放浪息子・英語版で気になった所を挙げていこう:はじめに

青い花』の考察本同人誌である『That Type of Girl』を翻訳していくシリーズも、ついにほとんど全ての作業が終わり、作者のFrankさんの最終調整を経て、日本語版も近いうちにAmazonでリリースされるとのことです。

翻訳作業に始まり、英語版の青い花である『Sweet Blue Flowers』(SBFと略)で英語について学んだり、タイトルの由来を追うことで教養が深まったりと、心の底から大変楽しませていただきましたが、その辺のネタが見ていてあまりにも面白かったので、もうちょい延長戦的な形で、今回からは志村さんの青い花に並ぶ代表作『放浪息子』の英語版『Wandering Son』(以下、略す際はWSとしましょうか。ワールドシリーズみたいですが(笑))を読んでいて気になった点・面白いと感じた点を、SBFでやっていたようにちょこまか見させていただこうかなと思います。


まぁ、取り上げるのは基本的に面白い英語表現とか、翻訳がおかしいあるいは上手いと感じる部分とか、そういうあんまり作品そのものとは関係ない話が中心になると思うので、志村さんファンの方が見てもそんなに面白いネタではないかもしれません(し、英語学習としても、単発ネタ過ぎてさほど面白くもなさそうという、完全に誰得ネタかもしれませんね)。

とはいえそもそも元からずっと、基本的に自分が楽しんでるだけのブログなので、今さら的な話でしょうか。
(最早「婚活とか関係あるの?」レベルですが、一応、「ずっと楽しそうにしてる人だなぁ」というのはいい自己紹介になるんちゃうか…?みたいな、めちゃくちゃ自分に都合いい考え方で、ギリ全く無関係ではないと思っています。無理やりすぎますが(笑))

 

長々とした前置きはともかく、このWandering Sonですが、こちらはハードカバーの作品で、SBFよりさらにコレクターアイテムとして良き品といえるかもしれませんね。

ただ、極めて大事なこととして、既に以前の記事でも何度か触れていましたけど、日本語版全15巻の放浪息子であるのに、WSはまさかの8巻までで刊行がストップしているという、未完状態なのがファンとしては本当に悔やまれる限りです。

(ちなみに日本語版の2巻が1冊にまとまった合本版的スタイルであったSBFと違い、WSは普通に1冊あたりのボリュームは同じであるため、8巻までというのは普通に日本語版8巻、正直、一番次が気になる所といっても過言ではない部分で止まっているという残念な形です。)

WSの8巻リリースはちょうど7年前とのことで、うーん、これは、やっぱりもう今となっては期待薄かもしれませんね……。

とても残念ですが、出ている部分に関してはとても良いクオリティに思えるので、本当に、欧米圏のファンのために、いつかまた続きが刊行されることを願ってやみません。


では早速1巻から本編に入っていこうと思いましたが、今回はサワリとして、WS全般に関して気になった点から、いくつかまとめておきましょう。

まず、Frankさんも考察本で関連する旨を書かれていましたけど、SBFと違い、WSでは「徹底的な欧米化・日本語の排除」はされていないというのが、パッと見で気が付いた最大の特徴ですね。

例えば、欧米っぽいファーストネーム呼び捨てが基本だったSBFとは対照的に、WSの英訳では、「Nitori-Kun」や「Takatsuki-San」など、作中と同じ呼称が使われています。

ただ、効果音(擬音語擬態語・オノマトペ)については、流石にほとんどが英語に置き換わっているものの、学級札や掲示板などは日本語版そのままの日本語表記になっており、必要ならば英語の注が括弧書きで足されている形ですね(また具体例が出てきたページで紹介しようと思います)。


それに伴い、WSには日本語の発音ガイドと敬称の使い方ガイドなんかが、付録として掲載されていました。

AmazonにあるWSは、なぜか無料お試し読みが全然なく、裏表紙が見れないこともあったわけですが、確か以前調べていたとき、どこかの巻にこのガイドがお試し読み範囲で公開されていたはずだぞ…と思って見直してみたら、5巻と6巻のお試し読み(Look Inside)に収録されていましたね!

参考までに6巻のリンクを…(↓)

www.amazon.com
まぁ、Amazonがお試し読みを公開していたら中身に触れてもいい、って話では決してないわけですけど、「英語の本で日本語はどう紹介されているのだろう?」と大変興味深い点ですから、せっかくなのでこちらのコーナーの一部を翻訳して紹介させていただこうかなと思います。


…が、発音ガイドは全巻同じ、1ページのシンプルな記事なのですが、敬称ガイドはやはりかなり深い話題であるため、上記のお試し読みで公開されている6巻収録のものは抜粋版であり、1巻の巻末にはもっと詳しい、3ページにわたる解説記事が収録されていました。

WS翻訳担当のMatt Thornさんによる記事ですが、流石にこれを全編翻訳公開するのは良くないと思ったので、具体的な、-san・-kun・-chanの違いについて書かれている項目だけ触れさせていただこうかなと思います。

(6巻でお試し読み公開されている部分にはそれの他上下に数段落ありますけど、まぁ全部引用するのもあれですし、そちらも特に翻訳は控えておきましょうか。)

 

…と、サクッと触れておこうと思いましたが、ちょっと今回時間がなかったこともあり、それに触れる所からまた次回にまわさせていただこうと思います。

ただそれだけでは今回あまりにも何も内容がないよう、な気がしたため、1つ、改めて放浪息子を読んでいて気が付いた点に、せめて触れておくといたしましょう。


WSの裏表紙についてなんですけど、以前WSの裏表紙画像をお借りすべく初めて触れた際に、「これは、志村さんによる描き下ろしかな?この1巻の裏表紙の高槻くん、1巻当時の絵じゃない気がするし、多分そうだべ?」とか書いてたんですけど、まさかの、普通に1巻の作中で登場する絵でした(笑)。

自信満々に「放浪息子初期の絵ではない気がするぜぇ~」とか書いていましたが、全然普通に初期の絵で、適当すぎることをぶっこいてしまって大変申し訳ない限りにございます。

せっかくなので、また登場シーンが来たらこちらも改めて触れさせていただきましょう。


ということで、恒例のブログ記事用のアイキャッチ画像ですが、上述の通り既に放浪息子は英語版・日本語版どちらも使わせていただき済みなので、放浪息子に触れていくシリーズなのに、全然関係ない志村さんの作品をお借りする形になります。

そして、『こいいじ』もこの10巻で最終巻ですね!

表紙を飾るのは1巻と同じく主人公まめちゃんですが、少し大人になって、もうまめさんという感じだといえましょう。

本当に、これまたとても良い作品&キャラたちでした。

次回からは、また一つ作品を遡って、次は『娘の家出』かな…と思ったら、時系列的には一冊読み切り作品が来る形ですね。また次回触れさせていただきましょう。

『こいいじ』最終10巻、https://www.amazon.co.jp/dp/B07NCWL2N6より

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