新しく作り直そう

平和なお正月が幕開けしたかと思いきや、北陸地方を中心に、結構な規模の震災に見舞われたというニュースを目にしました。

 

まだ詳しい状況は分からない部分も多いわけですが、家屋の倒壊などの様子もインターネットに流れていましたし、真冬に避難などの不便を強いられている方も大勢いらっしゃるようです。

 

正直、安全圏から安い言葉だけを送るのも個人的にはどうかと思えますし、かといって「自粛は良くない、普段通りにしよう」というのも、それはそれでその押し付けもどうなんだろうか……と個人的には感じてしまう気もするんですけれども、僕自身は少し控えめにしつつ、日課となっているブログ記事の更新を続けていこうかなと思います。

 

あまり震災と関連付けるのも良くないとは思えるものの、上述の通り倒壊した家屋の様子なども目にしたわけですけれども、それを見て思い出した話として、2011年の東日本大震災でのみんなが勇気をもらえた有名なおじいさんの一言、「また、再建しましょう」というものがあるのですが……

 

dic.nicovideo.jp

 

…上記ニコニコ大百科によると、おじいさんは只野昭雄さんというお名前だったようですが、多くの方が覚えていらっしゃることでしょう、大部分が壊れてしまった建物から避難されてきた只野さんが、TVリポーターに向かって力強くおっしゃられたのがこの言葉であり、重苦しい話しかなかったあの時のあの場面にあって、本当に希望の光であったと、僕の心には非常に深く残っています。

 

本当に、命さえあればやり直せるものですから、どうか一人でも多くの方が無事、元気なまま助かって、少しでも早く日常に戻って欲しいと心から願うばかりです。

 

無理矢理話を広げますと、ここ最近の記事では呼吸=糖を分解してエネルギーを得る仕組みについて長々と書いてきたわけですが、実は、生物には逆に、「少々のエネルギーを使って、糖を新しく作り直す」というメカニズムも備わっていまして、それがズバリ、糖新生と呼ばれる反応になっています。

 

ja.wikipedia.org

 

「わざわざエネルギーを使って、エネルギーを産み出すための物質である糖を作り直す」というのはどういうことかと言いますと、最近の記事でクレアチンやら脂肪やらといった、瞬発力や効率の良いエネルギー経路もあると書いていたんですけど、結局の所エネルギーを産み出す=ATPを合成する基本経路というのはやはり「グルコース(=ブドウ糖)」であり、血糖値というのは「血液の中のグルコース濃度」を意味しているものだということからも分かる通り、生きる上でグルコースというのは、あらゆる細胞でどんな状況でも必要となっている、最重要分子といえるものなんですね。


例えば脳なんかは(多少のクレアチンは存在しているという話でしたけど)グルコースを唯一の栄養源として使っている器官ですし、改めて、生体内には別のエネルギー獲得経路があるとはいえ、基礎代謝・基本的な生命反応を行う上で、グルコースというのは絶対不可欠な分子になっているわけです。

 

したがって、体内のグルコース濃度が下がりすぎたら、その時点で生物は即死になるといえるぐらいの状況なんですけれども…

…「じゃあこないだの、『絶食して体から糖分がなくなったら、次は脂肪やタンパク質が使われ始めます』ってのはなんだったの?タンパク質が使われ始めてようやく餓死する、って話なんじゃなかったっけ?」という話になるかもしれませんが、これは結局、「その糖新生が行われることで、無理やりグルコースを作り出し、血糖値を最低限維持しているから」というのがその答えになる感じだったのでした。

 

つまり、↑でリンクを貼ったウィ記事の「概要」冒頭にもありましたが、エネルギー獲得手段としてタンパク質を分解していく場合、もちろんアミノ酸代謝経路で直接ATPを作り出す反応もあるっちゃあるわけですけど、実はより正確にいえば、

「タンパク質が分解されて生まれるアミノ酸は、糖新生に用いられる」

=「アミノ酸グルコースに生まれ変わり、そのグルコースを例の細胞呼吸で分解していくことで、生きるためのエネルギー(=ATP)が得られる」

…というのが、より実態に即した細かい記述だったといえる感じです。

 

まぁ糖新生自体は、実はシリーズ最初に見ていた呼吸の第一ステップ「解糖系」を逆に辿っていくだけの形になっており、あまり特別な話はないんですけど、「20種類あるアミノ酸が、どのようにして使われていくのか」には実は個性がありまして、上記「糖新生」のウィ記事には画像がなかったものの、それと関連する「糖原性アミノ酸」の記事の方には一枚絵の画像がありました。

(まぁ実際は「糖新生」の英語版記事「Gluconeogenesis」に掲載されている画像なんですけどね。翻訳もされず、英語版のがそのまんま貼られているだけでした。)


そちらをお借りしてみましょう。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/糖原性アミノ酸より

こんな感じで、四角い枠に囲まれて書かれているのがアミノ酸ですが、アミノ酸の中には、自身がちょろっと変換されて、解糖系の最終産物・ピルビン酸(Pyruvate)になって糖新生に入っていくものもいれば、クエン酸回路の途中産物になって、そこから遡っていくものもいる…


…という話になっているわけですけど、今回は地震ニュースとかを見ていたこともあって時間が無くなってしまったため……まぁ正直、特に画像にまとめられている以上の話はないんですけど、せっかくなのでもうちょい詳しい話について、また次回見ていこうかな、と思います。

 

改めて、被災された方が、1日でも早く「いつも通り」の生活に戻れることを心から願ってやみません。

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