似通った英単語に注意しよう(その2:ラック・バッグ)

では早速、「紛らわしいですよね、こいつら」なワードたちの続きに参りましょう。

 

4. ラック(Luck/Lack/Rack/Ruck)

これはねぇ~、また結構ややこしいやつらですよねぇ~!

まぁ1つはオマケみたいなものなのでともかく、3つともそれなりに使う語ではないかと思えるんですけど、いざ文字でスペルを書こうとすると、「あれ?これってあっちの意味だったっけ…?」などと疑心が暗鬼を生ずるわけです。


まずは順に意味をおさらいしておきましょう。

「ラック」というカタカナ言葉そのものからは、「スチールラック」みたいな感じで使われることもあり、やはり「」のイメージが強い気もしますけど、他にも言われてみれば誰でも知ってるものとして「運・幸運」の意味のラック、これはズバリ「ラッキー」という単語なら幼稚園児でも知ってるレベルのワードに早変わりしますけれども、その名詞形だということですね。

(僕はドラクエのアイテムである「ラックの種」が人生初ラックだったと思いますが、何分幼少期のことだったので、「ラックってなんぞ?使ったら上がるのは『運の良さ』だけど、全く運要素がないし、この種だけカタカナで意味不明すぎるぜぇ~」(他は「ちからのたね」など)と思っており、子供だけに「ラッキー」との関連は見抜けませんでしたね(笑)。
 確か英和辞典で調べたら、後述の「欠乏」の意味が出てきたこともあって、「欠けてる種」って、どういうこっちゃ?…と、割と長いこと意味の分からない謎アイテムだった記憶があります。
…まぁ未だに、「運の良さ」というパラメーターが戦闘とかにどう関わるのか謎過ぎるので、意味が分かっても意味不明なアイテムともいえるのですが(笑))

(ちなみにこれまた更に全然関係ないですが、同じドラクエの類似アイテム「命の木の実」も、全平仮名で「いのちのきのみ」表記だったので、(これは流石に誤解し続けたわけではないものの)見る度にうっすらと、「の」が多すぎて、何だか「イのチのキのミ」みたいに言ってるような気がして違和感…というか、どうしてもパッと見「何だか変な風に読めちゃうユニークな名前だね!」と思っていたものです。まぁそんなの僕だけだと思いますが(笑)、子供だったこともあり、表現法の限られていたファミコン時代はそういうのが多かったように思えますね~)


相変わらず無関係な余談が長くなりましたが、もう一つのメジャーワードは、日本語的にはあんまりそのままの音では馴染みがないですけど、(今さっき触れていた)「欠ける・不足」という意味でのラック、これもその意味の言葉は日常生活でも頻出しますし、割とよく使うやつといえましょう。

あともう一つ、最後オマケは、かなりマイナーなんですけどしかし、意味の中には意外と馴染みのあるものもありまして、基本的には「有象無象/凡人の集まり・がらくた」みたいな謎の意味の単語なんですけど、この「寄せ集める・まとめる」的な意味から派生した語義……実は「リュックサック」の「リュック」が、なんとこいつなんですね。

(ただ、リュックサックは、少なくともアメリカ英語だとその呼び方はまずもってなされず、英語でのあの背中に背負うバッグは、ズバリ、「backpackバックパック)」というのが圧倒的にメジャーな呼び方といえましょう。)


一応「ラック」といえば他にも、ずっと前これまた分子生物学入門の記事で触れていた、ラクトースオペロンなんかで目にする「Lac(ラック)オペロン」なんて語もあるっちゃありますが、これが他とごっちゃになることはあり得ないので、まぁ無視しましょう。


この4種類で、これまたL/R・A/Uの組み合わせというややこしいパターンですけど、これももうやっぱり、あえて語呂とかなしに、大抵は使い続ける内に朧ろ気ながらボンヤリとスペルと意味が勝手に結びついてしまっているパティーンではないかとも思えるものの、ふとド忘れしてしまったときに思い出すきっかけがあると心強いってもんです。


最初は語頭のLRの方ですが、まずはやっぱり何となく4つを2つずつにグループ分けするのが妙計といいますか、どうせ二手に別れるんだからイメージも組み分けしておくのがベストに思います。

これはやはり「物を入れる・置く」という似た者同士がコンビになるのが相応しいといえそうですし、「棚」と「リュック」が同じもの、というイメージを持つとしまして、この2つが同じ文字で始まるコンビだ、と頭に叩き込んでおくと致しましょう。


で、実は「ラック」という語にはまだ更に対象があって、実は「wrack」という単語すら存在するわけですが、こいつは「破壊する・ぶっ壊す」という意味合いの言葉ですけど(つづり的にこれは独特なので、これも、他のとごっちゃになることはまずないと思います。都合よすぎる話かもしれませんが…)、では、破壊しやすいのは、「運・欠乏」組と「棚・リュック」組とどちらだろうか?…と考えてみますと、これは断然物理的な物体である棚なわけで(そもそも棚って本当に壊れやすいですし)、そんな連想から、

「『wrack=破壊』に近いイメージなのは棚組か、じゃあ棚のラックがwrackに近い、Rで始まる方だね!」

…と、これで忘れても確実に思い出せるのではないかと思うのですが、どうでしょうか?

