コメ返信や補足その1-23:意外と懐の深い英語

前回の記事をアップ後再読チェックしていて、ちょっと書き足らなかった気がした部分をまたしれっと加筆修正していたんですけど、そこが「もうちょい補足しておきたいけど、あんまり書き足してもクドイしな…」とも思えた感じだったので、今回はまずそこにちょっと追記感覚で触れてみる所から始めてみようかと思います。

前回後半に書いていた、「英会話、何年経っても細かい文法事項は割と適当で、『文法メチャクチャでも、上手いこと察してくれぇ~っ』という他力本願トークをしています(笑)」という点がそれなのですが、その他力本願的なお祈りモードの前にそもそもまず、「案外言葉って柔軟だから、適当に口から出た文だけど、たまたま正しい意味になっていてくれぇーっ!!」という神頼み的なお祈りモードから始まっています(笑)、ってのが、既に前回の記事に後からチョロッと加筆しておいた部分でした。


これ、どういうことかと言いますと、例えば基本的にbe動詞って万能な気がして、ついつい使うべきじゃない場面でもbe動詞が口をついて出ちゃうことがあるんですけど、ちょうどこないだ見ていた「I'm done」のように、「えぇ?それ受け身じゃなくて、形容詞的な感じで『やり終わった』の意味になるの?」と思える意外な使い方があったとでもいいますか、一見「それおかしくない?」という表現でも、実際は案外正しく意味の通る形になっている(ネイティブが自然に解釈してくれる)例ってのはある気がする…という話なのです。


例えば(↑とほとんど同じ話ですけど)「もう終わった?」と聞きたい時に、自分の意識・知識的には「Have you finished?」と聞くのが正しいと思っているのに、癖でついつい使いやすい「Are you...」で始めてしまった場合、途中で「やっべ、別に受け身とかじゃないのに、be動詞で始めてもーた」と気付くわけですが、そこを無視してそのまま「Are you finished?」という文を言ってしまったとしても、finishedが自動的に(動詞finishの過去形や受身の意味ではなく)形容詞的な役割になって、意図通りの「終わってる?」という意味になってくれる…みたいな感じで、案外そのままゴリ押しても、上手いこと問題ない表現になってくれることもあるものなんですね。

他にも、同じく「be動詞で始めちゃったけど、実は普通の動詞を使いたい文だった…」みたいな場合に、動詞を-ing形(現在分詞)にしちゃえば、形としては進行形ともいえますが、ここ最近何度か触れていた通り進行形は文脈次第で未来のことを指すことにもなりますし、それ以外に現在分詞の形容詞的な用法もあり得る(「It is exciting.」で、「それはワクワクさせる性質のものだ」になる(←「Itがexciteという動詞の進行形である」という感じではない))など、「be + ing」は案外色んな意味を持ってくれる幅の広い表現なので、そこまでデタラメな英文ではなくなってくれることも結構あるように思えます(まぁ、上手い例はパッと思いつかなかったので、あんまりないかもしれませんけど(笑))。

そういった「甘え」からも、要らない場面でもついついbe動詞を付けて話してしまうなんてことは、(実際に何度も色んな人と会話してみれば身をもって実感できるのではないかと思うんですけど)ままありまして、その場合でも案外どうにかなってくれることもあるということが、例のお祈りモードにつながっている……という話でした。


…まぁそんな一か八かのギャンブルトーク、もちろん外れる(=全然通じない)こともありますし(何やかんや、仮にそれっぽい意味にはなっても、正しい言い方でない場合はやっぱりカタコトに聞こえてしまうとも言えますしね)、そんな態度でいたらいつまで経っても上手な英会話スキルは身につかないともいえるんですけどね(笑)。

でもやっぱり、意外と想像していたよりずっと懐が深いのが英語ともいえますから、適当な文章をぶっこいてしまっても結構意味が通ってくれることはある&(仮にめちゃくちゃでも)案外相手は察してくれるという二重バリアで、意思疎通自体は問題ないことも多いのです……という開き直りの極みってやつですね(笑)。

