安全に断食するための6つのヒント

前回は、「16時間断食法」が有名な代表例と言える「間欠的断食」についてのhealth essentials記事を参考にさせてもらっていましたが、そこでもまた、断食やその他いくつか面白そうな関連ネタがリンク付きで紹介されているのが目に付きました。

 

まずは流れ的にも断食について、断食全般に関する「6つのヒント」とやらが述べられている記事(↓)を見て行こうかと思います。

 

health.clevelandclinic.org

 

本題とは全く関係ありませんが、「~のヒント」という言葉、まぁ英語でも「hint」という語はあるわけですけど、そちらは「何か具体的な問題を解く手がかり」という意味でしか使われないものであり、「より良く生きるための〇個のヒント」みたいな、「助言・秘訣・コツ」みたいな意味で使われることはまず間違いなくない感じです。

 

その代わり、ちょうど完全にそんなニュアンスで使われる英単語がズバリ、今回の紹介記事のタイトルにもなっています、「tips」なんですねぇ~。

 

もちろん、レストランで払う「チップ」とか、より第一義に近い「(特に何か尖っているものの)先端」という意味もあってスペルとしては全く同じ語ですけど、こういった「こっそり教えるコツ・裏技」的な感じでも、色々な場面でめちゃくちゃよく目にする語ですね。

 

ということで、絶食する上でのtips、今回も早速参りましょう。

 

安全に断食を行うための6つのヒント(6 Tips for Fasting Safely)

水分補給、糖分カット、薬の管理など、事前に計画を立てましょう

 


断食を想像するだけで、お腹が空いてくることもあるかもしれませんね。健康上の理由であれ、宗教上の理由であれ、ある程度の時間食事を摂らないことを計画しているのであれば、全体を通して健康を維持するのに役立つ、重要なヒントがいくつかございます。

 

断食とはどんなもので、どう働くの?

断食とは、完全にであれ部分的であれ、食べ物かつ/または飲み物を断つことを意味しています。しかし、事は必ずしもそう単純ではありません。

「断食には様々な方法があるのです」と、肝臓専門医のニザール・ゼイン医師がおっしゃっています。「時に、断食とは、炭水化物や脂質のような特定の種類の食べ物を避けることを意味しています。それ以外には、全体的にカロリーを減らすことを指す場合もありますね。それから、1日以上まったく食べない(時には飲まない)断食なんてタイプもありますよ。」

  • 宗教的断食: 多くの宗教が、精神修養として何らかの断食を推進しています。
  • 間欠的断食: 間欠的断食にはいくつか異なる種類がありますが、これは、ある一定期間、意識的にカロリーを減らすことに重点を置いた食事のパターンというものです。食事と断食を意図的に交互に繰り返す形を取ります(断食の「パターン」や「サイクル」と表現されることもあります)。
  • 食事制限ダイエット: 例えばケトダイエットでは、食事から炭水化物や糖質が完全にカットされます。
  • 医療処置前の断食: 手術や、特定のタイプの血液検査、画像検査、または診断的処置を受ける前に、断食をするよう医療従事者から指示されることがあるかもしれません。

減量のためなど、何らかの継続的な断食を始める前には、医療従事者に相談するようにしてください。

 

正しい断食のやり方

宗教的な祭日や医療処置のためなど、短期的な理由で断食をする必要がある場合の大切な秘訣はこちら: 準備することがキーなのです!

「前もって準備することで、体に負担がかかりにくくなることでしょう」とゼイン医師が話しています。全く食べない断食期間中に健康とエネルギーレベルとを維持するのに役立つ、6つのヒントをゼイン医師がシェアしてくださいます。

 

1. 徐々に始める

いきなり断食を始めるのは、体にショックを与えます。その代わり、断食の数日前から―あるいは数週間前からでも―食べ物や飲み物を少しずつ減らしていきましょう。

「1日3食しっかり食べて、食間にはおやつを食べていた所から、ある日突然食べるのをやめることはしないでください」とゼイン医師が警告します。「体が定期的な補給に慣れていると、断食中にエネルギーレベルを維持するのが難しくなってしまうかもしれません。」

 

2. 前もって糖分を控える

断食に入る前は、糖分の摂取を控えめにしましょう。クッキーや甘い紅茶をたくさん食べると、その場では満足感(および満腹感)が得られるかもしれませんが、1~2時間後に血糖値が急降下すると、空腹感と脱力感に襲われる可能性が高くなります。

他にもあり得る副作用は…?Hangryな気分―機嫌を破壊してしまう、空腹(hungry)と怒り(angry)が混ざった気分―は、対人関係にまで波及する可能性があるものと言えましょう。

長時間にわたって十分なエネルギーを保つために、断食前の食事は、複合炭水化物(全粒粉のパスタ、玄米、ジャガイモなど)とタンパク質(肉、豆類、種類など)で満腹になるものを計画しましょう。

 

3. 薬の服用を前もって計画する

どのタイプの断食であっても、始めるにあたり、服用している処方薬についてかかりつけの医療従事者に相談するようにしてください。

薬の中には食事と一緒に服用する必要があるものもありますし、他にも、発作性疾患のために服用している薬のように、必要不可欠で急に中止すべきではないものもあります。このような場合は、安全な断食法、または断食の変更法について、担当医から指導を受けることが必要です。

「断食で良くない結果になるのは、薬を正しく服用しなかったことが原因であることが多いのです」とゼイン医師が情報共有をしています。

 

