老化の敵、フリーラジカルとは一体…?

前回は老化と戦う抗酸化物質に関する記事を見ていましたが、ここ最近はネタ探しに必死で、解説記事中に貼られているリンク記事を全てクリックするようにしているんですけど、その戦う相手、フリーラジカルについてのまとめ記事が目に付きました(↓)。

 

health.clevelandclinic.org

 

まぁ前回もチラッと書いていた&触れられていた通り(いや、ラジカルについては触れようと思ったけどややこしくなるだけなので、僕自身は書いてはいませんでしたが)、一番分かりやすく書いても「安定した電子対を持たない物質」としか言えず、ちゃんと理解するにはやっぱり電子軌道論をある程度理解する必要があるため、なかなか小難しい話にはなるわけですが…

 

…とはいえ、クリーブランド・クリニックは医療機関であり、教育機関ではないので、そういう原理・基礎理論とかは恐らく語られていないでしょうし、全くどうでもいい点かもしれませんね。

 

ラジカルというのがどういうものかについては、まぁウィキペディアとかを見るのが分かりやすい気もしますし…

 

ja.wikipedia.org

 

…実生活と結び付けてあれこれどういうものかという話は、普通に厚労省のe-ヘルスネットの簡単な記事を見れば十分にも思えるわけですが…

 

www.e-healthnet.mhlw.go.jp

 

…ま、せっかくなのでクリ・クリ記事も参考にさせていただきましょう。

 

先ほどは「一番分かりやすく書けば…」とか言いつつ「電子がどうこう」と書いてしまいましたが、どう考えても分かりやすく書けば「めちゃくちゃ過激な(=ラジカル)反応性を有するもので、細胞やDNAをジャンジャン攻撃してくる厄介なヤツ」ってものですね。

 

まぁそれが具体的に、医学的にはどういう風に捉えられているのか、早速health essentials記事の方に参りましょう。

 

フリーラジカルを気にかけるべき理由(Why You Should Care About Free Radicals)

抑えつけてくれる抗酸化物質がないと、フリーラジカルは悪さをしてしまうのです

 

 

人間の身体は、互いにバランスを保ち合うことで維持されている、信じられないほど複雑なプロセスから成るシステムによって運営されています。顕微鏡レベルの世界では、人間の健康というのは部分的に、入念に振り付けがなされた分子間のダンスの結果であるともいえるわけです。

ステップが正確に踏まれれば、健康を維持する手助けになる形で、分子は協調して働きます。しかし、1つの分子が左に、もう1つの分子が右に傾いてしまえば、間違ってしまったラインダンスのように、衝突は避けられません。

さて、フリーラジカルの登場ですが、これは放っておくとパーティーをぶち壊す可能性のある分子なのです。

フリーラジカルという言葉は、どこかで間違いなく聞いたことがあることでしょう。これはしばしば、皮膚の老化、ガン、アルツハイマー病などと結び付けられていることが多いですが、実際のところフリーラジカルとは何なのでしょうか?そして、どうすればそれを食い止めることができるのでしょうか?

フリーラジカルとその対策について、登録栄養士のアンソニー・ディマリーノRDに、フリーラジカルが何なのか、および私たちができることについて分かりやすく解説していただきました。

 

フリーラジカルとは何?

要するに、フリーラジカルというのは、ダンスの相手を探している不安定な分子なのです。

分子は、部分的には電子でできています。その電子の総数は、通常偶数となっています。しかしフリーラジカルは奇数の電子を持っているのです。そしてフリーラジカルはそれを快く思っていないのです。

フリーラジカルは外殻から電子を1個失っています。だから不安定になり、皮膚細胞、血液細胞、あるいは可能ならどこからでも、電子を奪いに行くのです。それが周囲の細胞にダメージを与えることにつながるわけですね」とディマリーノ栄養士が説明しています。

再度ダンスを思い起こしてみれば、フリーラジカルというのは手の届く所にいる誰でも捕まえて、ドーシードー(※スクエア・ダンスでパートナー同士が背中合わせになって1回りする動き)をしてくる喧嘩腰の友達といえるわけです。

抗酸化物質もまた不安定で、パートナーを探しています。フリーラジカルと同様、抗酸化物質も電子の数が不均等になっています。しかし、フリーラジカルとは異なり、抗酸化物質は通常、自分自身をコントロールするために、他の安定した分子から電子を奪うことはありません。

しかし抗酸化物質は、フリーラジカルから不対電子を喜んで奪ってくれるのです。その結果、両分子は偶数の電子同士でぴったり落ち着くわけですね。

抗酸化物質がなければ、フリーラジカルは誰とでもタンゴを踊ってしまいます。そして、その過程でつま先を踏んで躓いてしまうのです。

 

フリーラジカルは酸化ストレスを生む

フリーラジカルを抑える抗酸化物質が足りないと、フリーラジカルは暴走し、電子を奪えるあらゆる所から奪っていってしまいます。安定した分子から電子を貪り食らうフリーラジカルが増えすぎた場合、これは酸化ストレスと呼ばれるものとなります。そうなると、細胞はダメージを受け、死に至ることさえあるのです。

フリーラジカルが蓄積して電子を奪い始めると、順に、その奪われた分子は不安定になっていきます」とディマリーノ栄養士が語っています。「それがDNAレベルまでの細胞損傷につながるのです。だから、体の特定の部位に酸化ストレスが生じると、老化や病気の兆候が見られるようになってしまうわけですね。」

酸化ストレスとは、舞台の袖にできた制御不能モッシュピット(※ライブハウスなどで客が躍る最前列のエリア)のようなものです。そして、フリーラジカルは、身体に肘鉄を食らわせてくるわけです。

 

酸化ストレスの健康への影響

複数の研究で、フリーラジカルの蓄積による酸化ストレスが、多くの病気や老化の兆候に関係していると結論付けられています。

フリーラジカルが引き起こす不安定性は、DNAレベルにまでダメージを与えるのです」とディマリーノ栄養士が説明します。「細胞がダメージを受け、そして悪影響が出現してきます。なので、日光に当たり過ぎると、皮膚に酸化ストレスが生じ、シミや皮膚ガンの原因になるわけですね。高血糖状態は血管に酸化ストレスを与えますが、これは例えば心臓病や血行不良を引き起こす可能性があるものだと言えます。」

フリーラジカルによるダメージが関係している病気の簡単なリストには、以下が含まれます:

 

何がフリーラジカルを引き起こすの?

