引き続き、こないだ見ていた「減量のためのベストダイエットは?」という記事で「科学的に裏付けのある良い食事法3選」の1つに挙げられていました、DASHダイエットなるものを見て行こうと思います。
こないだも簡単に触れられていましたし、以下の記事内でも改めて触れられると思いますが、DASHとうのはDietary Approaches to Stop Hypertension(高血圧を止めるための食事療法)の頭字語で、元々は高血圧患者さんのために開発された食餌療法であったようですから、これは健康に良さそうなのは間違いないですね。
詳しい内容は以前の記事では全く触れられていませんでしたし、どういったものなのか、レシピまで含んでいるらしい今回のhealth essentials記事に早速参りましょう。
(レシピはリンクを貼りますが、まぁリンク先は英語ですし、こんなもん似たようなものはいくらでもあるので、日本語のレシピサイトを探すのが一番早そうですけどね(笑)。)
DASHダイエット: どんなものなのか、そして食事プランとレシピも紹介(DASH Diet: What Is It, Meal Plans and Recipes)
DASHの仕方が分からないですって?この記事でカバーされています
多くのダイエットプランが誕生しては消えていきましたが(どなたかキャベツスープダイエットを覚えていますか?)―DASHはここに健在です。DASH食事プラン(またはDASHダイエット)には、その効果を証明する確かな科学的根拠があるため、何十年にもわたり存在するものとなっています。
DASHダイエットとは何か、そして健康を増進するためにDASHダイエットをどう使えば良いのか、栄養士のケイト・パットンMEd/RD/CSSD/LD(教育学修士/登録栄養士/認定スポーツ栄養スペシャリスト/管理栄養士)と一緒に掘り下げていきましょう。
DASHダイエットとは何?
DASHとは、Dietary Approaches to Stop Hypertension(高血圧を止めるための食事療法)の略です。この食事プランは、高血圧のリスクを下げるためにデザインされたものとなっています。高血圧はアメリカの成人の3人に1人が罹患しており、心臓病の主要な危険因子です。
DASHダイエットに従うと、カリウムをよりたくさん摂取することになります―カリウムは心臓に良いミネラルです。また、ナトリウムの摂取量を少なくすることにもなりますが、これは血圧を下げ、心臓の健康を改善す訳に立ち得ます。
DASHダイエットの有益性は十分に証明されています。複数の研究で、DASHを実施した方々の血圧が数週間以内に下がることが示されているんですよ、とパットン栄養士が話します。
しかし、血圧を改善するだけではありません。DASHダイエットは余分な体重を減らし、特定の健康問題のリスクを減らすのにも役立ち得るのです。研究によると、DASHダイエットを続けることで、以下のリスクが低下する可能性があるとのことです:
- 乳ガン
- 大腸ガン
- 2型糖尿病、心臓病、脳卒中のリスクを高める疾患群である、メタボリックシンドローム
DASHダイエットの一番いい所ですか?柔軟性がある所です。「特別な食品を必要とせず、空腹を我慢したり、おやつを抜いたりする必要もありません」とパットン栄養士が言及しています。そうではなく、DASHでは心臓に良い食品を日常生活に取り入れることを推奨しているのです。
DASHで食べるべき食品
DASHダイエットは、スーパーで手に入る心臓に良い食品を食べることに重点を置いています。そういった食品は、食物繊維、マグネシウム、カリウム、カルシウムが天然で多く含まれているものとなります。ナトリウムも少ないです。
DASHダイエットを実践する場合、以下のような食品をたくさん食べることになります:
DASHで最小限に控えるべき食品
DASHでは、血圧を上げる可能性のある食品を控えることも奨励しています。それには以下が含まれます:
- 赤身肉や皮付きの鶏肉といった、脂肪分の多い肉類
- 全脂肪乳(ホールミルク)、クリーム、バターなどの乳製品
- ココナッツオイルやパームオイルなど、常温で固形の油脂
- キャンディー、焼き菓子、デザートのような、糖分の多い食品
- ソーダ、ジュース、そして加糖のコーヒーや紅茶といった、糖分の高い飲み物
DASHに従うなら、これらの食品を完全に除去する必要はありません、とパットン栄養士がおっしゃっています。その代わり、毎日健康的なものを選ぶようにしましょう。そうすることで、この食事プランを継続しやすくなります。例えば、週に一度、肉の前菜を肉抜きのメニューに変えてみることを考慮してみるのもいいですね。