4. 水をたくさん飲む

イスラム教のラマダン月間やユダヤ教のヨム・キプル祭のように、宗教的な断食の中には、水を含む全ての食べ物や飲み物を制限するものもあります。こういった場合は、脱水症状を防ぐために、前もって水分を補給しておくことが特に重要です。

断食のガイドラインで水の摂取が許可されている場合は、エネルギーレベルを維持し、胃痙攣、イライラ、それから空腹時頭痛と名付けられた各種潜在的な副作用の可能性を減らすことができるよう、水分補給を心がけましょう。

 

5. 運動量を減らす

「fast(断食・速い)」という言葉に惑わされてはいけません: 飲まず食わずで行く時は、ゆっくりやるのが一番です。

「飲まず食わずの状態で激しい運動をするのは得策ではありません」と語るのはゼイン医師。「しばらく栄養を補給するつもりがない場合、日々の重要な活動のためにエネルギーを温存しておきましょう。」

 

6. 徐々に戻る

断食が終わるとガッツリ食べたくなるかもしれませんが、その衝動は抑えましょう。そうではなく、すぐにドカ食いする代わりに、少しずつカロリーを補給していくのです。

「そのカロリーは、次の2回の食事に分散させた方がいいですね」とゼイン医師がアドバイスしています。「そうすることで、血糖値の急激な変化や、大量の食事摂取に伴う疲労を避ける助けとなることでしょう。」

 

断食は安全なの?

特定の食品を避けたり、特定の時間に食事を制限したりするダイエット法は、安全かつ健康的な方法で行うことができるものですが、栄養士のような医療従事者の指導の下でのみ行うべきものと言えます。

「断食は健康的な習慣になり得ますし、私も多くの人に勧めているものです」とゼイン医師がおっしゃっています。「間欠的断食や特定の品目の制限ダイエットは、心臓の健康に良く、減量に役立ち、コレステロール値を改善するということが複数の研究で示されています。定期的な断食は、長生き、脳機能の向上、および神経変性疾患の予防に役立つという説も複数存在します。」

また、宗教的な断食は、酸化ストレスを軽減し、エネルギーレベルのバランスを整えるといった潜在的な効果がある可能性も研究で示されていますが、はっきり断言できるほど十分な研究まではまだありません。

 

断食のリスク

安全で健康的な断食のコツに従っても、やりすぎたり長すぎたりすると、以下のような問題を引き起こす可能性があります:

どのような制限をどれくらいの期間行うかによって、様々なタイプの断食に付随する健康上のメリットとリスクは異なってきます。研究者はまた、断食ダイエットを長期的なライフスタイルとして維持するのは難しい可能性がある、ということも警告しています。

 

断食をすべきでない人は?

断食は安全に行える人もいますが、特定の疾患をお抱えの方にとっては深刻な健康問題を引き起こす可能性もあるものです。多くの宗教では、安全な断食ができない人は断食儀式への参加が免除されています。

健康上の観点から、ゼイン医師は、以下のような方々はあらゆる飲食物を断食すべきではないと述べています:

  • 糖尿病を患っており、血糖値を安定させるのに苦労している
  • 慢性腎臓病を患っている
  • 授乳中(胸式授乳)である
  • 体重が少ない
  • 手術や病気から回復している最中である
  • 摂食障害がある、またはそのリスクが高い

「健康的な方法で行えば、断食は心理的・身体的なメリットをもたらし得るものですが…」とゼイン博士が話を続けています、「断食を日課にする場合は、リスクについて医療従事者に相談するようにしてください。」

 

何とも当たり前な話ばかりで特に新しい気付きみたいなものもなかった気がしますが、途中挙げられていたイスラム教のラマダン、これ、前チラッとだけ書いたことがあった気もしますが、こちらへ来てすぐの頃の同僚にイスラム教の人がいまして、ラマダンというのは実は「日が昇っている間のみ食事をしない」感じで、日没後は普通に食事をするものだということを僕はそのとき初めて知ったのですが、ラマダン期間中は近所のイスラムセンターで日没後に食事が振る舞われ、朝起きてから水一滴飲んでいない人々がみんなで食事を楽しむ…というものでして、

「誰でもウェルカムだからKonsukeもおいでよ」

という感じで誘われて、イスラム教徒でもないのにノコノコとタダ飯を食べに1ヶ月ぐらい足しげく通ったりもした記憶が蘇ります。

 

タダ飯に目がない僕は、その同僚がいなくなった翌年のラマダンとかも、(普通にお天道様が昇ってる時も食事をしていたのに)何食わぬ顔で日没間際にセンターへ自転車で行き、誰とも喋らずただひたすらガツガツかっ食らって、お祈りしてる人々を横目にすごすご帰るという、アッラーの神に見られたら殴られそうなことをしてましたけど(いや一応「誰でも歓迎」とのことだったので、問題はなかったと思いたいですが笑)、流石に誰も知り合いがいないし一切の信仰心もないくせして図々しいな…と思ったので、それ以降、近年は全く参加してない感じですねぇ~。

ラマダンは丸一年周期ではないので、毎年少しずつズレていくこともあり、僕が参加していた時は初夏の一番過ごしやすい時期で日没もそんなに夕方早すぎる時間帯ではなく行きやすかった、というのもあるかもしれません。

今年のラマダンは3/10~4/9と、既に終わっている感じですね。

来年は2/28~3/30を予定しているということで、来年以降、寒い冬のラマダンがしばらく続く感じのようなので、久々に思い出してはみたものの、まずパスする感じになりそうです……ただ食い散らかしていく貧乏神が参加せず、ラッキーでしたねムスリムの皆さん…!(笑)

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