エアロビとは

呼吸=糖を使ったエネルギー生成の話から発展し、最近は脂肪の代謝についてちょこちょこ見ている感じです。

 

前回は、脂肪酸を少しずつ分解していく、「β酸化」なるプロセスを見ていたわけですが、ここで1つ、こないだもちょっとだけ書いていた…

「よく『脂肪を燃やす』っていうけど、お腹の中にガスコンロがあるわけでもなし、燃やすって何なん?腹の脂肪にマッチでも当てて火をつければ、ダイエットになるわけ?」

…という点について、まぁそんなの触れるまでもない話ではあるんですけど、そもそもの「燃焼」という現象は、これは中学理科でも触れる内容だったと思いますけど、「何らかの物質が急激に酸化して、熱や光を出す現象」のことであり、必ずしも何かが炎を出してボーボーす燃え上がる状態になることがその本質ではないんですね。

 

翻って脂肪が体内でどのようになっているか振り返ってみますと、まさにβ酸化や、その後の電子伝達系で酸化的リン酸化というプロセスが行われていたように……要は、まさしくその名前がズバリ表している通り、脂肪というのは酸化され続けることで使われていく(分解されていく)と、そうなっているわけです。

 

まぁ「光」は出しませんし、「熱」というよりも「ATP」を合成するのがその主目的とはいえ、全体としてはエネルギーの全てがATPになるわけではなく、各反応では「熱」も発生しますから、「酸化して発熱する」という定義からも、もうズバリ、「脂肪を体内で使う」というのは「脂肪を燃やす・燃焼する」と書いて何らおかしい点はない話になっているわけですね。

 

(ちなみにβ酸化に至っては「酸化」なのに酸素すら出てこないですし(=水素が外れるのみ)、燃焼を「酸素とくっついて炎を出す現象」と書いてしまうと、正確には全然正しくない(=酸素とくっつかずに酸化することもあるし、熱や光が生まれても(まぁ光ったらそれは大抵「炎」ですけど)、炎が出ないこともあるため)といえる感じですね、細かすぎてどうでもいい点だとは思いますが…)

 

そんなわけで脂質代謝は燃焼の一種といえますし、糖代謝も最終的には酸化されるので「糖を燃やす」というのも、まぁ「頑張ってお腹の脂肪を燃やしましょう」よりはあんまり聞かない気もするものの正しい表現なわけですが、そんな言葉遊びはともかく、より実際の生活・健康・肉体に関わる話でいえば、やはり「有酸素運動」というのが、呼吸関連のラストとして触れてみたい脱線ネタになっていました。

 

これまで散々「酸素を使うと大量のATPが合成可能=極めて効率よいエネルギー生成が可能なんですね」などと書いていましたけど、まぁ散々見てきた分子レベルの反応は実はあんまり話のキモとはそない関連しないものの(笑)、一応、代謝プロセスを知っていれば多少の理解も深まる話になっている感じですね。

 

どなたも耳にされたことはあることでしょう、有酸素運動というのは、もちろん「酸素が使われる運動」のことであり、まぁ逆にいえば「酸素を使わない運動って何だよ、呼吸はいつでもしとるやんけ」と思えるわけですが、ここは早速これまでの話が活きる所といえるでしょうか、「酸素を使う代謝ステップ=クエン酸回路~電子伝達系をしっかり走らせることのできる運動」をズバリ指すものだといえる形ですね。

 

より細かく詳しい話は、例によってウィッキー先生が非常に分かりやすくまとめてくれていますけれども(↓)……

 

ja.wikipedia.org

 

…まず些末なポイントとして、有酸素運動を英語でいうとどうなるかといいますと、これはズバリ、上記記事を英語版に切り替えれば分かるように、「Aerobic exercise」、カタカナに直せば「エアロビック・エクササイズ」という感じになっています(↓)。

 

en.wikipedia.org

 

「エクササイズ」は「運動」という意味ですし、英語でも意味が明白な言葉は省かれることも多いので、単純に「Aerobics」の一語で呼ばれることもあるわけですけれども、ズバリ、「エアロビクス」って、日本だとレオタード着たお姉さんが鏡の前でワンツーワンツー体操してるイメージが凄く強いように思えるのですが、実はこれはある意味完全なる和製英語で、「エアロビクス」ってのはあくまで「有酸素運動」のことであり、日本語版記事のサムネ画像にあるジョギングとか、英語版のサムネにあるサイクリングとかも、英語だと普っ通~に「エアロビ」の一種なんですね!