ほとんどのアメリカ人は、野菜の摂取を犠牲にして、必要以上に肉を食べすぎています。DASHでは、肉の摂取量を1日6オンス(約170グラム)以下にすることを推奨しています。その代わりとして、病気と闘ってくれる抗酸化物質、食物繊維、およびその他の栄養素を含む、野菜や果物を多く摂るようにしましょう。
DASHでのナトリウム制限
多くのアメリカ人はナトリウム(塩分)を摂りすぎています。そして、ナトリウムの多い食事は、血圧や心臓病のリスクを高め得るものです。
標準的なDASHダイエットでは、ナトリウム摂取量を1日2,300ミリグラムに制限しています。しかし、より高い効果をお望みでしたら、減塩DASHダイエットに進んでみましょう。この食事法では、ナトリウムの摂取量を1日1,500ミリグラム以下に抑えることを目指しています。
栄養豊富な食品と減塩とのコンビネーションを誇るDASHダイエットは、血圧に対する効果が証明されています。複数の研究で、DASHダイエットに従うと、血圧が急速に―わずか2週間で―低下することが見出されています。
ナトリウムを減らす方法
人々が摂取するナトリウムのほとんどは、塩振り器から摂取されるものではないのです。「加工食品やパッケージ食品は、仮にしょっぱく感じなくても、塩分が大量に含まれていることが多いのです」とパットン栄養士が話します。レストランやテイクアウト食品も、ナトリウムを多く含むことがあります。
DASHを実践しているのでしたら、食品ラベルに記載されているナトリウム含有量を読み、どれくらいのナトリウムを摂取しているかを記録しておくようにしましょう。外食する場合は、ナトリウムを減らすために以下のポイントを試してみてください:
- 料理のナトリウム含有量がチェックできないかを確認してみる。塩分、MSG(グルタミン酸ナトリウム=うま味調味料)、その他塩分を含む調味料を使わないで調理することをお店にリクエストしてみるのも良いでしょう。
- ソースや調味料は控えるか、省く。これらは塩分が多い傾向にあるので、せめてサイドに分けることを依頼すると良いでしょう。
- ナトリウムが多いことを示す言葉を探してみる: 燻製、保存肉、漬け物、醤油、だし汁などがありますね。
- ポテトチップスやフライドポテトのような塩分の多いスナック菓子ではなく、野菜や果物をサイドメニューに選ぶようにする。
減量のためのDASHダイエット
DASH食事プランを守れば、体重が減る可能性が高いです。もっと減量したい場合は、DASHダイエットにとカロリーカットを組み合わせてみてください。ご自身の年齢と活動レベルに基づき、どれくらいのカロリーを摂るべきかを調べてみましょう。摂取カロリーを記録し、少しずつ減らしていくようにしてください。
しかし、極端なやり方は禁物です、とパットン栄養士が注意喚起をしています。「急速に、また劇的にカロリーを減らそうとすると、空腹を感じたり、疲れを感じたりしてしまうことでしょう」とパットン栄養士が続けます。
減量計画を立てるのに助けが必要な場合は、かかりつけの医師に相談してみましょう。かかりつけ医はダイエットを始める手助けをしてくれますし、栄養学の専門家や登録栄養士を紹介することも可能です。
DASHダイエットの食事計画
DASHダイエットの食事計画は人それぞれ異なり得ます。重要なのは、健康的な食品を重視し、あまり健康的でない食品は控えることだとパットン栄養士が述べています。
スーパーに行くときは、カートにホールフーズ(※素材をまるごと全部(=whole)食べられる、無加工の天然植物性食品)を入れ、箱入り、袋入り、缶詰め製品はナトリウムの少ないものを選びましょう。例えば、缶詰されたオリジナルまたはクイック・クックのオートミールならナトリウムは0ミリグラムですが、インスタント・オートミールのパックにはナトリウムが添加されています。
豆類もDASHダイエットの重要な構成要素です。乾燥豆を調理する時間がない場合は、缶詰の豆が良い代替品となりましょう。ただし、食塩無添加のものを探し、必ず水洗いするようにしてください。
DASHプランに合った、ご自身の好きな食品を中心に食事を組み立てていきましょう。ピーマンは嫌いですか?代わりに赤ピーマン、セロリ、ニンジンを楽しむようにしてみてはいかがでしょうか。大好きな炒め物を、塩分を控えめにして野菜を増やし、白米を全粒玄米に変えて作ってみてください。
DASHダイエットレシピ
既にお気に入りのレシピを、DASHフレンドリーな形にアレンジしてみましょう:
- 塩振り器を使わず、塩分の高いソースを控える。
- レシピに野菜や果物を加える。
- 肉を減らすか、皮なしの赤身肉を選ぶ。
- バターや固形油をオリーブオイル、キャノーラオイル、アボカドオイルといった不飽和油に置き換える。
- 加工された白いパンや穀物を全粒粉のものに変える。
何かアイディアをお探しですか?DASHフレンドリーなレシピは沢山あります。以下、飽和脂肪酸やナトリウムが少なく、野菜や果物をふんだんに使った美味しいレシピのご紹介です。