(「どうでしょうか?」って、ぶっちゃけ独りよがり・無理くりにも程がありますけど(笑)、実際書き下すと無駄に長いものの、覚えることは割とそんなに多くないのではないか、と思います。むしろwrackという単語もあわせて覚えられるともいえますしね。)


当然、消去法で、「運・欠け」組がLで始まるラックだということが決定するわけです。

(…って、ぶっちゃけやっぱり、これは本来発音で覚えるのが筋(LとRの区別を付けられるようにするためにも)といえる気もするんですけどね、中々やっぱりそれは難しいです。

 まぁ、普段から棚のラックのことは、Rの音っぽく「ゥラック」と呼ぶようにするのも良いかもしれませんね(笑)。)


…あぁ、なお、wrackついでに、こいつにはさらによく似たwreckなる単語までありますけど、こいつの第一義は「船の難破・遭難」的なものだと思いますが、結局これも船が難破するのは「大破」するからであって、こいつもwrackにそっくりな、「破損・倒壊・故障」的な意味もある単語ですね。

wreckといえば、僕はファミコン黎明期に物心がついた世代なため、やはり「レッキング・クルー」というマリオが登場するファミコン初期のゲームが思い浮かびますが…

https://www.suruga-ya.jp/product/detail/174000687より

(僕世代(の特に男の子)だけかもしれませんけど、任天堂のこの手の初期ゲームのパケ画(および当然プレイ動画も)、妙に魅力的で本当に面白そうに思えたものです。

 以前一瞬だけゲームについて語っていたこの記事でも触れていましたが、特にスーマリの箱やソフトの絵なんかは、本当に夢と大冒険が詰まってるワクワクするものだよなぁ~と思えてなりません。)

アイスクライマーとかバルーンファイトとか、この手の「目的とかゴールとかが全く不明だけど、何か楽しそう」なゲーム、近所のお兄さんとかが持ってるだけで自分はほぼプレイしたことなかったこともあり、憧れましたねぇ~。

ただこのソフトは「友情破壊ゲー」アイスクライマーとは違い、ファミコン版は基本的に1人用のパズルゲームで、他のよりマイナーですし僕も自分でプレイしたことはないですけど、ゲームはともかく、「レッキング・クルー」という言葉の意味としては、ちょうど「クルー」ってのはUSJなんかでも使われていて世の中にも浸透してきた単語に思いますけど、ちょうど「スタッフ」的な意味でわかりやすいですし、これはズバリ「解体作業員」のことですね。

そういえばマリオは元々土管にもぐる配管工で、伝説のスーマリの1作前がこのレックルだったということで、ゲーム史に残る最高キャラマリオさんの、大ブレイク直前の貴重な御姿といえましょう(笑)。

 

…とまたしても話は逸れましたが、これでL/Rの区別はうっかりスペルの記憶を失ってしまっても余裕で復旧可能ということで(まぁ、スペルよりむしろ、このwrackやらwreckやらレッキングクルーやらの記憶の方が先に消え失せそうですけど(笑))、残りは後半のA/Uですね。


まずR組ですが、これはもう余裕で、「リュックサック」なんだから、一番影の薄い「烏合の衆」的な意味のやつがRuck、自然(じねん)、残るR組である「棚」の方はRackだと確定可能です。


一方「運」と「欠け」は、これはまぁ、「ん (Un)」だから「Luck」でもういいんじゃないでしょうか?(笑)

「Kaketeru」も「a」行で始まりますしね、「Lackは欠け」、これでいきましょう。

 

…ってまぁ、どれも今適当に考えたぐらいの話で、やっぱりそもそもややこしいとはいえ利用頻度も高いので、何とな~くもうスペルは覚えちゃってるパターンにも思えますから、無理に語呂を引っ張り出すまでもない……そう言えるやつらかもしれませんね。

 

…おっと、4語あるだけあって、たった一項目で随分長くなってしまいました…!

