青い花のエピソードタイトルの由来をまとめてみよう(その6)

今回からは、以前の記事で既に触れていたタイトルも目立ってくるため、もう一気に進めてしまえそうな感じですね。

5巻は大半が鹿鳴館シリーズ(<5>から<8>まで、六話中四話)ですが、鹿鳴館の次のエピソードから早速参りましょう。

 

----------

青い花』エピソードタイトルの由来まとめ(勝手に予想;括弧内は英語版青い花の英訳タイトル)

#30 宴のあと(After the Banquet)

こちらは、Frankさんの考察本でも触れられていましたが(「SBFの巻末脚注では取り上げられていない」という点も含め;こちらの記事ですね)、言うまでもなく、前回の鹿鳴館同様、三島のゆきりんによる長編小説ですね。

ja.wikipedia.org
こちらの小説には洋題も存在し、まぁ直訳だから当たり前ではありますが、SBFのサブタイトルとも完全一致しています。

en.wikipedia.org
まぁ「言うまでもなく~」とか書いといてアレですが、当然僕は『宴のあと』を読んだこともなければタイトルだけでピンと来ることすらなかったですけど、上記Wikipedia記事にもある通り、こちらは日本で初めてのプライバシー侵害裁判が起こされたという、小説としての傑作さもさることながら、そちらの面でも大変話題を集めた作品とのことですね。

このWikipedia記事だけでも、めちゃんこ読み応えありすぎてワロタ(笑)と思える、大変に重厚な一冊といえそうです。


舞台の一つである東京・港区シロガネーゼにかつて存在していた(といっても、21世紀=2005年まで存在したということで、僕が東京にいた頃と被ってすらいるとは驚きです)料亭『般若苑』は、これまたWikipedia情報によると現在は同じ場所にテラス白金が建設されたとあり、テラス白金とは何ぞやと思ったら、下記の情報サイトによるとソフトバンクの孫さんの自宅の一つとされる邸宅とのことで……

mediatvinter.site
いやぁ~、政界・財界の著名所というのは、こうして脈々と何らかの関係があるものなんですなぁ、と、政経には1ミリも興味がないけれどそういう話なら楽しめるミーハー人間としては、何とも「へぇ~面白~」と思えてやまないですね…!


改めて、そういったプライバシーや実録政界ゴシップ系の話は抜きに、純粋に小説としても優れているというのは、その手の話の影響は一切ないはずの海外でも極めて高い評価を受けているということからも明らかですし、こちらも絶対にいつか必ず読んでおきたい大作と思えてやみません。

 

#31-33 夏への扉(The Door into Summer)

鹿鳴館」シリーズから「宴のあと」を挟み、また3話シリーズもののエピソードであり、既にこれだけでもう6巻にも突入しているわけですが、この題は何の話かと思ったら、ズバリ例の温泉回のエピソードだったんですね!

こちらは、SBF巻末の脚注でも説明が加えられていました。

Wikipediaから丸コピさせていただくと、「アメリカのSF作家ロバート・A・ハインラインが1956年に発表したSF小説」であり…

ja.wikipedia.org
「タイムトラベル小説の名作として世界的に支持され、『時間旅行もの』のジャンルを確立させ後世の作品に大きく影響を与えた古典的作品とされる」とのことで、僕は当然のごとく未読ですけど、これまた面白そうすぎる!


本当に歴史に残る古典的名著だからか、なんと、既に半世紀以上も前の作品なのに、昨年国内で映画化されていたとのことで、これまた驚きです。

eiga.com
例によって僕は映画はモグリであり、山崎賢人さんすら、もちろん名前は見たことあるし、つい先日ビッグカップル報道があったのも目にしていましたが、動いて話している所を見たことは一度もないばかりか、正直顔すら分からないんですけど、上記リンクカードのサムネイルが山崎さんでしょうか……トップ俳優さんだけあって、やっぱりカッケェ!

