液体はなぜチャプチャプしていて泳げるのか…?

一連の液混ぜシリーズ、こちらも、前回の記事の前、前々回の記事に対してまた追っていただいていたコメントにいくつかご質問が含まれていたため、そちらに触れてもうちょい掘り下げていくといたしましょう。


今回ももちろん、アンさんよりいただいたコメントになります。

 

そこをもうちょい触れておきたかったんすよー、というナイスポイントのご質問、毎度誠に深謝の極みです…!!

 

やっぱり、「混ざる」ということの解釈ですよねぇ。自分でも書きながら、「混ざるって何?」と思ってました笑

更に言えば、「溶ける」って書いていて、いやこれは「混ざる」のイメージたな…と書き換えた部分もありましたが、今回の説明を読んでみた感じ、「溶ける」と「混ざる」は同じ意味と思って良さそうですね?

 

⇒最後のご質問ポイント、そう、実際この「溶ける」と「混ざる」は言葉的には異なるもので、ニュアンスも違いがあるわけですけど、例えば「食塩が水に溶ける」も、分子レベルでは塩化ナトリウムというイオン結合で結びついていた物質が、大量の水分子の中で均一に混ざり合うともいえるわけで、水・エタの例のような液-液混合の場合と似たような話といえますから、ミクロ視点では「溶ける」と「混ざる」はほぼ同じ意味といって問題ないように思います。

(まぁ、現実的には「エタノールが水に溶ける」や「食塩が水と混ざる」という言い方はあんまりしないわけですけど、そう言っても別に意味は通るし、そもそも両者は分子レベルのミクロ視点ではほっとんど同じと考えてOKだってことですね。)

 

というかそもそもの話として、これも関連ネタとして書こうと思って忘れていた点なのですが、液体同士が混ざり合う=分子が均一に広がっているみたいな話において、

「まずそもそも、液体の中を分子が漂ってるって、どゆこと?

 液体は、何つーかつなぎ目がないやん。それなのに、1個1個独立した粒子が漂って存在してるって、どーゆーことだよ!

 粒々が集まって出来てるだけなら、なぜ連続した液体みたいなものになって、しかも自由に形が変わるんだ、おかしいだろっ!!」


…みたいな疑問をお持ちになられることもあるのではないかと思います。


まぁこれは正直、僕も説明をつらつらと書き連ねてみた所で(自分でも)「ホンマにぃ…?」としか思えない、何ともそれっぽいことを言われてごまかされているような、全然納得感に欠けるイマイチな話にしかならないんですけど、それというのもやっぱり、結局の所これも、目に見えないミクロの世界を想像するしかない話になっているからそうなっている(=どうも説得力に欠ける)感じだといえましょう。


とはいえせっかくなので一応それっぽい説明をしてみると、例えばそうですね……子供が遊べる大規模遊技場施設みたいなので、カラーボールが大っ量に敷き詰められた遊び場があるという状況を考えてみます。

安全上、流石にそんなに深いものは現実的にはないと思いますけど、プールよりも深いかなりの大きさであると考えてみると……


正直、このボールが敷き詰められたプールは、上手く動けばもう泳げるような、まるで液体が詰まったプールも同然にも思えるのではないかと思えます。


まぁカラーボールだと、材質的にもゴムが擦れて動き辛そうですが、例えばピンポン玉だったら(まぁあるのか分かりませんが、透明なピンポン玉で、しかも割れたりはしないとして)、これは結構、運動神経のいい人なら、上手いことこのピンポンプールの中を自由に動けそうな気がする…といえるのではないでしょうか。


さらにいえば、もっと小さい、ガラスビーズみたいなものが敷き詰められているとしたら、(まぁ小さすぎて、体中の穴という穴に入ってきそうで不安ですが(笑)、上手いこと穴は塞ぐとして(笑))これはもう、実際に入ってみて動き回りてぇ~と思えるぐらい、結構面白そうな、泳ぐことすらできそうなアトラクションになっているのではないかと思います。


結局、水分子もこれと同じようなもんなんですね。

 

大っ量のボールが敷き詰められたプールは、なんとなく液体が入ってるプールと同じように中で自由に動くことが可能そうな状態を作り出しているように思えるわけですが、特にボールが小さくなればなるほどその中で自由に泳ぎ回れるイメージができそうな気がするわけですけど、構成粒子が究極まで小さくなったのが、ズバリ液体だ……と、そう考えて大きな問題はないように思えます。

 

(実際、入っているボールを全て別のプールに移した場合、プールの形が違っても、その形に沿ってボールが敷き詰められる……というのも、「液体を別の容器に移したら形が変わる」という現象に近いといえますね。)

 

もっとも、実際の液体は単なるボールの集まりとは違い、もっと特別な性質をもつものである…という点も、現実としては存在しています。


例えば、分子というのはボールとは違い、自発的な熱運動をしているものなので、要は、ラジコン機能を持ったボールがそれぞれ適当にうねうねと自発的に動いている形ともいえるんですね。

そんなボールが敷き詰められたプールに入ったらなんだか気持ち良さそうですが(笑)、実際水の入ったプール・お湯の入ったお風呂に入ったら気持ちいいのは、それが理由かもしれません。

(まぁ、分子は小さすぎるので、ミクロのレベルの分子運動なんて体感できませんから、それとこれとは話が違うと思いますけどね(笑))


そしてさらに重要なことに、分子同士は、水の場合は水素結合といったものがメインになりますが、お互い同士を弱い力で引っ張り合っているという性質ももっています。

この力が、水を水たらしめている(というか、「液体たらしめている」の方が正確ですが)性質で……何ていうんでしょうね、ボール同士が微弱な「ノリ」でくっつき合う性質があるとでもいいましょうか、そういう「緩い粘着性」のあるボールが敷き詰められていたら、これはもう、そりゃ液体みたいな連続性・流動性・可変性も生まれるわな……ってのは、まぁギリギリ何とか想像もつくのではないかと思います。

(「程よい粘着性のあるボール」なんて中々想像はつかないかもしれないものの……まぁ、スライムみたいなボール、って感じですかね?

