やや不適切な説明をしてしまっていました

それではいただいていたご質問の続きに参りましょう。

例によって、以下の引用はいつも大変温かいコメントを送ってくださるアンさんからのものになります。

溜まっている分を少しずつ遡って見ていくため、段々と遠く離れた昔の内容に戻っていく形になるわけで、何のネタか分かりづらくなって(かつ話題の順番があっちゃこっちゃ取っ散らかって)いってしまいそうですが、適宜補足しつつ触れていこうかと思います。


まずは、こないだ「Who is this?」を扱った記事で触れていたコメントの前後の部分、(ややこしいですが)これ自体はその一つ前の質問フォーラムを見ていた記事に対していただいていたコメントですね。

順番に触れさせていただきましょう。

 

『It's meとは言わない』は、対面の状況を考えているからというわけではなく電話でも自然ではないという結論ですよね?

対面の場合はThat's me.でOKでしたが、電話の場合もOKなんですかね?(確か今回の記事のどこかに書いてありましたよね?)

It's me.は違和感だけどThat's me.はOKっていうのも、対面にも電話にも言えること?

⇒こちらは、実際Frankさんも電話の話をしているフォーラムに対して答えられていたということもありますし、これまで色々見てきた話を総合する限り、対面のみならず電話口でも全く同じことが言えるように思います。

しかし改めて、「ちょっと違和感を感じるしネイティブは普通そう言わないけど、意味は絶対に伝わる表現」ですから、最悪間違って口から出てしまっても全く気にする必要はないように思われます。


何度か似たようなことを書いてますけど、正直我々の英語なんてそもそも発音からして「あ、この人はネイティブじゃないな」というのが一目瞭然なわけで、そんなレベルで、そういった自分でニュアンスまでハッキリ区別できているわけではない表現を(付け焼き刃の知識で)確実に使い分けられた所で、別にコミュニケーションがスムーズになるわけでも何でもないですしね、「そんな細事に突っかかってアレコレ考え込んでしまうより、不自然だろうと意に介さず堂々と話す方が何倍もマシ」というのが真理といえましょう。

(もちろん、出来れば正しい表現をきちんと使いたいのが人情ですし、知らぬ存ぜぬであえて覚えようとせず間違いを貫き通す姿勢が必ずしも正しいわけでもない、ともいえますから、ちゃんと身に着けようとする姿勢も悪いものでは絶対にないですけどね…!

 でも、全てを完璧にするのは絶対に無理ですし、基本的に我々日本人は完璧を求めてしまいがちですから、「適当でもOK」の姿勢を見せる勇気も大切、って話ですね。)

 

ではコメントの続きに参りましょう。

(ちなみにこの後に、こないだの記事で触れていた「Who's this?」の例文があった説明に対するご質問がありました。
 なので、その次に書かれていたコメントですね。)

 

そして最後に、

Yes, I'm the manager.(はい、私がマネージャーです。)

↑これ、「電話でI'mはおかしい」ってそれだけはめっちゃわかった気でいましたが…マネージャーの場合はI'mでいいんですか?

対面ならI'm Anne.でもOKというお話でしたが、電話だと「私はマネージャーです」みたいになっておかしいってことではないんですかね??

⇒あっと、これはまさしくGood questionですね…!

完全に見落としていたといいますか、そもそも電話口での「I'm Anne.」という返しについて、これは、ネイティブがその表現を誰も挙げていなかったので「不自然だろう」と勝手に思っていたのですが(※)、そういえば確かに、Frankさんは対面の例で「I'm Frank.と答えるだろう」と、普通にこの形を挙げてらっしゃいましたね…!

(※例えば最初のQ&Aフォーラムに触れていたこちらの記事の終わりに、

(「Konsukeさんに代わっていただけますか?」の流れで)「I'm Konsuke.」という返答だけは、間違いなく違和感を覚えられる形になってしまうので…

「I'm Konsuke.」は、日本語で例えるとちょうど、この電話の流れで「私紺助です」と答えるのに近いですかね?

