個人的に、英語の上達が圧倒的に早いタイプには、2種類あるように思います。
1つ目は、これはもう文句なしに、幼い子供です。
こないだ卒業してしまったんですけど、同じ研究室に、ちょうど子供を産んだばかりで大学院に入ってきた、非英語圏(夫婦とも)の学生がいました。
卒業の時点で、最初赤ちゃんだった娘さんは6歳か7歳になってたわけですけど、その頃にはもう、完全に英語ネイティブの子供なわけですよ。
(もちろん両親との会話は、両親の母国語です。)
その学生いわく、「幼稚園に入って3日後には、私たちより英語上手くなってた(笑)」とのことでした。
まぁそれはちょっと大げさに言ってると思うんですけど、子供の吸収力の速さには本当に驚かされます。
これ、何でなんでしょうね…?
科学的なメカニズムはまだ解明されていないと思いますが、個人的に、言語の獲得は、論理的思考力の獲得とのトレードオフなのではないか、と睨んでいます。
幼い子供は、信じられない速度で言葉を吸収しますが、その代わり、論理的な思考をする力には欠けています。
一方大人は、論理的な思考回路を形成し、複雑な計算や未来予測、深く素早い課題の処理や情報の取捨選択などが可能となるわけですが、それと引き換えに、新しい言語をスポンジのように吸収する能力が失われてしまっているように思えます。
自分の経験(=自分自身および周りの観察)からも、「新しい言語を獲得する力」と「論理的思考力」とは、ちょうど互いに逆向きの相関関係があるのではないだろうか、という気がしてなりません。
まぁ別に何の具体的根拠も客観的データもない、「何となく、ぼんやり、そんな気もする」的な印象論でしかないんですけどね。
っていうか、多分、「自分の言語上達能力が低いのは、論理的思考力が高くなりすぎたせいだったんだよ!」(ナ…ナンダッテー!!) みたいな風に持っていきたいだけの、ただの自分の願望を垂れ流してるだけの、単なる偏見をほざいてるだけの、しょうもない愚論でしかなかったかもです。
面目ねぇ。
でもやっぱり、
「全人類に共通して、何もない所から音声言語は自然と獲得できるのに、論理的思考力を身に付けるには、後天的な努力が必要」
(=例えば数字が読めるようになった子供に、数字だけで記述されるような論理式、例えば四則演算の計算表とか九九の歌とかをどれだけ与えても、自動的に運用可能となる言葉とは違って、恐らく自然には知識が体系化されない。教育が必要)
…というのは、よく考えたら面白いですね。
僕自身の話になりますが、実際、就学前によく車の中で九九の歌を聞いていたので、九九は小学校入る前の時点で、呪文として完全に覚えてはいたんです。
そしてあれはそう、1年生か2年生のある日、水疱瘡か何かで学校を1週間とかまとめて休んだので、その間に学校で習って宿題になっていたらしい、2ケタ引く2ケタの計算問題ドリルを、ようやく治って学校に行く前日ぐらいに、家で解かされてたんですね。
しかし、繰り下がりのある筆算について、マジで全く一切何も教わったことがなかったので、何をどうすればいいのか本気で何の手がかりもなかったんですよ。
母親に質問するも、別に幼児教育をかじったこともない母親にとって、あまりにも当たり前すぎる話すぎて上手く説明ができなかったのか(まぁぼんやり覚えてる限り、ちょっと下手すぎる説明でしたけど(笑))、どれだけ聞いても、本っ当に心からルールが1ミリも理解できなかったんです。
チンプンカンプン埒が明かないまま、重苦しい空気の中ただただ時間だけが流れていきましたが、どうすればいいのか教科書を開いてやり方を参照してみる、といった知恵も、当時水疱瘡あけで虚弱状態だった紺助少年(治ったんじゃなかったのかよ)には浮かぶべくもなく……
しまいにはなぜこの少年はこんなことが理解できないのかが理解できずに母親は匙を投げてぶち切れ、当然、自分も逆切れで号泣、阿鼻叫喚の地獄絵図ですよ(いやまぁそこまでじゃなかったというか、母親は普通にお昼を作りにいっただけですけどね)。
泣きながらおにぎり貪り食って、いいともを見てた記憶が鮮明に残ってますけど、幸い割と頭のいい子だったからか、いいとも見終わったらできるようになってました(笑)。
…いやまぁ流石にタモさん見ていきなり謎の筆算ができるようになるわけもないので、もうちょい時間はかかった気がしますが、とにかく、算数・数学で一番挫折したのは、マジで冗談抜きに、あの、何の説明も受けずに、いきなり繰り下がりのある2ケタの引き算の筆算を初見で解かされていた、魔の午前11時台だったように思います。
だって全くルールの分からないゲームをいきなりやらされたようなもんだったもんなぁ~。「隣から1を借りてくる」って何だよ(笑)。いつ返してくれんだよ(笑)。いやぁ、あれには参ったぜぇ~。
…って、何を言いたかったかというと、「九九をマスターしていても、2ケタの引き算すらまともにできやしないんです、論理的思考力に欠ける、子供の未成熟なスポンジのような脳みそでは…」ということでした(それだけのために、この長文……?!)。
尋常じゃないレベルであまりにもどうでもよすぎる無駄話、これは大変失礼しました。
少なくとも、婚活ブログで語るような話ではありませんでしたね。かたじけねぇ。
ただまぁ、論理的思考力うんぬんはどうあれ、言葉に関して「子供の上達が早い」ということに異論がある方はまずいらっしゃらないことでしょう。
とりあえず僕は、子供の頃に英語に触れていたわけでもなんでもないので、残念ながらその条件は全く満たしていませんでした、という、ある意味自己紹介的なお話でした。
(筆算のエピソードを唐突に思い出した結果ノリノリで書き殴ってしまったため、せっかく1000字程度だったのが、またあっさり2000文字を超えてしまいましたね。反省してま~す。)
では、英語の上達が圧倒的に早いタイプと思われる、幼い子供以外のもう1つの条件とは、一体何なのでしょうか…?
次回、その謎に迫ります…!(とかいって、またしょうもない自分の考えをクッチャラ述べるだけなんですが)