やったー今日はボーナス時間があるよー!でも同時に暗黒時間の始まりだぁー…

今回は一連の分子生物学入門編の記事から脱線しまして、ちょっくら時事ネタに触れてみようと思います。

といってもこのブログでは政治経済芸能スポーツといった気の利いたネタには触れてませんので、信条思想などの一切関わらない無機質な時事ネタで……そう、単なる暦の上の転換点に関するだけの話…!

…って、あえて今更もったいぶるもんでもない、何気にこの記事(ぬぬーん、今日は1日が23時間しかありませんよ!! )でも既に取り上げたことがありました、アメリカのDaylight Saving Time、いわゆるサマータイムが、とうとう現地時間11月7日・第一日曜日に終わってしまった、というそれだけの話ですね。


上記サマータイムが始まるときに書いた記事でクドクド語っていた通り、サマータイム中は1時間ほど国内のあらゆる時計が進み、結果として早寝早起きになる・暗くなるのが遅くなる・日本との時差が14時間から13時間になる…という感じで、正直あらゆる点がいいこと尽くめなので、僕はサマータイムを愛してやまないのです。

特に「暗くなるのが遅くなる」のは、買い物とかを自転車で行ってるいわゆるチャリカス族としては、店に行きやすい自由時間が圧倒的に増えるので、マジで冬こそ夏時間は重要でしょう!…と思えてやみませんねぇ。
(例えば、17時までは明るい状況だったとしたら、サマータイム実施中であれば18時までは明るいことになるので、1時間、行動に余裕が生まれるんですね。)

もちろん、サマータイムが終わることで朝明るくなるのが早くなる(=サマータイム実施中は、1時間長く暗い)のはメリットですけど、どちらかといえば夜型のタイプとしては(…に限らず、多分多くの人にとって)、日の出より日の入りの時間の方が影響は大きいので、やっぱりサマータイム終了はマジで勘弁して欲しい・不便になる以外の何物でもない…の極みですね。

唯一のサマータイム終了での嬉しい点は、この切り替え日は土曜から日曜になった深夜の、午前2時になった瞬間時計がまた午前1時に戻るので、この日は1日が25時間あって得した気分になる、というものがありますが、そんなのこの日1日のメリットでしかないですし、マジで冬時間は個人的に暗黒です。


なお、最初に書いた通り、夏時間は11月の第一日曜(の午前2時)で終わりなので、今年は11月は月曜日で始まりましたから、第一日曜は7日になり、最も長く夏時間を享受できたことになる……とは、まぁよく考えたら限りませんか。

気分的には、11月になって「あぁ、夏時間が終わってしまう…!」と思い始めてからの体感余命は長かったわけですけど、実際の夏時間全体の長さは、開始日である3月の第二日曜日が何日だったかに依存しますからね。


せっかくなので、ちょっと調べてみましょう。

果たして、「最も夏時間の長い年」はいつだったのか…?

一応、今年は11月の第一日曜が7日(もっとも遅い第一日曜日)なので、その候補に挙がるのではないかと思われますが、果たして実際は…?


まず、サマータイム(まぁより正確に、Daylight Saving Timeで、以下DSTとしましょう)の歴史を紐解いてみると、そもそもの始まりは第一次世界大戦中のドイツとのことで、まさに原義に則った、エネルギーの節約を意図して定められたルールだったとのことですね(それ以前、1700年代にベンジャミン・フランクリンさんが提唱したことがあったようですが、こちらはジョークとみなされて実施には至らなかったとのことです。その辺の話および以下の話は、Daylight saving time in the United States - Wikipediaより)。

最初は特に農家の方々から大不評で、都市部を除きすぐに廃止されたとのことですが、そこからまた第二次大戦で改めて一般化し、60年代にはアメリカ全土に対する法制度が敷かれ、1973年にはエネルギー危機の懸念などから通年DSTの実験などもなされたそうですが、やはり朝暗くて子供たちの通学に不安・朝の事故が多くなるなどの懸念により、数年ですぐに改めて法改正された歴史があるようですねぇ。

