色んなタイプの油を見ていくシリーズ、前々回は断トツ最高の油ことエキストラバージンオリーブオイルで、一方前回は逆にイメージほどは体に良くないココナッツオイルについて見ていました。
今回も引き続き、どうやら有害さの方が大きいらしい、種子油について見てみようと思います(↓)。
まぁ「種子油」とはしたものの、そんな呼び方あんまり馴染みがない気もするといいますか、「菜種油」の方が聞く気がするけど、それとは違うのけ…?……と思ったら、菜種油はアブラナのことで、あくまで特定の植物から得られたオイルであり、今回取り上げられているシード・オイルは種子全般から採られた油ということで、別物(というか、より広いグループを指す語)になる感じですね。
名前は若干違和感があるものの、まぁ「種から採取した油」と考えればよくあるもので、種子なんて生命パワーに満ちた健康そのものの象徴にすら思えるのに、タイトルから見るにどうもこちらさんもあまり褒められたものではないようです。
その理由について、今回も早速天下のクリーブランド・クリニックによるhealth essentials記事を参考にさせていただきましょう。
種子油: 本当に有害なの?(Seed Oils: Are They Actually Toxic?)
この一般的な食用油は、超加工食品に多く含まれ、体内の炎症を引き起こす可能性があるものです
種子油は「有毒」であるという主張を聞いたことがあるのではないでしょうか?ソーシャルメディアユーザーの中には、ニキビや体重増加から、ガンや不妊に至るまで、あらゆるものを種子油のせいにしている方もいるようです。しかし、よくあることですが、真実はTikTokがよく明らかにしているよりも、ずっと込み入ったものとなっています。登録栄養士のジュリア・ズンパノRD/LD(登録栄養士/管理栄養士)が、種子油とは何か、それが体に及ぼす影響、そして種子油を完全にカットする必要があるのか、それとも健康的でバランスの取れた食事を意識すべきなのかについて説明してくださいます。(ヒント:後者です。)
種子油って何?
種子油は、部分水素添加油の代替品として1900年代後半に登場しました。種子油は植物由来の食用油で―ご推察通り―様々な植物の種子から作られているものです。
こういった種子は油になり、料理やお菓子作りに非常によく使われるようになりました。
- 家庭料理。ヘルシーなマフィンレシピに大さじ2、3杯のキャノーラ油を入れたり、ポテトパンケーキをフライパンで焼くのに使ったりできますね。
- 揚げ物。こういった油はレストランやファーストフード店でもよく使われ、揚げ物にはキャノーラ油が選ばれています。
- 加工食品や超加工食品。種子油は、いくつかの冷凍食品やチョコレートに至るまで、あらゆるパッケージ食品に含まれています。また、全粒粉のクラッカーやパン、プロテインシェイク、ドレッシングやソースなど、「ヘルシー」なものとして販売されている食品に添加されていることも時々あります。
しかし、種子そのものは、誰しもの食生活にとって本当に健康的なプラスとなり得るものです。では、種子から作られた油にも同じことが言えるのではないでしょうか?そうとも限りません。
「種子油は、使えるようにするために、漂白、精製、加熱といった化学的なプロセスを経て作られます」とズンパノ栄養士が説明しています。「その過程で、種子の栄養素が取り除かれてしまうんです。」
種子油のリスト: どのオイルについての話なの?
以下が、最も一般的に使用され、今回の話題の対象になっている8つの種子油です:
- キャノーラ油(別名、菜種油)
- コーン油
- 綿実油
- グレープシード(ブドウ種子)油
- 大豆油
- ヒマワリ(サンフラワー)油
- 紅花(サフラワー)油
- 米ぬか油
- ピーナッツ油
この種子油のグループを、これらが有毒で食事から完全に避けるべきものだと信じている方々から、「憎き8種」と呼ばれているのを耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、問題は種子油そのものにあるのでしょうか?それとも使い方に問題があるのでしょうか?詳しく深掘りしてみましょう。
種子油の潜在的な健康リスク
「種子油にはオメガ6脂肪酸が多く含まれ、これは炎症を引き起こす可能性があるものではありますが…」とズンパノ栄養士が続けます、「これは加工食品や超加工食品の製造に使われることがほとんどで、そういった食品は体内で炎症を引き起こすのです。」
これが健康にとって何を意味するのかをよりよく理解するために、種子油の問題点とその使用方法について、ズンパノ栄養士がご説明くださいます。
化学的に処理されている
精製工程さえなければ、ビタミンEやフェノールを多く含む種子油も中にはあることでしょう。しかし、味や色、そして保存性を高めるために、こういった油は一般的に非常に加工されているのです。
「種子油は化学的に処理されており、これには洗浄、圧搾、漂白、脱臭、精製、そして場合によっては、オイル抽出のために化学溶剤ヘキサンを加えることも含まれ得ます」とズンパノ栄養士氏が説明しています。「こういった脂の加工は、種子の栄養素を奪い、有害な成分を加えてしまう可能性があるんです。」
最終結果は、真の健康効能が全くない油です―しかし、この欠点は種子油に限ったことではありません。他の種類の油にも、非常に加工され、精製されているものがある可能性はありますから、買おうとしているものを注意深く確認することがいつだって大切なことになるわけですね。
不健康な食品に使われることが多い
種子油は必ずしも体に良いものではありません。しかし、種子油がそんなにも体に悪いとされる本当の理由は、種子油の使われ方にあるのです: 加工食品と、超加工食品です。