(とはいえ例えば日本語でも、ちょっと変な表現(例えば「ら抜き(食べれる)」とかが有名でこれはもう市民権を得ているレベルですが、他にも最近よく聞く有名なやつとして「れ足す(行ける)」や「さ入れ(帰らせていただきます)」なんかも類似の例でしょうか)であっても勢いよく言えば案外自然に聞こえますから(まぁ日本語ネイティブ的には多少の違和感はあれど、少なくとも意味は確実に伝わる)、それと似たような感じを狙って、ちょっとぐらい変でも勢いで押し切るのは、言語弱者が使える心強い武器だといえましょう(笑))


…とちょっと冗談ぽく書いていますが意外と結構これは真理で、言語というのはあくまでツールに過ぎないものであり、英語をマスターすることそれ自体が目的になるというのはやっぱりちょっと本末転倒な気もしてしまいますから(もちろん英語そのものを職業や商売とする方なんかは全く別で、正しい用法を努めるのが至上命題だとは思いますが…)、「コミュニケーションを取れればそれでいいんだ」という精神は、とかく完璧主義者の多い日本人にとっては、とても大切なものではないかな、とも思えてなりません。

(まぁ毎度似たようなパターンの話というかオチを持ってきてますけど、その姿勢でいるせいで、10年以上アメリカにいても英語が「まるで成長していない……」になってるともいえるので(笑)、極端な開き直りもまた良くなく、ある程度正しさというものを意識するのも大切かもしれないんですけどね…!)


あとせっかくなので一応まともな方向への補足もしておきますと、神頼み・お祈りモードは基本的に会話のみで、文章・書き言葉の方は推敲する時間がありますから、こちらはなるべく正確な表現になるよう心掛けている感じです。

…これ、外国語学習における感じ方として、日本人と欧米人とで真逆になってる所かもしれませんね。

日本語の場合、非ネイティブ(日本語学習者)にとっては文字という大きすぎるハードルがあるため、文章の読み書きの方が断トツ難しいのではないかと思えますけど、割と文法知識等は学校教育で叩き込まれてそれなりのものを持ってる我々日本人(英語学習者)にとっては、英会話より文章読み書きの方が圧倒的に楽、ってのはやっぱりある気がします。

…まぁそれも、僕が視覚情報優位の人間なだけで、音声情報優位の方であれば、英語でも会話の方が(リーディング・ライティングより)断然得意、ってこともあるかもしれませんけどね…!

 

おっと、ちょっとの補足のつもりが、無駄にダラダラ長くなってしまいました。

今回はもうスペースがないので新しい話題には入れそうにないですが、↑の話はほとんど焼き直しというかもう何度も書いてることの繰り返しみたいなものになっていたので、最後、関連するネタでちょっと新しいことにも触れておくといたしましょう。


こちらへ来て色々と会話をしていく中で、個人的に「これは懐の深いワードだな…」と意外な感慨を得られた単語を一つ挙げてみますと、ズバリ「should」!

これ、中学で習ったときは「~べき」という意味で、「かなり強い表現なので、あまり使わない方がいい」と習った記憶もあるわけですけど、思いの外、日常会話なんかでもかなり顔を出してくる単語に思えるのです。


具体的には、こちらへ来て何年か目で、かなり仲良くしていた中国人の優秀な学生に実験や研究材料の質問をしていた際(彼は博士課程最後の方の学年で、自分よりずっと先に研究室に入っていたので、色々質問することが多かったのです)、「そのはずだね」「多分そう」的な意味でしばしば「It should be.」というフレーズが返ってきまして、当時僕は「should=べきだ」としか思ていなかったため、ある時、

「いや、いっつも『It should be.』って言ってるけどさ、毎度思ってたけど、それおかしくない?『It must be.(そうに違いない)』の方がまだ正しいように思えるけど…」

