似通った英単語に注意しよう(その10:グラス他)

そろそろワンパターンが過ぎる感じではありますが、そろそろ本当に大して広がるネタもなさそうな単語組ばかりなので、サクッと終わっていけそうです。

通し番号的には、「アダプト」が9番だったので、10番からですね。

早速参りましょう。

 

10. グラス(Glass/Grass)

こちら「グラス」と日本語で聞けば当然まず浮かぶのは「ガラスのコップ」なわけですが、まぁあえて説明するまでもない常識かもしれませんけれども、日本語でいう「グラス」も、素材の「ガラス」も、果ては「メガネ」とう物体まで、英語では全て同じ「グラス」で表現されるというのだから、同じ単語の時点で既にもう、ややややこしい(「若干ややこしい」を「やや」で修飾すると、めちゃくちゃ読み辛くなりますね、どうでもいいにも程がありますが(笑))存在といえますね!

(ただし、メガネは必ず2枚のレンズが存在するため、必ず複数形になる(カタカナで書くのも変ですが「グラッスィズ」みたいな)、という違いはありますが、ガラスコップもメガネも、スペルは同じになります。)


まぁ同じ単語が複数の意味を持っていてややこしいことなんていくらでもあるわけですけど、「日本語では別の名前があるのに、英語では区別がされていない」ような場合だと、「え?我々は別の名詞を使い分けているのに、同じ単語しかないなんて、ちゃんと目的の意味で伝わるのか不安になるね…」という気がしないでもないかもしれません。


こないだの「アウトレット」(英語では、日本語でいう「コンセント、電源」という意)のように、僕なんぞはやはり基本的に自国語で全てを考えてしまうため、「アウトレット」だけでも確実にコンセントの意味になるのに、どうしても言ってて本当にその意味になるのか若干信用ならないため(「アウトレットセールみたいに思われない?」みたいな)、わざわざ「Power outlet」と区別が付くように言うことが多い…などと以前も書いていた例と同様、なるべくなら自分の中で「これを言いたいんです!」ということを強調したくなってしまいますけど、「グラス」に関しては、「ガラスコップ」と「メガネ」は、単数複数の違い以外だと、どうにも特定し辛い感じですね。

ただ、実は僕がこの語を一番よく使うのは、実験で用いるガラス板であり(ちょうど、ゲルを作るために2枚のガラス板を使います)、これは幸いにして「グラスプレート」と呼べるので、「『グラス』だけで、『メガネ』のことを言いたいのに『コップ』と判断されたりしないかな?くぅ~、日本語ならはっきりと別の単語が存在するのに!」みたいな歯がゆさは、普段の会話では感じずに済んでいる形です(笑)。


これ、「日本語では違う単語があるのに、英語だと同じ単語になってしまう」の例は簡単に思いつきますけど(例えば「right」の「右」と「正しい」と「権利」とか、基本的にどんな英単語でも結構違う意味があるものは全てそうなるわけですしね)、逆の、「英語では違う単語があるのに、日本語だとそういえば同じ単語を使っているね」という例は、意外なほど思いつきませんね…。

まぁそれは自分たち側では区別をしていないからこそ、中々パッとは思いつかないのも当然なのかもしれませんけど、一つそれっぽいのでいうと、日本語の「試合」という言葉は、英語でいう「match(個人戦)」も「game(チーム戦)」もどちらも「試合」と呼んで区別をつけていないね、というのはあるかもしれません。


もちろん思いついていないだけで、他にもいくらでもあると思いますけどね!

「グラス」に戻ると、「コップとメガネが同じ単語なんて、不便だなぁ」というのも言いがかりというか、気付いていないだけで日本語にも同様のパターンは確実にあると思われるため、言葉・言語なんてそういうものでしょう、の一言かもしれないですね。

(有名所では、イヌイットの言葉では「雪」を表す単語が200種類以上ある…なんてこともどこかで聞いたことがある話といえましょう。

 ただし、これに関しては、日本語版記事はありませんでしたが英語版Wikipediaには記事も存在しており…

en.wikipedia.org
…どうやらこの辺は文法構造に由来するもので、「必ずしもその説は正しいとは限らない」と主張する向きもある、議論の的の話題ではあるようです。

 ただ、上記記事内にもありましたが(今回は詳しくは触れないものの)、北欧・ロシアの一部で使われるサーミ語では、『雪の種類、雪の跡、雪の使用状況などに関する単語は300種類もあると結論付けられている』という記述もありました。

 いずれにせよ、言語が文化の影響を大きく受けているというのはとても自然な考え方ですし、言葉によって得意分野不得意分野があるのは、そりゃそうでしょうね、と思えるのには違いない気がしますね。)


…と、結局話が脱線していますが、「グラス」に戻ると、「ガラス的なもの」以外の意味は……これもそれなりに有名ですかね、そう、ズバリ「」!

