コメ返信や補足その1-22:トゲのある言葉に注意しよう

前回は特にご質問というわけではなかったご感想コメントから話を広げさせてもらっていましたが、今回はその続きで、記事に関連した質問を含む内容になります。


中身に関する話でもあるため、元ネタの記事のリンクカードも改めて貼っておくといたしましょう。

con-cats.hatenablog.com


まず、未来形の話について触れていた部分からですね。

自分が言う時は、willでもbe going toでも何でもOK、ただ、「えぇ?引っ越すって今決めたの?」って思われて空気が悪くなる可能性があるっていうことですね!笑

自分が聞いた立場だったら、willかbe going toかで微妙なニュアンスを汲み取れるので、使えなくてもなんとなくは知っておいた方が良さそうですね。


現在進行形は、まぁ使うことはないでしょうけど…そう言われたら、「え?今?」って思っちゃうので、使う必要は全くないのに、知らなければ意味が変わるわけですし、そう考えると、こちらの方が知ってる方がいいっていう感じでしょうかね…?(あまり使われることはないということでしたが…)

例えば、質問する時も、Are you helping Emily..?と聞いて通じるんですよね?そうやって言いますか?

いや、そこまで、スケジュール帳に書いてあるかどうかまで聞くことはないっていうことでしたっけ?

まぁ、何にしても、とりあえずなんとなくインプットしました笑


⇒willとbe going toの違いは、まぁ「空気が悪くなる」まではないかもしれないですけど(例のカップルの遠距離電話の会話では、一応どちらでも「引越すよ」と言ってるわけですしね)、willだと「そこまで言うなら、そんじゃそうするわ」みたいな、そんな重大ごとを「今いきなり決断を下した」という感じの雰囲気もあるため、「調子いいやっちゃなコイツ…」と思われてしまうかもしれない、一方逆にbe going toなら「(言わなくても)ちゃんと前から考えてくれてたんだ、素敵…!」となる……みたいな違いといえそうですね。


あぁでも、文脈によっては、空気が悪くなることもあるかもしれませんね…!

これも同じマーク・ピーターセンさんの本にあった話だと思いますが(確認したら、例の引越しの話のすぐ次ぐらいにありました)、例えば上司が部下に「あ、A社への定期報告、明後日までにやっておかなきゃいけないね」と話しかけた際、部下が返事で、「I'll do it.」とwillで答えたら「あ、分かりました、やっておきます」となる一方、「I'm going to do that...」とbe going toで答えたら、「言われなくとも分かってますよ。私がやっておく予定ですから」みたいなニュアンスが出て、この場合は遠恋カップルの引越しの会話とは真逆で、willであれば素直に引き受けている感じなのに対し、be going toを使うとちょっとトゲのある言い方にもなりかねない感じになっている……といえそうです(もちろん文脈や言い方次第でもあるので、本当に元々部下がやる予定の仕事だった場合なんかは、そう言っても別にトゲはない形であることも、なくはないとは思いますが)。


ということで、我々にとっては大変やっかいなことに、いつもbe going toで言っときゃ温かい/気が利く感じになるとか、逆にいつもwillが素直な感じになるとかそういう決まりでは全くなく、常に文脈次第でニュアンスは変わってくる……という、例によっていつものパターンですが、やっぱり英語は難しいなぁ、という話になっている感じですね。

 

続いてのポイント、現在進行形について(=「今?」と混乱してしまいそう)は、とはいえこれも、冷静に考えたら日本語でも割と似たようなことはいえるかもしれません。

例えば、学校や会社の休み時間に、眠そうな友人がお茶を飲みながら「今スプラトゥーンやってるんだけど、もう眠くって…」と言ってきた場合、どう考えてもお茶を飲んでるだけの人がゲームのスプラトゥーンを今この瞬間にプレイしているわけではないのは明らかなわけですけど、(明らかだからこそ)「え?今…??」なんて疑問に思うことはなく、普通に「あぁ、毎晩ほぼ徹夜でイカゲームをやり続けてる、ってことなんだろうな」と思えるわけです。

