういうことでなければ使うのに抵抗がある気がしちゃうかな。


…ということで、まぁズバリいわゆるオーラルセックス、あえてカタカナで明記はしませんがBillieさんの回答の最後に斜体で書かれていたものを連想するというか少なくとも語義の一つには存在するため、お二方とも「今はそんなにダーティーワードではないと思う」とはおっしゃっているものの、個人的にはやっぱり「吸う」などを表す必要のある際…

(これがまた、実験では結構出てくるので使わざるを得ないんですけど、言ってて赤面…まではマジで中学生でもあるまいししませんけど(笑)、うっすらと「この場面で使っても大丈夫ななのかな?」という気はするかもしれませんね)

…以外には、例えばこれまた「何でだ、クソッ!」といいたいような場面で「Sucks!!」などとは僕は絶対に言わないですねぇ~(まぁサックに限らず、こないだも書いていたように、英語で気持ちを吐露すること自体がそもそもないわけですが…)。

 

ということで結論としては、そこまで汚い言葉ではないけれど、非ネイティブがあえて必要な場面以外で使うもんでもないでしょう、って所かもしれませんね。


そんないかがわしい意味にもなってしまうパターンもあるため重要なこの2語の区別ですが(まぁ、英語でリュックサックの方の「サック」を使いたい場面なんて皆無なので、「リュックのつもりが、『しゃぶる』って書いちゃったよぉ~」なんてことはまずあり得ないわけですけど(笑))、あえて考えるならそうですね……「backpack」は「バック」も「パック」もAであることは明らかなので、リュックサックの方も当然同じようにsack……と思いきや、肝心の「リュック」が「ruck」なので、これはややこしすぎるため却下ですね。

(「前半は『ruck』だから…後半も同じようにUの『suck』でいいんだっけ?」とか誤解する危険性があるといえますし、そもそもbackpackも、「明らか」といいつつ、「buckpuckだっけ?」と迷ってしまう危険性は無きにしも非ずでしょうか。)


そうですねぇ、まぁこれまたずーっと前、おもむろに名前ネタに触れていた記事でも書いていたんですが、英語圏の人の耳には「ゆうさく」さんが「You suck」と聞こえてとんでもない名前に思われてしまうという有名なエピソードがあるので、「例の『クソッ!』とか『最悪!』とかの意味の、『しゃぶる』って意味もある方のサックは、『Uさく』ということで、Uの方だったな」とでも覚えておけば、いざ迷ってもすぐに正しい方を思い出せる感じでしょうか。

(ゆうさくさんには申し訳ない覚え方ですが…)

 

あぁ、紛らわしいといえばもう一つ、楽器のサックスもありましたね!

サックスはサックスで、音的にも文字的にも結構きわどい単語である気もしちゃいますが(ってそんな発想、「頭中学生かよ!」って話かもですけど(笑))、こちらは↓のWikipediaにもある通り、「サクソフォン(Saxophone)」の省略ですし、その正式名称をちゃんと抑えておけば、上で見ていた他の「サック」と迷うことはないように思えます。ja.wikipedia.org


…とそんな感じで、やや書いてて赤面してしまうネタも多かったものの、サックについてはこの辺でしょうか。


もう一つ「ダーティーワードと紛らわしい」といえば、これ!という有名所があったため、こちらは一瞬で終わりそうですしちょうど一連の関連ネタという感じで、久々に2つ目も触れておくといたしましょう。

 

20. シット(Shit/Sit)

これはもうクソがつくほど有名な話ですけど、「座る」の意味の「シット (sit)」が、日本人だと発音が悪すぎて「糞(クソ)」を意味するかなり汚い単語の「シット (shit)」に聞こえてしまうから、マジで発音には注意しましょう、ってやつですね。


もちろん、気を付けるべきは発音だけで、中一レベルの単語なのでこちらは語呂とかなくてもスペルミスの方は一切心配不要かと思うんですけど(「座る」の方が単純な「sit」ですし、あえてhを足す人なんていないですからね)、発音はやっぱり難しいですよねぇ~。

ちょうど、「静かに!」というときの、人差し指を口に当てて「シーッ!」の音になっちゃうと「クソ化」するので注意が必要なわけですけど(笑)、まぁ、「座る」方を言う場合は、「シ」にならないよう、かなり大げさに「スイット・ダウン」とかいえば、大分安全とはいえるように思います。

 

なお、「英語でsit downなんて失礼な言い方、そもそもしねぇから(笑)」という意見も散見されますけど、これは別に普通に使われる表現に思いますねぇ~。

別に失礼うんぬんという程でもなく、まさに「座ってください」と同じぐらいの感じだと思いますけど(他にもっと丁寧な表現があるのは間違いないですが)、とはいえしかし、失礼どうこうとか実際使わないうんぬんというより、「クソ化」してしまう発音の罠を避けるために、あえて別の表現を使うのは賢い防衛法かもしれませんね(笑)。


この場合、まさに日本語で「ご着席ください」に当たる気がする「have a seat」なんかを使えば、より丁寧&発音も楽ちんということで、いいトコ取りといえそうです(笑)。

(ただ、ぶっちゃけ「シット」に限らず我々の発音なんてマジでクソですから、「プリーズ・シット・ダウン」が「shit」に聞こえてしまったとして、「ププー、この人いきなり『どうぞ、クソを下へ』だって~」などと思われることはまずなく、「あ、英語勉強中の非ネイティブの人なんだな、センシティブな発音だけど、仕方ないね」と思ってもらえますから、そんな気にしなくてもいいんじゃないかな、って気がします。

…もちろん、他が完璧に流暢なのに、いきなりそこだけ「クソ化」したら笑いが起きるとは思えますけどね(笑))

 

ということで、二項目でそれなりにいい分量になったので、続きはまた次回といたしましょう。

実はスープ/ソープネタから、もう一つ関連して食べ物に関する「似た単」にも話が広がりそうだったので(食べ物より下ネタを優先する太ぇ野郎で恐縮ですが(笑))、次回は食べ物っぽい単語も登場するネタに触れていこうかと思います。


アイキャッチ画像は、今回は下品ネタも頻発してしまいましたが、そんなやつらに画像を任せるわけにもいきませんし、安全安心なサックスさんにご登場いただくことにしました(笑)。

サックスにも色々バリエーションがありましたけど、より可愛い、ネコが吹いているナイスなやつで記事の下品さを中和させてもらおうと思います(笑)。

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