今の時代は「草」という単語に「(笑)」という新しい意味が誕生して、僕はなぜか自分で使うことは絶対にないんですけど(「草」に限らず、その由来である「www」も、なぜか自分では利用を避けています)、ネットスラング的なこの表現は、めっちゃ好きですねぇ~。


もちろん英語の「グラス」にそんな意味は微塵もないんですが(笑)、本当に一般的な「草」といえば、「グラス」ですね。

似たような意味の英単語には、「herb」や「weed」もあって、実際どれも「草」と訳せますけど、これはそれぞれ「香草(ハーブ)」「雑草」という別のより相応しい訳語がありますから、「日本語だと同じ『草』って言葉だけど、英語には別の単語があるね」の例ではない感じでしょうか。


「草」の意味の「グラス」はあまり日本語では聞き慣れませんけれども、あぁ、「グラスホッパー」という形なら、映画化もされた伊坂幸太郎さんの有名な小説や、音楽好きとしてはそれより断然スピッツの曲名に思えますけど、他にもカクテルの名前なんかとしても結構有名なようで…

https://ja.wikipedia.org/wiki/グラスホッパー_(カクテル)より

…僕はお酒は完全にモグリどころかノータッチなので分かりませんけど、「禍々しい草色過ぎて草」と思える、結構ヤベー色合いですね(笑)。


まぁカクテルも、小説も音楽もそれだけを味わったら多分本来の意味は中々分からない気もしますけど、「グラス(草)」を「ホップ(飛ぶ)」する「er」(早速出て来ました、ここ最近の記事で見ていた動作主名詞を作る-erですね。まぁ別に記事で触れていなくても、そんなの常識過ぎますけど(笑))で、ズバリ、グラスホッパーってのはバッタ(や近い昆虫・キリギリスを指すこともあるみたいですが)のことなんですね!


…っていうか、バッタとキリギリスってそういや何が違うんだ?と思えましたが、検索トップに出てきた浜松科学館のめちゃくちゃ分かりやすい記事(↓)によると…

www.mirai-ra.jp

触角が体長よりも長ければキリギリス、短ければバッタです。

…とのことで、分かりやすすぎる!


まぁ、僕は昆虫少年でもないため、そんな違いは割とどうでもいいので、どちらも「グラスホッパー」で区別をしていない英語に、こればっかりは一票を投じたい所かもしれません(笑)。

 

と、バッタにまで話がホップしてしまいましたが、そんなわけで「ガラス」と「草」が、カタカナ表記の英単語だとどちらも「グラス」になるわけですけど、これは当然、glassgrassかですね。

まぁこれも、正直、語呂とかなくても何とな~くどちらがどちらかはイメージできてる気もしますけれども、結論からいうと、当然、「ガラス」がglassで、「草」がgrassになります。


例によってド忘れ時の備忘録・思い出し法も考えておくと、まぁ、ガラスはやっぱり基本は窓にはまってる板みたいなイメージですから、もう「l」という形がそのまま横から見たガラス板を表しているとでも覚えておけば一発でしょうか。

幸い「草」の方の字面的にも、「r」は芽吹いたばかりの草っぽい(あるいは風になびく草)ともいえますしね。


とはいえそういう子供だましの覚え方以外にも、これはもっと良い覚え方があって、grassという語は元を辿るとgreen(緑)やgrow(育つ)を意味するゲルマン祖語に起源を持つようで(参考:ETYMOLOGEEK(語源学オタク)の記事より)……

(まぁこれも「『グリーン』や『グロウ』のスペルも、ぶっちゃけLとRで迷うぞ」って話かもしれないものの、特にグロウなんかは、glowだと「輝く」なんて意味で、「グローライト」とかも聞き覚えがありますし、例によって「光はL」のイメージ通りですから、超基本単語ですし、グロウは問題なくいけるんじゃないかな、なんて思います。)

…なので、の方は成長という語と同じ、GR-で始まるものだったな、と覚えておくと完璧でしょう。


まぁ覚え方というかそういう知識的なものも、結局有機的に色々な方面から広げていくのが一番で、こういう話を覚えておけば、逆にグリーンのスペルを迷ったときなんかにも応用可能だ、ってことかもしれませんね。

 

…というところで、結局一項目だけで案外それなりのボリュームになったので、今回はこの辺にさせていただきましょう。

…あっ!またアップ直前に、書こうと思っていたネタ、今回はグラスホッパーの方にかかずらい過ぎて、ガラスの方で話を広げておこうと思った点で1つ、触れるのを忘れていたものを思い出しました!


次回以降のネタは本当に広げる話もないと思うので(…って、毎回そう言ってて(まさに今回も)、結局無理やりしょうもない話に広げてる気もしますけど(笑))、次回はせっかくなので忘れていたガラスネタから参りましょう(全く大した話ではありませんが)。


アイキャッチ画像も、前回、「次回はアダプトで…」とか言っていましたが、実にシャレオツな、アイキャッチにピッタリなグラスホッパーカクテル(そう聞くと響きがいいですけど、「バッタカクテル」と聞くと正直グロいので、英語話者の人たちはこの名前大丈夫なんでしょうか?(笑))があったので、今回はそちらを採用させていただきましょう(笑)。

アダプトはまた次回以降ですね。

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