この日本語の場合、「現在進行形⇒英語でいう現在形の意味(習慣について述べる文)」という形になってるので、今問題にしている英語の「現在進行形⇒スケジュールの確定した未来を表す意味」という図式とはちょっと違いますけど、いずれにせよ、現在進行形の文なのに、別にまさに今その瞬間進行中の話をしているわけではない/しかし言われた方は別にそこまで混乱を覚える話でもない…というのは、日本語で考えてもあるっちゃありますね、というちょうどいい例ではないかと思えます。

(もちろん、上の台詞だと、ひょっとしたら「え?今(授業中とか)まさに現在進行形でプレイしているの?」と一瞬思えるかもしれませんし、そういう紛らわしさを割けるべく、普通は「最近夜中ずっとスプラトゥーンやってるんだけど…」という風に言うことの方が多い気もしますが、これだとそもそも文の形として進行形の感じは薄れるものの(「最近」とかが付いたら、現在進行形とは思えない)、それでも文法的な形として「やってる」という語は進行形といえますし(例:真夜中友人に電話をかけて、相手が「今スプラトゥーンやってるんだけど…」と言ってきたら、これはまさしくその瞬間、現在進行形でプレイしている最中だと思えますもんね)、一応、「文法的な形が進行形でも、別に意味として進行形とごっちゃにはならない例」ではあるかな、という気がします。)

 

続いてのポイント、質問する際の「Are you helping Emily..?」と尋ねて通じるかどうかについては、もちろん、今実際に娘のエミリーの宿題を見ているわけではない夫に尋ねる妻の台詞なんかだとしたら、普通に未来の予定を尋ねる形になっていると思います。

例えば、午後からエミリーの宿題を見る予定の夫が、何やらランニングシューズやウェアを着て、玄関で走りに行く準備をしている様子……そんな時、妻が「あれ、エミリーの宿題見てくれる予定なんだよね?」ということを尋ねるべく、ちょうど上の進行形の疑問文なんかが自然と出てきそうな場面といえそうですね。

(対して夫の方は「もちろん、午後から見ていくよ。ちょっとコンビニまで走ってくるから、午後までには戻ってくるからね」と答える、みたいな状況がありそうです。)

 

改めてもちろん、文脈次第で、普通にそのまま現在進行形を意味する疑問文にもなり得るというのは、もう言うまでもないお話ですね。

お昼が過ぎて、今、夫はエミリーの宿題を見ているのかな、と思っていたら、リビングで寝っ転がってアイスを食ってる夫を見かけた妻が「あれ、エミリーの宿題見てくれてるんじゃないの?」と尋ねる際なんかは、まさに先ほどと同じ構造の疑問文で問われる形だといえましょう。

(夫は「今、最後の難問を一人で頑張って解いているんだ。邪魔しないように、僕はアイスで休憩中だよ」とか「あぁ、宿題は案外少なくて、もう終わったんだ!」とか答える状況が考えられますね。)


一方、「(実際に)そうやって言いますか?」というご質問については、色々偉そうにシタリ顔で解説かましてますけど、(まぁ前もちょっと似たようなことは書いたものの)ぶっちゃけ、自分はあんまりそうやって聞くことはないかな、って気がします。

これは、「誰かの確定したスケジュールを聞く状況」があんまりないというのもまぁそうなんですけど、それ以上に、仮にその状況であったとしても、何だかんだ別の聞き方をゴリ押ししてしまっている、という、単に「知識として知っていることと、自由に使えることとは同じではないのです」みたいな、自分の英語レベルの低さに由来する話に過ぎないかもしれません(笑)。


現在進行形どころか、be going to(gonna)の形ですら(主に発音が面倒くさいという理由で)滅多に使わないというのはこないだも書いた通りですが、じゃあどうしているのかというと、全部willとか、下手したら現在形で通して、「どう考えても英語が下手なのは聞いてて明らかだと思うから、頼む、ニュアンスで察してくれぇーっ!!」(あるいは、適当に言った文が「たまたま正しい表現になっててくれぇーっ!!」というお祈りモード(笑))みたいな勢いのみでゴリ押す形という、大変しょうもねぇ会話・発言をしていることが非常にしばしばある、って感じですね(笑)。


