全粒穀物の全て

前回の「謎の穀物」記事では、聞いたこともなければ特に食べたい気持ちにもならなかった謎の穀類が紹介されていたわけですけど、残念ながら地味にそれぞれの穀物に単独記事のリンクは貼られていませんでした(あったら順番に見ていって記事稼ぎに使えたのですが……一応、時系列的に、それより後に書かれた記事にリンクは貼られていないことが多いと思うので、もしかしたらあの記事以降に新しく作られている可能性もありますが、そこまで気にもならないので調べていません(笑))。

 

ただ、ホール・グレインこと「全粒穀物の真実の全て」みたいな記事へのリンクが目に付いたため(これは以前見ていた別の食べ物記事でもリンクが貼られており、その内読もうと思って開いてあるタブにも既にありましたね、「ホール・グレインのホール・トゥルース」みたいなクッソおもんない洒落(まぁ洒落でもないかもですけど(笑))のタイトルだったので覚えていました(笑))、穀物シリーズということで、今回はそちらを見てみようかなと思います(↓)。

 

health.clevelandclinic.org

 

まぁこの「whole=全」という語も、健康界隈ではキーワードといえる、「全部食べる=未加工、脱穀・精白していない丸ごとのもの」という意味ですね。

 

この手の記事タイトルなんて言った者勝ちな誇張の極みですから、絶対「真実の全て」が語られてるわけでもないと思いますが(笑)、早速参りましょう。

 

全粒穀物の真実の全て(The Whole Truth About Whole Grains)

全粒穀物が豊富な食事は腸の健康を改善し、心臓を保護することで、ガンのリスクを低下させる可能性があります

 

 

正しい食事は心血管系および健康全般の増進に役立ち得ますが、食品のラベルや名前は分かりにくいものです。

穀物に関しては特にそうですね。ほとんどの方は、全粒穀物を食べることが大切だと聞いて育ってきたことでしょう。それでも、スーパーのパン売り場を歩いていると、単語テストのように感じることがあるかもしれません: そう、穀物には全粒粉もあれば、精製、栄養強化、栄養補強、粗粒、細粒…それから「マルチグレイン」なんて謎めいた話は、もうやめて欲しいですね!

自分の食べている穀物が正しいかどうか、どうすれば確認できるのでしょうか?

全粒穀物とは一体何なのか、なぜ体にそんなに良いのか、およびどう見つければよいのかについて、栄養士のエリン・ロッシRD/LD(登録栄養士/管理栄養士)にお話を伺いました。

 

全粒穀物とは何?

小麦、オーツ麦、カーシャ、米のような穀物は、本来の丸ごと(whole)の状態(未加工)では、外側に層や被膜を有しています。全粒穀物はまず、ふすま、胚芽、胚乳の層からなる穀粒として収穫されるのです。

これらの層には、健康的なビタミン、ミネラル、食物繊維、それから炭水化物、タンパク質、および健康的な不飽和脂肪酸が含まれています。

しかし、加工(精製)された穀物では、この健康的な外側の層がはがされてしまっているのです。この製粉工程では、ふすま―ビタミンB群やミネラル類を含む、食物繊維が豊富な外側の層―が機械的に取り除かれます。また、製粉では、必須脂肪酸やビタミンEを含む胚芽層も取り除かれてしまっています。

だからこそ、穀物はできるだけ丸ごと食べたいのです、とロッシ栄養士が述べています。加工された穀物から作られた食品の中には、より健康的にするために栄養素が添加されているものもありますが、精製された穀物から作られた、栄養を高めてあるいわゆる「強化」食品でさえも、加工されていない全粒穀物に自然に含まれる健康的な特性には欠けているのです。

 

全粒穀物の健康効果

全粒穀物を多く含む食事は、以下の役に立ち得ます:

  • 体重増加を防ぐ穀物の外皮にはふすまや食物繊維が含まれており、満腹感が長続きします。その結果は?複数の研究で、全粒穀物をよく食べる方はBMIが低く、お腹から腰回りにかけて太りにくい傾向があることが示されています。
  • 腸内環境を整える。食物繊維は便を膨らませ、俗にいう「お通じが良い」状態を保つことで、消化器系の働きを助けます。しかし、それだけではありません!全粒穀物には腸内細菌叢を改善する効果もあると言われているのです。
  • コレステロール値を改善(または維持)する。食物繊維が総コレステロール値と悪玉(LDL)コレステロール値を下げるということは以前から知られています。複数の研究―2015年に発表されたこの研究を含む―で、オーツ麦がコレステロールを下げるのに最適な全粒穀物であることが示唆されています。
  • 血圧を下げる。2022年に発表されたこの研究により、全粒穀物を多く摂取することで、高血圧の発症リスクが長期的に低下する可能性があることが判明しました。
  • 2型糖尿病を予防する。全粒穀物を多く含む食事は糖尿病の予防に役立つことが研究で示されています。これは、太りすぎや肥満(糖尿病の危険因子)のリスクを減らすだけでなく、全粒穀物を多く食べる方は一般的に血糖値が低く、インスリンの感受性が良いからというのもその理由です。
  • 特定のガンのリスクを下げる。17の異なる研究を対象とした2020年の体系的なレビュー記事によると、全粒穀物を食べている方は、大腸ガン、結腸ガン、胃ガン、膵臓ガン、および食道ガンの発生率が低いことが確かめられたとのことです。
  • 心臓病と脳卒中を予防する。複数の研究により、全粒穀物を多く含む食事を摂ることは、心臓の健康に極めて大きな好影響を与えることが示されています。全粒穀物脳卒中の予防効果もあります。これが理由で、心血管系に不安のある方々に医師が日常的に勧めている2つの食事法、DASHダイエットと地中海式ダイエットはどちらも、全粒穀物が非常に重要な位置を占めているわけですね。

