色々なネタを見ています食べ物・栄養素シリーズ、前回は魚油(フィッシュ・オイル)についてのお話を見ていましたが、フィッシュオイルサプリは何の意味もないを通り越して最悪有害なこともあるという散々な言われようだったわけですけれども、サプリとしては頼りないだけで、栄養素として優秀(というか生きる上で必須)なのには変わりないということでした。
魚に含まれる油で有用成分のメインは、DHAやEPAという、健康ネタに目ざとい方ならどこかで必ず聞いたことのある分子で、これが何者かというと、これも以前「楽しい有機化学講座」の一環で割と詳しく書いたことがあったわけですが(↓)…
…そう、脂肪酸というのは炭素原子がつながった長い炭素鎖なわけですけど(炭素は腕が4本なので、前後の炭素と手をつないだ他の、残り2本の腕には水素がつながっているため、正確には炭化水素鎖、そして更に末端には「酸」を作るCOOHがくっついているわけですが)、4本腕の内、2本を隣の炭素原子との手つなぎに使う、いわゆる「二重結合」というものが端っこから3番目の炭素原子にあるものを「オメガスリー」と呼んでおり、DHAやEPAという「良い脂肪」はズバリ「オメガスリー」と呼ばれる特徴を持っている(というかそういう分類で呼ばれている)と、そういう話になっているのでした。
と、このオメガスリー(記号で表記するなら、ω-3)に関して、前回のフィッシュオイル記事や、それ以外にも以前見ていたダイエット記事でも何度か挙がっていましたけど、2つほどまぁ面白そうな記事があったので、脱線ついでにオメガスリー脂肪酸に関するチョイ記事を見ていこうかなと思います。
まずはズバリこちら、記事タイトルにもした通り…
…「オメガ3脂肪酸の、ベストなソース」というもので、この場合の「ソース」はもちろん、調味料の醤油・ソースのソースではなく、「源」という意味の「ソース」(タレの「ソー↑ス↓」とは違って、フラットに同じ音の「ソー→ス→」ですね)なのは言うまでもありませんが、まぁ明らかにオレンジのあいつが画像で挙げられている通り、ベストはあれなのかな、って予想は立つものの(笑)、有用な、頭が良くなるかもしれないオメガ3脂肪酸のためには何を食べるのがベストなのか、早速今回もクリーブランド・クリニックの記事を参考にさせていただきましょう。
オメガ3脂肪酸の、ベストな摂取源(The Best Sources of Omega-3 Fatty Acids)
この必須栄養素はどこで見つけるのが良いのでしょうか
健康的な食事について調べたことがある方でしたら、オメガ3脂肪酸に出会ったことがきっとあることでしょう。しかし、オメガ3系についてよく知らなければ、混乱してしまいかねません。オメガ3脂肪酸とはズバリ何なのでしょうか?どう体にいいのでしょうか?どこで手に入るのでしょう?
これらの疑問に対する答えを得るために、登録栄養士のアンナ・テイラーRDにお話を伺いました。
オメガ3脂肪酸とはどんなもので、どう体にいいの?
