嫌なニュースばかり見てしまうことをやめるには…

前回見ていた「先延ばし」記事で、またまた面白そうなネタがひとつ目に付いていました。

 

それが、前回の記事内でも注釈を加えていました、ドゥーム・スクローリング

 

health.clevelandclinic.org

 

いやドゥームスクロールって何やねん、って話ですが、Doomというのは「(一般的に悪い方の)運命、悲運、破滅」という意味で、それをスクロールし続けてしまうということから、「インターネットで暗いニュースや情報を永久に追い続けてしまう現象」を指す新語とのことですね。

 

…って、百歩譲って(いや譲らなくても普通のことですが(笑))面白いネタとかくだらない書き込み呟きなんかを延々とスクロールしてしまうのは分かりますけど、見てて辛い悲劇を追い続けてしまう……どゆこと…??

 

「人の不幸は蜜の味」ってやつなのかとも思いましたが、(まだ全然読んでませんけど)何となくそうではない、「本当はやめたいけどやめられない」的な、一種の中毒症状みたいなものっぽいですけど……


…「いややめろよ(笑)、不快に思うなら見なきゃいいだけじゃん(笑)、自分で首突っ込んでおいて『本当はやめたいんです…』とか知ったこっちゃなさすぎる、勝手にやってろよ(笑)」


……としか一瞬思えなかったですが、しかしまぁ、多くの中毒症状なんて「分かっちゃいるけどやめられない」ものだとも言えますし、こうして新語が生まれてくるぐらいには多くの人が悩んでいる難しい症状なのでしょう……

 

実際どんなものなのか、そしてその対策含め、今回もクリーブランド・クリニックの記事を参考にさせていただこうと思います。

 

ドゥーム・スクローリングを何とかやめる方法(How to Finally Stop Doomscrolling)

マインドフルネス(=今起こっている経験に注意を向ける心理的な過程)を受容し、強迫的にではなく、意識的に携帯電話をチェックする練習をしましょう

 

 

「ドゥーム・スクローリング(doomscrolling)」(※以下、本文中では「ドゥームスクロール」と表記します(ほぼ変わりませんが(笑)))という言葉が最初に流行したのは2020年初頭、ちょうど世界がパンデミックによって封鎖された頃でした。殺伐とした響きを持つこの言葉は、ソーシャルメディアを無心で眺めながら悪いニュースの奔流ばかり受け止めてしまうという、現在の社会的傾向を完璧に捉えているように見受けられますね。

共感できるものでしょうか?フェイスブックであれ、グーグルであれ、その他のサイトであれ、スマートフォンやパソコンの画面からの激しい光に照らされながら、どなたも悪いニュースの濁流に晒されていることでしょう。

ご想像の通り、ドゥームスクロールは精神衛生上、酷いものといえます。心理学者のスーザン・アルバース心理学博士が、ドゥームスクロールとは何か、なぜそれをしてしまうのか、そしてこの悪い習慣にきっぱりと歯止めをかける方法を説明してくださいます。

 

ドゥーム・スクローリングとは何?

ドゥームスクロールとは、インターネット上でネガティブなニュースを長時間見続けてしまうことです。そうしなければいけないと―ちょうど、恐ろしい見出しの数々から自分を切り離すことが不可能であるかのように―思い込んでしまうこともあり得るものとなっています。

ドゥームスクロールをしている間、「これは、世界で何が起こっているのかについての情報を得るためにしているだけなんだ」と自分に言い聞かせていることもあるかもしれません。しかし、そこには何かもっと深い事象が蝕んでいるものなのです。

「落ち込んでいるときは、自分の気持ちを確認できる情報を探してしまうことが多いのです」とアルバース博士は言います。「ドゥームスクロールも同じ考え方で作用しているわけです: ネガティブな気分になっているのなら、ネガティブなニュースを読むことは、単に自分の気持ちを再確認するだけだ、といったものですね。」

そして、ひとたびそれを複数回やってしまうと簡単に習慣化してしまい、悪い気分になって、そこからさらに「悪い気分のままでいた方が良い」と確認するためにニュースを読む、というループに陥ってしまうわけです。

「スクロールを続けていると、無意識の習慣になってしまいます」とアルバース博士は付け加えます。「多くの場合、自分では気付いてさえいないかもしれません。でも、これは後天的な習性になってしまうのです: 暇さえあれば携帯電話を手に取り、意識することなくスクロールを始めてしまうんですね。」

どんな人でもドゥームスクロールの習慣に陥る可能性はありますが、それが反復行動を引き起こしてしまう精神疾患である、強迫性障害(OCD)によるものである可能性もあり得ます。