研究によると、フリーラジカルは自然に発生する分子で、人間の体内でも作られるし、環境から体内に入ってくるものでもあると説明されています。

環境中のフリーラジカルの発生源には以下が含まれます:

  • タバコの煙
  • 環境汚染物質
  • 特定の薬物や農薬
  • 工業用溶剤
  • オゾン
  • 紫外線(直射日光や日焼けマシンなど)

また、ストレスや炎症に反応するなど、体内でもフリーラジカルは自然に生成されます。複数の研究により、酸化ストレスは極端な強度の運動後にも生じ得ることが示されています。

 

フリーラジカルの減らし方

実際の所、フリーラジカルを完全に避けることはできません。しかし、不必要なフリーラジカルにさらされるのを制限することは可能です。

フリーラジカルがダンスフロアを占拠しないようにするには、2つの方法があります。ひとつは、入って来るフリーラジカルの数を制限すること。もうひとつは、フリーラジカルが主役にならないよう、十分な抗酸化物質を摂取することです。

 

フリーラジカルへの暴露を制限する

研究者が、大量のフリーラジカルから身を守り得る方法をいくつか提案しています:

  • タバコを吸わない
  • アルコール摂取を控える
  • 日光に当たる時間を制限する(日焼け止めをきちんと使う)
  • ストレスを管理する
  • できる限り汚染物質を避ける

 

抗酸化物質でフリーラジカルと戦う

フリーラジカルが健康な細胞にツーステップを仕掛けないようにするには、抗酸化物質が鍵となります。体内で自然に作られる抗酸化物質もありますが、ディマリーノ栄養士によれば、抗酸化物質が豊富な食事も有効だということです。

食事から抗酸化物質をしっかり摂取することで、酸化ストレスやダメージのリスクを最小限に抑えられることが証明されています。抗酸化物質を多く含む、以下のビタミンが豊富な食品を試してみましょう:

  • ビタミンCブロッコリー芽キャベツ、ブルーベリー、カリフラワー、マスクメロン、グレープフルーツ、葉物野菜、ケール、イチゴ、サツマイモ、ピーマン、トマト、柑橘類
  • ビタミンE: アーモンド、アボカド、ヒマワリの種、オートミール、豆類(大豆、レンズ豆、スプリットピー)、ピーナッツ、赤ピーマン、葉物野菜
  • ベータカロチンアプリコットマスクメロン、マンゴー、ニンジン、グレープフルーツ、ピーマン、アスパラガス、ビート(テンサイ)、ケール、マンゴー、オレンジ、桃、ピンクグレープフルーツ、カボチャ、スクワッシュ(※ズッキーニも含むカボチャの仲間)、サツマイモ、トマト、ミカン、スイカ
  • セレン: 卵、マグロ、サケ、玄米、タマネギ、鶏肉、貝類、牛肉―週に1~2食まで
  • 亜鉛:牛肉、鶏肉、牡蠣、エビ、ゴマ、カボチャの種、ひよこ豆、レンズ豆、カシューナッツ、強化シリアル
  • フェノール化合物: リンゴ、ワイン(適量)、タマネギ、茶、ココア、ベリー類、ブドウ、ピーナッツ、並びにオレガノ、タイム(ジャコウソウ)、ローズマリーを含むスパイス類

フリーラジカルと同様、抗酸化物質も不安定な分子であるため、過剰に摂取すると害を及ぼす可能性があることを覚えておきましょう。ディマリーノ栄養士によれば、抗酸化物質の過剰摂取は問題になり得るとのことなので、サプリメントを考える前に、健康的な食品から抗酸化物質を摂取することを心がけるようにしてください。


「適切な栄養を摂るという点では、食事第一が常に最善の方法です」とディマリーノ栄養士がおっしゃいます。「食事から十分な抗酸化物質を摂取できていないと思うのであれば、サプリメントが有効になり得るかどうか、かかりつけの医師に相談するようにしてください。」

結論: フリーラジカルホイットニー・ヒューストンの歌のようなものです―誰かとただ踊りたくなってしまうものなんですね。健康的なライフスタイルを送ることで、できる限りフリーラジカルをシャットアウトしましょう。あとは、抗酸化物質が豊富な食事を摂ることで、生化学的な音楽のリズムを保つことが可能となりますよ。

 

歌や踊りの例え、逆に分かりにくくなってるだけじゃない…?とも思えましたが(笑)、意外と、簡単にではあるものの電子の数なんかも含むメカニズムの部分にまで話を広げてくれていた、非常に良いまとめ記事だったように思えます。

 

前回の抗酸化物質記事では、「抗酸化物質は、一切何のリスクももたらしません、メリットのみです」とか豪語されていたはずが、今回は「摂り過ぎに注意」ってちょっと一貫性がない気もしましたが(笑)、まぁ個人的には常識の範囲内なら害はないような気がしますね。

 

健康でいられるよう、なるべくフリーラジカルが悪さをしない、ストレスフリーな状態を保ちたいものです。

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