消化にいいもの・悪いもの

前回の記事では、これがなければせっかく食べたタンパク質を細かく分解できず、デカすぎて上手いこと栄養として吸収・利用できない、大変偉大な酵素なのです……という感じでトリプシンを取り上げていました。

 

まぁ別にどの消化酵素も健康な生活を送る上ではなくてはならないものなので、取り立ててこいつだけが偉大ってわけじゃないんですけど(笑)、まぁ消化する上では特に主役級の力を発揮するトリプシンは間違いなく大変重要で、生命科学研究でも大活躍な偉さは間違いなくあるといえましょう。

 

というか僕は昔から…というか子供の頃、「『消化』ってなんだよ、具体的に何のことなのか、一度も教えてもらったことねーぞ」とか思ってたんですけど、結局消化ってのは、タンパク質も糖も脂肪も、食べて得られるものの多くは大量の分子がつながってできた巨大な高分子であり、そのまんまでは吸収して自分の体内(細胞内)で再利用できないため、それを上手く活用しやすい形にすべく、分子をより小さな単位に分解(切断)することに他ならなかったんですね。


…あぁ、疑問に思ってたのはそれよりむしろ「消化にいい食べ物」という言い回しの方だったかもしれません。

割と胃腸の強い僕は、別に何食べても何の違いもないといいますか、正直ぶっちゃけ、今でも「『消化にいい』って何だよ」と思っている気もします(笑)。


まぁ「おかゆ」とかがいいってのは散々聞きますし何となく分かりますけど、分子レベルで何がどうなって「消化にいい」のか、ハッキリ言って未だによぉ分かりません(笑)。


一応検索してみたら、国立がんセンターが一枚絵のPDFで紹介してくれていたので、ぺたっと貼って見てみるといたしましょう……

https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/CHEER/advice/070/002_syoukakijyutugo.pdfより


…消化の良いものとして、お粥はまぁ代表例として、そのすぐ次、「ごはん」って、ごはんもいいのかよ!(笑)


じゃあお粥にせんでもいいじゃん、と思えましたが(まぁどう考えても水分の多いお粥の方が消化はより良さそうですけど)、しかし玄米は逆に消化に良くない……


…あぁ、GI値が高いものほど消化がいいのか…?と一瞬思いましたが、消化に悪い方に挙げられているパスタやラーメンは普通にGI値が高くて身体にそれほどよくない(血糖値が上がりやすい)ものですし、まぁ血糖値と消化はそこまで密接に関係するわけではないですね…。

 

っていうかこれホンマか?玄米ファンとしては、にわかには信じがたいぞ……と思ったんですが、下を見ていくと、「脂肪の少ない肉」や魚・卵・納豆などが消化に良いものとして挙げられており、納豆ファンとしてはご満悦なものの……

 

というかそもそも、「本当に消化に良いものが身体・健康に良いものと考えていいのか?」…って謎も浮かぶわけですけど、なおも下に見ていくと、緑黄色野菜や芋類が消化◎で、繊維質に富んだ山菜・コーン・きのこにこんにゃくに海藻といった、ダイエットのお供みたいなやつは消化×……

 

まあまあ、消化ってのは結局栄養の吸収につながるもので、その意味では食物繊維やこんにゃくが「栄養を吸収しにくい」ってのは分かりますけど、ネガティブなものとして挙げるのは、うーん……


なおも下を見ていくと、消化◎がりんご・メロン・バナナ・桃・果物缶(いや「缶詰」って広すぎだろ(笑))で、消化×がパイン・梨・柿・ドライフルーツって、本当にぃ~?

あれだけ消化酵素を含んでいることでおなじみの、パインがぁ~??

 

そして果ては、「牛乳やバター・マヨネーズが消化にいい」とか、消化に疎い僕でも分かるぞ、流石にマヨネーズみたいなこってりしたものが「消化にいい」ってこたぁないだろ!

さっきの「消化にいい=脂肪の少ない」うんぬんは何だったんだよ!!


『「消化の悪い食品の摂り過ぎ」にはご注意!!』などとありますけど、これはちょっと、マヨネーズより玄米の摂り過ぎ/バターより海藻類の摂り過ぎにご注意…とかとてもじゃないけど同意できませんし、むしろ調べた結果、より意味が分かんなくなりました(笑)。

 

がん研を疑うわけじゃないですけど、流石にこれはちょっと、マヨバター業界から
金でも貰って書いた提灯記事ちゃいます?と思えたので(笑)、別のソースに当たってみるといたしましょう。

 

そのまんま、「Good for digestion food」で検索したらヒットしてきた、我らがジョンズ・ホプキンス・メディスン(JHMI)の公開していた記事を見てみるといたしましょう。

消化=digestion(ダイジェスチョン)ですね。


たった5つのフードしか挙げられていないようですが、果たして天下のJHMIの審判やいかに…?