…などと書いていた感じですね。)


この返しが使えるのは対面限定なのか、それとも電話でも必ずしも不自然ではないのか、正直全く自信がなかったので、改めてFrankさんにメールで尋ねてみました。

「電話でも、必ずしも不自然ではない」なら、完全にお詫び訂正コースになりますが(笑)、果たして……

(まぁ、記事タイトルでネタバレしてますけど(笑))

 

以下、上記の点から感じた疑問メッセージに対する、Frankさんからの返事です。

(送った質問を簡単にまとめ直すと、

「電話口で『Frankさんに代わっていただけますか?』への返事をする…というシチュエーションで、ネイティブが『I'm Frank』という形を示しているのを見たことがなかったので、これは自然ではないのであろうと思っていたのだが、こないだ解説していただいた『対面質問』のシチュエーションでは、フォーマルな返しとして『I'm Frank.』という表現が選ばれていたのを思い出した。
 もしかして、電話でも『I'm XX.』という返しが使われることはあるのだろうか?フォーラム等ではネイティブの誰もその返しをしていないので、あまり一般的ではないようには思うのだが、もしかして、不自然というほどでもないのだろうか…?」

…という感じです。)


-----Frankさんからの回答-----

「I'm XX」と答えることが不自然な英語だとまでは思わないよ。

ただ、他の代替的な応答方法と比べると、返答としては可能性が低いだろうとは思えるね。

------------------------------

 

…ということで、こないだの記事では「めちゃ不自然に聞こえるだろうから、『I'm Konsuke.』みたいな返答だけはやめようね!(キリッ」とか堂々と書いてしまっていたのですが、まさかの、「それはちょっと言い過ぎ(笑)。別に不自然さまでは感じないよ」ということのようで、勝手な思い込みでやや不適切というか間違った説明を述べてしまい、これは本当に大変申し訳ありませんでした。

スライディング土下座(ふざける場面じゃないですが、そんな表現ある?…って、↓のいらすとやイラストを見て、ちょっと笑えました(笑)。スライディングはしてない気がするし、せめてジャンピング土下座な気が(笑))をしてお詫び申し上げるとともに、件の記事にもしっかりと加筆修正を加えておきました。

 


…あれ、でも、その記事で触れていた例のフォーラムの書き込みに、ネイティブの方による、

スペイン語の「Hola, soy Juan」というごく自然な電話のあいさつは、英語だと『Hi, I'm John』となるが、私には変な英語に聞こえてしまう

…という部分もあったので、実際自信を持って「不自然」と書いたのは、このレスで見た内容もあったんだけどなそういえば…とも思えてきましたが……

…あぁそうか、当初このフォーラムは「電話口で『(自分本人)に代わってくれますか?』の返答について議論している」と勝手に思い込んで見てしまっていたのですが、実際はそうではなく、まさにこの説明もよく見たら「尋ね人が自分だった場合の返し」ではなくって、純粋にあいさつがてらのメッセージについて書いている形だったので、想定している状況が違うというそれだけの話だったんですね。


改めて、電話口の初っ端で「I'm Konsuke.」といきなり言うのは、これはやっぱりかなり奇妙に聞こえるんじゃないかと思うんですけど(今書いてて思ったことなので、Frankさんに確認を取ったわけではありませんが…)、「Konsukeさんと代わってもらえますか?」「私がそのKonsukeです」と返事する場合は、「I'm Konsuke.」でも決して不自然な奇妙さはない、ということですね(とはいえ、「その返しは、あまり使われないようにも思う」という形ではあるようですが)。


…まぁ反省したそばからまた自分の感覚で「この場合は奇妙なり!」とか書いちゃってますけど、これはネイティブの方の書き込みというきちんとした裏付けがありますし、電話口でいきなり「Hi, I'm Konsuke.」から始めるのは、少なくとも一人のネイティブは不自然に思う表現になっている…というのは間違いないと思います。

改めて、そこは「This is」を使う場面だといえましょう。

(もちろん「This is 自分の名前」以外に、この場面なら「It's 自分の名前」もカジュアルにはよく使われる、というのは、この記事で書いていた通りですね。
 再度まとめると、この文脈(=尋ねられたわけではなく、自ら名乗る状況)で、「I'm 自分の名前」はちょっと変なんじゃないかな、というお話です。)

 

今回は訂正という重要な点ですし、これ中心にここまでとしようと思いますが、まだまだ面白いご質問は続きます。

次回以降、また順番に見ていく予定です。

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