これがいわゆるピヨった状態

色々目にまつわる医療記事を見ている中でいくつか気になった用語もいっぱい出て来ていたわけですが、今回もその中から気になったヤツをチェックしていく回にしようかと思います。

 

今回は、こないだ見ていた複視の記事で出ていました、vertigo

 

my.clevelandclinic.org

 

正直全く見慣れない単語ですけど、これはズバリ、「めまい」という意味なのですが、しかし眩暈といえば、dizzyという単語の方が(ビートルズの曲のタイトルになってることもあって…まぁそれはあんま関係ないかもしれませんが(笑))圧倒的に馴染みがある気もするものの、違いは一体…?

 

こちらvertigoという単語の語源を紐解いてみたら(参考:etymonline)、元を辿ればラテン語vertereという、「turn」という意味に行きつくということで、こいつはズバリ、日本語であえて詳しく書くなら、「回転性めまい」と表記される症状なのでした。

 

一方のdizzyの方は、より一般的な眩暈、あえて詳しく書くなら「浮動性めまい」ともいわれるもののようですね。

 

個人的には(まぁ母語だから当たり前ですが)日本語の方が表現が豊富である印象なんですけど(文字単位も、アルファベット26字に対して平仮名は46ありますもんね)、この「めまい」に関しては、英語では回転性と浮動性それぞれに1語の専門用語があるのに、日本語ではどちらも日常的に「めまい」と表現されるもので、日本人には区別が付きづらいものといえるのかもしれません。

 

今回の記事には画像がなかったので、アイキャッチにすべく画像を検索してみたら、引用のしやすいアカデミック機関、ハーバード・メディカルスクールのvertigo記事に分かりやすいものがあったので、お借りさせていただきましょう。

https://www.health.harvard.edu/diseases-and-conditions/coping-with-recurring-vertigoより

…ってまぁ、別にこんなイラストがなくても、「周りが回ってるような感覚のめまい」といえば何となく分かると思いますけど(笑)、格闘ゲームとかでいうと「ピヨってる状態」に近い感じでしょうか。

 

医学的にはどういうものか、今回も早速クリーブランド・クリニックのHEALTH LIBRARY記事を参考にさせていただこうと思います。

 

回転性めまい(Vertigo)

回転性めまいとは、ふらつきを引き起こし、回っていない時でもまるで回転しているかのように感じさせる状態です。回転性めまいは、最も一般的には、内耳に問題がある場合に起こります。しかし、腫瘍や脳卒中のような、脳に影響を及ぼす疾患がある場合にも発症することがあり得ます。治療法は様々で、薬物療法体位変換、または手術が含まれます。

 

概要

回転性めまいって何?

回転性めまいとは、周囲の環境がぐるぐると回っているかのような感覚です。ふらつきを感じたり、バランスを崩したりさせ得るものです。回転性めまいは、病気そのものというよりも、多くの健康状態をまとめた症状といえますが、他の症状とともに起こることもあり得ます。

回転性めまいがあるときに経験するかもしれないその他の症状には、以下が含まれます:

  • 吐き気および嘔吐
  • めまい・ふらつき(※Dizzinesの方ですね)
  • 平衡感覚の問題
  • 片耳または両耳の難聴
  • 耳鳴り
  • 頭痛
  • 乗り物酔い
  • 耳が詰まる感覚
  • 眼振(眼球が急速に左右に動き、制御不能になる症状)

 

回転性めまいの種類

回転性めまいには主に2種類あります: 末梢性と中枢性です。

末梢性めまいは、最も一般的なタイプです。内耳や前庭神経に問題がある場合に起こります。(どちらも平衡感覚維持に働いている部位です。)

末梢性めまいの亜種(サブタイプ)には以下が含まれます:

中枢性めまいはあまり一般的ではありません。感染症脳卒中、外傷性脳損傷といった、脳に影響を及ぼす疾患がある場合に起こります。中枢性めまいの患者さんは通常、激しい不安定感や歩行困難など、より重い症状を伴います。

 

考えられる原因

何が回転性めまいを引き起こすの?