オメガ3脂肪酸とは、体内で効率的に生成することはできない(あるいは全く生成できない)けれど、それでもいくつかの生体機能には必要な、不飽和脂肪酸と呼ばれるものです。オメガ3系脂肪酸は心臓の健康、それから脳や目の健康にも重要なものです。また、免疫系、消化、および生殖能力など、他の機能もサポートしています。
オメガ3には3種類があります:
- α-リノレン酸(ALA)、これはキャノーラ油、亜麻仁、クルミといった植物性食品に多く含まれます。
- ドコサヘキサエン酸(DHA)、これは魚やフィッシュオイルに多く見出されます。
- エイコサペンタエン酸(EPA)、これもDHAと同様、魚やフィッシュオイルに見られます。
ほとんどの方にとって、DHAとEPAがオメガ3を摂取する最良の方法だとテイラー栄養士がおっしゃっています。「ALAは体内でDHAやEPAに変換される必要があり、そのプロセスは人によって異なるため、必ずしも最も効率的とは言えないのです。」
テイラー栄養士はまた、栄養素(オメガ3系を含む)は、錠剤やサプリメントに頼らず、食品から摂取するのが望ましいとも付記しています。つまり、オメガ3脂肪酸をもっと食生活に取り入れたいのでしたら、食事や間食から十分に摂取できるようにする必要があるということなわけですね。
オメガ3系を多く含む食品
上のリストからお気付きになられたかもしれませんが、体が最も必要とするオメガ3系には、主要な摂取源がひとつ存在しています: 魚です。幸いなことに、海には様々な料理のバリエーションを可能にしてくれる、十分な種類の魚が生息しています。USDA(アメリカ農務省)のデータをもとにした、いくつかの例がこちらです:
- ニシン: 3オンスあたり1.7グラム(※オンスとグラム表記の混在とか意味分かんなすぎて笑えましたが、1オンスは約28.35グラムなので、3オンス=約85グラムですね。表記がまどろっこしくなるので、以下グラム変換は省略します)
- 天然サーモン: 3オンスあたり1.6グラム
- クロマグロ: 3オンスあたり1.3グラム
- サバ: 3オンスあたり1グラム
- イワシ: 3.75オンス缶あたり0.9グラム
- アンチョビ: 2オンス缶あたり0.9グラム
- レイク・トラウト(イワナ・マス): 3オンスあたり0.8グラム
- シマスズキ: 3オンスあたり0.8グラム
ツナ缶が気になる方は、これには水銀が多く含まれている可能性があるため、食べる量を制限するようにしましょう。水銀量を減らすには、なるべくチャンク・ライトのもの(※ほぐされたタイプの、ライトツナ)にこだわるようにしてください。妊娠中や授乳中の場合は特に、メカジキ、サメ、アマダイといった、水銀を多く含む他の魚も避けるべきです。
水銀の摂取を抑えながらオメガ3系をバランスよく摂取したいのであれば、上記で挙げた魚―中でも、天然サーモン、ニシン、イワシ、および貝類など―が特にオススメです。
その他のオメガ3源
以下の選択肢には、ALAオメガ3系が多く含まれています、とテイラー栄養士が記述してくださっています。ただし、オメガ3レベルは高いですが、体内でその全てが処理されるわけではないことは忘れないようにしましょう。
オメガ3系はどのくらい食事に取り入れるべき?
総じて、オメガ3系を食事から摂取するためには、週に少なくとも2皿の魚を食べるのが良いでしょう。もっと具体的な話がご希望でしたら、USDAは、成人は毎週8オンス(約226.8グラム)以上の脂の乗った魚を摂るよう推奨しています。これは、約250ミリグラムのオメガ3脂肪酸にあたります。
たとえ健康的なものであっても、食生活を大きく変える前には、常にかかりつけの医師に相談することが最善です。そうすることで、アレルギーによる合併症を避けることが可能となります。加えて、かかりつけ医は、どのようなアプローチや食品がご自身およびご自身の健康状態に最も効果的かを知っているものです。
大変短くまとまっている記事で、紹介する側としてはありがたかったですが、食材というよりも、「複数あるオメガ3脂肪酸群の中で、どの脂肪酸がいいか?」というのがメインな話だったのかもしれませんね。
ちなみに「3つあります」と、DHA・EPAの他にALAことα-リノレン酸が挙げられていましたが、↑でリもンクカードを貼ったオメガスリー記事で見ていた通り、炭素鎖の数・二重結合の数の違いで、3種類だけではなく、普通にもっといくつもあるわけですが…
(上記記事でも引っ張っていました、Wikipedia記事にも挙げられていますね(↓)
…ちなみに、ALAは炭素数18で二重結合3つ、EPAは炭素数20で二重結合5つ、DHAは炭素数22で二重結合6つですけど、他にも18:4のステアリドン酸 (STD) とか、24:6のテトラコサヘキサエン酸(ニシン酸)とか、色々ある感じです)
…まぁ生体反応・代謝で使われるのがDHAとEPAなので、これを直接摂るのがベストです、という話だったわけですね。
食材としては、やはりみんな大好きサーモン(鮭)が、オメガ3の良い摂取源筆頭だといえましょう。
ちなみに途中で水銀の話も挙げられていましたが、もう一つの気になる話というのはその水銀ネタでした。
また、今回の記事には、「そもそもオメガ3はどう体にいいのか」という、最初に見ておくべきだった気もする記事のリンクも貼られていたので、次回も引き続き、この素晴らしい脂質「ω-3」の話をもうちょい見ていこうかなと思います。