…とはいっても、山崎さんがカッケェからといって、やはりそこまで「映画を観てみたい」とまではならない気もしてしまいますけど(原作があるなら、原作から当たりたいタイプ、って所ですね)、ファンにとっては好きな俳優さんをスクリーンでじっくり見られる&話も古典的名作で面白い…とあれば、たまらない逸品であることが窺えます。

…正直、『夏への扉 ~キミのいる未来へ~』って、そのサブタイトル、めっちゃチープに映るし、ない方がいい気がしますが……という気もするものの(笑)、機会があったらいつか邦画にもまた触れてみたい限りです。


なお、原題英語は、こちらもSBFのサブタイトルと完全一致ですね。

en.wikipedia.org

しかし関係ないですが、『夏への扉』というタイトルを見て、個人的に、自分の頭の中にはまず別の小説が浮かびました(そもそもこのSF小説のことは知らなかったので)。


夏の扉』だったかな?もしかしたら「夏への扉」とは微妙に違ったかもしれないけど、日本の小説でも、何かめっちゃ評判いいのあったよね?このアメリSF小説が直接の元ネタだったとしても、もしかしたらそっちもかかってる気もするというか、紛らわしくはあるね……

…などと思ったものの、何気に、「夏の扉」で検索しても、僕の頭に浮かんでるやつはヒットしてきませんね…。


ただそちらは実際に自分で読んだことがあるわけではなく、ごく一瞬小説を読むのにハマった時期に色々オススメを漁った中で、緑の原っぱに確か3人ぐらいの少年が立ってる表紙の、あからさまに「夏の扉」っぽい雰囲気の面白そうなやつで……次に読もうと思ってたのにどうしても時間がなくて(その「小説にハマった」というのは日本を発つ直前のことで、ハマったというよりむしろ、「もうしばらく読めないだろうから、せめて名作と呼ばれる小説は心置きなく読破しておこう」と思ったのでした)残念ながら読めなかったから、タイトルも正確には覚えてないんだけど、絶対「夏の扉」だかの、かなり評判のいい小説もあったはずなんだが…?!


…と、数分間ネットの海をさまよった結果、根性で見つけてきましたよその小説!

それが、ズバリこれ…

https://www.amazon.co.jp/dp/4101315116より

…って、『夏の庭』やんけ!(笑)


まぁ、流石に同じ小説という形態の作品で、古典的名作とほぼ同じ一字違いのタイトルにはそりゃしないですかね。

評判がエライ良かったので(Amazonの評価も大変によろしいです)、この小説を読めずじまいだったのもとても心残りでした。

これまた、いつか必ず読んでおきたい限りです。


…いやでもやっぱり、『夏への扉』あるいは『夏の扉』って、他の作品もあった気がするけどなぁ……と思って検索したら、松田聖子さんのシングル曲『夏の扉』が出て来ましたけど、聖子ちゃんも僕は世代から若干ズレているためそこまで思い入れがあるわけでもないですし、うーん、『明日への扉』とごっちゃになってるだけかな…?

www.youtube.com
公式はライブバージョンのみでしたが、原曲の良さが損なわれていないライブで、実に素晴らしいですね。


とはいえやっぱり「ナツへの扉」と「アスへの扉」は違うだろ、って気もしますけど(笑)、もしかしたら何かのサブタイトルとか小題とか、検索してもヒットしないもので自分の記憶に残るものが何か他にもあったのかもしれませんが、逆に迷ったおかげで「明日への扉」の聴いたことのなかった高クオリティライブ版に巡り会えたため、ヨシとしておきたい所です(笑)。

----------


そんな所で、6巻に入ったばかり&今回はわずか2タイトルに触れただけで全然短いですが、まぁそれなりの分量になったため、続きは次回とさせていただきましょう(全然「一気に進めて」しまえませんでした(笑))。

次回こそ、既に自分の記事で触れていたサブタイトルも出てくるので、すぐに終わってしまいそうですが、また適当に雑談をはさんでそれっぽく肉付けしていこうかと思います。


今回のアイキャッチ画像は上記『夏の庭』の新潮文庫からお借りする形ですね。

志村さんの美麗な漫画絵とは違いますが、これもこれで味のある、「何だか少年たちの眩しい夏が待っていそう…これは読んでみたいね!」と思える素晴らしい表紙に思います。

作者・湯本香樹実さんの他の作品も、ぜひいつか拝読させていただきたい限りです。

にほんブログ村 恋愛ブログ 婚活・結婚活動(本人)へ
にほんブログ村