続×10・英語スラングシリーズ:ベーシックは褒め言葉?貶し言葉?他

それでは引き続き、very well familyによるナウい英語スラング55語紹介記事(↓)を進めて参りましょう。

 

www.verywellfamily.com

前回からようやく新しい分類リスト、「People or Relationships」(人々を表す、または人間関係)のスラングに入っていました。


既に「bae」の1語だけ触れていましたが、5語ずつぐらいまとめて見ていこうかな、と思います。

  • Basic - Boring(つまらない)、average(平均・平凡な)、unoriginal(独創性に欠ける)

  • BF/GF - ボーイフレンドまたはガールフレンド(テキストチャットで用いられ、会話では使われない)

  • BFF - 「ベスト・フレンド・フォーエバー」

  • Bruh - Broまたはdude(これら3語はどれも、ジェンダー中性的な言葉である)(※「同胞・仲間・ダチ」のような、親しい友人への呼びかけに使われる言葉ですね)

  • Cap - ニセモノまたはウソ

 

上から順番にチェックしていきましょうか。


まずはBasic、これは誰でも知ってる基本単語で、まさしく「基本的な」を意味するベーシックですけど、どうやらスラングとして、「つまらんヤツ」「平凡なヤツ」「面白みに欠けるヤツ」を表す感じのようです(説明では特に人間に断定はされていなかったものの、セクション全体がそういうリストですしね)。


例によって例文が気になったのでSlang.netの方も参考にしてみた所……

 

https://slang.net/meaning/basicより

「Low sophistication」という、元記事とはパッと見だと全然異なる定義だったので、一瞬「またちょっと違う感じかな?」と思えたものの、sophisticationってのは、個人的には形容詞形のsophisticatedの方がより見る機会が多い気もするものの(自分はそこまで好きではなかったですが、姉が好きでよく聴いていたSPEEDの、2ndアルバムの曲名『Sophisticated Girl』で見たのが初めてでした)、これは元々はギリシャ語に端を発する「知」を意味するsophyという語に由来することからも分かる通り、sophisticatedで「洗練された・教養のある・純真な」みたいな意味で、その名詞形であるsophisticationはそのまま「洗練・教養・知的」という意味(およびそういう性質を備えた人)になるため、それがLow=低いということは、取りも直さず「つまんない・平凡な・面白みに欠ける」人であるということになりますから、これはほぼ全く同じ意味合いになっていた感じですね。


スラングの由来としては、これも特に捻りはなく、sophisticationのレベルが低い=ベーシックレベルでしかないということで、解説文にあった通り、しばしば「子供っぽい」あるいは「バカっぽい」ことをした人を指して使われる、普通にストレートに誰かを悪く言う表現だといえますね。

また、それに続く説明文では「多くの場合女の子に対して、例えばUggsを履いて、スタバのドリンクを飲んでいるような、全く没個性の子を指す」とありましたが、こちらの方が元記事の「つまらない人」に近い感じでしょうか。


ちなみに、Uggsってどんなブランドだっけ?と思って調べてみた所、検索トップに出てきたショッピングサイトの画像がこんな感じ(↓)で…… 

https://www.google.com/search?q=Uggsより

ん~別に悪くないじゃん、そんなに誰も彼も履いてるレベルで見かけるわけでもない気がするし、普通に可愛いブーツじゃないの、と思えましたけど、まぁアメリカ人にとっては、「親が買ってきたユニクロ着てそう」とか「キティちゃんのサンダル履いてドンキにいそう」とか、その手のステレオタイプな服装なのかもしれませんね。


…と、解説文では「多くの場合女の子に…」とあったものの、チャット型例文では…

Did u c Jermaine yelling at the girl last nite? What a basic.

(ゆーべ、ジャーメインがあの子を怒鳴りつけてたの見た?なんてつまんねぇ男なんだろうね。)

…のように、普通にジャーメインくんが槍玉に挙げられていたので、あくまで「多くの場合」であり、男の子にも使う表現だといえそうです。


まぁ、若者スラングなのでしょうがないとはいえ、これはちょっと単に他人を貶めるだけの表現ですから、誰かに言われたらショックですし、自分自身絶対使いたくない表現といえる感じでしょうか。

もし言われたら、「basic……基礎がしっかりしている、『基本に忠実な人間』ってことかな?」と、勝手にポジティブに変換するぐらいが一番いいかもしれませんね(笑)。

(まぁ冗談抜きに、誰か特定の個人を面と向かって「basic」とこき下ろすような人は、実際そんな人自身が一番「No sophistication」と断じても構わないと思いますし、そういう感じの悪口は気にしないのがベストではないかな、と思います。)

 

…結局、大して広がらなさそうなネタでも、Slang.netのおかげで1語で毎度結構話が膨らんでくれる感じですね。


続いてのBF/GFは、これは正直言われなくてもまぁなんとなく推測が付くレベルの略語で、そのまんまBoyfriend/ Girlfriendになりますけど、これは一応、恋愛関係にある相手を指す言葉ですね(まぁ日本語でもそうですが)。


恋愛関係にない友人は単にfriendで、恋愛関係ではないけれどあえて異性……に限らず性別を明示したい場合は、普通は「a male (またはguy) friend/ female friend」なんて書くことが普通かな、と思いますが、特に最近はその辺センシティブですし、「性を特定する必要なくない?」という意識の人も多いのかな、って気がします。


このスラング自体は特に話の広がりようがないものの、Slang.netをチェックしてみたら、2文字略語だけに当然、ボイフレ・ガルフレ以外の意味もリストアップされていました。