「このシナリオでは、脳が特定の話題をループし続けてしまっており、無限スクロールに類似しています」とアルバース博士が説明します。「この行動は、本当はニュースを探すためのものではないのです; 不安を減らそうとしているものなんですね。」

 

ドゥーム・スクローリングがそこまで有害な理由

ドゥームスクロールは、否定的な思考や否定的なマインドセット(=人間の好みや習慣)を強化し得るもので、メンタルヘルスに大きな影響を与える可能性があるものです。研究によると、ネガティブなニュースの消費は、鬱病や不安感、それから恐怖、ストレス、悲しみの感情の増加とも関連しているとのことです。

以下、ドゥームスクロールの潜在的な影響について見ていきましょう:

  • メンタルヘルスの問題を悪化させる可能性がある。「不安、憂鬱、あるいは悲しみを感じやすい方々にとって、ドゥームスクロールは流砂に足を踏み入れるようなものになってしまいかねません」とアルバース博士が例えます。「ネガティブな気持ちは、容易に人を引きずり落としてしまいます。パニック発作を引き起こすことさえあり得ましょう。」
  • 不眠症につながる可能性がある。ある研究では、参加者の70%がベッドからソーシャルメディアをチェックすると回答しており、その時間が長いほど入眠障害になりやすかったことが示されています。「不安になると、眠るために心をオフにするのが難しくなるのです」とアルバース博士が指摘します。
  • 「クレージーメイキング」を助長する可能性がある。この用語は、現実の認識―あるいは自分自身の正気の感覚さえも―がいじられてしまっている状況を表しています。ドゥームスクロールでいえば、このように作用します: あるメディアからの情報にはあることが書かれていたが、スクロールした次の情報源には完全に相反することが書かれていた。「この2つをどう整合させればいいのか、心が理解できないのです」とアルバース博士が言います。

単純にインターネットにつながり続けすぎてしまうことだけでも、もうひとつ大きな弊害があります。

スマホにあまりにも夢中になりすぎると、断絶感や孤独感を募らせてしまうことが実際にあり得るのです」とアルバース博士が伝えます。「悪いニュースであろうとなかろうと、メディアやソーシャル・メディア・サイトの利用時間が長すぎると、鬱病になりやすいことも示されています。」

生物学的レベルで言えば、ストレスホルモンとして知られるコルチゾールを脳に餌付けし続けてしまっているのです、とアルバース博士は説明します。高レベルのコルチゾールは時間とともに脳と体を疲弊させ、様々な心身の健康問題を引き起こす可能性がある炎症につながってしまうのです。

 

ドゥーム・スクローリングへの終止符の打ち方

意気消沈で憂鬱な日々(=doom and gloom)を捨て去る準備はできていますか?ソーシャルメディアは無心で消費するために作られているので、その影響に注意を払うようにするには超人的な努力が必要です。

そこで登場するのがマインドフルネスとなります。アルバース博士によれば、マインドフルネスとは、今この瞬間に地に足をつけて意識を保つことを学んでいくことそのものであり、ソーシャルメディアの奈落の底に飛び込みたくなる衝動を抑えるためにできる各種ステップが存在しているとのことです。

自分の行動を穏やかに変え、より健康的なニュース消費の習慣を身につけるためのヒントを、アルバース博士が教えてくれます。

 

1. 行動を局所化する

情報を得るためにニュースを読むのは構いませんが、境界線というものが非常に重要となります。

「『局所化』とは、ある行動を特定の時間や場所に限定することです」とアルバース博士が話します。「ドゥームスクロールに関して言えば、いつ、どこで、そしてどれくらいの時間ニュースを読むか、というパラメーターの設定を意味するわけです。」

  • 携帯電話を動かす。場合によっては、部屋の反対側であろうと、全く別の部屋であろうと、スマホを文字通りしまうことを意味します。朝一番にスクロールするのが定例でしたら、ベッドからはもうスマホに手が届かないように、部屋の反対側にスマホを置き始めてみてはいかがでしょうか。朝起きたら、朝食を作り、1杯のコーヒーを飲み、ニュースに飛び込む前に一日を始めましょう。
  • 時間制限を設ける。ドゥームスクロールに関して言えば、テクノロジーそのものは諸刃の剣です: 問題の大きな部分ではありますが、解決策として大きな役割を果たすことも可能なわけです。アラームアプリやサードパーティ製の健康アプリ、それからInstagramの「take a break」機能なんかを使うことで、時間制限を設け、インターネットに費やす時間の境界線を強制することができますよ。
  • フィードをキュレーションするアルバース博士は、そもそもドゥームスクロールするのを少し難しくすることを勧めています。「ネガティブなニュースの発信元や、人々を不安にさせるような発信者からはフォローを外しましょう。そして、参照にする情報サイトの数に制限を加えてみてください。一日に、あるいはこの際一回座った時に見るサイトの数に上限を設けてみるのもいいですね」とアルバース博士が提案しています。