「ほとんどの種子油は、加工食品、ファーストフード、および外食の形で利用されており…」とズンパノ栄養士が続けます、「これらは多くの危険が横たわっている場所ですね。」
しかし、種子油を摂取する可能性が高いのは、既に健康にかなり悪いもの―つまり脂肪、砂糖、ナトリウムがたっぷり含まれたものを食べている時になります。
超加工食品に関する45報の研究レビューによると、この種の食品に触れる機会が多いほど、ネガティブな結果、特に心代謝障害やメンタルヘルスの懸念のリスクが高くなることが判明したそうです。(これらについてはまた後ほど見て行きましょう。)
炎症につながる
種子油は、多価不飽和脂肪酸の一種であるオメガ6脂肪酸の一種である、リノール酸を多く含みます。人間の体はこの多価脂肪酸を少量必要としており、多価不飽和脂肪酸というのはコレステロールを改善し、心臓病を予防する働きがあるものです。
しかし、「少量」というのがここでのキーワードです。オメガ6系脂肪酸が多すぎる食事は、オメガ3系脂肪酸が少なすぎる食事でもあります。理想的なオメガ6系とオメガ3系の比率は2:1か1:1ですがしかし、アメリカではほとんどの人が、10:1か20:1という比率にさえなってしまっているのです。
このようなアンバランスさは、体内の炎症を引き起こすと考えられています。多少の炎症反応は良いことではあるのですが(細胞の損傷を治すための体の働きと言えます)、慢性的な炎症は間違いなく良くありません。慢性的な炎症は、以下のような症状につながります:
- 関節炎
- 心臓病
- メタボリックシンドローム
- 脳卒中
- 2型糖尿病
改めて、種子油それ自体が慢性疾患を引き起こすというわけではありません。しかし、種子油を多く含む食事は、オメガ6系とオメガ3系の微妙なバランスを崩してしまう可能性があるわけです。その結果として、炎症が起こりやすくなり、慢性疾患につながる可能性があるのです。ですから、全体としてバランスの取れた食生活を心がけることが大切です。
「オメガ3系は健康全般にとって非常に重要なので、食事に取り入れる努力が本当に必要です」とズンパノ栄養士氏が付記しています。「一方、オメガ6系は、西洋型の食生活には既に豊富に含まれています。ですから、オメガ6系を多く含んだ油脂を多く含む特定の食品は、本当になるべく控えめに食べるよう心がけるべきだと言えるのです。」
種子油は避けるべき?
たまに朝食のポテトをヒマワリ油で揚げても、体がおかしくなるわけではありません。しかし、いくつか注意点があります。
「こういった油を高温で調理したり、再利用したりしないことが重要です」とズンパノ栄養士が注意を促しています。「それは本当にネガティブな効果を悪化させてしまうことなんです。」
また、種子油の摂取を完全に止めたいのであれば、そうすることによるデメリットは一切存在しません、とズンパノ栄養士がおっしゃっています。
「食事から種子油をカットするという方は、結局のところ、多くの加工食品をカットしているということに他ならないのです」とズンパノ栄養士がおっしゃっています。「そんな理由で、種子油は健康に悪いという話をよく耳にするのだと思います。でも実際は、種子油そのものというよりも、種子油が超加工食品に多く含まれているという事実の方が問題なんですね。」
種子油の代用品
家庭で種子油を使う代わりに、ズンパノ栄養士は、オメガ6系脂肪酸を多く含むのではなく、心臓に良いオメガ3系脂肪酸を多く含むオイルで家庭料理のほとんどを調理することを提案しています:
- 低加熱調理用には、エクストラバージンオリーブオイル(EVOO)
- 高加熱調理用には、アボカドオイル
「この脂はどちらも、一価不飽和脂肪酸が多いことが臨床的に示されているんです」とズンパノ栄養士が情報を共有しています。「これらの油は種子由来ではなく、同じような加工を経ていないため、精製度が非常に低いままの状態で、更に栄養価も高いのです。」
しかし、家庭で種子油を使うのはどうなのでしょう?棚にあるヒマワリ油の瓶は捨てるべきなのでしょうか?専門家の意見は様々ですが、ズンパノ栄養士は、家庭料理では制限すべきだと考えているようです。
「ヒマワリ油は必ずしも油のベストな選択肢ではありません」とズンパノ栄養士が言及しています。「でも、家庭料理で適度に使う分には、超加工食品やファーストフード、揚げ物を摂取するほど体に悪いものでは全くありませんよ。」
もし家庭で種子油を使いたいなら、使用頻度も量も控えめにしましょう。加工されていないために栄養素がまだいくつか残っていることが期待できる、精製されていない純粋なものを買うようにしてください。
結論: 全体的に、油の使用は控えめに
全体的に、種子油もそれ以外の油も、油の使用は控えめにするのが一番です。外食の場合は特にそうで、ほとんどのレストランでは安価な食用油―つまり精製された食用油が使われているのです。
しかし、種子油を食事から完全に追放することに特別に集中しすぎるのではなく、最初の一歩は、超加工食品をできるだけ控えることですね、とズンパノ栄養士氏が繰り返し強調しています。
「家で加工されていないホールフーズ(※そのもの全体を食べられるもの、主に野菜)を食べることで、外食するときに少し余裕ができますよ」とズンパノ栄養士が奨励しています。「ほとんどの場合に食べるものを維持および管理することができれば、それ以外の場合には健康にそれほど大きな影響を与えないでしょう。」
とにかく加工プロセスと、それに関して加工食品が良くないという、まぁそれ自体もよく聞くことではありますが、分かりやすいお話でした。
これまで記事に挙がっていなかったものでも、「oil」でhealth essentials記事を検索したらまだまだ色々あったので、次回以降も順に見ていこうかなと思います。