しかも、1つはそれより上に来ているぐらい、メジャーな意味のようです。


早速チェックしておきましょう。

https://slang.net/meaning/bfより

 

https://slang.net/meaning/gfより


BFのトップにある、Boyfriend以上に人気の略語は何じゃらホイ、と思ったら、Big freaking sword

 

BFリンク、1つ目の意味より


しかも、「CENSORED(検閲済み)」マークが付いているということで、何のこっちゃと思いきや、これは大人気オンラインゲームLoLで出てくる強い武器、B.F.ソードの略だったんですね。

ja.wikipedia.org

まぁLoLはプレイしたことがないので本当に強い武器なのか、本当にメジャーな存在なのかは全く分からないものの、LoLの日本語版Wikiを見てみたら当然該当のアイテム項目があり…

www.loljp-wiki.jp

コメントでまさに「BFってどういう意味よ?」という質問が付いており、英単語の検閲は不要な日本語Wikiではそのまんま「Big.Fucking.Sword」と元々の意味が記述されていました。

(「デカいファッキン剣」ってことで、メチャクチャな名前にも程がありますが(笑))


Slang.netのこの項目は、イイネの数が尋常じゃなく多いことからも(まぁBADの数も多いですが(笑))、LoL人気は凄いものだということが窺えますね。

しかし、LoLをプレイしない人にとっては一生触れることのない単語ですし、まぁ文脈からも明らかだと思いますけど、普通の会話文ではBoyfriendを表している(ことが多い)と考えて良さそうです。


(一応、3番と4番も面白いフレーズですが、3番は野球用語で「Batters Faced」、すなわち「(投手の)対戦打者数」であり、1試合のBFが27で終わったら完全試合ってことですね。

 一方、4番の「Brain Fart」は、直訳すると「脳のオナラ」という言葉ですがこれは「ど忘れ」「ボーっとしたときにやっちゃった凡ミス」という意味があるようです。

 僕は知りませんでしたが、まぁ面白い表現ですし知っておいても良さそうですね。

…とはいえやはり、どちらもBoyfriendより登場頻度はかなり低いように思えます。)

 

一方、GFの方は、「グルテン・フリー」というのも「確かにね」と思えましたが、3番目に挙げられていたのは「Games finished」のことで、何とこれまた野球用語でした。

こちらは、「救援投手として登板し、試合終了まで投げた投手につく記録」のことで、日本語だと「交代完了」という記録になりますが、相当の野球好き以外はその存在すら知らないタイプの記録といえましょう。

ja.wikipedia.org

Yahooプロ野球にはこのデータも掲載されているので、ずーっと前に見て「何ソレ」と思って調べたことがあったため僕は知っていましたが、英語だとGFと呼ばれている形なんですね。

 

…と、これまた野球用語、しかもかなりのマイナー記録なので、「こんなの本当に使われるのかよ(笑)」と思えたものの、ちょうどLoLネタ、および(当初野球用語とは思わなかった)Games Finishedというフレーズを見て、こないだのイマドキ略語シリーズで触れようと思っていたものの一つである、個人的に最近よく見かける気がする「gg」という略語について、最後ちょっとだけオマケとして触れてみようと思います。


これは、対戦ゲームで使われる、結局ゲーム用語でしかないのですが、僕は対戦ゲームの動画とかもたまに見ることがあったので頻繁に使われていたこれが何のことか気になった用語だったんですけど(日本人同士の対戦・日本語メッセージでも普通に使われますね)、これは「Good game」の略で、試合の勝敗が決まった直後(あるいは勝敗が確定した瞬間)に投げられる、「良い試合だったね」ということを意味するフレーズですね。

 

https://slang.net/meaning/ggより

 

GG, do u wanna play again?

(グッドゲームだったね、もう一回プレイする?)

 

Slang.netの説明文(↑)にもある通り、チャット欄のあるゲームなんかでは(ゲームプレイヤーは大文字にしている余裕もないので)基本的に小文字で「gg」とだけ投げられるわけですが、個人的には、負けた側が「gg」と送るのは、

「負けたけど、いい試合だった!」

…というお互いの健闘を讃え合う美しい表現に思えるものの、勝った側が自分の方から、特にまだ決着が付いていない(でも勝敗はほぼ確定している)段階で送るのは、

「はい俺の勝ち確~。ggだったねぇ~」

…みたいに煽ってるようにも見えるので、あんまり良くないんじゃないかな、って思える気がします。

(もちろん、敗者からの「gg」メッセージを受けて、それに対して勝者が「gg」と返すのは問題ないというか、むしろ返さない方がマナーが悪いとすら思えますけどね…!

 ちなみにSlang.netの方にはその旨は書かれていなかったものの(なので、僕が勝手に思ってるだけで、別に勝者から率先して「gg」と送るのも全く問題ないのかもしれません)、マナーに関しては、負けた側が敗着濃厚のときに「gg」と降参メッセージを送っておきながら、実はそれは騙しで、相手を油断させてまだ勝とうと悪あがきする…みたいなのは、eスポーツエチケットに欠ける行為である、とされていますね。

 まぁ、それはその通りですね(笑))

 

ビデオゲームのみならず、人と人との対戦ゲームなら今の時代非常によく見る表現なので(例えば一般のスポーツのリアルタイムコメント欄とかでも、視聴者が「良い試合でした」と両者を讃える意味で「gg」というメッセージを送信するのもよく見かけます)、これは知っておいて損はない略語だといえましょう(まぁ、得もないかもしれませんけど(笑))。

 

そんなわけで、あんまり関係ない野球・ゲーム用語に話が逸れた形でしたが、次回はまた人間関係スラングの続きを見ていこうと思います。

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