お腹が空くとイライラするのは…なぜ?

朝食に関する記事に端を発し、最近の記事では断食について色々と、世界最先端の医療機関と名高いクリーブランド・クリニックの解説記事を参考にさせてもらっている形ですが、他の断食関連記事もまだ少しだけ残っていたものの、前回の「安全な断食のためのヒント」記事で、またまた面白そうなネタが目に付いていました。

 

それが、英語のダジャレ的な造語、空腹を意味するhungryと怒りを意味するangryとを重ねた、hangryという状態について!

 

health.clevelandclinic.org

 

…似たような「上手い言い回しを使った生理学用語」には「fight-or-flight」反応というものがあり、これは見事に日本語でも完全に同じ意味で語感もピタリな「闘争か逃走か反応」と呼ばれるものがあるわけですが、「hangry」については、残念ながら上手い訳語は造れない感じですねぇ~。

 

ただ概念としてはとても分かりやすく、お腹が減りすぎてイライラ怒りを覚える状態を指す言葉ですね。

(日本語訳として「腹ングリー」とかも考えてみましたが、意味不明にも程があります(笑)。)

 

記事タイトルは、『「Hangry」は本当に存在するのか―それとも単なる言い訳?』というもので、実際空腹で怒りが生まれることはあり得るのかどうか、解説がされているようです。

 

特にいい訳語もないので、以下はそのまま「hangry」と表記しようと思いますが、今回も早速翻訳引用に参りましょう。

 

「Hangry」は本当に存在するのか―それとも単なる言い訳?(Is Being ‘Hangry’ Really a Thing ― or Just an Excuse?)

なぜ空腹は時として怒りとなって噴出するのでしょうか

 

 

凄い量の食事や、大好きなスナック菓子を底なしに食べたくなるのは、よくあることです。お腹が空きすぎてイライラしたり、些細なことに過剰に反応したりしてしまうことは、それとはまた別の話です。これが、空腹であることと、「空腹(hungry)」と「怒り(angry)」とを巧みに組み合わせた語である「hangry」であることとの違いとなります。

hangryを経験したことがある方もない方も、そのような人がいることはご存知のことでしょう。しかし、hangryとは本当に生理現象なのでしょうか―あるいは、「哺乳瓶を欲しがって泣くことの大人バージョン」に過ぎないのでしょうか?

 

hangryになることの生物学

「お腹が空くと怒りっぽくなる人がいるのには、生理的な理由があるのです」と、消化器内科医のクリスティン・リー医師がおっしゃいます。

「しばらく食べていないと、血液中の糖分(グルコース)が減少します」とリー医師が説明します。血糖値が低くなりすぎると、コルチゾール(ストレスホルモン)やアドレナリン(闘争・逃走ホルモン)を含む各種ホルモンが連鎖的に分泌されるのです。こういったホルモンは、血糖値を上げてバランスを取り戻すために血液中に放出されます。

 

で、なぜ私はこんなにもhangryになるの?

コルチゾールの分泌は、人によっては攻撃性を引き起こすことがあり得ます」と語るのはリー医師。「また、低血糖は、私たちが衝動をコントロールし、原始的な振る舞いや行動を制御するのを助けるような、より高次の脳機能を妨げる可能性もあるのです。」

つまり、hangryにはまさしく医学的な説明がつくわけです。これは低血糖による生化学的反応であり―疲れていたり、病気であったり、その他調子が悪いときにカリカリすることとは違うものなのです。

 

空腹になりすぎた際のその他の影響

hangryになる人と、単なる空腹にしかならない人がいるのはなぜなのでしょうか?

「怒りのコントロールに苦労していたり、衝動制御の問題を抱えたりされている方は、もしかしたらよりhangryになりやすいかもしれません」とリー医師が語っています。「しかし、定期的にhangryになることと、パーソナリティ特性障害を抱えることとの間に関連性があるかどうかは不明です。」

「空腹はただの怒りだけではなく、様々なネガティブな結果ももたらします」とリー医師が続けています。空腹が怒りを引き起こさない場合、代わりに以下のような反応のいずれかを引き起こすことがあるかもしれません:

  • 疲労
  • 眠気
  • 集中力の低下
  • 協調性の欠如
  • ミスを犯しやすい

 

hangerが問題になる場合

「hangryになるほど空腹になることは、必ずしも健康上の懸念とはなりません」とリー医師が話します。「他の面では健康であれば、極端な空腹に時々襲われることは問題ではありません。」

しかし、他にも健康上の懸念がある方々は、hanger状態を防ぐための対策を講じる必要があります。これには、複数の薬を服用している方、持病のある方、低体重や栄養失調の方が含まれます。

「糖尿病、膵臓や肝臓の疾患、それから副腎不全症候群など、代謝に障害因子のある方は特に、不十分なカウンター制御反応のせいで、低血糖による合併症や副作用のリスクが高くなります」とリー医師はおっしゃいます。

hangryになりやすい方は、以下のような方法で空腹をコントロールあるいは予防してみましょう:

  • 一日を通して少量の食事を複数回とるか、朝食、昼食、夕食を充実した栄養価の高いものにする。
  • ジャンクフードを避ける。これは、更なる血糖値低下を起こし得るものです―せっかく血糖値スパイクを引き起こしたのに、ですね。栄養価が高く、食物繊維が豊富な食品が最適で、それらは満腹感が長く続くものです。
  • ヘルシーなスナックを常備しておく―外出先でhanger状態が頭をもたげる心配がある場合は、財布、車、あるいはデスクの中に、手軽なスナックをいくつか用意しておくと安心です。
  • 定期的に運動する
  • 十分な睡眠をとる
  • 水分補給を怠らない

身体が感謝してくれることでしょう。そして、家族や友人も感謝してくれるかもしれませんね。

 

非常に短めの内容でありがたかったですが、普通に血糖値変化でホルモンバランスが崩れてしまう(人もいる)、ということなわけですね。

僕は幸い空腹でイライラすることはないなぁ、と思えますが、やっぱり無理なダイエットをされている方とかは、「甘いもの食べなきゃ無理だもう気が狂うウワアァァァーーー!」となってドカ食いをしてしまうことがあること……気持ちは分かる気がします。

 

特に対処法も書いてない、屁の役にも立たない記事でしたけど(笑)、まぁ個人的にはやっぱり、無理してストレス感じるのは良くないから、イライラしない範囲で上手く食べるのがいいんじゃないかな…という、「そんな上手いコントロールができるなら誰も苦労せんわい」というこれも情報量ゼロの話でしかないかもですが(笑)、とりあえずなるべくタンパク質でカロリーを摂ることを心がけるといいかもしれませんね…!

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