 液体の例えに、半ば液体っぽいものを使うのは反則な気もしますけど(笑))

 

結局、分子というのは目に見えないほどあまりにも小さいから(少なくとも人間の目には)粒子の集まりには見えないだけであって、水でも、エタノールでも、あの「液体」という性質のものは、分子が超絶大量な数集まってできているものであり、規模を大きくしたら本当に、単に「ボールが敷き詰められたお遊戯施設」みたいなものと似たような感じだといえるわけですね。

(もちろん、「お互いに微妙な力で引っ張り合っている特殊なボール」なので、そのおかげで「切れ目」の一切ない連続性のある液体が実現されているともいえますが、結局は「ボールの集まりでしかない」というのは間違いない事実だといえましょう。)

 

というかその「微妙な力で引っ張り合う」ってのが液体の大きな特徴といえるんですけど、そもそも「単なるボールの集まりにすぎない」ってのは何も液体に限らず固体だってそうですから、そう考えたら、原子という粒が集まってるだけなのに、超硬い金属とか、水を通さないビニール袋とかプラスチックとか、生きた生物を作ることができる、ってのも大いに不思議な話だったかもしれません。

固体の場合は、液体の「微妙な力」よりも遥かに強い力で原子や分子同士が結びついているので、容器などに入れずとも、それ単独で形あるものとして存在ができるまでになっているんですね。


…と、特にご質問で聞かれたわけではない勝手な想定質問に逸れて長くなってしまっているため戻っていくと、結局、液体というのは「自由に動く分子ボール」が大量に、信じられないぐらいの数が集まって形成されているものなので、「混ざる」というのは、その、自由に動く(かつ、つかず離れずの微妙な力で引っ張り合ってる)2つの異なるボールが、均一に広がっている状態を指すものだといえます……という補足でした。

 

では、もう1点だけご質問の方を進めて参りましょう(普通にまだ段落は続きますが、時間の都合で今回はここまでという感じですね)。

 

砂糖と塩を混ぜた状態は、イメージ出来ました。ただ、それをイメージすると、逆に混ざらない状態(溶解度限界あり、水と油のような場合)が全くイメージ出来ないですね笑


⇒確かに混ざらないもののイメージは難しいですが、これまたあえて考えてみると、そうですね……まぁ磁石は必ずN極とS極が1つの磁石の両端にあるわけですけど、でもまぁ、ここではそれを無視して……どころか、「同種のものがくっつく、異種は離れる」って例にしたいので、そういう性質のある、L極とM極という磁石ボールがあると考えてみましょう(むちゃくちゃにも程がありますが(笑))。


今、L極磁石ボールが、カップの中に入っているとします。

同じ極同士はくっつくので、このボールはカップの中に落ち着いて入っているわけですね。

ここに、M極磁石ボールを入れると、L極とM極は現実世界の同極のように反発しあう物質なので、これは残念ながら絶対に混ざり合わず、どんなにフタをして振り回しても、静置したらすぐに完全に二層に分かれることは、割と想像できる現象だといえるのではないでしょうか。

(まぁ現実世界にそんな磁石ボールはないので「どんな例えだ(笑)」って話ですけど、磁石がどう頑張っても「ふいっ」「するん」みたいに反発しあうのはどなたも経験されたことがあると思うので、あれをイメージすれば、一応「どうやっても一緒になれない」ものを頭に浮かべるのは容易ではないかと思います。)


水と油もまさにそれと同じで、決してくっつく(混ざり合う=粒子が均一に等間隔で広がって存在する)ことはなく、どれだけ頑張っても、反発する磁石が必ず離れてしまうがごとく、確実に分かれて存在することになる、というそんな話でした。


そもそも水と油が混ざり合わないのは現実世界でもいくらでも目に出来ますし、そない例えなきゃ分かりにくいほどの話でもなかったというか、逆に例え話の方が分かりにきぃよ、って感じだったかもですが(笑)、まぁ形ある「粒」で考えるならそういう「反発磁石」みたいなのを考えるのが適当かな、って感じに思えました。


では、続きのご質問(むしろここまでは前置きで、本題は次からの話でしたが)はまた次回進めさせていただきましょう。


アイキャッチ画像は……あぁ、「ボールプール」の現実の例をペタリと貼っておくのが今回はちょうど良さそうですね!


検索してみたら、日本最大級のボールプールは、福島県にあるスパリゾートハワイアンズ内の「ビッグモアナ」だそうで、そちらの楽しそうな写真をお借りさせていただきましょう。

https://www.hawaiians.co.jp/announce/2019_16.htmlより

楽しそうすぎワロタ(笑)。

(海と空の違いは一体……と思えるものの、細けぇことはいいんだよ(笑))

こういうの、子供と一緒に大人が入ったら逮捕されますかね…?(笑)

子供ができたら一緒に遊びたいぐらいですが、まずは子供ができなければ話にならないので、まずそっから頑張ろうと思います(笑)。

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