どうも、そういう歴史を鑑みると、僕が望む「通年夏時間」は絶望的なようです。

それはともかく、その後、「経済効果はほぼない」「いやいや学童の事故もほぼ変化ない」など喧々諤々の議論とともに紆余曲折を経て、1986年から施行された「4月頭から10月終わりまで」という区分のDSTが、かなり長い間、20年以上にわたり2007年まで実施されていたという感じみたいですね。

そして、近年の地球環境保護ムーブメントにおされて、2008年からは期間が延びて現行の「3月-11月」になったということで、案外今のDSTシステムの歴史は深くない一方、逆に、何か近年廃止ムーブメントなんかも目立ちますが、長い目で見たらDSTの実施時間は延び続けている感じで、やっぱりみんな夏時間が好きなんじゃないの!と思える感じといえるでしょうか。


いずれにせよ、2007年までは4月-10月とのことで、「最も夏時間の長い年」は2008年以降に絞られる感じですね(まぁ、1974年とかが、通年DSTという夢のような時間なのでそこには敵いませんが、そんな昔のことは知らんので、2008年以降で勝負しましょう)。

同じWikipedia記事に、15年分ぐらいのDST開始・終了の具体的な日付がまとまっていました。

便利なのでこちらを垣間見てみると……

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https://en.wikipedia.org/wiki/Daylight_saving_time_in_the_United_Statesより

…まずそもそも、結局4-10月は全ての年で完全に同一なので、3月と11月の開始日・終了日だけを考慮すれば、夏時間の合計日数比較は可能になる感じですね。

そこで表をじっくり見てみると……あれ?

開始日がX日とすると、終了日はどれも(X-7)日になっており、Xがいくつだろうと、3月と11月の合計日数は、全く同じ?!

(例:2021年なら、3月14日~31日の18日、(+4-10月の214日、これは常に一緒)、そして11月1日~7日の6日(最終日は含まずで)の、3・11月で合計24日(全部で238日)。
 そしてどの年を見ても、3・11月は、合計24日!)


…ん?これって当たり前…??

いや、当たり前ではないはず、なぜならある日を起点に、終了日は「第一日曜日が1日になるか7日になるか」の違いにより、そこには大きな差が生まれるはずだから……

…って、あぁー!!

3月1日から10月31日までは、数えてみたら合計245日……

これは7で割り切れるから、3月と11月の日付&曜日の関係は、どんな年でも必ず同じになるぅ!!

だから、月ごとの1日(いっぴ)の曜日のズレによる、第○日曜日が繰り上がったり繰り下がったりの結果での日数のズレは、3月と11月には決して存在しないんですね!!!

(ズレる例・もし終わりが4月だったら:2021年4月の第一日曜日は4日(開始の3月は第二日曜日が第三週目の14日)で、この期間は3月14日~4月4日の合計21日、一方2020年は4月の第一日曜日も普通にすぐ5日(だけど、カレンダーの形のおかげで、3月第二日曜日も8日とかなり早い)で、3月8日~4月5日の合計28日と、月ごとの第○日曜日の形のズレのせいで、2020年の方が丸一週間長くなる。
 でも、月全体の曜日フォーマットが同じ場合、第○日曜日の一週間ズレは絶対に存在しない!)

まさか、これを見越して、DST推進委員会(…があるかは知りませんが、DST制度に関連する省庁は、アメリ運輸省=DOTのようですね)は3月と11月を選んでいた…?(=DSTは絶対にあらゆる年で、先ほど見ていた通り、238日)

いやぁ~、ウン十年生きてきて、3月と11月の曜日関係が必ず一緒になっていただなんて、気付きもしませんでしたよ、ハハハ。


いやいやチョイ待て、しかし、他にもズレを生み出す要因として、うるう年があるんではなくって…?

…と思いきや、うるう月は2月だから、DST(3-11月)には一切影響を与えなーい!!


…だが待てよ、DSTには影響を与えないけど、DSTじゃない期間、つまり暗黒冬時間の長さの方には影響を与えるんじゃなくって…?