しかし、境界線を決めるのは最初の一歩に過ぎません。ここからはそれを守る方法を学ぶときです。それにはアルバース博士の他のヒントが役に立ちましょう。

 

2. 自分の感じ方に気が付く

不安、焦燥感、ストレスといったネガティブな感情に意識的に注意を向けると、ブレーキをかけるモチベーションが生まれやすいとアルバース博士は語ります。

「記事、ストーリー、投稿、あるいは動画をスクロールしながら、それらが自分自身にどんな感情を与えているのか、意識してみてください」とアルバース博士がアドバイスしています。「自分の体の感覚に気付き、ニュースに対する心の反応を観察するのです。」

もしかしたら、肩を耳ぐらいにまで上げて、スマホの前で猫背になっているかもしれません。画面を見つめて首が凝ったり目がチクチクしたりしているかもしれないし、スクロールしすぎて親指が痛いかもしれません。心臓がドキドキし、息が荒くなり、ただただ悲しみと恐怖に包まれているかもしれません。あるいは、その全てが起こっているかもしれないですね。

どんなサインであれ、しっかり注意してみてください。

「そういったサインは、自分の体が自分にストップをかけてくれているのです」とアルバース博士が述べています。

 

3. 破局化を避ける

カタストロファイジング(=破局化)とは、まさにその言葉の通りのものです: 頭の中が最悪を想定したシナリオに、一直線に飛んでしまうことですね。これは、ストレス、不安、鬱病の症状として現れ得る、考えすぎな状態の一種といえるものです(加えてさらに、そういった各症状を引き起こすこともあります)。

「多くの場合、そういった予想は、あり得はしますが、実際にはまず起こり得ないのです」とアルバース博士が言います。「思考が、AからZに一気にジャンプしてしまっているんですね。」

その代わりに、自ら問いかけることで思考を巻き戻す練習をしてみましょう: 今読んでいる状況の、より現実的な結果は何だろうか?起こり得る最悪の事態を想定するのに対して、起こり得る可能性の高いことは何だろうか?

 

4. 強迫的にではなく、意識的に携帯電話をチェックする

ドゥームスクロールをしがちな人は、スマホのチェックを、あまり考えず無意識的にやってしまっているかもしれません。アルバース博士は、スマホを手に取る頻度について、もっとマインドフル(またこの言葉の登場です!)になるよう推奨しています。

携帯をいざ手に取るときは、ちょっと立ち止まって、自分が何をしているのかを認識してみましょう。そうすれば、時に強迫観念や不安思考に対処するために使われることもある、思考停止として知られる認知行動テクニックを実践することが可能となります。

「思考を止めるのが難しいときは、赤信号を想像してみてください」とアルバース博士が提案しています。「想像の力は、思考を抑制するのに役立ち得ます。」

 

5. スクロールを遅くする

スクロールを完全に止められないなら、せめてペースを落としてみましょう。

「人間の注意持続時間は、とても短いものなのです」とアルバース博士が説明します。「そして、素早くスクロールすると、時間の長さは短くなり続けてしまいます。集中を維持するためには、しっかりとした注意力が必要なのです。」

複数の研究から、スクリーンの前で過度な時間を過ごす子供は、同世代の他の子供よりも注意力に問題がある可能性が高いことが示されています。大人にとっては、これはそれほど驚くことではないでしょう―特に、ログオンして理由を忘れ、1時間ほど無関係なソーシャルメディアの底なし沼にはまったことがある方でしたら。

「記事や投稿を通して、意識的に、一貫して『ペースが大事、レースをしない』ように自分に言い聞かせましょう」とアルバース博士がアドバイスをくれています。

 

6. 今に集中する

「未来に起こることはコントロールできませんが、たった今起こっていることであれば、ある程度のコントロールはできるものです」という認識を述べるのはアルバース博士。

それは、シャワーを浴びる、友人に電話する、または良い本を手に取るなど、セルフケアをする時間かもしれません。あるいは、世の中の状況や悪いニュースばかりが周りにあることに憤慨していらっしゃるようでしたら、選挙で選ばれた役人に手紙を書いたり、ボランティアに参加したり、慈善団体に寄付をしたりなど、善の名のもとに何か小さな行動を起こすことで、少し気分が晴れることがあるかもしれませんね。

アルバース博士は、全ては1点に尽きると言います:「自分に問いかけてみることです: 今この瞬間、何が自分の気分をより良くしてくれますか?」ポジティブな肯定もまた、自分を励ます方向に向かわせるのに役立ちましょう。

