偉大なデジタル体温計は、子供の敵…?

前回は温度計について、あまりにも小ネタにも程がありましたが、この世にはどこまでを測定対象に浸けるかで、2種類の温度計があるためご注意ください…などと書いていました。

 

全体がその測定対象に触れていれば良い完全浸没と、温度計の途中に引かれた横線までを浸けると正確な値が得られる部分浸没の2種類があるという話でしたけど、もうちょっと調べてみたら、なんと!

 

僕は知らなかったのですが、「全浸没」には実は2種類あって、以下の安藤計器製工所の解説記事によると…

 

www.andokeiki.co.jp

https://www.andokeiki.co.jp/garasusei/garasusei.htmlより

なんと、「全浸没」タイプは「完全浸没」と「浸没」の2種類に分けられるようで、「完全」がまさに全体が完全に浸かるのが正しい形である一方、「全」の方は、伸びていく液柱がピッタリ測定対象に浸かった状態で停止するのが正しい形として設計されているそうで、しかも、記事によると、浸没線のない温度計はこの「全浸没タイプ」が一般的とのことで、それマジ…?!

 

前回リンクを貼っていた実験器具の英語記事では「全体を完全に浸ける」とありましたし、僕が調べたときもそう見た記憶があるのでずっとそうだと思っていたのですが、まぁ「Total immersion」という英語表記なら、説明記事にもあった通り、流石に全体が対象に曝される、気温測定なんかで使えるものだと思っていましたけど…

 

(っていうか、「完全」ではない「全」タイプが便利な場面なんて存在しない気がしますし、「横線のないタイプは、一般的に(『完全』ではなく)『全浸没タイプ』ってのはちょっと違和感がありますね…)

 

…まぁ、正直その違いが僕の必要とする精度の温度誤差を産むとは到底思えないので、無視しようと思います(笑)。

 

と、何の結論もない補足情報で無駄に長くなってしまいましたが、温度計といえば、これはもしかしたらあまり馴染みがないかもしれませんけれども、ちょっと古めの実験器具に固定で設置されていることも多いため僕はよく見るものとして、針がついて時計…というか昔ながらの体重計のように針の位置で温度を示してくれるものもメジャーなタイプといえましょう……


これはズバリ、名前からも明らかでした、以前、ゆで卵器について見ていた記事(↓)で触れていた…

con-cats.hatenablog.com

…そう、温度によって膨張率が変わる金属を組み合わせて作られる「バイメタル」を用いた、バイメタル式温度計というものなのでした。

 

yokokawakeiki.co.jp

https://yokokawakeiki.co.jp/bimetal-thermometer/より


↑こういうやつですね。

爽やかな画像だったので、こちらを本記事のアイキャッチ画像に使わせていただきましょう。

 

何となく、「あぁまぁどっかでは見たことあるかもね」というタイプの温度計かもしれませんが、上述の通り、大腸菌などを培養する、一定温度に保てる培養器(インキュベーターと呼んでいます)なんかに、(もちろん最近のはデジタル制御ですが、古いものだと)これが刺さっている感じです(写真だと分かりにくいですが、数字板からは結構長い金属の棒が伸びています)。

 

これまた水銀柱と同じぐらいに単純な構造で、上記記事で構造の図解もされていたので記事をリンクカード付きで紹介させていただきましたが、バイメタルがコイル状に巻かれて、上手いこと温度によるコイルの巻かれ具合の強弱が、表示板の針の回転に対応するように設計されている感じなわけですね。

 

ガラス棒の液柱温度計の場合、内部で液切れが発生したり、そもそも物理的に細くて折れやすいという欠点がありますが、こちらは丈夫で長持ち、また表示も大きいですから可読性も高いと、結構好んで使われる温度計かと思われます。

 

とはいえやっぱりアナログのものなんて時代遅れで、21世紀の今は何でもデジタルのものが便利で最強だといえましょう。

 

デジタル温度計といえば、やはりメジャーなのは、どの家庭にも必ず一本は存在するであろう、体温計が思い浮かびますね。

 

ja.wikipedia.org

こいつの仕組みですが、これもまさにゆで卵器の記事で名前を出していた、「サーミスタ」と、あとは「マイコン」が使われているという、それだけなんですね。

 

ちなみに「サーミスタ」は、こないだの記事では名前を出しただけで一言も中身について触れていませんでしたが…

 

ja.wikipedia.org

これは上記ウィキップ記事にある通り、英語の thermal(温度) と resistor(抵抗器) とを組み合わせた合成語で、単純に、温度が高くなると電気抵抗が増大する性質を持った物質なんですね。