回転性めまいの原因は人によって異なりますが、以下が含まれる可能性がありましょう:

  • 片頭痛
  • 一部の抗生物質、抗炎症薬、および心血管治療薬を含む、特定の薬物
  • 脳卒中
  • 不整脈
  • 糖尿病
  • 頭部外傷
  • 長期のベッド休養
  • 耳または耳の近くの帯状疱疹
  • 耳の手術
  • 外リンパ瘻(ろう)(内耳液が中耳に漏れる際に発症)
  • 過呼吸(速い呼吸)
  • 低血圧(立ち上がる時に血圧が下がる)
  • 運動失調(筋力低下)
  • 梅毒
  • 耳硬化症(中耳に影響を及ぼす骨の成長の問題)
  • 脳疾患
  • 多発性硬化症(MS)
  • 音響神経腫

 

回転性めまいの合併症は何?

回転性めまいは転倒の原因となり得るもので、骨折やその他の怪我につながることがあるかもしれません。また、回転性めまいは生活の質(QOL)を下げ、運転や通勤に支障をきたす可能性もあります。

 

ケアと治療

医療従事者は、回転性めまいをどう診断するの?

医療従事者は、身体検査を行い、回転性めまいの症状について質問していくことになります。また、診断を確定するために、1つ以上の検査が推奨されることもあるかもしれません。 

回転性めまいの診断検査

回転性めまいを診断するために、いくつかの検査が行われることがあります。これらの検査には以下が含まれ得ます:

  • 福田・ウンターベルガー試験。担当医から、目を閉じたまま30秒間その場で足踏みするように指示されます。回転したり、片側に傾いたりしたら、内耳迷路に問題があることを示している可能性があります。これが回転性めまいを引き起こしているのかもしれません。
  • ロンベルグ試験。この検査では、担当医から両足を揃えて立って両腕を横にしたまま目を閉じるように指示されます。バランスが悪い、あるいは不安定だと感じたら、中枢神経系(脳や脊髄)に問題があることを示している可能性があります。
  • 頭部インパルス試験。この検査では、担当医が、患者さんの目を静止した目標物(例えば壁の一点、または担当医の鼻)に集中させながら、頭を左右に静かに動かしてきます。担当医は、患者さんの頭を動かしながら、眼球の動きに注目します。これにより、内耳の平衡システムに問題があるかどうかが分かります。
  • 前庭の複合試験。これには、内耳システムの前庭部分をチェックするための、いくつか異なる試験が含まれます。前庭の複合試験は、ご自身の症状が内耳の問題によるものなのか、それとも脳の問題によるものなのかを判断するのに役立ち得ます。
  • 画像検査: これには、CT(コンピュータ断層撮影)スキャンやMRI(磁気共鳴画像法)が含まれます。

 

医療従事者は回転性めまいをどう治療するの?

回転性めまいの治療法は、根本的な原因によって異なります。医療従事者は、以下を含み得る様々な治療を行います:

体位変換操作

良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、小さな炭酸カルシウムの結晶(カナリス(耳石))が、内耳の耳小骨(本来存在する場所)から三半規管に移動することで起こるのです。これが、特に頭の位置を変えたときに、回転性めまいの症状を引き起こす可能性のあるものとなっています。

エプリー法のような耳石置換法は、三半規管の外にある結晶を三半規管の中に戻すのに役立ち得るものです。この手法は、一連の特定の頭の移動で構成されています。医療従事者が、診察の際に耳石置換法を行うことが可能です。また、自宅で行う方法も教えてもらえることでしょう。

回転性めまいの薬物療法

急性(突然発症し、持続時間が短い)の回転性めまいの中には、薬物療法が有効な場合もあるかもしれません。医療従事者から、回転性めまいの症状を和らげるために、乗り物酔い薬(メクリジンやジメンヒドリナートなど)や抗ヒスタミン薬(サイクリジンなど)を勧められることがあることでしょう。 

前庭リハビリテーション療法(回転性めまい体操)

前庭リハビリテーション療法では通常、ふらつき、不安定な視界、平衡感覚の問題といった、一般的な回転性めまいの症状を改善するための、様々なエクササイズが行われます。医療従事者が、患者さんそれぞれのニーズに応じた治療を行ってくれることでしょう。エクササイズには、ストレッチ、筋力強化、眼球運動のコントロール、および足踏みが含まれるかもしれません。担当医から、回転性めまい発作が起こったときにいつでも症状に対処できるよう、自宅でこういったエクササイズを行う方法を教えてもらうことが可能です。

手術

稀ですが、深刻な健康問題―脳腫瘍や頸部の損傷など―が回転性めまいの原因となっている場合は、手術が必要になることがあるかもしれません。医師が手術を勧めるのは、典型的には、他の治療法が効かない場合に限られます。どのような手術が必要なのか、またどのようなことが予期されるのかについては、かかりつけの医療機関や担当の外科医が教えてくれることでしょう。

 

回転性めまいを自然に治すにはどうすれば?

