続・青い花で学ぶ英語(プラン・ミサ・ちなみに)

SBF(英語版青い花・Sweet Blue Flowers)で気になった英語表現、残す所は日本語版8巻相当の、非常に些細な2項目のみで、短すぎる感じに思えたため、1点、青い花やSBFとは全く関係ないですがFrankさんとやり取りをしていて一番気になった言い回しと、それでもなおまだ短かい気がしたので、さらにもう1つ別のネタを……と思ったら、その3つで案外いい量になったので、そちらはまた次回にまわすことで、記事の水増しをさせていただきましょう(笑)。

 

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青い花で学ぶ英語】

(8) p. 41:"THEN IT'S A PLAN!"(「ならそれでいいね!」)

こちら"It's a plan!"という表現ですが、直訳で読むと「それは計画だ!」と言ってるように思えるんですけど、実はこれ、planという語に「良い計画」という意味まで込められている感じで、ある意味定型句で「いいね!」という意になる、イディオム的な決まり文句なんですね。

これも自分自身のエピソードというか経験がありまして、こっちへ来て割とすぐの頃、別の大学の研究室の教授とコラボ研究(といっても、その研究室で扱う生体分子に面白い挙動を示すものがあり、その研究室では分析が出来ないから、その分析実験が得意な僕の所属していた研究室に依頼が来て、送られてきたサンプルを僕が分析した、という程度の話ですが)をしており、確か最初の分子での分析・検出は成功して、次のがちょっと上手く行かなかっただかで、「原因はコレコレだと思うので、次はドコソコをカクカクシカジカ変えて分析すれば上手くいくと思う」というメールをそのコラボ相手の教授(自分の研究室の教授にも含めてですが)送ったところ、"Sounds like a plan!"という一言だけの返信メッセージが返ってきまして、このイディオムを知らなかった僕なんぞはビックリ仰天してしまったわけです。

もちろん、上述の通りこれは賛成を示す決まり文句で、「いいね!」という返事をもらったということだったのですが、そのまま読んだ僕は「計画に聞こえる!」=「そんなもん、実現可能性のない、頭の中で考えただけの、ただの計画じゃないか!」と、いきなり怒られたかのように感じてしまい、たまげたということですね(笑)。


「マジか、そんなおかしいこと言ったか…?」と思ったものの、「絵空事だ!」と言われたような気がした僕は気が動転し、「確かにあくまでも現時点では単なる計画 (a plan) でしかないのですが、これこれこんな結果も事前に出ているので、恐らく上手くいくのではないかと思います」…的な説明&釈明メールを追って返したわけですが、まぁ教授連中も忙しいので、もしかしたら多分「こいつ、誤解してるな」と思われたかもしれませんが特にそれに対する返信やコメントはなく(まぁ、「いいね!」に対して「これこれこういった理由で多分大丈夫ですからね」という追加メッセージは、別におかしくはないですしね。まぁ「もちろんあくまで計画ではあるんですけど…」という前置きの部分は、明らかにイディオムを誤解してますが(笑))、普通にその後実験して結果を送って上手くいった、という、そんな出来事もよく覚えています。

ちなみに指摘もなかったためその時は全く気付かなかったものの(とはいえ、コラボ相手の大学研究室なんて、会社でいえばビジネスパートナーの取引先みたいなもので、その相手スタッフに対していきなり「絵空事だ!」の一言だけを送ってくるわけもないんですけど(笑)、この時は「ちょっと変だな」と思いつつも(そもそもめっちゃ気の良いおっちゃんみたいな教授でしたしね)、なぜか「イディオムかも?」と思って調べることまではしませんでした)、その後……何で気付いたんだったかなぁ、何かを読んでてまたこの表現に出くわして、どう考えても同意している文脈だった&あのコラボ教授からいきなり説教もらった(かに思えた)当時の印象はもちろん強く残っていたのでこの表現自体強く記憶に残っていたこともあり、すぐにピンと来て調べた結果、まさに「提案に対し賛成をする時に用いられる表現」と気付いたわけですね。

気が付いた時はよっぽどコラボ相手の教授に「あの時はこのイディオムを知らずに、トンチンカンなことを言ってしまいましたよ、HAHAHA!」みたいなメールを送ろうかとも思いましたが、それ以降別に共同研究もしておらず、そんな些細なこと絶対ぇ覚えてすらいないと思われたので、まぁそんなくだらないメッセージを送るのはやめておきました(笑)。


実際案外使われる表現に思うので、僕のように「それは計画だ!」と受け取ってマゴマゴしたりカチンと来たりしないよう、ぜひご注意ください、というお話でした。

 