 

www.hopkinsmedicine.org

消化を良くする5つの食品

ガス、便秘、下痢などの消化器系の問題は何百万人もの人に影響を及ぼしており、欧米諸国では15%の人が過敏性腸症候群IBS)と呼ばれる重度の腸過敏症を経験しています。

ここでは、より健康的な消化を促し、一般的な胃腸症状を避けるのに役立つ5つの食品を紹介してみましょう。

 

全粒穀物(ホール・グレイン)

白米か玄米か?全粒粉パンか食パンか?腸の働きを良くしたいのであれば、全粒穀物を選びなさいと医師は言います。大腸の機能を最適化するには、少なくとも1日25グラムの食物繊維が必要だからです。

白い食パンやパスタのような精製された炭水化物に比べ、全粒粉は食物繊維が豊富で、オメガ3脂肪酸などの栄養素まで含まれています。腸内細菌が食物繊維を発酵させると、短鎖脂肪酸が生成されますが、この分子は、免疫細胞の70%が存在する、大腸を覆う細胞の適切な機能を促すのです。

ダイエットのために低炭水化物食が流行っているとはいえ、食物繊維で繁殖する善玉腸内細菌にとっては、穀物を完全に避けることはそれほど良いことではないといえるかもしれませんね。

 

葉物野菜

ほうれん草やケールなどの葉物野菜は、食物繊維のほか、葉酸、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンAなどの栄養素を豊富に含んでいます。研究によると、葉物野菜には健康な腸内細菌の増殖を助ける特定の糖も含まれているとのことです。

食物繊維と葉物野菜をたくさん摂ることで、理想的な腸内細菌叢(大腸に生息する数兆個の生物)を育てることができますよ。

 

高タンパク質食品

IBSや腸過敏症の人は、高タンパク質食品にこだわり、揚げ物など脂肪分の多い食品は避けるべきです。

高脂肪食品は大腸の収縮を誘発する可能性があり、赤身肉に多く含まれる脂肪分は、よりヘルシーな食品を選ぶべき理由のひとつに他なりません。専門家によれば、赤身肉は動脈を詰まらせる危険性を高める化学物質を産生する腸内細菌の増殖も促進するとのことです。


果糖(フルクトース)の少ない果物

ガスや腹部膨満感を感じやすい人は、果糖の摂取量を減らしてみてはどうでしょうか。リンゴ、梨、マンゴーなどの果物には果糖が多く含まれています。

一方、ベリー類やオレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類は果糖の含有量が少ないため、腹持ちがよく、ガスが発生しにくいです。バナナも低果糖の果物で、食物繊維が豊富であり、腸内の善玉菌の増殖を促すイヌリンを含んでいますよ。

 

アボカド

アボカドは、食物繊維と、健康的な消化機能を促進するカリウムなどの必須栄養素が詰まったスーパーフードです。また、低果糖食品なので、ガスも発生しにくいです。

ナッツやアボカドなどの食品を摂る際は、分量に注意しましょう。栄養素は豊富ですが、脂肪分も多いので、適度に食べるようにするのが肝要です。

 

…まさかの「アボカド」だけ個別に挙げられており、「アボカド業界から献金受けて書かれた提灯記事ちゃいますのん?」とか一瞬思えたもののそれはともかく(笑)、やっぱり精製白色系食品より、茶色い全粒系が薦められているじゃあないですか!

 

まぁ、日本人が言うところの「消化の良さ」=病気で胃腸が優れないときに良いものと、欧米人の目指す「消化の良さ」=胃腸が弱い人のためにより強い腸を……という違いはあるのかもしれないものの、僕は直感的に、JHMIの薦める方が普段の健康維持には良さそうだな、って気がしますね。

(ちなみに、葉物野菜は日米どちらでもオススメでしたけど、リンゴは名指しで「フルクトース過多であんまり良くない」とされていましたし、あまりに矛盾していますが、まぁ、こんなもん「どっちともいえない」と考える他なさそうですね。)

 

結局、「消化とか知らね。俺の胃腸は丈夫だし、気に入ったもん食うわ」が一番健康的な気もする……ってのが、栄養学は非専門でモグリの、適当な人間の思う結論かもしれません(笑)。

 

…と、今回はもう一つの消化酵素を見ていく予定でしたが、消化うんぬんで一記事埋まりました。

そちらは次回持ち越しとさせていただきましょう。

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