 

7. ポジティブなニュースも探す

陰惨なニュースばかりだと、絶望的な気分になって落ち込むこともあり得ます。しかし、その時見ているものは世界のほんの断片であり―全てが悪いことばかりではないということをどうか思い出すようにしてみてください。アメリカのギタリスト、アンソニー・フルシアンテさんはかつてこう言いました、「良いものを探せば、それは見つかる。それはそこにあるんだ」と。

これは、頭を砂の中に突っ込んで、有害なポジティブ方向に転換するという意味ではありません。あくまでも、悪いニュースが多い中でも、人々は他者を助け、思いやっている―動物たちがおバカなことをしている、愛らしいビデオを録画するみたいなことは言うまでもありません―ということなのです。

 

8. 感謝の気持ちを忘れない

時には、ニュースを見ることで、自分の人生について考えることができ、「インターネットで見ていることに比べれば、自分の問題(現実のものであれ、感じているものであれ)は扱いやすいものだ」と思えることもあるでしょう。

「ドゥームスクロールに沈んでしまっている自分に気が付いたら、その行動から金塊を見つけ出してみるよう、自分自身に問いかけてみてください」とアルバース博士が提案しています。「それは、自分の人生において、何に感謝すべきなのか、また何を賞賛すべきだと語りかけてくれているでしょうか?」

加えて、感謝は人間にとって良いことです。研究によると、感謝の気持ちをもつことは、気分が良くなり、よく眠れるようになり、疲労が減り、炎症レベルの低下につながるとのことです。

 

9. 体を動かす

マインドフルな動きは、自分のスクリーンから自分自身を解き放つのに役立ち得ます。散歩に出かけるにせよ、ヨガのクラスに参加するにせよ、あるいはジムで本格的に汗を流すにせよ、体を動かすことは心を和らげるのに役立つのです。

「運動と深呼吸は、筋肉を動かしながら、体と心を結びつけ、心を休ませるのに役立ちます」とアルバース博士は言います。「運動はまた、セロトニン―脳内の快楽神経伝達物質です―のレベルを上げるのに役立つことが示されています。」

 

10. 切断する

時には、ちょっとアナログになることもまた必要です。ドゥームスクロールがやめられないなら、ソーシャルメディアから完全に離れる必要があるかもしれません―その場から立ち去り、一息ついて、後で(もし戻りたいのであれば)また新しく始めましょう。

インターネット上の情報に一喜一憂することがなくなれば、家族や友人、趣味、仕事のキャリアなど、自分にとって意義のある日常生活とのつながりを感じられるようになるものです。

ソーシャルメディアの利用時間を減らすことの一番の利点は、自分自身の生活にもっと今現在を感じられるようになることなのです」とアルバース博士はおっしゃいます。

 

11. 助けを求める

色々試してみたけれど、どうしてもドゥームスクロールの癖が直らない場合は、構造化された、目標指向型のトークセラピーである認知行動療法を専門とするセラピストに助けを求める時かもしれません。

セラピストは、その習慣の根源に到達するのを助けてくれることでしょう。安心感を求めているのでしょうか?ガイダンス?恐怖の確認?人とのつながり?一緒に、あなた自身が進むべき道―悲観の少ない、将来への希望に満ちた展望を見出すことができる道―を見つけるのに役立つ、永続的な、治療的介入を行っていきましょう。

 

なるほど、コロナ禍の凄惨な状況に生まれた言葉だったんですね。


それなら何となくそういう症状もあるかも…と納得がいきましたが、後半の大層なご高説は、長すぎることもあってやはり何とも読んでいて苦痛でした(笑)。

 

例によって、何か的外れ…とまでは言わないものの、「何だか無味乾燥な正論でしかないなぁ、これでドゥムスクが治る人、いないと思うよ」って気がしてしまいますが…。

 

個人的にはやっぱり、「楽しいスマホタイムがやめられない」ならともかく、嫌なニュースを見て気分が塞ぎ込んでるとか、「いや、やめりゃいいじゃん(笑)、楽しい情報の方が楽しいっしょ」と、お気楽なアドバイスを投げたい限りに思えますね…!

(まぁそんなの事態を過小評価している、相当無責任にも程がある物言いかもしれませんし、より一般的な「楽しい方でのスマホ中毒」には全く無力な提言ですけどね(笑)、個人的には前回同様、スマホ中毒とかも、

「気が済むまで楽しめばいいさ、必要に迫られたら人間動くもんだ」

…と、これは逆に人の善性を過大評価している気もするものの、まぁ僕は心理の専門家でもないですし、そんな適当っぷりでご容赦いただければと思えます(笑)。)

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