 

もちろん日本語の「エアロビ」が意味する「エアロビクス・ダンス」も、当たり前ですが英語のAerobicsに含まれる運動の一種であるため間違ってる使い方ではないものの、「エアロビ」自体はあのレオタード体操単独を意味する言葉では決してない、というお話でした。

 

(というか、何気に上記ウィ記事には、その旨が完全に「エアロビクスダンスとの関係」という節でまとめられてましたね。

 当時のマスコミが、「エアロビクスダンスエクササイズ」は長すぎるために「エアロビ」と端折って紹介・定着させたのがその理由とのことですが、まぁ別に本来の英語と意味が乖離している言葉なんて腐るほどありますし、どうでもいいっちゃどうでもいい点ですけど、「『エアロビクス』ってのは、正しくは有酸素運動全般を指す」という点は知っておいて損はない(得もないですけど(笑))点かもしれません。)

 

話を有酸素運動に戻すと、そもそもどんなものが有酸素運動になるのか……これまたどなたも名前と一緒にどこかで聞いたことがあるのではないかと思いますが、一般的に、「長時間継続して行える、低負荷の運動」がそれに当たる形です。

 

…まぁ、「低負荷・高負荷の境目は?」「どれぐらいからが長時間といえるのさ?」と、白黒ハッキリつけたがるタイプの方はこういう定義にイラっとしがちではないかと思いますけれども、こういうのはやっぱり、科学的に厳密なものでもないので「何となく」で納得するのが一番賢い生き方に思えますけれども、まぁ具体的に見るとすれば100メートル走のように全力で駆け抜けるタイプの運動は普通有酸素運動とはいわないものの、特にタイムを競うわけでもない、「健康のために走ってます」的なジョギング・ランニングはドンピシャ有酸素運動の代表的なものですから、同じ「走る」ですら有酸素運動かどうかは曖昧なものだといえましょう。

 

…と、もう少しより「分子レベルの反応・代謝経路」の方に着目した話も見ていこうと思ったのですが、またしても圧倒的な時間不足の状況が続いており、その辺はまた次回にまわさせていただこうと思います。

 

アイキャッチに使えそうな画像は、当初、また新たに1つ出てくる分子の画像を使おうかなとも思っていたんですけれども、今回は辿り着かなかったので……あぁ、日本語でいうエアロビの画像がちょうどいいですね!

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/エアロビクスダンスより

幸いメインの被写体はおっさんだったので、性的などうちゃらには抵触しなさそうでセーフですけど(まぁ別に若い女性でもしないと思いますけど(笑))……何でなんでしょうね、これ、特に左端に写ってる金髪のおばちゃんやその後ろにいる人の出で立ちとか、めっちゃ80年代みがありますよね(笑)。

 

僕は80年代生まれなので一応見た記憶はあるとはいえるものの、ゆーて幼い子供時代なのでそんなに見覚えがあるわけでも、実際に自分が経験したわけでもないんですけど、「80年代の衣装」で一番に思い浮かぶのはこんな感じの、「そのカラーリング、笑かしにかかってるの?」と思える、ドギツい蛍光色(紫や黄色)とかが使われたクソダサレオタードファッションなんですよね(笑)。

 

…まぁ「なんですよね」って、「いや全然そんなことねーよ」という感じかもしれませんが(笑)、やっぱりこれ以外にも、ファッションのみならず髪型やその他あらゆるものが「80年代はなぜか世界的にダサすぎる」と言われがちであると思えるものの、正直、個人的には全くもって強く「その通り」と思えてしまいます……80年代生まれとして、「ダサすぎてスンマセン」とここに謝罪させていただきたい限りです(笑)。

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