よし、DSTは必ず永久に238日とのことだけど、この際、最も暗黒冬時間の長いパターンはどの年なのかを調べてみよう!

先ほどの表を見ると、同じ年の3月のX日と11月のY日でX-Yは必ず7になっていたけど、冬時間の始まりから翌年の夏時間の始まりまでの日にちの差分は、やはり、年によってズレていますね!!

といってもこれはうるう年うんぬんより、1年365日は7で割り切れないから、またまた月ごとの曜日の繰上げが発生することによる、7日単位のズレが主な要因でしょうか。

そしてじっくり見てみると、2020年11月1日~2021年3月14日、これが、冬時間の始まりが一番早いくせして翌年の夏時間の始まりは一番遅いという、超暗黒パティーン!!

なんと、まさに半年前の夏時間スタートの記事、な~んかいつもより始まるの遅ぇなぁ~、とか思ってたら、史上稀に見る、暗黒冬時間の最も長いパターンだったんですね!
(…って本当かよ、そんな体感あるかよ(笑))


ちなみに基本的には11月のY日から翌年3月のX日の差分は+6ですが(2020-2021シーズンが例外的な+13)、うるう年のとき、2019-2020シーズンを見ると、+5になっており、「あれ?うるう年で1日多いのに、むしろ減ってる…??」と思いきや、その分2/29が1日多いので、冷静に考えたら日数カウント的には+6で変わらないってことですね。

結局、11/1が第一日曜日の場合、翌年3月の第二日曜日は14日にまでずれ込むので、およそ5-6年に1回あるこのパターンが、冬時間嫌い派としては、暗黒のシーズン(普段より1週間も冬時間が長い)、ってのが結論といえましょう。

…なお、「ん?じゃあ、本当なら3/1が日曜日になるはずが、2/29が挿入されたせいで2/29が日曜になり、3/1が月曜パターン(=14日が日曜になる、最遅パターン)なんてのが、理論上さらにもう1日冬時間が長くなる、最も長い暗黒冬時間では…?」と一瞬思ったんですが、これは、そうではありませんでした。

2032年のうるう年がまさにそのパターンになっていたんですけど…

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http://www.benri.com/calendar/2032.htmlより

カウントしたら、これは、普通に2020-2021シーズンの冬時間と同じ日数でした(どちらも134日)。


それもそのはず、この場合、2031年の11月第一日曜日は11/2にあたり…

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http://www.benri.com/calendar/2031.htmlより

結局そこで1日分の調整がある(11/1スタートの場合より、1日減る)んですね。

そもそも、別に2/29が挟まったところで、それは単に数字の呼び名(日付の呼び方)が変わっているだけというか、最長パターンの形として「開始時の第一日曜が月の頭・終了時の第二日曜が第三週目(=月頭が月曜日)」という枠が決まっている以上、その枠を超える日数が存在することはカレンダーの仕組み上あり得ないので(ややこしいですが、2/29がどこに挟まれても、最初の11/1が押されて11/2になるか、最後の3/14が押された結果3/13になるかという中身の数字が変わるだけで、カレンダーの枠組み的に、「第○日曜」で決まっている開始&終了のフレームは固定されていて、日数は変わらない、ということ)、1日程度増えた所で、最大日数に変化はない、って話といえましょう。
(もちろん、例えば突如「超うるう月」として2.5月という月が2月と3月の間に30日挿入された!…とかなったら、その分冬時間は丸1ヶ月分長くなりますが、それはまた別の話で、「同じ仕組みのカレンダーを使って、異なる年を比べる」場合は、「11月が日曜で始まる~3月が月曜で始まる」の枠組みの134日間が最長で確定(うるう年の2/29の挿入があっても、11月か3月の日にちが微妙に調整されるだけ。3月側が調整されるパターン=「11月1日スタートで、翌年うるう年が入るパターン」は、何気に掲載した表の一番上、2015-2016シーズンがそうなっていました)、って話ですね。)


…と、クッソしょうもない夏時間・冬時間の日数についてごちゃごちゃ見てみた感じでした。

次回はまたtRNAの話に戻りましょう。

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