DASH朝食レシピ
栄養豊富な朝食で一日を正しくスタートさせましょう:
- 2分でできるスーパーチャージオートミール: この素晴らしいオートミールのレシピは、自分自身もスーパーチャージしてくれます。
- チアとベリーの朝食プリン: チアシードは栄養満点で、素晴らしい朝食になってくれるものです。
- トロピカルな朝食ボウル: この爽やかなフルーティーボウルで、朝の食卓から南国の扉を開けちゃいましょう。
DASH昼食レシピ
昼休みに栄養価の高い食品でお腹を満たして、午後のスランプを吹き飛ばしちゃってください:
- サクサクで風味豊かなサラダの傑作レシピ5選: サラダはレタスだけではありません。こちらがエキサイティングなサラダの作り方です。
- 手軽でボリュームのある黒豆スープ: このレシピは、塩分なしでもスープが風味豊かでお腹いっぱいになることを証明していますね。
- アボカドトーストをクールにアレンジ: 流行のアボカドトーストに、美味しいアレンジを加えてみました。
DASH夕食レシピ
以下のレシピは、長い一日の後の夕食をシンプルでヘルシーなものにするのに役立ちます:
- カリフラワーのローストタコス: タコス・チューズデーを楽しくヘルシーにアレンジ。
- 風味豊かな野菜ライス盛: 肉を使わない、満足感のあるディナーを試してみましょう。
- 七面鳥のハンバーガー、リンゴ・タマネギ・ピーマン入り: このヘルシーにアレンジしたバーガーをお楽しみあれ。
DASHと運動の組み合わせ
減量と健康効果を高めたいのでしたら、DASHプランに運動とアクティビティを組み合わせてみましょう、とパットン栄養士が話しています。
これは、ジムに入会したり、ハードなトレーニングを始めたりしなければいけない、ということではありません。そうではなく、1日最低30分の運動を目標にするので良いのです。ウォーキング、サイクリング、水泳はどれも良い方法ですね。そして、一気に全部消化する必要はありません。15分×2回、あるいは10分×3回に分けるとやりやすいかもしれませんね。
週に5日、60分の中強度の運動をすれば、さらにもっと健康が増進します。中強度とは、心拍数が安静時の心拍数より50%程度高くなる程度です。早歩きから水泳あるいはバスケットボールまで、中強度の運動の選択肢は無限にありますね。
その他の考慮すべき生活習慣の改善案
以下のような生活習慣の改善も、心臓の健康を亢進します:
- アルコールの摂取を制限する: お酒を飲む場合、女性なら1日1杯、男性なら1日2杯までに制限しましょう。
- タバコを吸わない: タバコを吸っていないなら、決して始めないでください。もし吸っているならば、禁煙を試みてください。禁煙の手助けが必要な場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。
- 十分な睡眠をとる: 毎晩少なくとも7時間の睡眠をとりましょう。
少しずつの変化はパワフル
DASHの健康効果を享受するために、完璧にルールを守る必要はありません。「毎日、健康的な食事に向けて、小さな一歩を踏み出していきましょう」とパットン栄養士が応援の言葉を投げかけています。「時間が経つにつれて、気分が良くなり、体重が減り始めますから、続けるための良いモチベーションになってくれますよ。」
DASHの持つ柔軟性は、健康的な食事を、ご自身の好みやライフスタイルにフィットさせてくれます。そしてそれは、長期的に続ける役に立ってくれるものでしょう。
…「食べるべきもの/控えるべきもののリスト、前回の地中海式ダイエットとあんま変わらんじゃん(笑)」…と思えたものの、こちらはより「塩分」に気を付けているものだといえそうですね。
塩分の高さだけがネックと言われがちの日本食・日本人には、とてもいいものと言えるのかもしれません。
しかし、途中挙げられていました1日の塩分推奨量は、DASH通常プランで2.3グラム、減塩強化プランで1.5グラム…
…日本人の平均塩分摂取量は、男性10.9グラム、女性9.3グラムと、「え?2グラムとか、マジで言ってる!?」レベルの、何気にめちゃくちゃ厳しい制限を課せられるものと言えてしまう感じですねぇ~。
(まぁ、元々高血圧の治療のために開発されたものなので、「それぐらいしなければいけない」ということなのかもしれませんが…)
厚労省の日本人成人目標摂取量は、「男性で7.5g未満、女性で6.5g未満」とのことですから、厚労省指針よりも遥かに薄味を要求される……人によっては結構厳しいかもしれないですけど、改めて、実際心臓の健康・血圧のためには、それぐらい気を付けて然るべきと言えてしまうのかもですね。
高血圧と診断されてしまった方は、できれば少しずつでも塩分を控えていくことを意識されるのがベストと言えましょう、と思える記事でした。