つまり、「個人的な話で現在形を用いた場合、未来を表す文には決してなりません!」と何度か書いているものの、実際の現場では普通に、「Do you go to the meeting... next Monday?」みたいな感じで、一応大抵途中で「あ、やべ、来週月曜の話で、未来のことなのに現在形で始めてもうた」と気付きはするものの、既に最初に言い終わった後で訂正のしようもなく、「(現在形で話し始めちゃってたけど、来週の話ね、メンゴメンゴ(笑))」と、(言葉にすら出すこともなく、そのまま何事もなかったかのように)普通にゴリ押しをすることも稀によくある、って感じです(笑)。

(これ、日本語だと「~する予定ですか?」みたいに、文の最後に時制が決まることが多いのも、英語では「気付いたらもう自分の発言の時制は決まってしまっていた!」みたいになってしまいがちな理由の一つかもですね。)


もちろん、ネイティブからしたらめちゃくちゃカタコト英語に聞こえる感じになっていると思われるわけですけど(極端に言えば、「来週ノ月曜日、アナタハ会議ニ行クト思イマシタカ?」という日本語みたいな)、そもそも発音からして自分がカタコト外人なのは明らかなのでセーフ理論で、「ちゃんとnext Mondayなどを強調して、未来のことを聞いてることをハッキリさせれば通じるだろうし、無問題っしょ」という適当なノリで生きていると言えてしまいますね(笑)。


まぁ実際、少なくとも発音は我々より上手い中国人の学生とかでも、案外その辺はかなり適当なことも多いので(三単現のsがないこととかも非常に多いですし)、非ネイティブ同士の会話なら恐らく相手も全く気付かないレベルになってるんじゃないかな、って気もします(その辺のdoだのwillだののいわゆる助動詞は、実際ネイティブでも強勢は弱めで、何言ってんのか分かんないこともままありますしね(もちろん文脈にも依りますが、多くの場合))。

結局yesterdayとかnext monthとかの補助情報が極めて大事で、それがあれば時制は確定するからそっちを忘れずに付け足すようにすればよかろうもんでしょう…という意識のもと、その辺の時制とかは割とナアナアにしてることが多いかもしれません……という、あまり大きな声では言わない方がいいかもしれない、決して褒められる姿勢ではないものの現実的な実情といえるお話でした。

(言うまでもなく、正しい使い方をした方が絶対に良いのは言うまでもありませんが、実際問題、ナチュラルな会話でそういった細かい点含め全てを完璧に使いこなすのは、相当上達しないと中々難しいものです(正直日本語でも難しいわけですしね)。)

 

そんなわけで、(もう何度も↓の結論と似たようなことは書いていますけど)実際の英会話では案外適当ぶっこいてることが多く、さらに言うと非ネイティブ同士の会話では向こうも適当なことが多いですし、現実的にアメリカでも何気に非ネイティブと話すことの方が多いぐらいともいえるので(まぁ研究室という場所はやっぱりアジア系が多いので、やや特殊な環境かもしれませんが)、その意味でも正直、あんまり細かい点には執心せず、その場のノリで気楽に会話するのが一番じゃないかなぁ(通じていない/おかしいと思ったら都度確認・訂正・質問すればいいだけですしね)……なんて気がします。

改めて、そんな姿勢だから大して英語が伸びていないという、反面教師材料になってる点かもしれませんけどね…!

 

…という所で今回もまだコメントの途中で、元ネタ記事タイトルの「ゴナ」に関する話なんかがまだ残っていますが、そちらはまた次回にしようと思います。

今回の記事タイトルも、後半の「実は適当に言ってます」って内容の方が分量は多かった気もしましたが、アイキャッチ画像が選びやすそうだったので(笑)、前半のネタから採用してみました。

willとbe going toとの違い程度でこのいらすと(↑)ほどの言葉の暴力にはならないと思いますけど(笑)(実際、もっと些細な感じのイラストが良かったのですが、ちょうどいいのがありませんでした)、場合によってはチクチク言葉ぐらいにはなりかねないので、非母国語であっても、やはり言葉の選び方には注意を払っておくのは大事とはいえそうですね。

(ついさっき「適当に、ノリで気楽に話してま~す」とか言ってたやつが偉そうに書く話ではないかもしれませんが(笑))

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