電気抵抗ってのは抵抗器で容易に測定できて数値化可能ですから、それを数値化して、温度表示して、「上昇後、一定時間温度が変わらなかったら『ピピッ』と鳴らし、測定終了」というプログラムをマイコンで組み込んでやれば、デジタル体温計の完成という単純な仕組みでした。

(まぁサーミスタの分子レベルでの仕組みや、マイコンのプログラム方法とかは全く分かりませんけど、偉い人が発明したそういうのがある、って話ですね)

 

ちなみにこのよくある電子体温計…

https://ja.wikipedia.org/wiki/体温計より

 

…ウィ記事に「一般には1980年代に登場し、…」とあるように、まさに僕は子供の頃、ちょうど家にある体温計がアナログの水銀体温計から新しいこれに変わった瞬間を体験しており、病気がちで体温計が友達だった僕としては(って、言うほど虚弱児ではなく、言うほど体温計なんぞが友達でもなかったですけど(笑))、

「スゲェ~、数字で表示されて、しかも勝手に止まる!これは本当に新世紀の革命的な電化製品ですよぉ~」

…などと興奮し、無駄に「ピピッ、ピピッ」と測りまくって親に叱られたような記憶もあるようなないような…って感じですね(笑)。

 

そう、水銀式のアナログ体温計って、使う前にどんだけ振りゃいいのかとか、いつ終わりなのかもよぉ分かりませんし(もちろん止まったら終わりですが、液柱が伸びてくのも結構遅いですし、そもそも高温になって学校を休みたい悪ガキとしては、「まだ止まってないから!もっと伸びろやクソが!!」と永久に粘りたくなったものです(笑))、目盛りを読むのも子供には厄介でしたから、デジタル式は本当に凄いなぁ、と思えたものです。

 

…ってデジタル式が家に来たのは小学校入学前だったので、幼稚園に行きたくないってこともまぁなかったのでそれは今作ったネタかもしれませんけれども(笑)、しかし、体温高くして学校を休んでゲームでもしてたい悪ガキにとっては、デジタル式だと粘りようがなくなったため、これはある意味子供にとって残酷な装置であるともいえるかもしれません(いや、別に粘ったところで体温が高くなるわけでもなし、言うほど残酷でもないですが(笑))。


というか、こっそりストーブの前で測って、「はい37℃超えた~、これは休まないといけませんねぇ~」とかやったことがあったような記憶も、うっすら蘇ってきました(笑)。

 

(まぁ、ゆーて学校は好きでしたし、そんな隙あらばチートを使って休むような登校拒否児だったわけじゃないですけど(笑)、毎日通うのも面倒くせぇというか、学校を休めるというのはやはり子供にとっては特別なものである…ってのは、どなたにも納得いただける話ではないでしょうか(笑))

 

そして時代はくだり、さらに「非接触型」の体温計なんかも開発されて……ってまぁ物自体は昔からあったんだと思いますが、やはりコロナ禍後の、店頭簡易チェックでおでこに当てて測るようなやつでかなりメジャーになったああいうのも、今ではよく使われる感じですね。


ちなみにあれ、「ピッ、35℃……大丈夫ですね」みたいな、「いやそれ人間の体温ちゃうやん(笑)」っていう結果でも、店側も客側も暗黙の了解で見なかったことにするのがしきたりという、「やってる感」の究極型みたいな印象がありますけど(笑)、これはやはり、計測が正しく行われていないだけであり、ちゃんと正しく測りさえすれば、きちんと正確な体温が出せる代物ではあるんですよね。

 

タニタの解説記事(↓)にある通り…

 

www.tanita.co.jp

…これはおでこから放射される赤外線量を計測しているわけですけど、外気の差などによる影響を大きく受けるため、本当に正しく測るには体表面がしっかり本来の温度に戻ってから測る必要があるわけですね。


とはいえ、実際入口で同じタイミングで測ればみんな同じように低い温度になるので、みんな34-35℃の中で一人だけ36℃以上だったら「あれ?」となるという形では、「体温の高い人チェック」という目的は達成できるわけですが、まぁ多分、多くの人が34℃とかの中、仮に一人だけ36度6分とか出ても「…人間の平熱だから、ヨシ!」って、絶対見て見ぬふりされる未来が見えますけど、そこはもう、見ぬふりをするのが今を生きる令和人のマナーといえましょう(笑)。

 

(って、もう店頭体温チェックをしてる施設なんてないと思いますけどね(笑))

 

…と、今回も体温計あれこれについて見ていたら、結構いいボリュームとなっていました。

だらだら牛歩の進みですが、湿度計についてはまた次回見ていこうと思います。

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