まぁたったの1組しか触れないというのもアレなので、もう1つ、そこまでややこしくないし本来パッと浮かんでたものではなかったけれど、前回もそして今回も「袋・入れ物」=「バッグ」的な話を出していて、「あ、そういやバッグも、ややこしいスペルがあるっちゃあるね」と思いついた話があったため、すぐ終わりそうなこれだけついでに触れておきましょう。

 

5. バッグ(bag/bug)

まぁこれは、「鞄(かばん)」のバッグ(「鞄」も、「靴(くつ)」と漢字が紛らわしいやつですけど、まぁ「包みこむ」のはやっぱりカバンの方が相応しいですし、これももう字面でそういうもんだと刷り込まれてる話ですかね)と、もう一方は「」のバグ…であると同時に、その意味から派生した比較的新しい意味である、コンピューターの予期せぬ行動を意味する「バグ」のバグ(そのままですが(笑))の2つですが、流石にこいつらのスペルは、マジで「鞄/靴」同様、語呂とかなしにどっちがどっちかはなぜか分かる、ってなもんでしょうか。

もちろん、カバンちゃんがbagで、虫やバグがbugですね。

まぁ最悪ド忘れしたら、「ブグ」と読みたくなる、ブーイングを浴びせたいようなゴミみたいな存在はどちらかを考えたら、bugがクソ虫やクソバグであることは容易に思い出せるといえましょう(笑)。


それよりもこの両者でのポイントは発音ですね!

(まぁ、今までのややこしい組も、当然発音をはっきり区別するのが最重要とはいえるんですが、日本人的には「より簡単だけど間違えやすい」という意味で…という感じでしょうか?)

bagは当然英会話でも使いまくるワードですけど、まず何より、人によっては「バッグ」を「バック」と呼ぶこともある気がしますが、バッグはあくまでバッであって、バッとは完全に違う単語であることに注意が必要かもしれません。

(一番やっちゃいがちなアカンパターンは、紅茶のティーバッグ(tea bag)を「ティーバック」と呼んでしまい、それはお尻側がTの字に見える、あのイカツイ下着(T-back)になってちょっと恥ずかしい感じになっちゃう…ってやつでしょうかね。

…でもまぁ、「ふんいき/ふいんき」みたいに、口語で発音する場合はそっちの方が言いやすいし、文脈で分かるんだから別に「バック」でもいーじゃん、という意見も普通に分かるんですけどね!
 ただ、文法語法警察は世の中結構多いので、要らぬ突っ込みを受けないためにも、特に不特定多数に向けて発する場合にはやはり注意した方がいいのかもしれません。)

 

…とまぁ日本語表記はともかく、英語のバッグに関して、特に僕がこっちに来るまで知らなかった点としてまず挙げておきたいのが、「ビニール袋」を英語でどう言うのか??…について……

知らないと「んん?ビニールは確かVinylで…フクロ…袋って英語で何て言うんだ?入れ物だから…trayとか?」などと迷った挙句案外浮かばないと思うんですけど、これはズバリ、まさかの「plastic bag」で、bagという語は個人的にカバンよりもむしろ、このビニール袋=プラスチック・バッグでの登場の方が圧倒的に多いぐらいな気がしますね。

とはいえ最近はビニール袋削減の波は世界的に進んでいますから徐々に使われなくなる運命なのかもしれませんがそれはともかく、例の非常に仲の良かった元同僚の中国人との会話でも当然この語はよく出てきまして、改めて単純なワードであることもあり、僕が「プラスチックバッグ」と言う度に、

「それだとbugでしょ。bagはそうじゃなくて、『bag』ってちゃんと言ってよ」

…と注意されたことが強く印象に残っていますねぇ~。

(あぁ言うまでもなく、彼女もネイティブではない中国語母語の人ですけど、言うまでもなく、日本人より圧倒的に発音も語彙も段違いで上ですね(まぁ「日本人」と一般化するのもどうかという話で、「僕よりダンチで」が適切かもしれませんが(笑))。)


まぁ「bag」とアルファベットで書いても何やねんという話ですが、発音記号でいうと例のaとeが融合したやつで、これは案外カタカナでの再現が容易であり、ズバリ、「ビャッグ」のように言えば、「そうそう、それよそれ」と合格のお墨付きをいただけたものでした。

(しかし、バッグをビャァッグというのは日本人の魂がどうしても拒否するので、気をつけないとついつい「プラスチックバッグ」と言ってしまい、その度に「何でまたそうなるのよ(笑)」と呆れられたものです。)


そしてついでなのでより深入りしておくと、実は何を隠そう、この発音はみんな大好き「cat(猫)」と全く同じものでして、キャットなら絶対に「キャット」と言うし、これを「カット」と言ったら確かに「cut(切る)」になって意味分からんわな、と自分でも思える(でもやっぱりどうしても、バッグはバッグと呼びたい)のが不思議な所かもしれません。

(なお、bag/catとbug/cutの発音は、子音以外、完っ全に同一です。)


笑い話といいますか、「日本人、なぜかキャットの発音だけ完璧すぎ(笑)」と海外の人に揶揄されがち…なんて話を聞いたことがありますけど、実際なんでバッグは絶対ビャッグと言わないのに、キャットだけマジで妙に正しい発音で言われるんでしょうかね?

何だかんだ、やはりみんなネコが好きなのかもしれませんね(笑)。


ということで、その辺だけふと思いついて触れておきたかったため、追加で書いてみました。

また次回別の紛らわしい単語たちに触れていきましょう。

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