 

全粒穀物の種類

それでは、全粒穀物とは何か、そしてなぜ体に良いのかは分かりましたが、食生活を豊かにするためには具体的に何を食べれば良いのでしょうか?

以下を含む、多くの食品庫内の主食が条件に合います:

  • あらゆる種類のオートミール(未加工のオート麦からインスタントまで)
  • 特定の朝食用シリアル、グラノーラミューズリー
  • 白米以外の米―特に古代米
  • 全粒粉のパン、パスタ、クラッカー、および小麦粉
  • ポップコーン(およびコーン全般)

全粒穀物を使った料理をまだされていないのでしたら、以下の全粒穀物を食事に取り入れてみるのも良いですね:

  • キヌア
  • ブルグル
  • 小麦粒
  • スペルト小麦
  • アマランサス
  • ファッロ
  • 大麦
  • キビ
  • テフ
  • ソルガム
  • カーシャ
  • ソバ
  • ライ麦
  • フリーカ
  • フォニオ
  • ライ小麦

「調理済み食品を買うのは、特に全粒穀物から作られた食品を探している時には厄介かもしれません」とロッシ栄養士が注を加えています。以下のヒントが役に立ちましょう:

  • ラベルをチェックする。原材料の最初に 「100%全粒穀物」と記載されているものを選びましょう。
  • 「栄養強化」や「精製」と書かれている食品は避ける。これは、精製された穀物が含まれている証拠です。
  • 非営利団体・Whole Grains Councilの「Whole Grain」スタンプを探す。このスタンプがあれば、全粒穀物が少なくとも半分は含まれていることが分かります。

 

全粒穀物は健康に良いの?

ここ数年、全粒穀物は、精白穀物よりも特に全然優れているわけではないと主張するインフルエンサーやダイエット職人、および自称「専門家」の大合唱が増えてきています。全粒穀物は体に良くないというだけでなく、積極的に体に悪いとまで主張する人もいらっしゃるようです。彼らは、全粒穀物には「抗栄養素」がぎっしり詰まっており、慢性的な健康状態に苦しむ人が増え続けている原因になっていると主張しています。

しかし、科学的なデータは、こういった考えを一切支援していません。ロッシ栄養士も同じ意見です。

一日に摂取すべき炭水化物の量には限度があり―また他のものよりもより良いものも中にはありますが―、全粒穀物は主要栄養素の重要な供給源であり、バランスの取れた食生活の基礎となるものなのです。

ロッシ栄養士のアドバイスは?「全粒穀物を選び、精製穀物は避けてください。」そうすれば、血糖値を急上昇させることなく、こういった複合炭水化物の利点を最大限に生かしながら、体に必要な燃料を与えることが可能となりますよ。

 

真実の穀物

オートミール愛好家も、フリーカ狂の方も、ライ麦人間の方も、好きな全粒穀物を食べ続けましょう: 穀物は体に良いのです!そして、今まで試したことのない穀物に、恐れず手を伸ばしてみてください。

「加工穀物の代わりに全粒穀物を使ったおいしいレシピは本当にいっぱいあるんですよ」とロッシ栄養士が奨励しています。「そして、全粒穀物を使えば、どのレシピを作ってもおいしいと感じることができること請け合いです。」

 

知らない穀物、ありすぎワロタ(笑)。

 

今回は、そのほとんどにリンクがあって、「おっ、やっぱり個別記事もあるのかな?」と思ったら、ほぼ全てがしょうもないレシピ記事であり(前回もそうだったかもしれません)、解説記事は皆無でした。

…とはいえ、1つ2つ、しかも面白そうなやつにまともな記事があったため、次回はそちらを見てみようかなと思います。

 

内容に関しては分かりやすかったですが(まぁ複雑になりようもないですけど(笑))、冒頭で出てきた穀物外層の「ふすま」について、これは珍しく英語の方が馴染みがあるもので、我らがケロッグの「オールブラン」でおなじみ「bran」が日本語でいう「ふすま」なんですね~。

 

ちなみに胚芽と胚乳は、漢字もあって「穀物の一部なんだろうな」というのは(少なくとも、障子・ふすましか連想しない「ふすま」よりは)分かりやすいですし、英語も「germ」と「endosperm」なので、ブランよりは英語の馴染みが薄いかもしれませんね(「ジャーム」は、細菌・病原菌・微生物全般を指す単語でもありますし、ややこしさがある気もします(最も、原義というか第一義は「胚芽」だと思いますが))。

 

まぁ名前は特に気にせず、精白されていない茶色い穀物を優先しましょう、ということですね!

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