…と尋ねた所、「え?そう?別に問題ない表現に思えるけどな」となり、ちょうどその場にいたネイティブの学部生(大学四年生で、当時の我々よりもずっと年下ですね)に「これこれこういう状況で、こういう意味でshouldって言う?」と聞いてみた所、「あん?『そう思う』的な意味のshould?(ぶつぶつそれっぽい例文を口ずさんで)普通に使うね」という回答が返ってきました。

 

実際その中国人学生も極めて優秀有能なナイスガイでしたし、多分間違いではないんだろうなとは思っていたものの、ネイティブのお墨付きも得て「へぇ~」と思い、それ以降、僕もかなりいろんな場面で「should」を使うようになった感じですね。


ただ、その学部生はそんなに優秀ってわけでもなく、「もし仮にその学生が日本人だったとして、あなたは彼に日本語に関する質問を尋ねますか?」と問われたら、正直「まぁ、聞かんでしょうな」と思えるレベルだったので(質問しといて失礼にも程がありますけど(笑))、その後一応辞書でもチェックしてみたんですけど、例えば天下のケンブリッジ辞書でも、一番上の項目は当然「used to say or ask what is the correct or best thing to do:(正しい、または最良のすべきことを言う・尋ねる際に用いる:)」という、いわゆる「べき」に近い用法が載っていましたが、そのすぐ下には…

https://dictionary.cambridge.org/us/dictionary/english/shouldより

「used to show when something is likely or expected:」
(何かが起こりそう、または予想されることを示すために用いられる:)


「used when referring to a possible event in the future:」

(将来起こりうる出来事に言及する際に用いられる:)

…と、まさに「かもね」「そのはず」「多分そうだよ」という意味での定義付けが掲載されており、その下にもまだまだズラ~ッと色々な用法が並んでいることからも分かる通り、マジでshouldは案外便利に色々な場面で使える、懐の広ぇやつなのです。

 

正直、どんな場面でも適当に「should」を足せば、聞いた相手(ネイティブ)が自動的にその文脈で一番それっぽいニュアンスで受け取ってくれる魔法の言葉と言えるぐらいに便利・万能ワードで、実際僕は普段から結構かなり多用しています。

ちょうど、日本語でいう「でしょうねぇ」みたいなノリと感覚(「かもね」にもなるし「いいね」にもなるし、場合によっては「知らんけど」という適当にかわすニュアンスにもなるでしょうか)で、何でもかんでも「Should be.」「シュッビー」と連呼している感じです(笑)。

(ただ、人を主語にするとやっぱり押しつけがましいアドバイスにもなりかねないため(=「~すべきだ」)、「You should...」という形ではあんまり使わず、「It」とか、「物事がshould」(this experiment should work(この実験なら、多分ワークするっしょ))とか、そういう文脈で多用している感じとはいえる気もしますけどね。)


まぁ、便利だけに、あんまり連呼するとウザがられる単語の代表例としても挙げられていた記憶がありますけど(笑)(日本語でも、例えば「ヤバい」が何にでも使えるからって「ヤバいっすね」「ヤバいじゃんそれ」しか言わない人がいたら、「何やコイツ」と思われますしね)、とはいえ少なくともそれぐらい様々なシーンで多用できるぐらいには万能選手なので、「困ったらコイツに頼れば、恐らく自分の知らない意味も存在するから、ほぼ確実に、自動的にそれっぽい意味になってくれる」というレベルの神ワードとはいえましょう(笑)。

 

ということで、今回は脱線補足ネタに終始してしまいました。

コメントの続きはまた次回になりますけど、前回途中状態であったコメント、残すは元ネタ記事表題の「ゴナ」についての話ですね……と前回の終わりに書いていたのですが、改めて読んでみたら、そちらには特にご質問的な内容は含まれていなかったため、特にあえて引用紹介はせず、割愛させていただこうと思います。

次回はまた別の記事へのコメントを見ていく予定です。

 

本記事のアイキャッチ画像は、「懐の深いイラスト」が存在しなかったので(笑)、次善の策として、便利屋のいらすとをお借りしました。

まさにこの人がShouldマンですね(笑)。

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