必ずしも医療機関の助けを借りずに回転性めまいを治せるとは限りません。しかし、症状を和らげるためにご自宅で試せることはいくつかあります:

  • 立ち上がったり、首を回したり、その他回転性めまいを誘発するような動作をするときは、ゆっくりと動く。
  • 2つの枕で、頭を高くして寝る。
  • 暗くて静かな部屋で横になり、回転の感覚を減らす。
  • めまいを感じたらすぐに座る。
  • 物を取るときは腰を曲げずにスクワットする形でしゃがむ。
  • 夜中に目が覚めたら、電気をつける。
  • 転ぶかもしれないと感じるときは、杖やステッキを使う。

 

回転性めまいの永久的な根治

残念ながら、回転性めまいを永久的に治し、再発させない確実な方法はありません。中には、回転性めまいを一度経験したら二度と経験しない方もいらっしゃいます。しかし、発作が何度も繰り返し起こる方もいらっしゃいます。

激しい、または頻繁に起こる回転性めまいをお持ちの場合は、症状を管理し、生活の質を向上させる方法について、かかりつけの医療提供者にご相談ください。

 

医師に連絡する時

いつ医療機関を受診すべき?

回転性めまいが激しい、または頻繁に起こるようでしたら、医療機関に連絡する時です。症状を引き起こしている基礎疾患があるかもしれません。

 

ERに行くべき時は?

回転性めまいと同時に以下の症状が現れたら、911(または最寄りの救急サービス番号)に電話するか、最寄りの救急救命室に駆けつけてください:

  • 胸の痛み
  • 動悸
  • 突然の頭痛
  • 歩行困難
  • 華氏100.4度(摂氏38度)以上の発熱
  • 視力の変化
  • 片腕または片足の脱力感

回転性めまいがあるときは運転してはいけません。運転してくれる方がいない場合は、911(または最寄りの救急サービス番号)に電話してください。

 

クリーブランド・クリニックからのメモ

回転性めまいは前触れなしに突然起こることがあり得ます。回転性めまい発作は怖いと感じられるかもしれませんが、ほとんどの場合、すぐに治まります。回転性めまいが酷かったり長引いたりする場合は、別の病気が疑われるかもしれません。回転性めまいはQOLを下げ、やりたいことをする妨げになり得るものです。どのタイプの回転性めまいであっても、かかりつけの医療従事者が根本的な原因を特定し、ご自身のニーズに合った治療を行うお手伝いをしてくれますよ。

 

まぁ眩暈というのは、目ではなく実は耳(内耳)の問題…ってのは、知っておくといい基礎知識かもしれませんね。

(知っていた所で、即効性のある治療法はあまりないので、役に立つってわけではないかもしれないものの…)

 

僕は日常生活でふらついたことやピヨったことはないんですけど、そういえば最近、あまりにも時間がなくどうしても睡眠が2時間ぐらいしかとれないことがあって、普段よく寝てるから特別そうなのかもしれませんが、起きて歩き始めた時に、目がゆっくりグルーンと回るといいますか、まさに回転性めまいに近い症状を感じたことがあって、「おぉ~世界が回るぅ~」と感動……は別にしないというか「うわぁ、睡眠不足はやっぱダメだな!」としか思えませんでしたけど(笑)、↑の記事では記述がありませんでしたが睡眠不足もやっぱりめまいを誘発することがあると、健康に自信マンの僕も身をもって感じたことでした。

 

幸いすぐに引きましたけど、こういうのが普段の生活で癖になって出てきかねませんし、睡眠はやっぱりしっかりとるようにしたい限りです。

(記事で挙げられていた「あり得る原因」としては、「長期ベッド休養」というのもあったので、寝すぎも寝すぎでめまいを引き起こすものかもしれませんけどね(笑))

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