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(8) p. 119:"MASS"(ミサ)

これはあーちゃんの入学式の回想シーンで、「式典て教会でやるんだっけ」という兄の問いかけに、あーちゃん母が「バカ 教会はミサやるとこでしょーが」と返答するシーンですけど、ミサなんて単語、英語で触れたことがなかったから当然かもですが、MissaとかあるいはMythaとかまぁ何かそんな感じのそれっぽいスペルかと思っていたのに、英語でミサはまさかの"Mass"とは驚きでしたねぇ~。

とはいえMissaというのも間違いではなく、こちらはラテン語表記とのことで、英語ではMass(発音は、当然「マス」)と書く、ということのようですね。

en.wikipedia.org
Massといえば、個人的にはやはり自分の専門的にはマス・スペクトル=質量分析が思い浮かんでしまいますが(以前の記事分子生物学入門ネタでも触れていました)、恐らく一般の英語圏の人には、Massといえば「教会のお祈り」というイメージが強い語なのかもしれませんね。


ちなみにバカにされている兄ですが、僕も普通に「式典=教会」が成り立たないイメージとかは全くなかったので、最後までギャグキャラだった兄とはいえ、ここは兄のことをバカにできない感じでした(笑)。

 

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Frankさんからのメールでよく見た言い回し:"Incidentally, ..."(「ちなみに…」)

全く大した単語でもなく普通に使われてるワードだと思うんですけど、このincidentallyは何故かあんまりこれまで僕は触れてこなかったため、意外性のある(というか、「ん?」と思った)表現でした。


AccidentとIncidentという語は日本語でも最早おなじみだと思いますけど、こちらは日本語にも完全に一対一で対応しているといえる素晴らしい語が存在するのでめちゃくちゃ覚えやすい単語といえますね。

アクシデントが「事故」、インシデントが「事件」…と訳すのがズバリで、アクシデントというのは当然「意図せず、思いがけず起きた出来事」である一方、インシデントというのは「意図的に、しばしば悪意を持って起こされた(もちろんそうとも限りませんが)出来事」と僕は習ったこともあり、この分かりやすい違いを踏まえると、その副詞形のincidentallyとは…?と若干疑問に思えました。


もちろん、逆のaccidentallyという語は自分自身めっちゃよく使う表現で、「意図せず間違って・ついつい・偶然うっかり」という、言い訳に持って来いの単語なのでよく使うわけですけど(笑)、いわばその逆の立場の言葉なんだから、「意図的に・確信犯的に・必然性のある流れであえて述べると…」って意味かなぁ…?と思えたものの、どう考えても文脈的に違うんですよね。


ちなみに調べるまでもなく、あぁこれはまさに「ちなみに」って意味で使ってるんだろうな、という推測は立ちましたけど(そして実際そういう意味です)、インシデントという単語から「ちなみに」というニュアンスにはあまりつながらなかったものの、incidentには事件以外にも「付随的に」という意味もある単語なので、その意味で、「ついでにいえば…」という感じで「ちなみに」という語意になる感じですね。


僕も「ちなみに」という語はめちゃくちゃ多用しますし、日本語思考で英語に変換しているので今まで自分で使っていてもおかしくなかったんですけど、僕の場合、そう言いたい時には「by the way」(ところで)とかを使っていた感じですかねぇ。

あるいは、"Speaking of which,"とか"Speaking of ○○,"(「そういえば・その話で思い出したけど」「○○といえば」で使える決まり文句)を、「ちなみに」代わりに使っていた気もしますが、これは、例の大変仲良くしていた中国人の元同僚が頻用していた表現だったので、それを吸収した感じですね(日本人的にはやはり、中学英語のby the wayで全て乗り切っちゃうのが一番自然で楽ですし(笑)、その経験がなければこの表現も自分では使ってなかった気がします)。


どうしても"Incidentally,"という字面を見ると「これは事件なんだが、…」と仰々しいことを言っているように見えてしまって自分で使うのは抵抗がありますが、実際そんな意味は微塵もない勝手な思い込みでしかないですし、便利な表現ですから、Frankさんから吸収させてもらって、話の途中でちなみたい場合、ぜひ使っていこうと思います。

 

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アイキャッチ画像用の表紙、今回は現在連載中の『おとなになっても』から、既に英語版の方を使わせてもらっていましたが現在英語版は4巻までしか出ていないようなので、続きを日本語版からお借りいたしましょう。

4巻は綾乃先生ソロでしたが、今巻は朱里さんソロですね。

とても良い表紙です。

『おとなになっても』5巻表紙、https://www.amazon.co.jp/dp/B09F341GDFより

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